ザ・ゲーム:0時に向かって 더 게임:0시를 향하여
【Episode 30】
ヒョヌが、ハナ日報の地下駐車場に乗り捨てた車のトランクの中には、ジュニョンの姿はなく、ただ、GPS付きのネックレスが残されているだけだった。
~回想~
リビングで、資料を見ているテピョンに、コーヒーを入れてきたジュニョン。
ジュニョン「(すっかり)刑事になったみたいだわ。もし、警察官になっていたら、あなたの力はとても助けになったはずよ。頭もいいし・・・。」
テピョン「頭がいいんじゃないよ。誰かさんに落ちちゃったからだよ」
にっこり笑うジュニョン。
テピョン「これをどう受け取るか、わからないけど、僕はジュニョンさんだけを見ているんだ。ヒーロー(英雄)とかそういうものになりたいわけじゃない。ジュニョンさんが大切にしている人たちが傷ついたら、ジュニョンさんがものすごく悲しむに違いないから。僕は、僕の彼女が悲しむのが嫌なだけだよ・・・」
自分で言って照れてるテピョン。
ジュニョン「ほらね。やっぱり、間違いなく、警察官になる素質、十分あるわ。誰かが傷つくのがいやだから、だれかのために、みんなを守りたい。そういう気持ちってかっこよくない?」
テピョンの肩にもたれるジュニョン。
ジュニョン「とってもかっこいいのよ、私の彼氏は・・・」
テピョンもそれにこたえるように、ジュニョンのほうに頭を傾ける。
ジュニョン「前に、イ秘書さんが教えてくれたの、テピョンさんがどうやって死ぬのか、を。あなたは、私や私の死のせいで、残りの人生を自分を責めながら、孤独のなかで、死んだりする必要はないの。」
テピョンの手を握りしめるジュニョン。
ジュニョン「私は生きるわ・・・」
少し前に、そんな会話を交わしていた二人。
ネックレスを強く掴むと、すぐさま、上の階を目指すテピョン。
~ハナ日報 1Fロビー~
悲鳴が上がるロビー。
「イ・ジュニ氏!!」
自分に近づかないように、手で制するイ・ジュニ。
すでに、上着を脱ぎ、爆弾ベストがあらわになっている。
ジュニ「近くにこないで!」
社会部のキャップだということが、その場にいた人たちにもわかってくる。
ジュニ「だめだ!動くな。そこを動くんじゃない!」
すでに、到着していたハンチーム長。
ハンチーム長「落ち着いてください。大丈夫です。全て、我々の監視下にあります」
突然のことに、動揺する周囲の人間を、大声で落ち着かせようとする。
イ・ジュニ「動かないでくれ!」
ハンチーム長「大丈夫です!」
初動時には、こういう人が、絶対、必要よね。
イ・ジュニ「申し訳ない。本当に、申し訳ありません。お願いだから、みんな、動かないで。お願いだ。動かないでくれ。すまない・・・。」
皆が騒げば、自分を監視しているヒョヌが、リモコンを使って、爆破することを恐れているジュニ。
~エレベーターホール~
地下3階にいるテピョンが、チーム長に話しかける。
テピョン《ハンチーム長、聞こえますか?》
チーム長《ああ》
テピョン《チョ・ヒョヌは、ハナ日報にいます。彼の車を追跡してきたのですが、ジュニョンさんは、車の中にいませんでした》
ハンチーム長《今、我々もハナ日報のロビーにいる》
テピョン《え?》
チーム長《イ・ジュニ氏がここにいるんだ。》
ちらりと、タイマーを確認するチーム長。
チーム長《残りは、29分だ。》
そのまま、近くにいるガンジェに声をかけるチーム長。
チーム長「ガンジェ」
ガンジェ「はい」
チーム長「爆弾処理班はどこだ?」
ガンジェ「こちらに向かってるところです」
拘置所受付の映像と、ロビーの映像を見ているヒョヌ。
イ・ジュニに、電話で話しかけるヒョヌ。
ヒョヌ≪あんたの部下は、とても素直だな。だから、今度はあんたの番だ。ナム・ウヒョン係長に、来るように伝えろ≫
イ・ジュニ「(チョ・ヒョヌが)ナム係長様を呼ぶように、と言ってる。それから!」
ぴたりと動きを止めるガンジェやボンスたち。
イ・ジュニ「もし、だれかが動いたりしたら・・・」
ヒョヌ≪なにかおかしなことをしたら、みんな死ぬぞ≫
イ・ジュニ「爆弾が爆発するんだ。だから、お願いだ。お願いだから、みんな動かないでください。」
