韓国での放映は終了していますが、ネタバレOKの方のみ、おすすみください。
ザ・ゲーム:0時に向かって 더 게임:0시를 향하여
【Episode 26】
~強力班オフィス~
ジュニョンに呼ばれたイ・ジュニが、署を訪れる。
イ・ジュニ「つ、つまり、あなたがたはおっしゃってるのは、私が、爆弾と共に、昇進式に向かうということですか?」
ジュニョン「正確には、爆弾のついたベストを身に着けているんです。どのように、どうやって、あなたが、そのベストを着ることになったのかはわかりませんが、それが、あなたの死の直前の出来事なんです」
ジュニョン「死をみることができる・・・」
~回想(3話)~
ジュニ「おお、オ・イェジ、俺だ。イ・ジュニだ・・・。被疑者の詳細はわかってるのか?」
イェジ「彼女が17歳だという他は、確認できていません」
すぐさま、ホワイトボードに情報を記載していく。
・17歳女子
「それから?」
「・・・・死を見ることが出来る男性が彼らに語りました。」
当時の記憶が蘇るジュニ。
ジュニ「まさか、警察関係者というのは・・・」
ウヒョン「そうだ。その人が、キム・テピョンだ」
ジュニ「それが、(係長様が)何も言えないとおっしゃった理由ですか?」
ウヒョン「お前が、そう簡単に信じられるとは思えなかったんだ・・・」
一様に、自分達も信じたいわけではないが、認めざるを得ない境地の、他の強力班の刑事たちの顔を見ていくジュニ。
ジュニョン「昇進式が終わるまでの間、とても落ち着いてはいられないと思いますが、ここにとどまっていただければ、と思います。お願いします」
ジュニ「そうする前に、その人物に会ってみたい。キム・テピョンという人は、どこにいますか?」
~キチャン署~
貴重品を受け取るテピョン。
刑事「君を信じたから、釈放するわけじゃないんだ。だが、どんな爆弾テロも起きてほしくない。」
テピョン「ありがとうございました」
ぼそっと呟くように、答えるテピョン。
う~ん、なんだか、この釈放については、あまり納得感がないというか。。。
テピョン自身も、罪を認めるといったわりに、特に高圧的な態度を取らなかったキチャン署の刑事さんに対し、あまり協力的じゃない感じだし。。。
この時点で、釈放されるなんて、超法規的処置くらいのことだと思うんだけど、描写なしだし。
~休憩室~
ジュニを、刑事たちの休憩室(仮眠室)に案内すると、現時点では、ここが一番安全なのだと理解を求めるジュニョン。
溜息をつくジュニ。
ジュニョン「・・・大丈夫ですか?」
ジュニ「あまりにも突然で・・・・。どうしたら、いいのかわからないんだ」
ジュニョン「どうか、我々を信じて、1週間だけ我慢してください。うちの刑事に、着替えや必要なものを頼んでください。パク記者さんに頼んでも構いません」
ジュニ「そうしよう・・・」
ジュニョン「どうか、やすんでください」
休憩室を出ていくジュニョン。
~漢江の橋の下~
あ~、やっぱり、イェジは、ヒョヌに捕らえられたのね。
後部座席に座らされ、助手席のヘッドレストに手錠をかけられている。
メスをチラつかせているヒョヌ。
ヒョヌ「君がおとなしく、僕の言う通りにすれば、傷つけるつもりはないよ。わかった?」
口にガムテープを張られたまま、頷くイェジのテープを外すヒョヌ。
ヒョヌ「キム・テピョンが生きているのを、確かに見たのか?」
イェジ「いいえ。私自身は見ていません。でも、キチャン署で、尋問を受けていると聞いたんです」
ヒョヌ「どうやって、知ったんだ?」
イェジ「この事件を調べてる先輩がいるんです」
その情報だけでは、なかなか、信ぴょう性を感じないヒョヌ。
