さぁて、終わりに向けて、もう、ひとがんばりです! って、誰目線?目
 

韓国での放映は終了していますが、ネタバレOKの方のみ、おすすみください。お願い

 

ザ・ゲーム:0時に向かって 더 게임:0시를 향하여

【Episode 31】

(前回のおさらい)

ヒョヌを捕らえる最後のチャンスだと、危険を承知で、乗り込んでいったジュニョンだったが、一瞬の隙をつかれ、木棺の中に囚われてしまう。

最後の会話だと言われたテピョンが、木棺に残された携帯電話に、電話をかけると、ようやく目を覚ましたジュニョンが電話に出る。

ジュニョン≪罠だったわ。どこにいるのか、わからないの≫

その様子から、ジュニョンが木棺に閉じ込められているのでは、と思い当たるテピョン。

 

必死に、ジュニョンの行方を、ヒョヌから聞き出そうとする。

 

~屋上~

ヒョヌ「お前には、決して探し出すことはできない、ソ・ジュニョンを・・」

こめかみに銃を当てたヒョヌと共に、ビルから飛び降りるテピョン。

すでに、地上にはエアーマットが準備されており、二人とも無事に着地する。

すぐさま、ヒョヌに掴みかかると、「いや、俺は彼女を見つけ出す。だから、言え。ソ・ジュニョンはどこだ?」と詰め寄るも、口を開かないヒョヌ。

 

~大型ビジョンの映像~

キャスター「速報です。本日午後1時頃、ハナ日報とチュンアン拘置所にて爆破テロの脅威がありました。」

 

爆弾ベストを着装させられたイ・ジュニを救うために、強力1班や爆弾処理班が集結する。

 

キャスタ-「爆弾は、多くの犠牲者を出す可能性がありました。テロリストは現場で逮捕された模様です。なお、先日、キチャン貯水池での爆発で死亡したと考えられていたチョ・ヒョヌであることが判明しました。このような大事件を引き起こし、計画が失敗したチョ・ヒョヌは、ハナ日報ビルから飛び降り自殺をはかりましたが、警察とレスキューチームにより、命を取り留めました。警察は、この事件に関し、刑事が一人行方不明になっていると発表しました。彼らは、現在、エリア全体を捜索中です」

 

ジュニョンの木棺に入れられた携帯電話の位置を追跡し、その周辺で探し続けるテピョンたち。

 

電話越しに、ジュニョンを励ますテピョン。

テピョン≪ジュニョンさん、今、みんなが君を探してるんだよ。もう少しだけ待ってて≫

ジュニョン≪私なら大丈夫よ。だから心配しないで。≫

その時、警告音が耳元で響く。

ジュニョン≪テピョンさん、バッテリーがもうすぐなくなるわ。あまり長く話さないほうがいいと思う。必要な時だけ、話をするようにしましょう≫

テピョン≪わかった。ジュニョンさん、≫

ジュニョン≪はい≫

テピョン≪僕が何としてでも君を探し出すから、気をしっかり持って。いい?≫

わかった、と言って電話を切るジュニョンの呼吸は、もうすでに、かなり苦しそう。

 

電話を切ったテピョンを、心配そうに見るナム・ウヒョン。

テピョン「ジュニョンさんは、大丈夫です。バッテリーがなくなるので、あまり長くは話せません」

それも致し方がないと、無理やり言い聞かせるチーム長たち。

 

テピョンの視線の先には、ヒョヌが乗せられている警察車両。

中では、ヒョヌオンマが必死に説得を試みている。

ヒョヌオンマ「ヒョヌや、お願いよ、あの刑事さんがどこにいるのか、教えてちょうだい。」

ヒョヌや・・と、息子の腕に手を伸ばすオンマに、触れられないように、手を避けるヒョヌ。

ものすごい拒絶感です。

 

