もう、今週の水木で、終わるのね・・・しみじみ。
 

韓国での放映は終了していますが、ネタバレOKの方のみ、おすすみください。お願い

 

ザ・ゲーム:0時に向かって 더 게임:0시를 향하여

【Episode 27】

(前回のおさらい)

ヒョヌとの取引の情報を得、爆弾魔のソン・ミンジェを地下街で追いつめた強力1班。

しかし、肝心の爆弾は、すでに、ヒョヌの手に渡ってしまう。

テピョンに電話をかけながら挑発してくるヒョヌを、あと一歩のところで、逃がしてしまうテピョン、ジュニョン、チーム長。

 

後から追い付いたガンジェに、ヒョヌの乗っている白いセダンを、周辺のCCTVで確認し、ナンバーを把握しろ、と命じるチーム長。

チーム長「それから、テピョン氏の携帯電話から、やつの番号を調べろ」

ガンジェ「チョ・ヒョヌですか?」

 

呆然としているテピョンに、「チョ・ヒョヌはなんて言ったの?」と声をかけるジュニョン。

ジュニョン「テピョンさん!」

ショックも相まって、すぐには、言葉が出てこないテピョン。

 

~強力班 オフィス~

手錠をかけられ、引っ張ってこられたソン・ミンジェ。

ヤン係長「なんだ? こいつがそいつなのか?」

ガンジェ「ええ」

ヤン係長「まだ、尻の青い小僧じゃないか。。。どうやって、爆弾なんか作ったんだよ」

ミンジェを蹴飛ばしたり、ファイルで頭を叩いたり・・・悪態をつきながら、ヤン係長退場。

ガンジェ「おい、身分証を見せろ」

ミンジェ「ありませんよ」

ガンジェ「じゃ、住所は?登録番号は?」

ミンジェ「飯はないんですか?」

ガンジェ「お前、(檻の中)慣れてるな。手を見せてみろ」

 

そんな会話を聞きながら、ソファーに座り込み、俯くテピョン。

チーム長「テピョンさん、大丈夫か?チョ・ヒョヌを捕まえられなかったのは、君のせいじゃない」

一旦、話題を変えようとするジュニョン。

ジュニョン「イ・ジュニ氏がここに来てるの。イ・ジュニ氏があなたに会いたいんですって。一旦、会ってみましょう。ボンス、イ・ジュニ氏を連れてきてくれる?」

 

休憩室に、ジュニを呼びに来たボンス。そこはもぬけの殻・・・。

 

その頃、署の裏口に出て来たイ・ジュニ。

寒そうに周囲を見回し、携帯を取り出すと、電話をかける。

振り向くと、白い車の前に立つオ・イェジに気が付く。

ジュニ「おい、オ・イェジ、一体どうした?」

一歩ずつ近づいていく。

泣いているイェジをみて、「どうしたんだ?」と焦るジュニ。

震えながら、コートの前身ごろをおさえていた手を離すイェジ。

ジュニが開いてみると、爆弾付きのベストを着せられている。

ジュニ「なんだ、これは?」

泣きながら、ジュニの手首に手錠をかけるイェジ。

イェジ「も、申し訳ありません・・・」

 

~強力班オフィス~

戻ってきたボンス。

ジュニョン「なんで、一人なの?」

ボンス「それが・・・イ・ジュニさんがいなかったんです」

ジュニョン「え?」

ボンス「そこらじゅう、探したんですよ。トイレにもいなかったし、署内にいるようには思えないです。それに、話し中だったんですけど、今は、切られてます」

チーム長「こんな時間にどこにいったんだ?」

ジュニョン「そんなはずありません。ここにいるように、特にお願いしたんですから。緊急コールをしたほうがいいかも・・・」

気になって、事件ボードに貼られたイ・ジュニの写真を見るテピョン。

なにも言わないテピョンに、「どうかしたの?」と訊ねるジュニョン。

あからさまに動揺しながら、振り向くテピョン。

テピョン「イ・ジュニ氏の死が・・・見えないんです」

チーム長「見えないってどういう意味だ?」

テピョン「実は、意識不明から戻って以来、みなさんの死も見ることができなくなっていたんです」

ボンス「え?」

テピョン「皆さんの死が見えなくなったのは、皆さんの死が僕のせいだからなんです」

ボンス「僕らの死をずっと見えていたと思ってましたよ」

テピョン「よくわからないんですが、あなた方の死が変わったのかもしれません。先ほど、チョ・ヒョヌが、僕のせいでみんなが死ぬだろう、と言ってたんです。僕一人が残されるだろうって・・・。僕が彼を殺そうとしたことで、これを決心したんだと思う。」