イェジ「ところで、その人のことをどうして訊ねるんですか?あなたが、うちのチーム長とキム・ヒョンスを監禁していたと聞きました。あなたは、その二人のことより、キム・テピョンという人に関心があるみたいです」
記者魂なのか、手錠で括られた状態なのに、けっこう、ヒョヌに突っ込むイェジ。
イェジ「本当に、彼を殺すつもりなんですか?」
ヒョヌ「記者さんこそ、答えてください。僕は、被害者なのか、加害者なのか、どっちだと思う?」
じっと黙ってしまうイェジ。
ヒョヌ「わからないようだな。それなら、その先輩とやらに聞くべきか?」
ちらりとヒョヌを見るイェジ。
ヒョヌ「奴を調査しているその人なら、知ってるべきだよな」
イェジから取り上げた携帯を手に持つヒョヌ。
ヒョヌ「ああ、それから、もう一つ。その先輩が、爆弾を作った人間について知ってるかどうかも聞いてくれ」
イェジ「爆弾なんて、どうしてですか?」
ヒョヌ「他の人間たちを殺すために、同じ爆弾を使うつもりなんだ」
さらりと、すごいことを言うヒョヌ。
~署の入り口~
勤務を終え、建物から出て来たジュニョン。
背中を向けたテピョンが待っているのに気がつき、何も言わずに、その背中に抱き着く。
振り向き、ジュニョンの手を軽く握るテピョン。
~テピョンの自宅~
リビングのソファーに座るジュニョンにコーヒーを渡すテピョン。
ジュニョン「ところで、本当になにがあったの?」
テピョン「僕にもよくわからないんだ」
ジュニョン「あなたを釈放したのには、なにか理由があるはずだから、明日、調べてみるわ」
微笑むテピョン。
ジュニョン「それから、今夜は、一緒にいてもいいの?」
テピョン「もちろんだよ。それなら、意地を張らずに、今日はベッドで寝るんだよ。今夜は、僕がこのソファーで眠るから・・」
ジュニョン「いいえ。一緒にいたいわ・・・」
さて・・・、そうは言ったものの、すぐにガバっと・・・というわけにはいかず(苦笑)。
いや~~、ベッドが広く見えるなぁ。。。
しばらく、もじもじする二人。
ジュニョン「テピョンさん・・・」
背筋を伸ばすテピョン。← シャキ~~ン!って、効果音入れようか(笑)
テピョン「はい?」
ジュニョン「携帯の充電器、あります?」
テピョン「ああ・・・それ・・・」
振り返り、顔が合うだけでも意識して、すぐにうしろをむいてしまう年下彼氏。
テピョン「そっちの、棚の中に入ってるよ」
立ち上がり、棚の扉を開けるジュニョン。
その中に、皆にあてて書いた手紙の束を見つけ、手に取る。
その気配に、近くによると、その手紙を取り上げるテピョン。
ジュニョン「私なら大丈夫よ。こうやって、戻ってきてくれたし、今は私の側に立ってるんだもの」
ジュニョンを抱きしめるテピョン。
テピョン「こんなふうに、ジュニョンさんをひとりにすべきじゃなかった・・・。自分勝手だった。」
ジュニョン「他の人々を救うためにしたことでしょ。あなたが言ったように、自分たちが確信していれば、また変えることもできるはず。」
テピョン「みんなの死が見えないんだ・・・」
驚き、テピョンの顔を見つめるジュニョン。
テピョン「強力班のみんなの死を見ることができないんだ。。もし、僕のせいで、みんなが死ぬのだとしたらどうすればいい?」
言葉を失うジュニョン。
~漢江の橋の下~
イェジの携帯から、パク記者に電話をかけるヒョヌ。
~居酒屋~
オモオモ、パク記者ったら、キチャン署の刑事さんたちと飲みながら、取材してる。。。
パク記者「ちょっと失礼しますね。・・・ああ、ちょっと出ないと」
店の外に出て、イェジからの電話に出るパク記者。
パク記者《おお、イェジか?》