その間も、同時平行で、テピョンと連絡を取っているチーム長。
チーム長「チョ・ヒョヌがイ・ジュニ氏を見張っているため、我々は移動することができないんだ」
テピョン「わかりました。ジュニョンさんの携帯の位置をたどれますか? 僕は今から、チョ・ヒョヌの後を追います」
エレベーターに乗り込むテピョン。
~ロビー~
ハンチーム長「依頼しろ」
ボンスが、ジュニョンの携帯の位置を追跡するように、依頼の電話を掛ける。
~エレベーター~
上階に向かうエレベーターの中で、ロビーの様子をタブレットで確認しているヒョヌ。
そこへ、下の大騒ぎを知らないパク記者が飄々と電話をしながら乗り込んでくる。
パク記者《だから、だめだって。お前は中央署の前で待ってなきゃだめだ。2時の授賞式でなにか起こるらしいと聞いたんだ・・・》
声を潜めるパク記者。
その時、はじめて、9階にランプがついているのに気づくパク記者。
9階は屋上に通じる階なので、すぐに変だと気づき、そっと、背後の男を目で確認する。
以前、取材で押しかけたチョ・ヒョヌの顔だと思い出したパク記者、電話の相手に、事務所にいるから、なにかあったら、電話しろ、と早々に電話を切る。
背後から、じっとパク記者を見つめているヒョヌ。
視線を感じながら、そっと8階を押すパク記者。
8階に到着し、降りようとするパク記者にメスを突き出すヒョヌ。
パク記者「た、たすけてください」
ヒョヌ「イ・ジュニ記者に、なにが起きたか、すでに見たはずだ。何も学ばない人なんだな」
緊張で固まるパク記者の社員証を手に取ってみるヒョヌ。
ヒョヌ「それとも、こういうのを、ジャーナリズムの魂とでも呼ぶのかな?」
パク記者「チョ・ヒョヌ氏、やめてください」
その声が、イ・ジュニのイヤモニから聞こえてくる。
ジュニ「パク記者?」
9階に到着したエレベーター。
ジュニ「だめだ!チョ・ヒョヌ! チョ・ヒョヌ!」
ヒョヌ「なぜ、俺が止めなければならないんだ?」
ジュニの声に返事をするヒョヌ。
ジュニ「チョ・ヒョヌ、止めろ!」
急に、取り乱したように、叫ぶイ・ジュニを見て、驚くハンチーム長。
ジュニ「チョ・ヒョヌ、やめてくれ! 頼むから!」
一斉に、ジュニの叫びに警戒するガンジェやボンス。
ジュニ「頼む! ヒョヌや。。お願いだ!みんな、俺が悪かった。だから、頼む」
土下座を始めるジュニ。
ジュニ「頼む! お願いだから、パク記者を放してくれ」
即時、テピョンにも状況を伝えるチーム長。
チーム長≪どうやら、チョ・ヒョヌが、パク記者を捕まえているらしい・・・≫
テピョン≪わかりました。彼を探してみます≫
上の階に向かっているテピョン。
ここら辺の連携、いいよね。
~エレベーター内~
パク記者にメスを向けているヒョヌ。
ヒョヌ「どうした? あんたたちは、何回も俺を殺したじゃないか」
パク記者「これ以上、多くの人を殺しても、あなたのためにはなりませんよ。どうか、助けてください」
なるべく刺激しないように、静かに説得しているつもりのパク記者。
それを聞きながら、その言葉が、どれほどヒョヌの怒りを買うか、わかっているジュニ。
ジュニ「パク記者!!パク記者!! だめだ!!」
上の方にむかって、大声で叫び、頭を抱えるジュニ。
ジュニ「パク記者・・・」
チーム長《・・・彼になにかあったみたいだな・・・》
ジュニの取り乱し様を見て、推測するチーム長。
最上階についたテピョン。
廊下に血が点々としているのに気づく。
もう一つのエレベーターを開くと・・・血だらけのパク記者が横たわっている。
テピョン≪パク記者を見つけました≫
パク記者に声を掛けるテピョン。
テピョン「大丈夫ですか?」
チーム長「イ・ジュニさん、大丈夫です。少し待ってください。イ・ジュニさん、ちょっと待って」
ジュニを落ち着かせようとするチーム長。
興奮状態で、耳に入らないイ・ジュニ。
ジュニ「だめだ、だめだ、パク記者」
テピョンに様子を訊ねるチーム長。
チーム長≪(パク記者の)具合はどうですか?≫
テピョン≪大量に出血してます。すぐに、下の階に降ります。救急隊を待たせておいてください。エレベーターは2基あります≫