いてもたってもいられず、イ秘書に電話を入れるテピョン。

イ秘書≪はい、テピョンさん≫

テピョン≪頼んだ件、どうなりましたか?≫

イ秘書≪シム院長様に聞いてみたの。もし、埋葬されて8時間以上経過した場合、かなり厳しいそうよ。問題は、低体温と二酸化炭素中毒ですって。この季節だと、それほど長い間、狭い場所にいたら、持たなくなるそうよ。気を失って、チアノーゼの兆候が見えたら、相当、危ない状況だと言えるわね。電話で彼女と会話を続けていたほうがいいと思うわ≫

テピョン≪そうしたいところなんだけど・・・・バッテリーがなくなりそうなんだ≫

ああ、と溜息をつくイ秘書。

イ秘書≪それを考慮してなかったわ・・・。どっちにしろ、現場近くのソヌ病院に運び込むと伝えてあるから、院長様が、事前に、その病院の院長に連絡を入れてくれるそうよ≫

テピョン≪いろいろありがとう≫

イ秘書≪必ず、見つけ出しましょうね≫

テピョン≪はい≫

 

チーム長「この地域は、特に古いが、地上はほぼ、コンクリートだ。」

地元警官「そのとおりです。そのほとんどが倉庫です。事務所は会社の近くにあるんです」

チーム長「捜索チームが、この3つのエリアを既に確認したが、なにも発見できていない。」

ナム・ウヒョン「これらの場所のほとんどが倉庫だとすると、その多くは施錠されているに違いない」

ガンジェ「それで、(一つ一つ)倉庫の持ち主や貸主に確認を取りました。それが、時間がかかった理由ですが、おそらく、これらのエリアには、先輩はいないと思われます。」

ヤン係長「こっちの地域を細分化して、もっと捜索隊の援軍を送り込もう」

ガンジェ「はい、わかりました」

 

その時、スヒョンが駆けつけてくる。

スヒョン「お疲れ様です。ジュニョンはまだ、見つかりませんか?私も手伝います」

チーム長「わかった。ボンス、この辺りで、まだ確認できていない倉庫があれば見に行け」

ボンス「はい、了解です」

ヤン係長「みんな、気をつけろ。さぁ、行くぞ」

 

刑事たちが再び動き始めたところで、テピョンが、ヒョヌの乗っている車に近づいていく。

乱暴にドアを開けると、「出ろ」と、縄で縛られたヒョヌを引きずり下ろすテピョン。

テピョン「言え!」

テピョンの行動に気づいたボンスやガンジェたちが止めに入る。

ボンス「テピョン氏! テピョン氏!」

テピョン「どこにいる。答えろよ!」

ボンスが慌てて、テピョンの後ろから羽交い絞めにし、ガンジェが全力で押し戻す。

その声を聞きつけ、チーム長たちもやってくる。

 

テピョン「お願いだ。 本当に、ジュニョンさんが死んでもいいのか? 違うだろ? ここにいる人たちは、みんな助かったのに、結局、お前が好きで信頼を寄せいていた人だけが死ぬことになるんだぞ。それで、平気なのか?」

ヒョヌ「それで、お前に痛みを与え続けることができるのなら・・・そうだ、俺は構わない」

頑なに、無表情のまま、答えるヒョヌを見て、絶望を抱くと、言おうか、言うまいか、迷いながらも、話を始めるテピョン。

テピョン「俺は最初からわかってた・・・。お前がどうやって、最初に殺人を決行したのか、お前がどうやって、ク・ドギョンを殺したのか、見たんだ」

突然、出て来たク・ドギョンの名に反応し、テピョンを見てしまうヒョヌ。

ちらりと、息子のほうを見るヒョヌオンマ。

ナム・ウヒョンも固唾を飲む。

 

テピョン「孤児院でお前をいじめていた少年がク・ドギョンだった」

え~~~、そうだったの!

おそらく、最後に、ク・ドギョン殺しについては、扱うだろうと思っていたんだけど。。。

それが、あの子だったとは!!