イェジ《はい。先輩、私です。》
パク記者《こんな時間に、俺に電話してくるなんて、何事だ?》
イェジ《たいしたことじゃないんですけど、キチャン貯水池で起きた爆発について聞きたいことがあるんです》
パク記者《おお・・》
イェジ《誰が加害者なのか、わかったんですか?》
パク記者《“加害者”? それなら、警察関係者とかいう男だよ》
ちらりと、ヒョヌのほうを見るイェジ。
俯くヒョヌ。
イェジ《かれらと一緒に仕事をしている警察関係者ってことですか?》
パク記者《ああ。警察はひた隠しにしようとしているが、間違いなく、そいつだよ。でも、なぜだ?》
イェジ《今朝、書いた記事の続報記事を書く前に、知っておくべきだと思ったんです。もしかして、爆弾を作った人物について、なにかご存じですか?》
パク記者《おまえって奴は、残業させられるとなると、一生懸命になるタイプだな。今、キチャン署の担当の刑事と一緒に飲んでるところなんだよ。詳細をメールでおくってやるよ》
イェジ《はい、ありがとうございます》
パク記者《あ、それからな、このメモは内緒で撮ったやつだから、記事を出す前には、確認を受けてからにしろよ》
イェジ《はい・・・》
パク記者《OK? 明日な?》
早速、刑事のメモ書きを盗撮した画像を添付したメールが送られてくる。
自動車爆発、爆弾製作者 ソン・ミンジェ(27歳)
確認するヒョヌ。
~テピョンの部屋~
良かったね。とりあえず・・・テピョンが肌見せしてるので、ただ、寝てただけじゃなさそうです(笑)
さすが、イ・ヨニssiは、しっかり白T着こんでます、鉄壁の守り(笑)
ジュニョン「私たちが初めて会った日のこと、覚えてる?」
うわ~~~、救急車にむけて、銃を構えたジュニョン、懐かしいなぁ。。
この首を境にして、筋肉と童顔の、アンバランスさが、魅力なんです。
ジュヨン「あの日は、こんなふうに、一緒にベッドに横になるなんて思ってもみなかったわ」
確かにねぇ(笑)
微笑むテピョン。
ジュニョン「未来のことがわかる人なんて、誰もいないのよ。だから、怖がらないで。いい?」
テピョンの側によるジュニョンを抱き寄せるテピョン。
~洗面所~
眠るジュニョンを残し、洗面所にやってきたテピョン。
鏡を覗き込み、自分の死を確認する。
テピョン(僕の死は同じだ・・・。ジュニョンさんや他の人たちの死は見えない。もし、僕が見た死も変化したのだとしたら?なんとしてでも、彼らを守らなければ。ジュニョンさんも、みんなも・・・必ず、どんなことがあろうとも・・・。)
~ヒョヌの車の中~
メールを打つヒョヌ。
≪君の作るものを購入したくて、これを書いている。連絡が欲しい≫
無事に送信するヒョヌを見ながら、不安でたまらないイェジ。
すぐに返信がくる。
≪価格は、5000ドルから。前払い。小包配送。値段交渉はなしだ≫
それを読むと、すぐに車をスタートさせるヒョヌ。
~中央署~
署内に入ってくるナム・ウヒョンを慌てて、追いかけるヤン係長。
ヤン係長「おい、ちょ、ちょっと待って。なんだ、どこに行くつもりですか?」
ウヒョン「署長に話があってきたんだ」
ヤン係長「だからですよ。署長に一体なんの用があってきたのかってことです。これでも、先輩を尊敬しているから、今まで何も言わなかったんだけど、辞めたんなら、身を引くべきでしょう」
ウヒョン「すまないな、でも、それは無理だ」
ヤン係長「ちょっと、ウヒョニヒョン・・・」
このラインが親しかったとは・・・(苦笑)
まじめな顔で、ヤン係長を見つめるウヒョン。
ウヒョン「俺も、昇進式の日もそこにいるんだ」
ヤン係長「え?」
ウヒョン「一緒に、食い止めよう。ジュリや」
