さぁ、これで本当のラストです。。お名残り惜しい・・・となりますでしょうか?
 

韓国での放映は終了していますが、ネタバレOKの方のみ、おすすみください。お願い

 

ザ・ゲーム:0時に向かって 더 게임:0시를 향하여

【Episode 32 最終回】

刑務所前に集う被害者家族たち。

「私たちの家族を返せ!!」

キム・ヒョンスを乗せた警察車両が到着する。

群がるように、記者たちが駆け寄ってくる。。

パク記者「あなたが監禁されていた時の様子を教えてください」

口々に疑問をぶつける記者に対して、「冤罪だ。俺は被害者なんだ」と訴えるヒョンス。

「チョ・ヒョヌのせいで、監禁されていたんだ。これは冤罪だ!俺は監禁されてたんだぞ」

 

テピョン:キム・ヒョンスは最後まで、彼の罪を認めなかった。

・・・だろうと思った(苦笑)

車の窓越しに、生卵をぶつけられるヒョンス。

 

テピョン:人々は、彼を“化け物”だと呼んだ。20年前、チョ・ピルドゥが浴びせられた厳しい言葉は、キム・ヒョンスに戻ってきた。

 

~キム・ヒョンスの裁判~

キム・ヒョンスの裁判に、検察側の証人として出廷するヒョヌ。

弁護人「証人、あなたは、キム・ヒョンス氏が本当に誰かを殺すところを見たのですか?」

ヒョヌ「はい。私は、この目ではっきりと見ました。」

弁護人「それなら、なぜ、その時、通報しなかったのですか?」

ヒョヌ「通報・・・しました。」

傍聴人席で、俯くナム・ウヒョン。

ヒョヌ「真犯人が、父親ではなく、キム・ヒョンスだとわかった時、その当時、担当していた刑事であるナム・ウヒョン係長に電話をかけ、報告しました。ですが、信用してくれませんでした」

傍聴人席で、その陳述を重い気持ちで聞いているガンジェやボンス。

弁護人「たとえ、そうだったとしても、同じように、警察に通報することもできたはずですよね。なぜ、通報しなかったんですか?」

ヒョヌ「自分の手で、殺してやりたかったからです」

その声に、傍聴人席からは、どよめきがあがる。

裁判官が、傍聴人に、静粛を求める。

 

ナム・ウヒョンが証人席に立つ。

弁護人「証人、あなたは、本当に、チョ・ヒョヌ氏から電話を受け取ったんですか?」

ウヒョン「はい・・・。受けました」

弁護人「では、その状況を適切に処理しなかった理由はなんですか?」

ウヒョン「その時は、犯人は、チョ・ピルドゥだと確信していました。全て、私の過ちです。私の犯した過ちによって、結果的に、多くの命を犠牲にすることになってしまいました。本当に、申し訳ありませんでした」

まるで、ウヒョンが、被告として裁かれているかのように、誠実に発言する。

弁護人「以上です」

 

テピョン:20年前の犯罪においては、時効制限法が制定されていたため、被害者の両親たちは、キム・ヒョンスの罪を問い、責任を負わせることは叶わなかったが、真実が明らかになったため、彼らは、正式な国家賠償を受けることが可能になった。

 

~ヒョヌの裁判~

判事「チョ・ヒョヌ、被告は彼の犯した罪を認めたことにより、処罰されることになる。しかしながら、彼の犯罪のいくつかは理解できるものであり、また、被告人本人も、自身の行動を深く反省している。本件は、社会が誤って、被告人を断罪したために起きたものと信ずるに足るが、なんびとも他人の命を奪う権利など持ち合わせてはいない。本件が、重大な犯罪であることを鑑み、最終判断を申し述べる。被告人チョ・ヒョヌに、終身禁固刑を申し渡す。」

 

起立して、判決を聞きながら、傍聴人席に座るミジンの友人たちの姿を見て、あの日に、病室に入ってきた自分を不思議そうな目で見上げていたミジンの表情を思い出すヒョヌ。

 