ボンス「じゃ、ジュニョン先輩の死はどうなんですか?」

テピョン「見えたことがないんです」

チーム長「見えたことがない?お前、それ、知ってたのか?」

ジュニョン「・・ええ」

テピョン「僕は、チョ・ヒョヌにそれを知られるのが怖いんです。チョ・ヒョヌもまた、殺人によって、(人の死が)変わることを知っているからです。だから、昇進式の爆発も僕が見たものとは違う可能性があるんです」

想定外の話に、整理しきれないチーム長やボンス。

テピョン「全部、僕のせいなんです」

ジュニョン「それでも、最善は尽くさないと・・・。私たちは、昇進式がここで行われるなんて、思ってもみなかったわ。でも、テピョンさんが言ったとおり、それは現実になった。イ・ジュニさんの死因となる爆弾は、現在、チョ・ヒョヌの手元にあるのよ。」

チーム長「俺たちが止めると決断したら、成功させる。だが、その前に、俺たちはチョ・ヒョヌを捕まえなければならない」

その時、ミンジェの取り調べに参加していたガンジェが飛び込んでくる。

ガンジェ「大変です!!爆弾は1つじゃありません。2つです」

チーム長「なんだと?」

 

~ヒョヌの車の中~

後部座席に、眠らされたイェジとジュニの二人に、爆弾付きのベストが装着させられている。

 

~強力班1班~

イ・ジュニの携帯履歴を照会するボンスが、「はい、わかりました」と電話を終える。

ボンス「オ・イェジというインターン記者がいたじゃないですか。イ・ジュニ氏の最後の電話は、彼女宛てでした。」

チーム長「オ・イェジ記者に電話してみろ」

自分が電話する、と携帯を取り出したジュニョン。

電源が入っていない旨のアナウンスが流れてくる。

ジュニョン「つながりません」

顔を見合わせる一同。

 

~取調室~

ミンジェ「何回、言えばいいんですか? 俺は何も売ってないですよ」

ヤン係長「おい!こっちは、2つの爆弾を売った件のメールを手に入れてるんだぞ。とぼけるつもりか?」

ミンジェ「そんなこと、思ってもないですよ」

のらりくらりと、追及をかわすミンジェ。

 

その時、強力1班のメンバーとテピョンが全員、取調室に入ってくる。

ヤン係長の後ろにずらりと並んで立つ。

ミンジェ「雁首揃えて、威嚇すれば、俺が怖がるとでも思ってるんですか?」

無言の一同。

これ、怖いよね(笑)

真剣な目で、見下ろされるミンジェ。

 

テピョン「ソン・ミンジェさんの作った爆弾のせいで、この部屋にいる全員が死ぬんです」

ミンジェ「なんだよ! そんなの俺の知ったことかよ」

ヤン係長「なに? お前には関係ないか?おい、こいつを昇進式の間、爆弾の前に座らせてやれ。自分で作った爆弾によって、こいつの身体をバラバラにしてやればいい。俺がお前がどんなふうに死んでいくか、見届けてやるよ、わかったか?」

決して、声を荒げることなく迫るヤン係長に、動揺をみせるミンジェ。

ヤン係長は、これを一度、テピョンにやられてるからね(笑)

 

自供をはじめたミンジェ。

ミンジェ「一旦、タイマーが作動しはじめたら、止める方法はないんだ」

ガンジェ「話にならない。そんな爆弾なんてあるかよ!」

ミンジェ「俺がそうやって、作ったんだよ」

開き直るミンジェの頭をはたくヤン係長。

ヤン係長「まじめにやれ」

ヤン係長にむかつきながらも、先を続けるミンジェ。

ミンジェ「俺たちは、爆弾が解体されるのを防ぐ罠のようなものを仕掛けるものなんだ。大抵は、色の違うワイヤーを使ってる。でも、見てのとおり、俺のは全部黒なんだ。あんたたちには、それらを区別できない。これは俺のサインみたいなものだから。どっちにしろ、どっちが正しいのか、俺ですらわからない。」