ちょっと、想定外だったわ。

 

ドギョン(少年時代):お前、他人の死が見えるんだって?

言ってみろよ。お前ができるって知ってるぞ。

 

ちゃんと、あいつを見ろって。

どうやって、あいつは死ぬんだ?

 

テピョン(少年時代):自殺するんだよ。警察の人たちの前で・・・。

 

ドギョンと仲間たち:さすが、殺人犯の息子だな。 わかってたよ!

運命なんだよ。やっぱり、そうなるんだな。殺人犯の息子だからな。

 

◆◆◆

テピョン「20年前の僕の予言が、お前をそこまで悩ませることになるなんて、わかってなかった」

すでに、涙を流して、懺悔をはじめるテピョン。。

テピョン(自分を取り戻そうとして法医官になったんだろ。」

 

~学生時代のヒョヌ~

ドギョン「おい、ヒョヌや。お前、金をたくさん稼ぐんだろい」

屋上部屋に住むヒョヌのもとに、ドギョンが訪ねてくる。

ヒョヌ「いいから、これを持って、中に入ってて」

自分は、干してある洗濯物を取り込むヒョヌ。

 

部屋の中には、数々の賞状が飾られている。

ドギョンが感心したように、なにかを見つける。

ドギョン「なんだ、これ?」

トロフィーを手にし、「チョ・ヒョヌ、お前、一生懸命やったんだな。学校を出たら、なにになるつもりだ?」

ヒョヌ「・・・法医官だ」

ドギョン「法医官?」

ヒョヌ「うちの父親のせいで、たくさんの女性が亡くなっただろ。親父に代わって、罪を償いたいと思ったとき、その考えがよぎったんだ」

酔っぱらっているドギョン。

ドギョン「法医官? そうか、すごいな。でも、どうせ、自殺するのに、なんで、そんなに苦労しようとするんだ?」

一瞬、なんのことを言っているのか、わからないヒョヌ。

ヒョヌ「・・・え?」

ドギョン「覚えてないのか?あの子が、おまえは自殺するって言ったじゃないか。なんだよ、本当に覚えてなかったのか?お前は、警察の前でビルから飛び降りて死ぬんだよ、法医官様」

嗤いだすドギョン。

ドギョン「あ~あ、殺人犯の息子が、法医官だとさ、呆れたな」

顔色を変えるヒョヌ。

 

ドギョン「酒が無くなったな・・・」

立ち上がり、冷蔵庫を開けるドギョン。

ドギョン「あ~、法医官になって、人を殺して、自殺するんだな。話にならないな・・・」

 

擁護するつもりはないけれど、ドギョンもね、同じ孤児院出身の、殺人犯の息子だと見下していた同級生が、将来のことをちゃんと考えているのを知って、いつものように、ヒョヌを小馬鹿にして、嫌味を言ってしまったのだと推察します。

 

ドギョン「でも、俺のことは殺すなよ・・・、おお、ここにあるじゃん」

 

でも、ヒョヌは、もっともっと切実だったんだよね。

 

思いつめた表情で、傍らにあった、ビニール紐を手に取り、ドギョンを絞殺する。

 

◆◆◆

テピョン「俺に痛みを与えるために、こんなことをしていると言ったよな。でも、もし、ジュニョンさんが死んだら、お前も同じように、苦しむことになるんだぞ。それが、まだ、お前が自殺をしようと計画している理由なんじゃないのか?俺には見えるんだ、お前が刑務所の中で自殺する姿が・・・。」

ショックを受けるヒョヌオンマ。

テピョン「そんな風にみんなを殺して、自殺すれば、全てが終わると思っているのか?お前は、彼らを殺したことで自分を責めるだけだ。逃げだすためだけに自殺するんだ。お前のようになった人々を受け入れられず、自殺するつもりだろう。 頼むから、心を入れ替えてくれ。な?」