テピョン:第一審で、チョ・ヒョヌは終身刑を言い渡された。彼は控訴せず、それを受け入れた。

ここ、涙がにじんでるの。。。

 

~テピョンの裁判~

テピョン:僕もまた、判決を受けた。

判事「それでは、被告キム・テピョンに対する判決を発表する。殺人は、決して受け入れられるべきものではなく、しかも爆弾を使用するのは、重大な犯罪である。なんびとも他人の命を奪う権利はなく、彼は罰を受けるべきではあるが、一方で、他の死傷者を防ぐために、自身の命を犠牲にした行動を、我々は全面的に非難することはできない。被告人は初犯であり、過去に同じような犯罪を犯したこともなく、更に、彼は、警察に協力している。よって、被告人キム・テピョンに、懲役4年、保護観察5年の刑を言い渡すものである。」

 

~拘置所の外~

拘置所から出てきたテピョンを、笑顔で迎えるイ秘書。

 

テピョン:しかし、その間も、ジュニョンさんが目を覚ますことはなかった。

 

僕の頭の中は、君のことだけしかなかった。

 

帰宅途中の車内で、 イ秘書の「考えてみれば、あなたのような能力を持つことは大変に違いないですね。」という言葉に、かつて、ジュニョンも同じようなことを、テピョンに言っていたことを思い出すテピョン。

 

~回想~

ジュニョン:一人の時は何をしてるんです? 興味あるわ。ん・・・ああ、ラジオを聞いたりするのはどう?

 

テピョン:会いたい。

 

好きだ、と告白した浜辺を思い出す。

 

ジュニョン:自分のせいで、私が死ぬのを知ってしまったのは、本当に怖いに違いないなって。(20話)

ジュニョン:未来のことがわかる人なんて、誰もいないのよ。だから、怖がらないで。いい?(26話)

 

ジュニョンとの思い出を思い返しながら、目を閉じるテピョン。

 

******************

ここから、昏睡状態から目覚めたジュニョンのナレーションに代わります。

 

ジュニョン:そんなふうに、彼は毎日、私に手紙をくれた。

 

箱に、ずらりと整頓された録音テープの一つを手に取るジュニョン。

 

ジュニョン:ある日は、明るい声だった。ある日は、くぐもった声だった。ある日は、ただ、泣いているだけだった。そして、ある日は、雨音が聞こえて来た。

 

往診の医師や看護師が帰っていくと、イ秘書が部屋に入ってくる。

ベッドに座っているジュニョン。

ジュニョン「風が吹いているところで、録音したみたい。鳥のさえずりも聞こえるわ」

 

イ秘書「徐々にしたほうがいいですよ。時間はたっぷりあるんですから・・・」

ジュニョン「あ、そうだ。さっき、話してくれた話の続きを聞かせてください」

イ秘書「え? なんだったかしら?ああ、拘置所で過ごした時の様子について?」

ジュニョン「すっかり人気者だったんですって?」

イ秘書「彼は、あそこでは、ただの囚人じゃなくて、あの拘置所のスターだったのよ」

 

イ秘書:みんな、彼が死が見えることを嗅ぎつけたのよ。ムダン(霊能者)かなにかだと思われたみたいだったわ。看守たちでさえ、自分たちの死を聞こうとしたのよ。

 

看守「死が見えるそうだな」

お菓子を渡され、「ありがとうございます」と、渋々受け取るテピョン。(笑)

看守「こいつは、軽犯罪者だ。彼の死はどうだ?」

囚人A「ああ、ちゃんと見てくれ」

看守「こいつはどうだ?」

となりの看守の死の様子を訊ねる。

看守「・・・なら、俺はどうだ?しっかり見てくれよ」

じっと、顔を凝視するテピョン。

看守「どうした? どうかしたのか? 痛みをともなう死なのか?」

おもむろに、もらったお菓子の袋を開けるテピョン。

その様子に、ざわつく一同。

一口で、菓子を頬張ると、観衆の興奮は最高潮(笑)

「あ~~~!」

 