チーム長≪了解≫
すぐさま、救急隊を要請するガンジェ。
ガンジェ「こちら中央署のユン・ガンジェです。ハナ日報のロビーに救急隊を要請します。至急です。」
パク記者に声をかけ続けるテピョン。
テピョン「大丈夫ですか?チョ・ヒョヌはどこに?」
パク記者「屋上に向かったと思う。私の社員証を取っていった・・・」
傷のわりには、しっかりと答えるパク記者。
テピョン「救急隊がすぐにきますからね。ちょっとだけ待ってください。あなたはこんなところでは死んだりしません。大丈夫です」
テピョンがこう言うとき、ただの慰めじゃないのが効果的だよね。(笑)
テピョン「こちらです!」
救急隊の到着を待って、もう一つのエレベーターで屋上に向かうテピョン。
~屋上への階段~
ここって、『推理の女王2』で、お兄ちゃんがキム室長に会いに来た屋上じゃないかな。階段、一緒だよね。
ここの雰囲気だけみると、相当古いビルって感じがします。。
タブレットを見ながら、昇ってきたヒョヌが姿を見せると、一斉に、銃を構える警察官たち。
階段の正面に、ヤン係長とナム・ウヒョンが待ち構えている。
ゆっくりと昇り切るヒョヌ。
こんな風に外に出られるのに、柵なしって、なかなかのチャレンジャーな屋上ね。
ヒョヌ「みんな、ここにいたのか」
ヤン係長「それを下に置いて、手を頭の上に置け。早く!」
一見、観念したかのように、わざとゆっくりと、イヤモニとタブレットを足元に置くヒョヌ。
銃を構えなおす一同に、ヤン係長が大声で止める。
ヤン係長「待て! ストップ!」
わらいながら、ヒョヌがリモコンを見せつける。
その時、「ヒョヌや・・・・」と声を掛けるヒョヌオンマ。
その声を聞いただけで、表情が陰るヒョヌ。
じっと、母親を見つめる。
ヒョヌ「死ぬときは、警察だけが一緒なのかと思っていた。ここに来てるとは思ってもみなかったな」
爆弾のリモコンに指をかけながら、じりじりと、屋上の縁(ふち)にむかって後ずさりしていくヒョヌ。
ヒョヌ「これも悪くないな。結局のところ、僕の死を目撃しなければならない人なんだから」
ヒョヌオンマ「ヒョヌや・・、お願いだから。」
ヒョヌ「やめてよ。誰も僕を挑発するな」
はじめて、口を開くナム・ウヒョン。
ウヒョン「そうだ。我々は、君を挑発したいなどと思ってない。だから、もう、これで終わりにしよう」
ヒョヌ「僕に銃を向けながら、そんなことを言うなんて、おもしろいな」
リモコンに指を当てるヒョヌ。
ヒョヌ「下の階にいるあんたの後輩たちも、みんな死ぬことになるんだぞ」
そこへ・・・静かに階段を上がってきたテピョン。
まっすぐに、ヒョヌの前に進み出る。
~ロビー~
その頃、パク記者が危ないと思い、必死に名前を叫び続けるジュニ。
チーム長「よし、もう大丈夫ですよ、イ・ジュニ氏。ちょっと待ってくださいね。・・・・彼はどうなった?・・・・おお、よし、わかった。イ・ジュニさん、パク記者は、今、病院に向かってます。大丈夫です。落ち着いて下さい」
そこへ、ちょうど爆弾処理班が到着する。
爆弾処理班にちょっと待つように合図をし、イ・ジュニのもとに進み出るチーム長。
チーム長「今の状況について、ご説明しますね。チョ・ヒョヌはもう、我々を監視することはできません。大丈夫です。おちついてください。そして、彼は今、屋上で、警察官に包囲されています。おちついてください。もう大丈夫です」
なんだか、わからないながらも、床にへたりつくジュニ。
チーム長「ちょっとだけ待ってくださいね。さぁ、我々、警察以外の皆さんは避難してください。」
その場にいる警察官たちが、ロビーにいた記者たちを避難させはじめる。
ガンジェが、爆弾処理班を誘導する。
爆弾処理班「我々は、爆弾処理班です。今から、我々があなたを助けます。」
爆弾ベストを確認すると、「このベストを動かすことはできません。あまり時間もありません」と説明する。
チーム長「それなら、他にどういう方法があるんですか?」
爆弾処理班「ただちに、爆弾を解体しなければなりません」
力なく俯くチーム長。
それを聞いたイ・ジュニ。