ジュニョン「それでも、正常に分解できれば、解除できるんじゃないの?」

ミンジェ「そう簡単じゃない。起爆装置は2つあるんだ。奴がリモコンを使って爆発させたら、あんたたちにできることは何もないよ」

テピョン「リモコンで起爆させられると言ってるのか?」

ミンジェ「つまり、奴がリモコンをクリックすれば、爆弾は爆発するってことさ」

ボンス「まだ、爆弾のタイマーが残っていても、チョ・ヒョヌが望んだ時に爆発させられるってことか?」

ミンジェ「それに、あんたたちが間違ったワイヤーを切っても、爆発する。もし、奴が起爆リモコンをクリックしても、結局は爆発する」

打つ手なし。。

ジュニョン「それじゃ、分解する方法はないってことなの?」

ミンジェ「解除コードを入力するしかないけど、奴がそれをあんたたちに教えるわけないだろ?」

これもフラグ?

 

~工事中のビル?~

新しいアジトかな?よくわかりません。

椅子に座らされているイ・ジュニとオ・イェジ。

目を覚ますジュニ。・・・と言っても、目隠しをさせられているので、様子はまったくわからない。

ヒョヌが近寄り、目隠しと口を覆っていたガムテープを外す。

 

自分も腰を降ろすヒョヌ。

爆弾ベストを着させられていることを自覚したジュニ。目の前には、まだ、目を覚ましていないイェジが同じように、座らされている。

痛ましさに、目をそらすジュニ。

ヒョヌ「人って、そう簡単には死なないものですね。僕はもう少し、あんたに怖がってほしいんだけどな。あんたに何が起きてるか、わかってます? キム・テピョンから聞きましたか?」

ジュニ「なぜだ? 怖いのか?」

ヒョヌ「・・・・僕が?なぜ、そう思う?」

ジュニ「お前は、大勢の人を殺す目的で、爆弾を購入したんだろう。怖くないのか? そうじゃないなら、お前は、まるでキム・ヒョンスそのものだ」

ヒョヌ「黙れ!」

ジュニ「まだ、遅くはない。あの子(イェジ)を放してやれ。もし、人を殺したいのなら、俺を殺せばいい。お前がひどい目にあわせたいのは、俺なんだから。だから、頼む。他の人たちを巻き込まず、ただ、俺だけを狙い、俺を殺せ」

少し、動揺し始めるヒョヌ。

ヒョヌ「死にかけて、聖人みたいになったみたいだな。あんたは、聖人のふりをして、俺をもっと騙すつもりだろう。昔みたいに、しつこく付きまとえばいいじゃないか!」

ジュニ「すまなかった・・・。すまなかった、ヒョヌや・・・」

怒りを隠さないヒョヌ。

ヒョヌ「その名で、俺を呼ぶな。その子は、あんたのせいで、ずいぶん前に死んだんだ」

ヒョヌの叫びが痛ましく、そこまで追い込んでしまった自分の罪深さを思い、目を伏せるしかないジュニ。

 

~テピョンの自宅~

リビングのテーブルに事件の資料を広げ、なんとか解決方法を探ろうとするテピョン。

 

≪ビルを爆破できるほど強力な、爆弾を2つ買いたい≫

≪20年後に逮捕された真の“真夜中の殺人魔”≫

≪真犯人を検挙したハン・ドンウ係長が昇進する。昇進式は、2日に、講堂で行われる≫

 

相変わらず、イ・ジュニの写真を見ても、何も見えてこないテピョン。

 

ヒョヌ:お前のせいで、みんなが死に、お前は一人残されるんだ

 

~道路脇に停めたヒョヌの車中~

雪がちらつく中、道路に車を停めたヒョヌが、ネット記事を呼んでいる。ハンチーム長の昇進の記事を読みながら、なにかを考えている。

 

テピョンと横断歩道の反対側で対峙した時、あとから現れたジュニョンの姿を思い出すヒョヌ。

 

~テピョンの自宅~

資料と格闘しているテピョンのもとにやってくるジュニョン。

「もう遅いわ。寝ないの?」と言いながら、テピョンの隣に腰を降ろす。

テピョン「先に寝てて。僕は、もう少し、ここにいるから」

ジュニョン「心配?」

テピョン「どうして、君だけが講堂にいなかったのかが気になるんだ。どんなに徹底的に準備しようと、ジュニョンさんになにが起こるのかわからないから・・・」

テピョンと腕を組むジュニョン。

ジュニョン「心配しないで」

テピョンの肩にもたれながら、「私は・・・あなたにピッタリと張り付いているから」と、自分にも言い聞かせるように、話し始めるジュニョン。

ジュニョン「最初から、テピョンさんのことを信じればよかったのにね・・・。でもね、気づいてる? 今は、みんながあなたを信じてるのよ。私たちなら、絶対できるって信じてる。」