あ~、たぶん、こういう正攻法じゃ、ヒョヌの気持ちは動かないと思う。

 

テピョン「ジュニョンさんは、お前をそこに留まらせてくれた人だったと言ったじゃないか」

歯をくいしばって、耐えるヒョヌ。

どんなに平静を装っても、ジュニョンの名前と存在だけは無視できず、反応してしまうのね。

 

ヒョヌの襟を掴み、頼むから、居場所を教えてくれ、ジュニョンさんはどこにいるんだ、と懇願するテピョン。

 

ずっと、テピョンの話を聞いていて、さすがに、ヒョヌも説得を受け入れるに違いないと、誰もが思った時、

「・・感動的だな。」と呟くヒョヌ。

ヒョヌ「お前が、俺を理解するのに、そんなに辛かったとは知らなかった・・・。だが、お前が今、俺に話したことを聞いた後で、今まで以上にもっと、死にたくなったよ」

それを聞き、なにひとつ、自分の言葉が通じなかったことに、涙がこみ上げるテピョン。

テピョン「ジュニョンさんはどこなんだ? ジュニョンさんはどこにいるんだ!」

泣きわめくテピョンに同情しながらも、止めに入るしかないチーム長たち。

テピョン「どこにいるんだ? ジュニョンさんはどこだ!!」

テピョンの心からの叫びに、とても見ていられず、目をそらすスヒョン。

 

それを無視し、自ら、車の中に入ってしまうヒョヌ。

 

そこにいる皆が、誰一人、ヒョヌを説得できる言葉を持たない自分の無力さに憤りさえ覚えている中で、テピョンの慟哭だけが響き渡っている。

 

~木棺の中~

息苦しさの中で、懸命に耐えているジュニョン。

 

******************

~再び、捜索開始~

さきほど、立てた作戦どおりに、強力1班や応援隊、スヒョンたちが捜索に戻っていく。

 

不動産業者「ああ、間違いないです。ク・ドギョン。そういう名前でした。その人自身が来たわけじゃないが、取引は10日前に完了してますね。」

ボンス「契約書はないんですか?」

業者「ええ」

ガンジェ「近くの倉庫が閉まっているのをご存じですか?それらを開けることはできますか?」

業者「いやぁ、こんな時間に自分の所有してない倉庫をどうやって、開けられるっていうんですか?鍵だってもってないのに・・・」

そういって、立ち去っていく不動産業者。

 

すぐに、ヤン係長に報告にいくガンジェ。

ヤン係長「それで、不動産業者はなんだって?」

ガンジェ「チョ・ヒョヌが借りた倉庫は既に、捜索していました」

それを聞いているだけで、さらに、絶望的に目を閉じるテピョン。

ガンジェ「この周辺の閉まっている倉庫を開けてみる必要があると思われますが、さすがに時間がありません」

ヤン係長「あ~、チョ・ヒョヌとキム・ヒョンスはまったく、同じだな。畜生・・・」

勝手に開けちゃいましょうか?とか、無茶苦茶なことすら、主張し始めるボンス。

実は、それすら、正論で突っ込むガンジェの生真面目さも捨てがたいんだけど。

 

ヤン係長のボヤキを聞いて、はっと立ち上がるテピョン。

テピョン「・・・!!」

へへ、ヤン係長、クリーンヒットかな(笑)

 

テピョン「ちょと待って、ちょっと待ってください」

ガンジェたちのもとに、走り寄るテピョン。

テピョン「皆さんは、キム・ヒョンスがなぜ、女性たちを木棺の中に監禁したのか、理由を調べましたか?」

ヤン係長「なんだ、突然?」

テピョン「奴(チョ・ヒョヌ)が、ミジンを殺そうとしたとき、キム・ヒョンスの手口をコピーしようとしましたよね。でも、どうして、ジュニョンさんを木棺の中に入れたんでしょうか?」