ジュニョン「それで?」

イ秘書「それで、テピョンさんはあることを思いついたの」

 

テピョン「実は・・・」

看守「おお・・・」

テピョン「能力が消えちゃったんですよ。」

口々に、「嘘だ」と信じない囚人たち。

テピョン「皆さんだって、あのニュース見たでしょ?ほら、殺人犯のチョ・ヒョヌを覚えてるでしょ?僕たち二人は(ビルから)ひゅ~と落下して、その時、僕は頭を打ったんです。顔から着地して、眼も傷つけました。完全に、能力が消えちゃったんですよ。」

看守「能力が無くなっただと?」

テピョン「完全に、何にも見えません!」

なんだよ、と、周囲が失望する中、更に、お菓子にジュースも付ける看守。

看守「さ、よく見てみろ」

さすが、賄賂の橋渡し歴にも年季が入ってる(笑)

テピョン「ああ、だから、見えませんってば!」

それを聞くと、面白くなさそうに、一転、中に入れと、囚人たちに強い口調で指示する看守。

看守「ほら、中に入れ!」

 

ジュニョン「嘘をついたの?」

イ秘書「ええ、それからは、よそ者扱いでしたけどね。でも、平穏に過ごせたみたいですよ」

笑ってしまうジュニョン。

イ秘書「あ、それから、二度と顔を合わせてはいけない二人が鉢合わせしてしまったっていうこともあったんですよ」

ジュニョン「誰のこと?」

 

イ秘書「キム・ヒョンスとチョ・ヒョヌですよ」


あ、こちらの二人は、刑が確定した確定囚だから、刑務所なのね。

 

独房からの出入りの際に、偶然、廊下で鉢合わせ。

無言で視線をあわす二人。

 

『チョ・ヒョヌとキム・ヒョンスが同じ刑務所に収監』

“まさか”

“もし、ケンカになったらどっちが勝つの?”

パク記者の記事に、コメントが殺到している。

 

エレベーターの乗り合わせている、パク記者、イェジ、そして、イ・ジュニの3人。

よし、っとガッツポーズをとるパク記者。

パク記者「おい、オ・イェジ。見たか、1376コメントだぞ。これが、トップ記者ってものだ」

携帯を見せ、自慢するパク記者。

イェジ「(小声で)チーム長様、なにか、言ってやってくださいよ」

ジュニ「こいつは、前にも刺されたことがあるからな。なにか言っても、変わらんよ。いい補足記事をかくことだな。」

パク記者「はい!」

パク記者の後ろを、面白くなさそうに、ついて歩くイェジ。

ジュニ「オ・イェジ。」

イェジ「はい」

振り返るイェジを手招きするジュニ。

ジュニ「お前なら、変えられるぞ。これからは、お前が後輩たちをうまく導けば、変化させられると思わないか?」

にっこりと笑いながら、はい、と返事をするイェジ。

ジュニ「行こう・・・」

 

~テピョンの自宅~

ジュニョン「それで、キム・ヒョンスとチョ・ヒョヌはケンカしたんですか?」

イ秘書「まさか、そんなことあるわけないでしょ。人っていうのは、過ちを犯すものなんです。当局も過ちをみとめ、一人を移動させたんですよ」

ま、常識的な処置でしょうね。


イ秘書「あ、それから・・・これを。テピョンさんからの最後の手紙です」

ジュニョン「2週間前に書いたものなのね」

イ秘書「出所した日から、彼は、ずっとあなたの側にい続けたわ。目を覚ましてくれて、本当にありがとう」

部屋を出ていくイ秘書。

 

テピョンの手紙を読み始めるジュニョン。

テピョン:随分時間が経った。君に会ってから、とても長い時間が過ぎた。そして、今、こうしてここにいる。

 

ペク先生の肖像画の前に立つテピョン。

 

テピョン:ペク先生が、なぜ、あのような死を選択したのか、そして、なぜ、僕に、あのような言葉を残したのか、今は理解できるんだ。

(はじめて)僕の名前を聞いた時、先生様には、すでに全てがわかっていたんだと思う。

 