~署長室~
署長「つまり、お前たちは、庁長様、お前たちや俺が、昇進式の日に死ぬと言ってるのか?」
ヤン係長「はい・・・」
この情報は確かな筋によるものだと、必死に説得しようとするヤン係長。
署長「お前は! もし、また一度でも、お前がそんなことを持ち出したら、お前をどうすると言った?お前の口を開いて、引き裂くぞ」
テピョンが、キム・ヒョンスが真犯人だと最初から知っていたことや、7番目の被害者である、ホン・ミナの写真を見たあとで、チョ・ピルドゥが真犯人でないことも知っていたと、テピョンの能力を訴えるウヒョン。
署長「おまえもか、ウヒョン・・・」
ハンチーム長「署長がおっしゃる通り、彼に死を見る能力などないとしましょう。もし、実際に爆弾テロが起きたら、どうしますか?これは、人の生死がかかった問題なんです。どうか、ありえない問題として、片付けないでください。昇進式をやめることが出来なければ、爆弾テロを食い止めてみてください」
署長「その心意気で、チョ・ヒョヌを捕まえればいいじゃないか」
チーム長「では、この事件を公開してください」
署長「なんだと?」
チーム長「我々が、奴を捕まえます。昇進式の前に、何事もなく、彼を逮捕してみせますから、公開捜査に踏み切ってください。そうすれば、彼を捕まえられます」
チーム長の申し出に考え込む署長。
~強力班のオフィス~
ボンス「ああ、こんなの不合理ですよ。少なくとも、公開捜査にすることは許可すべきですよ」
ヤン係長「もういい! 昇進式の日には、爆弾処理班を呼べ」
ボンス「え?」
ヤン係長「記者たちに知らせる必要はない。我々の一人が写真を撮ればすむだろう。いいな?上層部がそう命じたと嘘をつけばいいだろう? わかったな?」
うわ~、どうしちゃったの、ヤン係長。
みんな呆然(笑)
ヤン係長「これが公になれば、彼らも気づくだろう。とりあえず、その計画で進めよう。いいな?」
ガンジェ「はい、了解しました」
はじめて、まともに返事したかも(笑)
ヤン係長「よし!」
微笑むウヒョンに、へったくそなウィンクをするヤン係長。
~テピョンの部屋~
今度は、テピョンが一人でベッドに寝てるのね。。
なんか、熟睡しきった、呑気な寝起きね(笑)
すでに、ジュニョンの姿はなく、枕元に、メモと朝食が用意してあるのに気づく。
≪料理は上手じゃないの・・・(>_<)≫
うん、たしかに、見た目は・・・だけど、ま、いいんじゃないですか。。
リビングで、キチャン署の刑事と電話をしているジュニョン。
刑事《実は、キム・テピョンさんが私に言ったことが気になってですね、ソン・ミンジェのメールを調べたんです。すると、今朝、爆弾を購入したいという顧客とのやり取りが確認できました。キム・テピョンさんが言うには、昇進式の日に爆弾テロがあるとのことだったので、彼が予知したことが本当に起こるように思えるんですよ。》
部屋から、テピョンが出てきて、側で聞いている。
ジュニョン《そのメールを送ってもらうことはできますか?》
刑事《はいはい、爆弾の写真と、ソン・ミンジェの写真をつけて送りますよ》
同時進行で、部下に指示する刑事さん。。。
刑事《発信アドレスは、ソウル市内です。ええ、こちらもすぐに向かいますが、そちらも彼を見つけ出してください》
ジュニョン《そうします》
テピョンを見つめるジュニョン。
テピョン「なにかあったの?」
ジュニョン「今朝、ソン・ミンジェから爆弾を購入したいという人がいたんですって。」
キチャン署からメールが送られてくる。
画像を確認し、固まるジュニョン。
すぐに、ジュニョンの携帯を確認するテピョン。
じゃ~ん!