突然のテピョンの問いかけに、誰も答えられない。

ヤン係長「さぁな・・・」

 

~チュンアン署 取調室~

手錠をかけられたヒョヌが取調室に案内される。

そこには、すでに、キム・ヒョンスが座っている。

正面に座らされると、ガンジェやボンスが出ていってしまう。

 

手錠をかけられたヒョヌの姿を見て、嗤いだすキム・ヒョンス。

ヒョンス「そうやって、縛られたお前を見ると、数日前の自分を思い出すよ」

ヒョヌ「なにが言いたい?」

ヒョンス「あの女が死にそうなんだってな。ほら、ソ・ジュニョンとか言ったかな。お前が好きだった女だろ。なんで、木棺の中なんかに閉じ込めたんだ?」

 

モニター室から、様子を見ているナム・ウヒョンと、ガンジェたち。

ボンス「本当に、テピョン氏の計画どおりになりますかね? キム・ヒョンスに手錠をつけてないんですよ。なにか起きたらどうします?」

ナム・ウヒョン「わかってる。だからこそ、なにも起きないようにしなければならないんだ。キム・テピョンが言ったとおり、チョ・ヒョヌが気づかずに、キム・ヒョンスの手口を踏襲している可能性がある。彼も人を殺しているが、彼の父親の復讐をしていると信じているんだ。もし、キム・ヒョンスが奴を挑発すれば、あいつの幻想を打ち破ることが出来るかもしれない」

 

ヒョンス「あいつら(警察)も知ってるのさ、うちの母親がどうやって死んだのかを・・・。親父に殴られ続け、俺を守ろうと(一緒に)木棺に隠れた時に、オンマは死んだんだ。俺は、3日間もオンマが死んだことに気づかなかったんだ・・・」

自虐的に笑うヒョンス。

ヒョンス「オンマの髪を触る代わりに、もし、手を握っていたら、気がついただろうな。」

これはこれで、すごい話だね。

でも、ヒョヌにとっては、自分の命を犠牲にしてでも、守ってくれる母親がいたヒョンスを羨ましいと思うのかな。

 

ヒョンス「お前も女性の髪を切ったのか?もし、生き残ったら、また殺すのか?」

ヒョヌ「お前と俺が同じだと思っているのか?」

ヒョンス「じゃ、なんで、お前は、彼女を木棺に監禁したんだ?あの女を助けたかったからじゃないのか?」

ヒョヌ「助ける?それなら、なぜ、お前は7人目の犠牲者を殺したんだ?」

事件の核心をつく話になり、虚をつかれ、ちらりと、マジックミラーの向こうにいる刑事たちを気にするヒョンス。

キム・ヒョンスが、これに協力したのは、司法取引?

それとも、単に、ヒョヌをやり込めたい欲求?

 

ヒョンス「なんのことを言ってるんだ?俺は、誰も殺してないぞ」

そう、殺人の証拠が残っていないことを言いことに、自分の殺人行為を否認してるのよ。(怒)

ヒョヌ「好きなだけ、否認するのは構わないが、永遠に刑務所で腐っていくだけだぞ」

ヒョンス「そうなるだろうな、俺は被害者で、お前は加害者だから」

また、持ち直したね。

ヒョンス「俺は気になるね、お前が木棺の中に女を入れたとき、どんな気分だったのか・・・」

 

~回想~

トラックに木棺を置き、扉を閉めるときに、最後にもう一度、木棺を見たヒョヌ。

トラックの扉を閉める音が生々しく蘇える。

 

~取調室~

立ち上がり、ヒョヌの近くまできて、挑発するヒョンス。

ヒョンス「どんな気分だった?今まさに、あの女は死に直面してるんだよな。“助けて” “助けてください”ってな。ニュースで、911と話しているあの子の録音した声を聞くだけで、スリルがあったよ」