~回想~

先生の命を救い、病院から、先生の家に戻ってきた時。

ペク先生「それで、君の名前は?」

テピョン「ジェイスン・キムです。韓国での名前は、キム・テピョンです」

 

ヒョヌ「あんたは、あんたの予知のせいで、死ぬんだよ。いや、違うな・・。実際は、キム・テピョンのせいだ。」

 

テピョンから、名前を聞いたとき、微かに微笑んでいたペク先生。

 

テピョン:視力を失う前から、先生様は、自分の死を見ていたに違いない。チョ・ヒョヌの言葉で、おそらく僕の名前を思い出したんだろう。

僕は、先生様は、チョ・ヒョヌと僕がいつか再開することをわかっていたような気がする。

 

自分の部屋の扉をあけ、未だ、目を覚まさないジュニョンの傍らに立つテピョン。

 

テピョン:僕が、昏睡状態だったとき、君もおそらく、僕が今しているように、目覚めてくれるのを願っていただろう。

 

君が、眠りについている時、僕は、時々、署に出向き、強力1班を手伝ったりしていたんだ。

 

~強力班オフィス~

ボンス「昨晩起きた殺人事件なんですが・・・」

ガンジェ「室内で死体が発見されたんですが、侵入した形跡がどこに見つからないんです」

チーム長「申し訳ないが、どうやって、事件がおきたのか、みてもらえないか?」

テピョン「もちろんですよ」

 

 

テピョン:判明できない難しい事件が起きた場合、彼らは僕に助けを求めて来た。

いいのか、それって(笑)

 

被害者の写真や現場の凄惨な写真を渡されるテピョン。

テピョン:事件に取り組みながら、気づいたことがある。

君も、おそらく、毎日毎日、こんなふうに、死んだ人たちを見て来たんだ、ということを。

生きることも大変だけれど、死ぬこともまた大変なのだと思うんだ。

 

眠っているジュニョンに、本を読んできかせるテピョン。

 

テピョン:いずれにせよ、それがさらに、君に惹かれた理由なのかもしれない。いままで、僕は、見えた死にたいしての感情を、誰とも共有したことがなかった。たとえ、共有しようとしても、理解してもらうのは難しかっただろう。

君に関心を抱き、いつも会いたいと思ったのも、君の死をみることが出来なかったからじゃなく、僕を本当に理解してくれる唯一の人だったからだと思う。

僕は、これからも、君の側にいるだろう。愛してる。

 

・・・これが2週間前に、テピョンが書いたというお手紙です。。。

 

******************

刑務所に面会に来たテピョン。

受付で、ヒョヌオンマが座っているのに気づく。

 

ヒョヌと話をするテピョン。

テピョン「俺に会おうとするとは思わなかったよ」

ヒョヌ「お前の訪問に拒否する理由がないと気づいたんだ」

それは、誰かの訪問に対しては、拒否する理由があるって意味ね。

テピョン「ジュニョンさんがどうしているか、知りたくないか?」

ヒョヌ「・・・・・・」

テピョン「俺には、お前がまだ、自殺する考えを諦めてないのが見えてるんだ」

ヒョヌ「用件だけ言え。なぜ、来たんだ?」

テピョン「・・・ジュニョンさんが、目を覚ました」

固まるヒョヌ。

テピョン「長い間、昏睡状態だったせいで、すぐに歩くのは難しいようだ。

だから、自殺などせず、生きろ。」

ヒョヌ「・・・・・・」

テピョン「もし、お前の償いが生きるに値しないと思っても、ジュニョンさんのことを思って我慢しろ。お前がそうすれば、彼女も訪れるに違いない。おそらく、彼女もまた、お前の命を終わらせたいとは思っていないはずだ。それを言いにきた。」

声を出さずに、細かく、ただ頷いてみせるヒョヌ。

ここも、本来のヒョヌが戻ったみたいで、いいシーンだったね。

 

~テピョンの自宅~

早足で戻ってきたテピョンを、車いすで迎えるジュニョン。

ペク先生の車いす、大活躍。。

 