私たち視聴者は、もう何度も見て、おなじみの、イ・ジュニが着ていた爆弾ベストです。。
ジュニョン「どうしたの?」
テピョン「この爆弾は・・・イ・ジュニさんの死を見たときに、見た爆弾だ」
イコール、爆弾テロに使われる爆弾という意味です。。。
テピョン「チョ・ヒョヌだ」
今までにないほど、落ち込むテピョン。
テピョン「僕がソン・ミンジェから爆弾を購入したせいで、みんなが死ぬことになるんだ・・・。結局、全部、僕のせいなんだ」
テピョンの肩に手を置いて、励ますジュニョン。
ジュニョン「違うわ。チョ・ヒョヌが、テピョンさんに罪悪感を感じさせるためにしてることなのよ。テピョンさん、今は、彼のことを考えたりしないで。チョ・ヒョヌがソン・ミンジェから爆弾を受け取る前に捕まえれば、これを止められるわ」
顔を覆った手をなんとかどかし、頷くテピョン。
テピョン「そうだね。」
ジュニョン「(あなたは)爆弾をどうやって、受け取ったの?ソン・ミンジェと直接、取引する方法があったの?」
テピョン「直接、爆弾をくれたんだ。でも、彼が使っていた番号はもう存在していない。チョン女史様も、僕の電話には出ないんだ」
ジュニョン「チョン女史様ですって?オソンキャピタルのオ・ソンミンの母親の?」
テピョン「ああ」
なにか、思いついたようなジュニョン。
~強力班オフィス~
チーム長「ボンス、警備局に連絡して、我々が、警備訓練の研修をしていると言うんだ。そして、爆弾処理班の協力を要請しろ」
ボンス「はい、わかりました」
ガンジェが、処理の入り口に、セキュリティの検問所を設けるべきでは・・・とチーム長に進言する。
チーム長「いいだろう、ボンスと一緒にやってみろ」
それぞれ、与えられた仕事に励む強力班のメンバー。
ジュニョンからの電話を受けるチーム長。
ジュニョン≪キチャン署から連絡がありました。チョ・ヒョヌがソン・ミンジェから爆弾を購入しようとしている状況証拠があります。≫
チーム長≪チョ・ヒョヌがソン・ミンジェから?≫
ジュニョン≪ええ。彼らはメールで取引をしていて、爆弾の写真もあります。イ・ジュニさんが昇進式の日に身に着けるものと同じ爆弾です。≫
チーム長≪どうやって、わかった?≫
ジュニョン≪テピョンさんが確認しました。彼は昨晩、釈放されました。もう拘束されることはありません≫
チーム長≪ああ、そうか≫
ジュニョン≪キチャン署はおそらく、ソン・ミンジェの写真と、その書類を送ってくれるはずです≫
チーム長「ああ、ちょっと待ってろ。ボンス、キチャン署から、なにか来てないか?確認してみろ」
ジュニョン≪ソン・ミンジェは、おそらく配送サービスを通じて、爆弾を配達するはずです。チョ・ヒョヌが、配達員から受け取ることが可能なエリアを絞るべきです。私たちは、ソン・ミンジェが隠れている場所を探し出すつもりです≫
チーム長≪わかった。気をつけろ≫
ボンス「ファイル、確認しました。発信アドレスは、チョンガ路162-4、食堂街です」
チーム長「よし。ガンジェ、車を用意しろ。ボンスはファイルを俺の携帯に送れ」