テピョン「ありがとう・・・」

その時、ジュニョンの携帯が鳴る。

ジュニョン「もしもし? ・・・もしもし?」

 

公衆電話から電話をかけるヒョヌの耳に、「誰から?なにもしゃべらないの?」というテピョンの声が飛び込んでくる。

 

ヒョヌ「・・・一緒にいるのか?」

ヒョヌの低い声に、はっとするジュニョン。

ヒョヌ「僕だとわからないふりをして・・・。それだけが、イ・ジュニ氏を助ける方法だよ」

ジュニョン「はい・・・そうしますね」

立ち上がるジュニョン。

誰から?と、クチパクで訊ねるテピョンに、「チョ・ヒョヌのお母さんよ・・・。遅くまで起きてたらダメよ。早く寝てね。わかった?」と答えると、テピョンの部屋に移動してくる。

 

ジュニョン「どこにいるの?イ・ジュニ氏とオ・イェジ記者と一緒にいるんでしょ?」

ヒョヌ「ああ・・・、明日、会おう?イ・ジュニ氏を生かしたいなら、誰にも言ないで、一人できてくれ。確認したいことがあるんだ。会いにきてくれないか?」

これを言うだけでも、ヒョヌにとっては、勇気がいるんだよね。

ジュニョン「わかったわ」

ヒョヌ「場所はあとで、送る」

電話をきると、力尽きたように、ベッドに座り込むジュニョン。

 

扉を閉めたまま、部屋に入ったままのジュニョンが気になるテピョン。

 

緊張がほどけないまま、じっと考えていたものの、すぐに気を取り直し、ガンジェに電話をかけるジュニョン。

ガンジェ《はい、先輩》

ジュニョン《私だけど、番号をメールするから、かけてきた場所を教えてくれる?》

 

~ヒョヌの自宅~

部屋中を掃除したオンマ。

拭き掃除まで終え、一息つくと、部屋中を見回す。

部屋の隅に設えられた、マリア様の像が置かれた祭壇のろうそくに火を灯し、自分もお祈りを

捧げる。

ふと、見上げたところに、皮の手帳が置かれているのに気づき、手に取ってみる。

息子のもとにとどまることに決めた母親の想いが、本来、ずっと後で発見されるであろう日記を発見する糸口になったのね。

これこそが、殺人でなくても、運命が変わる変数なのかな。

ヒョヌの日記だということがわかる。

 

ページをめくり、

≪この日記が見つかったのなら、おそらく、私は既に死んでいるということだろう。

誰がこの日記を見つけるのかはわからないが、この日記を、キム・テピョンに渡してほしい。≫

と書かれたページを見つけ、どういうことなのか、思いを巡らせるオンマ。

 

~テピョンの部屋~

翌朝。

目覚めたテピョンは、隣に、ジュニョンがいないことに気づく。

テピョン「ジュニョンさん?」

リビングにきてみると、

≪やることがあるの。すぐに仕事にいくわ。また、あとでね≫

と書かれたメモが、テーブルに置かれている。

 

昨晩、ヒョヌが電話をかけてきた公衆電話の前に立つジュニョン。

ジュニョン《昨日送った番号の場所、ここで間違いない?》

ガンジェ《ええ。調べたところ、公衆電話からでした。ところで、誰からの電話だったんですか?》

ジュニョン《いいの。チョ・ヒョヌの車のナンバーについてはどうなったの?》

ガンジェ《ボンスが、まだセンターで探してます。あ、それから、ヒョヌの電話についてなんですけど、プリペイド携帯でした。追跡されないように、自分が掛けるときだけ、電源を入れるようですね》

そこへ、ハンチーム長が出勤してくる。

ジュニョン《彼の信号は全部、追って。その場所をリストにしておいて、事務所で見るわ》

ガンジェ《はい、わかりました》

電話を切ると、「誰だ?」と訊ねるチーム長。

ガンジェ「ジュニョン先輩です。遅くなるそうです。誰かに会わなきゃならないとか・・」

 

直後に、メッセージを受信するジュニョン。

≪チョンアン路の広場で、10時に会おう≫

 