微笑むジュニョン。

テピョンもまた、微笑みながら、ジュニョンの前に跪く。

テピョン「戻ってきてくれて、ありがとう」

ジュニョン「会いたかったわ」

テピョン「僕もだ」

 

その後、懸命にリハビリに励むジュニョン。

療法士「左足をあげてみましょう、1,2,3,4・・・」

 

テピョン:長い間の昏睡状態の間に、足の筋肉の多くを失っていたジュニョンさんは、リハビリを受けなければならなかった。

 

一歩ずつ、一歩ずつ、回復をみせていき、ようやく、歩行器から手を放し、自立できたジュニョン。

 

久し振りに、署に顔を見せるジュニョン。

テピョン「さぁ、皆さん、ソ刑事が戻ってきましたよ!」

ボンス「先輩!」

皆が、拍手で迎える。

スヒョン「ジュニョガ~」

チーム長「すっかり、足の調子も言いようだな」

ジュニョン「ええ。でも、チーム長様も、顔色がいいように見えますけど・・。私のよく知ってる人間のおかげらしいですね」

恥ずかしそうなスヒョン。

ボンス「まじで信じられます? カップルリングなんかしちゃってるんですよ」

テピョン「え?」

知らなかったんかい(笑)


スヒョン「じゃ~ん」

これ見よがしに、見せびらかす二人。。。


テピョン「あ、それなら、僕も思い出しましたよ。たしか、ガンジェさんも・・・」

ボンスが慌てて、それを言うな、と合図する。

テピョン「お見合いデートに行ったって聞きましたよ、ガンジェさんが・・・」

ガンジェ「テピョン氏、今度こそ、上手くいくような気がするんだよ。なぁ、肉を5人前食べる女の子ってどう思う?」

一同「・・・・・・」

ガンジェ「初対面で、5人前の肉を食べたんだ。しかも、ただの肉じゃない、韓牛だ。」

テピョン「韓牛? 恋に落ちるんじゃないですか?」

ガンジェ「俺は、よく食う女の子が大好きなんだよ。それに、もっと重要なことがある」

テピョン「なんですか?」

ガンジェ「彼女が食事代を支払ったんだ」

一同「・・・・・」

笑い出すチーム長。

テピョン「ああ・・・・」

さすがのテピョンにも、意味がわかったみたい

一斉に、残念な空気が・・・。(笑)

とうとう、ガンジェはこういうキャラになったか・・・。

ガンジェ「な、なんですか?」

テピョン「それ、彼女が支払ったんですか?」

ガンジェ「うん、そうだよ」

ジュニョン「彼女から、その後、電話来てないでしょ?」

ガンジェ「ああ、まぁ、まだですよ」

ジュニョン「ああ・・・ウリガンジェ、このお姉ちゃんが、あんたのために、いっぱい食べる女の子を探してあげるわ」

ボンス「僕も・・・」

ガンジェ「な、なんで? 俺、捨てられたの?」

ボンス「ただのお友達って奴ですよ。なにもわかってないんだから・・・。少なくとも、僕は、先輩よりかは、たくさんの女の子と付き合ってますからね。」

ガンジェ「そうやって、すぐ、俺を見下すなよ」

ボンス「いままで、彼女、いたことあるんですか?」

 

皆の笑顔を見ながら、考えているテピョン。

 

テピョン:みんなの目をみるかぎり、その死は変わって見えている。でも、誰も僕に、自分の死がどんな風に変わったのか、訊ねてくることはない。

ここにいる皆は、どのように死ぬかに関係なく、自分の死に直面する準備が既にできているようだ。

そうやって生きていくんだ。

 

ボンスが、あ、もう時間だ。あ、ほら、とテレビを指さす。

 

キャスター「19人もの若い女性を、残酷に殺害した、真夜中の殺人犯キム・ヒョンスは、裁判所で、死刑の宣告を受けました。犯行を行う前に、キム・ヒョンスは被害者を選び、木棺の中に閉じ込め、死亡するまで放置しました。