~街中のATM~
現金を入金するヒョヌ。
その間、車の中では、必死に、車体を蹴飛ばし、助けを求めるイェジ。
歩道上で、携帯で話している女性が、揺れている車を不審に思い、近寄っていく。
スモークが張られていて、外から車内の様子は見えないが、イェジからは、こちらを見ている女性がはっきり見えている。
イェジ「助けてください!」
ガムテープを張られているため、おおきな声が出ない。
周囲を見回しながら、一歩ずつ近寄っていく女性。
その時、戻ってくるヒョヌ。
チャンスを失い、絶望するイェジ。
ヒョヌ「どうかしましたか?」
女性「いいえ」
そこに、待ち合わせていた恋人が到着し、そそくさと、行ってしまうカップル。
車に乗り込んだヒョヌ。
ヒョヌ「はっきり言ったはずだ。僕の言う通りにすれば、君は生き残れると」
頷くしかないイェジ。
~ルームサロン~
テピョン「ここが、オソンキャピタルなの?」
ジュニョン「ソン・ミンジェが、事務所で働いてないのを知らない人はいないわ。やつらは、金のあるところで働くのよ」
店員「いらっしゃいませ」
中から飛び出してきた黒服の男が顔色を変える。
男「あ・・・ちょっと、お待ちを」
ジュニョン「ユンに出て来いと伝えて」
男「いえ・・・その、ちょっと」
ずんずん中に進んでいくジュニョン。
男「こんなふうに来るのは無しですよ~」
そうです、ジュニョンは、こう見えて、強力班の刑事なので、普段から、こういうお兄さんたちをも相手してるんです。。
ユン「はぁ・・・」
溜息をついてみせる。
ユン「なんの用ですか? ソ刑事さんがこんなところで何をするつもりですか?」
ジュニョン「ある人を探してる」
ソン・ミンジェの写真を置くジュニョン。
ジュニョン「こいつよ。見たことある?」
ソン・ミンジェ、前科ありね。。。
ユン「見おぼえないですね」
ジュニョン「ここを通じて、紹介されたって聞いたけど」
ユン「知りませんよ」
そのやりとりを見ていたテピョンが、写真をユンの前に置く。
テピョン「もう一度、見てください。名前はソン・ミンジェ。チョン女史に紹介してもらったんです」
あ~~、その名前、出したらまずいんじゃない?
ユン「酒を飲む気がないなら、出ていってくれませんかね?え?」
テピョンを恫喝するユンに対して、ジュニョンが窘める。
ジュニョン「ちょっと、ユン理事!」
テピョン「飲みます。酒なら、注文します。あなたが望む金額を払いますから、ソン・ミンジェがどこにいるのか、教えてください!」
必死なテピョン。
笑い出すユン。
ユン「警察と一緒に乗り込んできて、網目からすり抜けた奴を俺に探してくれだって?お前が1億払おうと、そいつの居場所なんて知らないよ。消えな。」
テピョン「この人が作った爆弾のせいで、大勢の人間が死ぬんです。お願いです。どこにいるか、教えてください」
テピョンの必死な様子に、ジュニョンのほうを見るユン。
ユン「紹介されたと言ったよな?それは、あんたが、奴の爆弾を使って、誰かを殺そうとしたって意味じゃないのか?」
するど~い!