まだ、人通りの少ない広場にやってくるジュニョン。

電話がかかってくる。

ジュニョン≪もしもし≫

ヒョヌ≪僕だ≫

ジュニョン≪どこにいるの?≫

ジュニョンを見下ろしているヒョヌ。

ヒョヌ≪渋滞中だ。すこし遅くなりそうだ≫

ジュニョン≪確認したいことって何なの?昨日、私に会って、なにか確認したいことがあるって言ってたでしょう≫

ヒョヌ≪・・・僕がなぜ、君を殺すのか、まだ、理解できないんだ。≫

ジュニョン≪・・・・・≫

 

~強力班オフィス~

テピョンが入ってきて、ジュニョンがいないことに気づき、不思議に思う。

挨拶しながら、ボンスにコーヒーを渡すと、ジュニョンの行先を訊ねるテピョン。

ボンス「なんで、それ、僕たちに聞くんですか?」

テピョン「え?」

ボンス「またまた~、一緒に住んでるって聞きましたよ。一緒にきたんじゃないんですか?」

恥ずかしそうなテピョン。

テピョン「なにかやることがあるからって、先に出たんですよ」

チーム長「会わなきゃならない人がいるから、遅くなるとか言ってたな」

テピョン「会わなきゃならない人?」

チーム長「ああ」

テピョン「誰のことかわかりますか?」

チーム長「さぁな。自分で聞いてみればいいだろ」

ちょっと微笑んで、自分で電話を取り出すテピョン。

話し中のアナウンスが流れる。

チーム長「どうした?つながらないのか?」

テピョン「いえ、話し中です。昨晩遅くに、チョ・ヒョヌのお母さんから電話があったんですよ。彼女に会っているんじゃないでしょうか。確認してもいいですか?」

「彼女の番号、わかるか?」とボンスに訊ねるチーム長。

ボンス「はい、たしか、ここに書き留めといたんだけど・・・ちょっと待ってください。」

そこへ、話題の、チョ・ヒョヌの母親がガンジェに案内されて、入ってくる。

ガンジェ「どうぞ、こちらへ・・・」

ボンス「・・に来ました。」

ガンジェ「ジュニョン先輩に会いに来られたんです」

チーム長「あの・・・もしかして、昨晩、ソ刑事との電話の件でこちらにお見えになったんですか?」

ヒョヌオンマ「いえ、これを渡したくて来たんです」

その手には、ヒョヌの皮の手帳。。

なにかおかしい、と、急にオフィスを出ていくテピョン。

ボンス「テピョンさん? テピョンさん!」

立ち上がり、走り去っていくテピョンの姿をじっと、目で追うヒョヌオンマ。

 

~テピョンの車内~

ジュニョンのネックレスのGPSを追うテピョン。

 

~チュンアン路の広場~

ジュニョン≪人を殺さなくても、物事を変えられるとわかってるはずでしょ。あなたは予知を変えられる。それなのに、なぜ、人を殺し続けようとするの?≫

ヒョヌ≪・・・・爆弾は昇進式の日に、爆発するだろう。だが、君がそこにいるかと思うと、とても正気ではいられないんだ≫

ジュニョン≪どこなの? 私がチョ・ヒョヌさんがいる場所に行くから、会いましょう。私がそこに行くから、イ・ジュニさんとオ記者を開放して。≫

ヒョヌ≪なぜ、そうしないとならないんだ?≫

ジュニョン≪私の父のせいで、みんな始まったことじゃない。チョ・ピルドゥさんがどうして冤罪になったのか調べたあとに、気づいたの。もし、父が彼を犯人だと間違えたりしなければ、こんなことにはなってなかったわ。だから、イ・ジュニさんとオ記者を開放して。お願い。チョ・ヒョヌさん≫

自分の父親のミスに責任を感じてたことが、誰にも言わず、たった一人で、ヒョヌと向き合いたい理由だったのね。

 

ヒョヌ≪なぜ、そこまでするんだ? キム・テピョンのためか?≫

涙ぐむヒョヌ。

ジュニョン≪誤解しないで。これは、私の心からの謝罪なのよ。≫

 

その時、追ってきたテピョンが、ジュニョンの後ろ姿に声を掛ける。

テピョン「ジュニョンさん!」

振り返ったジュニョンが慌てて、電話を切る。

上から、じっとその様子を見守っているヒョヌ。

 

ジュニョンに駆け寄り、そのまま、抱きしめるテピョンを見て、目をそらすヒョヌ。(涙)

 

去りかけて、ふと、足を止める。

 

~回想~

ヒョヌ:なぜ、一度しか会ったことのない女の子を助けようとする理由はなんだ?ソ・ジュニョンのためか?