検察は、この彼の残虐な殺害方法により、極刑を求刑し、司法部が起訴を受け入れました。彼は、裁判で、極刑の死刑を宣告されることになりました」

 

食堂で、同じ報道番組を見ているナム・ウヒョンと、ヤン係長。

財布から、おもむろに、ソ・ドンチョル刑事と一緒に撮った写真を取り出すウヒョン。

重い溜息をつくウヒョンに、酒を注ぐヤン係長。

 

~ジュエリーショップ~

「いらっしゃいませ」

ぎこちなく、店内に入ってくるテピョン。

「贈り物でいらっしゃいますか?」

「はい・・・」

「プロポーズ用でしょうか、それとも、普通のプレゼントですか?」

「あ、ええっと、ネックレスを持ってるんです。」

「ああ、すでに、こちらでお買い求めになられたんですね?」

なんとも答えにくいテピョン。(笑)

「これなんですが、ネックレスで、これは、位置探索用なんです。」

「は?」

「あ、ああ、別に変な目的とかじゃないんです。・・・これを宝石に変えることはできますか?」

 

~刑務所~

面会者用のタグを受け取るジュニョン。

正面の建物から、出て来たヒョヌオンマと再会する。

 

ジュニョン「会いに来られているんですね?」

オンマ「はい」

ジュニョン「会えましたか?」

オンマ「まだ、私に会う準備ができてないようです。先に、あなたの許しを得るために、あなたのところに伺うべきでした。申し訳ありませんでした。息子にかわって、謝罪します。」

頭を下げるオンマ。

「すみませんでした。本当に、申し訳ありませんでした」

目を閉じ、無言のジュニョン。

 

面会ブースで待つジュニョンのもとに、足取り重く、ヒョヌがやってくる。

ジュニョンが受話器をとると、合わせて、ヒョヌも受話器を持ち上げる。

ヒョヌ「・・・君が来てくれるとは思っていなかった」

ジュニョン「それでも、あなたには、まだ、少しの良心が残っているようね。私の顔をまっすぐ見ることさえできないくらいには・・・。その態度で、あなたの人生を生きてください。あなたは私に対して、申し訳なく思っているでしょ。被害者家族に償いながら、その気持ちで生きてください。あなたは死刑を宣告されなかったし、自殺することも許されません。贖罪の気持ちをもって、あなたの人生の残りを生きてください。」

ヒョヌ「そうですね。努力してみます」

ジュニョン「私に、父親代わりのナム・ウヒョン係長様がいてくれたように、チョ・ヒョヌさんにもあなたを信じ、支えてくれる誰かがいれば、私たちが、こんな場所で会うこともなかったはずだわ。・・・・帰ります。」

受話器を置き、立ち上がるジュニョンを目で追いながら、受話器を置くことができないヒョヌ。

必死で、涙をこらえ、房に戻ってきたヒョヌ。

 

ジュニョン:私に、父親代わりのナム・ウヒョン係長様がいてくれたように、チョ・ヒョヌさんにもあなたを信じ、支えてくれる誰かがいれば、私たちが、こんな場所で会うこともなかったはずだわ。

 

ヒョヌ(君が言ったようなことになっていたら、物事は変わっていたのだろうか?)

 

20年前の事件直後の様子を思い出すヒョヌ。

 