ヒョヌ「黙れ、殺人魔野郎!」

とうとう、立ち上がったヒョヌを見て、下卑た笑みを浮かべるヒョンス。

成り行きを見守るナム・ウヒョン。

ヒョンス「お前も、同じ殺人魔野郎じゃないか」

笑いながら、取調室を出ていくヒョンス。

 

取調室に残され、興奮をおさえながら、震えるヒョヌ。

 

ヒョンス:ソ・ジュニョンとか言ったかな。お前が好きだった女だろ。

 

ジュニョン:もし、あなたがたくさんの人を殺し、自殺したら、人々はあなたのことを、罪がないのに間違えられた被害者の息子として記憶することはないわ。ただ、残酷な殺人魔として記憶されるだけよ。

 

ヒョンス:お前も、同じ殺人魔野郎じゃないか!

 

ジュニョン:本当に、それを望んでるの?

 

テピョン:彼女は、お前の人生を耐えさせてくれた人じゃないのか。

 

ヒョンス:今まさに、あの女は死に直面してるんだよな。

 

涙をこらえながら、震えが止まらないヒョヌ。

 

~現場~

じっと考え続けているテピョン。

 

テピョン(ここは確かに、GPSに導かれて、到着したところに間違いない。それで、ジュニョンさんが言ったように、階段を駆け上がった。ジュニョンさんを見つけようと、それぞれの階を探した時、おそらく、10分か15分くらいで、それ以上はかかっていないはずだ。それほど長い時間じゃない。)

 

自分の取った行動を思い出しながら、歩いてみるテピョン。

 

テピョン(そして、ちょうどここで、あいつを見た。)

 

猛スピードで、車を走らせるヒョヌ。

 

テピョン(もし、あいつがここを15分以内に通り抜けたのであれば、ジュニョンさんはここからそう遠くない場所にいる。だが、警察は既に、施錠されているものもふくめて、全ての倉庫を調べている。一体、どういうことだ?)

必死に考えるテピョン。

そう、こういう、テピョン主導のシーンがもっとたくさんあると良かったのに・・・。

 

止めてあるパトカーに乗り込むテピョン。

 

~木棺の中~

携帯がなり、朦朧とした動きで、電話に出るジュニョン。

テピョン《ジュニョンさん、大丈夫?》

ジュニョン《テピョンさん・・・》

テピョン《ジュニョンさん、これ、聞こえる?》

クラクションを鳴らし続けるテピョン。

ジュニョン《いいえ》

テピョン《ちょっとだけ待ってて》

少しだけ、車を走らせる。

テピョン《ジュニョンさん、よく聞いて》

またも、クラクションを鳴らすテピョン。

テピョン《今度は聞こえた?ジュニョンさん、ジュニョンさん?ジュニョンさん、起きたままでいないとだめだよ。もうちょっとだけ、頑張って!ジュニョンさん、この音は聞こえる?》

返事のないジュニョンに、語り続けるテピョン。

その時、耳元に、クラクションが聞こえたジュニョン。

ジュニョン《ええ・・・》

急停止するテピョン。

テピョン《ジュニョンさん、もう近くにいるよ。ちょっとだけ待っててね》

車を降りても、ずっと話し続けるテピョン。

テピョン《ジュニョンさん、ここだよ。もうすぐだからね》

 

トラックの前で、調べ物をしている警察官の姿を見て、急に閃くテピョン。

 

テピョン(もし、木棺を収めるのに十分な大きさのトラックの中に、監禁されたとしたら?)