 

テピョン:何が望みだ?

ヒョヌ:ソ・ジュニョン?

テピョン:彼女に指一本触れてみろ。殺してやる!

 

テピョン:お前の望みはなんだ? なんだと言ってるだろ!

 

ジュニョンに関して、一貫して必死になるテピョンの様子を思い出すヒョヌ。

 

テピョン:俺は、守るために殺すんだ。それが、お前が死ぬ理由だ。

ヒョヌ:お前は守りたい人とは、ソ・ジュニョンなのか?俺が、彼女を殺すのか?

 

ヒョヌ:今度は、キム・テピョンさんが答える番だ。死は変わったのか?俺が、ソ・ジュニョンを殺したりしないのが見えるのか?

 

ヒョヌ:先に答えろ。ソ・ジュニョンの死はどう変わったんだ?

 

ヒョヌ:もう一度見てみろ。変わったのか?言え! ソ・ジュニョンの死が変わったと、俺に言うんだ!

 

テピョンは一度たりとも、ジュニョンの死について、具体的に語ったことはない。

ヒョヌの中で、全部が繋がっていく。

 

ジュニョンを抱きしめたまま、離さないテピョン。

テピョン「どうしたの? 電話にも出ないで・・・」

ようやく、ジュニョンの顔を見るテピョン。

テピョン「心配したよ」

ジュニョン「ちょっとやることがあって、その後で掛けなおそうと思ったの。行きましょう」

再び、かかってくるジュニョンの電話。

電話に出ないジュニョンに、「誰からの電話なの?」と追及するテピョン。

出るに出られず、困っているジュニョンから、携帯を無理やり取り上げると、見知らぬ番号が表示されている。

自ら電話に出るテピョン。

 

ヒョヌ≪こんな風に駆け付けてくるとはな、なにをそんなに恐れているんだ?≫

テピョン≪お前こそ、なぜ、臆病者のように隠れてるんだ?≫

ヒョヌ≪お前、ソ・ジュニョンがどうやって死ぬのか、わかってないんだろう?≫

ヒョヌの指摘に、ジュニョンを見つめるテピョン。

テピョン≪・・・・・・≫

ヒョヌ≪ソ・ジュニョンの死を見ることが出来ないんだな? そうだろ?≫

テピョン≪勝手なことを言うな≫

ヒョヌ≪違う!事実だ。それなのに、お前は、俺が彼女を殺すなんて、大ウソを言ったのか?≫

テピョン≪俺が言えば、そのとおりに、彼女を殺したり、生かしたりするつもりなのか? 俺の予知で、お前の人生が台無しになったふりなんかするな!俺だって、お前の死を見た後、大きな痛みの中で生きて来たんだ。≫

ほとんど、テピョンの言葉なんて、耳に入らないヒョヌ。

収まらない怒りを抱え、冷たく、テピョンを見下ろしたまま、電話を切る。

 

どこかで見ているに違いないヒョヌを探すように、周囲を見回すテピョン。

涙を浮かべながら、睨みつけているヒョヌ。

 

★『ザ・ゲーム:0時に向かって』27話の雑感★

ジュニョンもテピョンも、それぞれ、相手を思い合っているようでいて、どこかチグハグな印象を受けるのは私だけかしら~?

もちろん、来週の、ラス1、最終回で、その理由が明らかになればいいなぁと期待してはいます。

 

でも、よっぽど、ヒョヌの、ジュニョンに対する想いの強さの方が切実に胸に迫りますね。てへぺろ

 

なんだか、終盤に向けて、ちょっとずつキャラ変が見受けられます。

特にヤン係長(苦笑)

まぁ、ドラマ的には、そう大きな影響はないけど、案外、ピンポイントでキーパーソンになったりして(笑)

 

あ、イ・ジュニ氏の場合は、ドラマ上、重要かつ、意識的なキャラ変ポイントです。

ホント、20年前に、今の10分の1でも、ジェントルな思考を前面に出せていたら、ヒョヌの人格がここまで歪まなかったんじゃ・・・。

でも、ここまで見ていくと、本当の元凶は、母親かな?

ヒョヌの怒りのベクトルが、そこだけはあえて、表面化させてないからなのか、どうにも、このドラマ、その傾向が強いので(苦笑)、終わりまでわからないことが多いようです。

 

★『ザ・ゲーム:0時に向かって』28話に続く★