自宅のクッパ店に、押し寄せて来た被害者家族を含む大勢の人々。

それを、少し離れたところから、大人になったヒョヌが見ている、という構図です。

ようやく出て来たオンマにたいして、動物の血を浴びせようとする被害者の父親。

「だめだ、そんなことするな」

バケツを取り上げる男性。

「なんだと? なにするんだ」

「どうやって、こんなものを彼女の顔にかけようっていうの。そんなことしたらだめよ」

文句を言う近所の女性。

ヒョヌ「ウリアッパじゃない!」

父親の犯行だと認めないヒョヌ。

被害者の父親「なんだと、小僧が!」

ヒョヌオンマ「私たちだって、被害者なんです」

息子をかばいながら、言いかえずヒョヌオンマ。

被害者の父親「被害者とはなんだ」

ヒョヌオンマ「もうすこし、時間をください」

被害者の父親「なにが、時間をくれだ? うちの子は死んだんだぞ」

ヒョヌオンマ「警察が、なにか誤解してるんです。うちの人がどんなにまじめな人か、皆さんだってよくご存じじゃないですか」

近所の人たちが、「そうよね」「みんな、よく知ってるわ・・・」と援護する。


被害者の父親「じゃ、なぜ、奴に連絡取れないんだ?奴はどこにいるんだよ!」

ヒョヌオンマ「私も、記事を読みました。私だって、子供を持つ母親です。もちろん、あなたのお気持ちもよくわかります。」

近所の男性「そうだよ、まだ、捜査中じゃないか・・・。まだ、結論は出てないんだ」

「私たちは、ヒョヌオンマもアッパのことも良く知ってるんですよ。彼はこんなことするような人じゃありません」

ヒョヌオンマ「もし、うちの人が本当に犯人だとしたら、あなたのところに出向いて、お詫びします。なんでもします。」

近所の住民「そうよ、当然だわ。でも、絶対に、ヒョヌアッパじゃないわ。違うのよ」

そこに、写真を撮っているイ・ジュニ記者に気づく人々。

「おい、なんで、写真なんか撮ってるんだ!」

「なにしてる?」

一斉の、非難と抗議に、さすがのジュニも後ずさる。

 

その様子をじっと見ているヒョヌ。

 

~店の中~

「ヒョヌや、すごく驚いたでしょ」

飲み物を差し出すオンマ。

「でも、本当に、アッパが殺したの?」

「違うわよ。ヒョヌアッパは、絶対にそんなことするような人じゃないわ。ヒョヌや、アッパのこと、わかってないの?」

「ううん、わかってるよ・・・」

その時、大声で、ヒョヌの名前を呼びながら、戻ってくるチョ・ピルドゥ。

「アッパ!!」

抱き合う父子。

ナム刑事が、あとから入ってくる。

オンマ「どうしたの? 本当に戻ってこれたのね?」

ナム刑事「申し訳ありませんでした。状況証拠による誤解がありました。本当に、申し訳ありませんでした」

感激して泣きながら抱き合う家族に、謝罪するナム刑事。

ナム刑事「ごめんな、ヒョヌや・・・」

オンマ「お帰りなさい・・・」

 

ヒョヌ:もし、そんなことがあったら、君のいうとおり、僕たちがこんなふうにあうことなんてなかっただろう。


涙を流すヒョヌ。

「ごめん・・・」

声をあげて、泣き出すヒョヌ。

 

~ヒョヌの自宅リビング~

テピョン「え~、なんで、勉強なんかしてるの?明日から、職場復帰するんじゃないの?」

ジュニョン「そうよ。」

テピョン「あ~、また、むちゃくちゃ忙しくなるんだろうなぁ」

ジュニョン「そうね」

本から目を離さず、相槌だけは打つジュニョン。

「ね、僕たち、行かなきゃならないところがあるよね・・・」

「どこに?」

「行く途中で、話してあげる。部屋に行って、着替えてきてよ」

「どうして?」

「う~ん、あっちに、ジュニョンさんのための洋服が置いてあると思うよ」

「どこにいくつもりなの?」

「はい、もう質問はおわり。さぁ、早く」

「え~?」

「はいはい、さっさと行って、着替えてきて」

 

ベッドに置かれたリボンのかかった箱。

「なによ、これ・・・」

 

箱をあけると、メッセージカードが置かれている。

「今日は、僕とデートに出かけよう。これに着替えて、でておいで」

 

自分もスーツに着替えたテピョン。

部屋へ続く扉を開けると、逆光のなかに、ワンピースに着替えたジュニョンが立っている。

「こんな服、着たことないわ。どう?」


もう、にやけ笑いがとまらないテピョン氏。。。(笑)

 

二人がやってきたのは、あの浜辺です。

 