しばらく、言い淀んでいたテピョン。
テピョン「そのとおりです。あなたには、僕が腰抜けのように見えるでしょうが、たとえ、そう思われても、僕はみんなを救わなければならないんです」
突然、床に膝をつくテピョン。
テピョン「お願いします。ソン・ミンジェがいるところを教えて下さい。いえ、爆弾が彼の手を離れる前に、止めなければならないんです」
止めたくても、テピョンの必死さを思い、手も口も出せないジュニョン。
テピョン「お願いします」
ユンを睨みつけるジュニョン。
こんな素人さんに、正攻法で迫られ、逆に困り果てるユン。
ユンが個室を出ていってしまってからも、土下座を続けているテピョン。
一緒にしゃがみ込むジュニョン。
ジュニョン「テピョンさんがどれだけ切実な思いでいるのかは、彼に伝わったと思うわ」
テピョン「こんなこと言うべきじゃなかったんだよね」
ジュニョン「そんなことないわ。テピョンさんは最善をつくしたわ。さぁ、もう立ちましょう。うちのチームが、ソン・ミンジェが爆弾を運ばせる配達員を探しているから、一緒に合流して、その男を探しましょう。探し出せるはずよ」
頷くテピョン。
~繁華街~
バイク便の配達員たちに、ソン・ミンジェの写真を見せては、声をかけていくチーム長たち。
「すみません。もしかして、こういう男を見かけませんでしたか?」
なかなか見つからない。
チーム長《ああ、ボンスか? なにか見つかったか?》
ボンス《ええ、彼の最終IPアドレスの履歴を、インターネットカフェで見つけました。1時間ほど前に店を出ているのが、CCTVの映像で確認できました。メールの中身を確認したところ、爆弾送ると言ってます。ですが、彼はここを出る時には何も持っていませんでした。どう考えても、奴はアジトから持ち出したあとに、移動するつもりでしょう》
その頃、ソン・ミンジェは・・・。
ミンジェ≪入金を確認した。爆弾を送るために出発した≫
ヒョヌにメールを送るミンジェ。
ボンス≪ジュニョン先輩はどうですか?≫
チーム長≪まだ、探し出せないようだ≫
そういいながら、すれ違うチーム長とミンジェ!!
ボンス≪では、どうしますか? 奴を見つけるのは難しいんでしょうか?≫
チーム長≪ああ、ちょっと待ってろ≫
今度は、ガンジェからの報告が入ってくる。
ガンジェ≪配達員を見つけました≫
チーム長≪みつけたのか≫
ガンジェ≪はい、ソン・ミンジェの写真を見せたところ、記憶していた配達員がいました。彼は、何度か、彼に頼まれているみたいですね≫
チーム長≪場所は?≫
ガンジェ≪ここは・・・チュンアン地下ショッピングセンターの5番出口の前のコンビニの前ですね≫
チーム長≪よし、わかった。今から向かう≫
ボンスに配達員が見つかった連絡を入れるチーム長。
すぐさま、ボンスがジュニョンに場所を連絡する。
~テピョンの車内~
ジュニョン「みんなが、爆弾を配達する配達員を見つけてくれたわ」
テピョン「そうなの?」
ジュニョン「ええ」
ジュニョンが場所を教えると、すぐに向かうテピョン。
~漢江の橋の下~
揺れているトランク。
空っぽの後部座席。
イェジが、車のトランクの中に入れられてしまった!!
取引に向かおうとするヒョヌ。
~コンビニの前~
依頼している配達員に、警察らしき人間が側にいるのに先に気づくソン・ミンジェ。
周辺に、パトロールの警察官たちの姿も増えている。
ミンジェ「くそ!」
急ぎ、地下街に降りるミンジェ。
~ヒョヌの車内~
ミンジェからのメールを受信するヒョヌ。
ミンジェ≪これはどういうことだ?あんた、警官か?≫
罠だと思ったミンジェ。
ヒョヌ≪なんのことだ? もし、金を受け取ったのなら、爆弾を渡せ≫
地下街を移動しながら、メールを打つミンジェ。
≪至る所に警官がいるから、あんたに渡せない。一旦、どこかに置いておくから、あんたの住所を送ってくれ。そこで受け取れるはずだ≫