イ・ジュニ「避難してください。もし、これが爆発したら、刑事さんたちもケガではすみません。ですから、もう行ってください」
ハンチーム長「大丈夫ですよ、イ・ジュニさん。我々は、必ず解体できます、ですから、心配しないでください」
うう、さすが、こういうときの、警察官魂は崇高すぎです。
~屋上~
ヒョヌ「ついに、この時が来たな。すでに僕の死を見たお前が、ここに彼らを連れて来たんだな」
テピョン「そうだ。だから、言うんだ。ソ・ジュニョンはどこにいる?」
リモコンに親指を乗せたまま、笑みを浮かべるヒョヌ。
ヒョヌ「おまえは、爆弾が爆発するよりも、彼女のことを心配しているのか?」
テピョン「言え!どこにいる?どこにいると言ってるだろ?」
ポケットに手を入れるヒョヌに、緊張しながら、銃を構えなおす刑事たち。
ポケットから携帯を取り出し、ぽ~んとテピョンの足元に落とすヒョヌ。
ヒョヌ「自分で探してみろ」
拾い上げると、強力1班のみんなで撮った写真が待ち受けになっている。
テピョン「ジュニョンさんの携帯だ・・・」
~ロビー~
ちょうど、同着で、ボンスから報告が入ってくる。
ボンス「先輩の携帯を追跡したところ、場所はここだということです」
ガンジェ「チョ・ヒョヌが、先輩の携帯を持っていたに違いない」
考えを巡らせるチーム長。
~屋上~
ヒョヌ「ここにいる人々か、ソ・ジュニョンか、どちらかだ。お前が選択しろ。どちらか一方を開放しよう。0を押してみろ。最後に、彼女の声を聞けるだろう」
0で、登録された番号に発信するテピョン。
テピョン≪チーム長様。番号がわかりました。位置を追跡してください≫
~ロビー~
チーム長の視線が、ボンスをとらえる。
「はい、私がやります」と、すぐに、連絡を取るボンス。
その間も、爆弾処理班が、爆弾を解体しようと、コードの解析を続けている。
~屋上~
ヒョヌに教えられた番号に掛けるテピョン。
~木棺の中~
まだ、意識が戻らないジュニョン。
傍らで、携帯が鳴っている。
ふと目を覚ますジュニョン。
真っ暗な中で、両手を動かしてみる。
ジュニョン「開けて・・・」
一向に出ない電話。
一度、切ってから、もう一度かけてみるテピョン。
ようやく電話に気づいたジュニョンが、手を伸ばし、携帯を掴む。
ジュニョン≪もしもし?≫
テピョン≪ジュニョンさん? 僕だよ。大丈夫?≫
この時、一番、ホッとしたのは、ほかならぬヒョヌだっただろうね。
テピョンに心配かけまいと、必死に、声を整えるジュニョン。
ジュニョン≪私は・・平気よ。爆弾はどうなったの?≫
テピョン≪先に、どこにいるのか教えて≫
ジュニョン≪罠だったわ。どこにいるのか、わからないの≫
それを聞いて、はっと気づくテピョン。
テピョン≪まさか、木棺の中にいるの?≫
ナム・ウヒョンやヤン係長、ヒョヌオンマの顔色が変わる。
ジュニョン≪みんなはどうなったの?≫
即答しないジュニョンに、確信するテピョン。
テピョン≪木棺の中にいるんだね?≫
ジュニョン≪いいえ、違うわ。テピョンさん。この電話の番号はわかっているのよね?これを追跡したら、私がどこにいるか、わかるはずよ。テピョンさん、先に、みんなを助けて・・・≫
ジュニョンの気持ちがわかり、涙をこらえるテピョン。
テピョン≪ジュニョンさんの安全を確かめる前に、そんなことは出来ないよ≫
ジュニョン≪私、気絶しちゃってたから、ここがどこなのかわからないだけなの。≫
ジュニョンに聞こえないように、携帯を押さえるテピョン。
テピョン≪チーム長様、どうか、捜索チームを派遣してください≫
~ロビー~
チーム長「位置は?」
ボンス「チュギョ洞です。倉庫の周辺です」
爆弾のタイマーの残り時間は、3分少々。
チーム長≪時間があまりない≫
テピョン≪爆弾はどうなりましたか?≫
チーム長≪まだ、解体中だ≫
ヒョヌを睨みつけるテピョン。
なんとか冷静に、声を押さえようと努めるテピョン。
テピョン≪ジュニョンさん≫
ジュニョン≪はい・・・≫
テピョン≪僕がなんとしてでも、ジュニョンさんを見つけに行く。だから、それまで、ちょっとだけ我慢して、そこにいて。わかった?≫
ジュニョン≪わかったわ・・・。待ってるわ≫