 

道に列をなして駐車しているトラックを、どんどんと叩きまわるテピョン。

必死になって、携帯に話しかけていると、

ジュニョンの《テピョンさん、ごめんなさい》という声が微かに聞こえる。

「愛してる・・・」という言葉を最後に、完全に意識を失うジュニョン。

 

1台ずつ、トラックの閂を壊していくテピョン。

さすがに、野獣アイドルも素手じゃ無理ね。(苦笑)

うっ、野獣アイドルなんて、久しぶりに書いたかも。。。

たぶん、バレバレだと思いますが、昔のテギョンの動画も見てますよ。。。

 

~取調室~

電話をしながら、ガンジェが飛び出してくる。

ガンジェ「はい、チョ・ヒョヌが我々に話しました。倉庫の近くの冷凍トラックです。85B 3443です。はい」

 

~現場~

半狂乱になって、ジュニョンの名前を呼びながら、トラックを叩きまわっているテピョン。

 

ガンジェから連絡を受けたヤン係長たちが、該当トラックを探し回る。

テピョンの姿を見つけたチーム長が声を掛ける。

チーム長「テピョン氏。車のナンバーがわかった、冷凍車の3443だ」

 

走り回っていたスヒョンが発見する。

スヒョン「チーム長様、ここです。トラックを発見しました。ここにいます!ジュニョガ~!ジュニョガ~」

叫ぶスヒョン。

集まってくる刑事たち。

アイアンカッターを使って、扉を叩き壊すテピョン。

棺を見つけ、慌てて、蓋をバールを使って、引きはがす。

控えていた救急隊がすぐに、テピョンを押しのけ、ジュニョンの蘇生を試みる。

 

ドラマ設定としての、「0時」は関係なかったのかな?

 

そこから、病院まで、ずっとジュニョンの名前を呼び続けながら、片時も離れないテピョン。

医師「どのくらい、棺に閉じ込められていたんですか?」

テピョン「3時間くらいです。ですが、(棺の上に)毛布がかけられていたので、おそらく、酸素は摂取できなかったと思います」

医師たちから、処置室から出るように指示されてしまうテピョン。

テピョン「ジュニョンさん!」

 

テピョン:緊急治療室で、意識不明の僕を見た時、こんな気持ちだったのか?

 

テピョン:とても怖くて、怯えるしかなかった。

そして、ジュニョンさんは、再び起き上がることはなかった。

・・・・結局、彼女のネックレスは、僕の手の中に残った。

 

~取調室~

ガンジェ「それで、イ・ジュニ氏とオ・イェジ記者を使って、爆弾を爆破させようとしたことに間違いありませんね」

ヒョヌ「・・・はい」

 

テピョン:ジュニョンさんの状況は、チョ・ヒョヌにとってもショックだったに違いない。彼はその時以来、取り調べに対し、抵抗しなくなった。

 

~裁判~

裁判長「弁護人」

イ秘書が、テピョンの弁護士として立ち上がる。

裁判長「被告に対する告訴内容を認めますか?」

イ秘書「はい。認めます」

 

テピョン:僕もまた、全ての罪を認め、何度も裁判を受けた。

 

ヒョヌの裁判に、証人として出廷するテピョン。

傍聴席には、イ・ジュニやパク記者(腕のケガは治ってない)、オ・イェジ、そして、ヒョヌオンマも姿を見せている。

 

テピョン:時には、チョ・ヒョヌの裁判の証人でもあった。

 

テピョン「宣誓。すべて良心に基づき、真実を述べることを誓います」

 

ヒョヌ「宣誓。すべて良心に基づき、真実を述べることを誓います。証人 チョ・ヒョヌ」

テピョン:時には、チョ・ヒョヌが僕の証人として、そこに立つこともあった。

 

できうる限り、イ・ジュニやハンチーム長たちも、傍聴席に座るようにしているのね。

 

裁判長「弁護人、質問があればしてください」

 

イ秘書「証人、あなたは、2019年11月2日に、キム・テピョンさんの家に、訪問したのは事実ですか」

ヒョヌ「はい、そうです」

 

テピョン:そんな中、ジュニョンさんが目覚めることはなかった。

 

ずっと、テピョンのナレーションが続き、思わせ振りでしたが、ジュニョンは死亡してはいなかったです。。

 

昏睡状態のジュニョン、病院ではなく、テピョンの自室で眠っている。

 