少し考えてから、車を移動させるヒョヌ。
コインロッカーに爆弾の入ったバッグを入れるミンジェ。
鍵を抜き去り、その場を離れ、道を曲がったところで、ガンジェと鉢合わせする。
刑事の勘、発動のガンジェ。
ガンジェ「すみません。ちょっといいですか?」
職質をかけるガンジェ。
聞こえないふりをして行き過ぎようとしたところに、今度は、正面から、チーム長やボンスたちの一団がやってくる。
ガンジェを突き飛ばし、通行人から、キックボードを奪い取り、逃亡を図るミンジェ。
走って追いかける刑事たち。
地下街に降りて来たジュニョンたちも、キックボードに乗って逃げているミンジェを目撃する。
先回りしたジュニョンが、掃除道具入れを、ミンジェのキックボードめがけて、思い切り押し出すと、吹っ飛ばされるミンジェ。
すぐさま、確保されるミンジェ。
「ソン・ミンジェ、 キチャン貯水池にて爆破した爆弾を作成・売却した容疑で逮捕する。」
手錠をかけながら、緊急逮捕理由を明言するチーム長。
ミンジェ「爆弾? なんのことですか?」
チーム長「爆弾はどこだ!!」
ミンジェ「くそ!」
取り押さえながらも、周りを見回すミンジェ。
その時、テピョンがひらめく。
テピョン「携帯電話を見てください。チョ・ヒョヌからのメールがあるはずです」
3人がかりで起き上がらせると、ジュニョンが携帯を確認する。
ジュニョン「ロックを外して」
ミンジェの指を携帯に押しあてるガンジェ。
≪チュンアン地下ショッピングセンター ロッカー450≫
ジュニョン「コインロッカー450番の中よ」
そして・・・空っぽの450番のロッカー。。
ジュニョン「ないわ」
振り返り、「450番で間違いないのね?」とミンジェに確認するジュニョン。
ふっと、笑い出すミンジェ。
その時、テピョンの携帯に電話が入る。
ヒョヌ≪久しぶりだな≫
テピョン≪チョ・ヒョヌか?≫
一斉に、テピョンに注目する刑事たち。
すでに、バイク便の人間を使って、爆弾の入ったバッグは、ヒョヌの元に配達されたあと。。。
ヒョヌ≪二度と、生きてるお前の声を聞くことはないと思っていたよ≫
テピョン≪どこだ?≫
ヒョヌ≪俺は、いつも、お前たちのすぐそばにいるんだ≫
周囲を見回すテピョン。
ヒョヌ≪どうだ?お前が予知したように、物事が進んでいってるのを見るのは? 怖くないか?≫
テピョン≪直接、会って話そう。今、どこにいる?≫
ヒョヌ≪なぜだ? また、俺を殺そうとするつもりか?≫
テピョン≪・・・・・・≫
何も答えず、地上に出るテピョン。
通りの反対側に、携帯をもって、立っているヒョヌの姿に気づく。
信号が赤なのに、渡ろうとするテピョン、何度もクラクションが鳴らされる。
ヒョヌ≪生き残ったことを後悔させてやるよ≫
テピョン≪もし、お前が俺に近寄るために人々を殺そうとするなら、ただ、俺を殺せばいいだろう。俺には、お前が好きな人間を殺す価値などないじゃないか≫
ヒョヌ≪いや。もし、俺たちが共に死ぬことができたら、それほど悪いことでもない・・・。≫
それって、ジュニョンを奪われるくらいなら・・・ってことだよね。
ヒョヌ≪お前のせいで、みんなが死に、そして、たった一人だけ残されるんだ。待ってろ≫
通りの反対側で、テピョンやジュニョン、チーム長たちが信号に停められている目の前で、車に乗り込むヒョヌ。
逃げていくヒョヌをみているだけしかないテピョン・・・。
★『ザ・ゲーム:0時に向かって』26話の雑感★
終盤戦に向けて、まだまだ、ヒョヌは捕まるわけにはいかないでしょうね。
それより、自分のせいで、みんなが死ぬかも、という呪縛にがんじがらめになったテピョンが、またもや、無力の人に逆戻り。
ホント、武器や魔法の使いどころを間違えてるわ~(苦笑)