波打ち際で、海を眺めているジュニョンの背後に、近寄っていくテピョン。

手には、ネックレスが・・・。

「ジュニョンさんに渡したいものがあるんだ」

手を開き、ネックレスを見せるテピョン。

「どうしたの?」

手に取ってみるジュニョン。

「GPSの発信機は外したんだ。宝石のこととか、よくわからないから、それで、おすすめされたまま、変えてみたんだ。気に入った?」

頷くジュニョン。

「かけてくれる?」

後ろを向くジュニョン。

テピョンがつけ終わり、再び、正面を向く。

「どう?」

 

テピョン:見知らぬひとを見てるような気分といえばいいのかな?ジュニョンさんの死を見ることができたけど、彼女の表情、笑顔、彼女の瞳は、僕の心臓に深くつきささり、ぐるぐると回っているようだった。

 

ある晴れた日の朝、彼女はまるで、眠るように亡くなるんだ。

それが彼女の死だ。

 

微笑むテピョン。

「きれいだよ」

「ありがとう」

「少し、歩こうか?」

 

テピョン:僕たちが、最後まで一緒にいるのか、それともいないのか、どうか、わからない。僕がさきに死ぬかもしれないし、先に彼女が僕を残していなくなるのかもしれない。

 

でも、僕には、彼女の気持ちがよくわかっている。僕らの歴史が彼女の胸にあることを知っている。

 

テピョンの手を握るジュニョン。

ジュニョン「愛してるわ」

テピョン「僕もだよ」

イ・ヨニって、背が高いから、テギョンと並んでも、絵になるね~。

 

テピョン:最後の瞬間を知っているからと言って、人生のすべてを詳細まで知ることなどできません。

人生において、苦しい日々に直面することがあるかもしれませんが、今日のように、幸せに生き続けていれば、最初ほど苦痛を感じることもなく、それほど心配はしなくてもいいような気がします。

 

★『ザ・ゲーム:0時に向かって』 最終回(32話)の雑感★完了

 

終わりました~~!

 

序盤は、『ザ・ゲーム』というタイトルを付けた理由が、ドラマの内容とどうにもつながらず、疑問だらけの状態で視聴を続けていました。

特に、主人公のテピョンのことを「傍観者みたいだ」とか、言ってましたっけ?(笑)

 

今も、正解はわかっていません。

 

最後、ヒョヌが、ジュニョンの「あなたにも、家族のように見守る誰かがいたら、こんなふうに出会わなくてもよかったのに」という言葉を受けて、子供の時を思い返し、もう少し、母親が毅然とした態度を取っていてくれたなら、とか、もう少し、周囲の大人が中立な立場で見守っていてくれれば、とか、もう少し潔く、ナム・ウヒョンが過ちを認めてくれてさえいれば・・・という妄想をして、はじめて、真摯に「ごめん」と謝罪したような描写がありましたが、これはちょっと、どうかなぁ~と最後まで、疑問でした。

そういう境遇でも、ちゃんと、自分を律して生きている人たちは、この世の中にはたくさんいると思うから、という道徳的な意味合いもそうなんですが、それだと、なぜ、あんなに、テピョンに対して、俺の人生狂ったのは全部お前のせいだ、くらいの勢いで、挑んだのか、という、そもそもの疑問に、「テピョン、関係ないやん・・・」ってことになってしまうので・・・。(苦笑)

 

正直言って、とにかく、オク・テギョンの復帰第1弾ということで、完全に、頭はそれ1本でしたので、今回、ほとんど、ドラマ視聴を盛り上げるはずのOSTやら、主人公カップルのLOVEについて、語れておりません。

ぶっちゃけ、テギョンの演技についても、ほとんど、触れてません。。

ドラマブロガーと言えども、ペンってそんなもんなのよ、くらいに思っていただければ、ありがたいです。(恥)

たぶん、パク・ヒョンシクが戻ってきても、似たようなもんだろう、ということは予告できます(笑)

 

今回も、長尺な記事を最後まで、お読みいただき、ありがとうございました!

 

★『ザ・ゲーム:0時に向かって』おしまい★