チーム長≪テピョン氏、残りあと2分だ≫
ジュニョンとの電話を切るテピョン。
まっすぐに、ヒョヌの方を見つめる。
テピョン「こんなことまでする理由はなんなんだ? 彼女はお前の人生を耐えさせてくれた人じゃなかったのか。彼女を手に入れたいほど、好きだと。お前の日記を読んだ。それなのに、なぜだ? どうして、そこまで好きな相手を殺そうとすることができるんだ?」
ヒョヌ「彼女の死は、俺のせいじゃない。お前のせいだ。選択しろ。」
リモコンを見せつけるヒョヌ。
ヒョヌ「お前が救うのは、人々か、ソ・ジュニョンか?」
その時、一瞬、目線を下に落とすテピョン。
ヒョヌを睨み返すテピョン。
テピョン「俺の答えは、さっきも今も、ずっと同じだ。ソ・ジュニョンはどこにいる?」
迷いのない毅然としたテピョンの様子に、愕然とするヒョヌ。
そして、時計を確認する。
ヒョヌ「30秒ある。本当に、みんなが死んでもいいんだな? あの女が助かるだけでいいのか?」
ヒョヌの挑発を無視するテピョン。
テピョン「答えろ。ジュニョンさんはどこだ?」
ヒョヌ「つまり、ここにいる人間たちは、ここで死んでもいいんだな?」
進み出て、ヒョヌの襟元を掴みかかるテピョン。
テピョン「どこにいるか、言え!」
何もかも観念したように、目を閉じるヒョヌ。
やった~~!
残り1秒、コードを切ると同時に、タイマーがオフになった。。。
目を開けるヒョヌ。。
ヒョヌを見据えるテピョン。
爆弾処理班「爆弾は解除されました!」
安堵するチーム長。
イ・ジュニ「ありがとうございました。ありがとうございました」
一息ついたボンスも立ち上がり、ガンジェも頭を起こす。
~屋上~
イヤモニからの音声を聞き、ヤン係長も、ナム・ウヒョンもほっと息をつく。
じりじりと、間合いをつめていく刑事たち。
爆発しないと気づくヒョヌ。
ヒョヌ「なんだ?どうなってる?」
テピョン「聞いてるのは俺だ。お前は、もし、二つのうち、どちらかを選択したら、教えると言ったよな」
テピョンを突き飛ばすヒョヌ。
リモコンのボタンを強く押す。
テピョン「無駄だ。爆弾は、すでに解体されたよ」
ヒョヌ「なんだって?」
~ロビー~
爆弾処理班の隊員が、「お疲れ様でした」と言いながら、イ・ジュニから、爆弾ベストを取り外していく。
すぐさま、「ソ刑事様はどうなったんです? 彼女に何があったんですか?」と、チーム長に訊ねるジュニ。
~屋上~
テピョン「お前は、俺が人々の死を見ることができるということを、忘れているようだな。俺は、イ・ジュニ氏の死を見た。だが、爆弾が爆破するというのに、なぜ、そこにいた警察官たちが逃げ出さなかったのか、ずっと理解できなかった。」
そして、その時、爆弾ベストに、カメラがついているのに気づいたテピョン。
テピョン「カメラがついていた。お前は、おそらく、カメラを通じて、彼らを脅迫するつもりに違いない」
先に、「傾向」を読んで、「対策」を立てられた、と受験の心得のようなことを申しております。
~拘置所~
テピョン:だが、オ・イェジ記者は、最初から爆弾処理班と一緒だったんだ。我々は、爆弾が爆発するまえに、ベストを分解しなければならなかった。
あれ、イェジにつけられていたカメラは、ジャケットについてたの?
女性警察官が、カメラのついたイェジのジャケットをきて、定位置に座り、その後ろで、爆弾処理班が解体作業をすすめていた。
あの時の一瞬の間は、そのためだったのね。
先週、予告を見たときから、そんな気がしてたんだよね。
9階・・・なら、あのマットレスでもOKだと思うけど、ロケ地になったビルの高さは、9階どころの高さじゃないよね(笑)
どうみても10階以上はありそうなマンション群が遥か下に見えるもん(笑)
なので、ここは9階だということにしておきます。(笑)
事前に手を打ってあるのが、丸わかりだと、それはそれで、緊張感がなくなって、盛り下がるしね。
ただ、なぜ、ヒョヌがずっと、テピョンをターゲットに据えたのか、やっぱり謎です。
私、理解力悪いのかな?(苦笑)
さて、ラスト31ー32話です。
どーいう心境になるのか、自分でも興味深いところです。