刑務所拘置所に収監されたテピョン。

日本の裁判プロセスとは、若干、違いがあるので、ぽ~~~んと時間が飛んで、執行猶予なしの判決を受けた後なのかな、と思ってしまいましたが、

 ↓

在宅起訴はされず、まだ裁判中なので、未決囚として、拘置所に収監されてたってことのようです。

自由時間に、強力1班のみんなで写した写真を取り出しては眺めている。

 

テピョン:みんなの死も変わった。なぜ、ジュニョンさんの死をいまだに見ることが出来ないのだろう?本当に、もう二度と目覚めることがないからなのか?

彼女の側にいることができない間、僕の声を聞いたら、目覚めるのではないかという望みを持ち始めた。それで、毎日毎日、彼女のために、声の手紙を録音することにした。

レコーダーの持ち込みは大丈夫なのね・・・ ← 未決囚だから?

 

テピョン「あ・・・、あ・・・、ジュニョンさん、聞こえる?」

テピョン:彼女のことを想いながら、1日のうち、なんどか録音した。彼女のためだけに、声の手紙を録音し続けた。

 

テピョン:時々、一緒に過ごした日々を思い出した。そして、将来、彼女としたいことも録音した。

そんなふうに、これらの手紙を、彼女に毎日毎日、送り続けた。

 

面会にきたイ秘書に、ジュニョンの様子を訊ねるテピョン。

イ秘書「確かに、これを彼女に聞かせるわね」

録音したテープを受け取るイ秘書。

テピョン「まだなんだね?」

頷くイ秘書。

 

テピョン:でも、返事を受け取ることは一度もなかった。

 

★『ザ・ゲーム:0時に向かって』31話の雑感★

キム・ヒョンスの過去もまた、壮絶なものがあって、次第に、このドラマに出てくる登場人物たちは、皆、子供の頃から、トラウマになるような辛酸な目にあってきた人ばかりなのか・・・と、思うくらいでした。

最終回で、次々、そんなものが暴露されたら、こっちの身がもちません(苦笑)

 

ク・ドギョンの死は、孤児院の火災とも絡んでいたので、もうちょっと、違う感じで、扱われるのかな?とか思っていました。

イ秘書も、ペク先生のお仕事を手伝うようになった経緯に、なにか秘密があるんじゃないか、とか、これでも疑いの目を向けたりしたこともありましたし・・・。(笑)

ホント、いろんなところで、予想、外しまくりというのか、私の疑問も解消されていないことも多くて。


 

途中、このドラマは、それこそ、RPGのような「ゲーム」なんじゃないか、と思ったあたりで、テピョンを、一つだけ能力を与えられたプレイヤーとして見るようになってから、なんとなく、今までの違和感が解消されたような気になりました。

本来は、テピョンなしで、進むお話だと見ると、パタパタパタパタとピースが嵌りまくるような感覚でした。

 

ただ、それにしては、テピョンがなにかをしたから、こちらの結果になった・・・とか、物語の進展とゲーム性の連携がそれほど取れていないような気がしたので、途中から、それを主眼に置いて、ドラマを見るのは止めました(笑)

 

どちらかと言うと、被害者と加害者が、紙一重に入れ替わる展開や、ヒョヌが人を欺きながら、自分の描いたシナリオどおりに、ことを先へ先へと進めていく様子が、「ゲーム」の展開のようだから、という見方のほうが近いんですかね?

 

あと、私はクリスチャンではないので、あえて、そこは言及しませんでしたが、もしかしたら、もう少し、宗教的な視点で、見ていったほうが、ヒョヌを理解するうえで、奥深かったのかもしれません。

そういうモチーフも多かったし。。。


あ~、私自身の感想が取り留めなさすぎな状態ですけど、次で、まとめきれるのかな?
 

★『ザ・ゲーム:0時に向かって』最終回32話に続く★