韓国での放映は終了していますが、ネタバレOKの方のみ、おすすみください。
ザ・ゲーム:0時に向かって 더 게임:0시를 향하여
【Episode 25】
(前回のおさらい)
ヒョヌが将来的に企てるであろう爆弾テロを阻止し、ジュニョンや強力班のメンバーたちの命を救うため、自分の命と引き換えに、ヒョヌを道ずれに、自爆事故を起こすテピョン。
頬や手などに大やけどを負った状態で、逃げ込んだ先の別荘で応急処置をするヒョヌ。人質にとった家政婦を窒息死させてしまったヒョヌは、その遺体を、自分を捕まえるための罠として実施された父親チョ・ピルドゥの葬儀に、送り付ける。
事故後、意識不明だったテピョンの病室に忍び込んだヒョヌが人工呼吸器のコードを外す。
それが功を奏したのか、目を覚ましたテピョン、今度は自分を見守ってくれている強力1班のメンバーの死が見えなくなっていることに気づく。
貯水池での事故を捜査していた地元署の刑事が、テピョンに事情を聞きに現れる。
~病室~
イ秘書「弁護士としてお聞きしますよ。本当に、テピョンさんが爆弾を仕掛けたんですか?」
テピョン「はい」
イ秘書「・・・・・」
言葉を失うイ秘書。
テピョン「チョン女史に・・・そういうことが出来る人間を紹介してもらって・・・」
イ秘書「チョン女史って・・・オソンキャピタルの・・オ・ソンミンの母親のこと?」
テピョン「はい。」
~回想~
キックボードに乗って、駐車場に現れ、ジュラルミンケースに入った爆弾を渡すと、すぐに立ち去った若者。
テピョン「そこで紹介されたのが、ソン・ミンジェだったんです」
イ秘書「でも、なぜ? なぜ、自首した人間を殺そうとしたの?」
テピョン「チョ・ヒョヌがみんなを殺すからです。チョ・ヒョヌが爆弾テロを企てようとするんです。刑事さんや何も落ち度もない人々が、その爆発で死ぬんです」
イ秘書「ソ刑事様も、そのことを知ってるの?」
頷くテピョン。
イ秘書「まさか、他の人たちも、自分がどう死ぬのかについて既に知ってるなんて、言わないでよね」
テピョン「ええ(知ってますよ)」
イ秘書「テピョンさんが爆弾を設置したことについては? それも、彼らは知ってたの?」
テピョン「・・・・イ秘書様。。」
イ秘書「もし、そうでないなら、私たちは、あなたの事情聴取を延期しましょう。これは任意ですから、拒否だってできるわ。いえ、あなたが否定すれば、そう言い繕うことだってできます。」
テピョン「僕は、本当のことを言うつもりです」
イ秘書「そんなことをしたら、その場で逮捕されてしまうわ。すぐさま、投獄されますよ。みんなを守ることができなくなるかもしれないんですよ」
テピョン「自分のしたことを繰り返したりはしません」
イ秘書「もし、ソ・ジュニョン刑事様の人生が、まだ、危険にさらされているとしたら?」
イ秘書の指摘に、テピョンがじっとイ秘書を見つめる。
その二人の会話を、ドアの外で聞いているジュニョン。
テピョン「おそらく、チョ・ヒョヌは、僕の卑劣な行動によって、人々を殺すつもりなんですよ」
イ秘書「テピョンさん・・・」
テピョン「僕も殺人を犯すところでした。なかったふりをすることはできません」
そこまで聞いたところで、ドアを開けるジュニョン。
ジュニョン「殺人じゃなくて・・・殺人未遂です」
イ秘書の方を向き、「私も、一緒に出頭します」と伝えるジュニョン。
ジュニョン「簡単じゃないと思いますが、拘留されることなく、尋問を受けられるかどうか、確認してみます」
~キチャン署~
聴取を受けるテピョン。
テピョンが配管の水をこぼし、証拠を隠滅した映像を見せる刑事。
刑事「このビデオに写っているのはあなたに間違いありませんね?」
テピョン「はい」
刑事「なにをこぼしているんですか?」
テピョン「配管に残っていた血です」
刑事「なぜ、こぼしたんですか?」
テピョン「・・・・・」
~キチャン署 強力班のオフィス~
刑事を説得しているジュニョン。
ジュニョン「チョ・ヒョヌは生きてます。私は、電話で彼と話さえしました」
刑事「本人と電話ですか?」
ジュニョン「はい」
ヒョヌが逃げ込んだ別荘の写真を見せるジュニョン。
ジュニョン「事故現場から2キロほど離れたところにある別荘です。ここで、傷を治療したようなんです」
今度は、自動車のトランクに入れられた家政婦のヨンスクさんの遺体の写真を見せる。
ジュニョン「それから・・・これは、掃除婦のナ・ヨンスクさんの遺体です。チョ・ヒョヌが葬儀に彼女の遺体を運ぶように、ある男性に依頼したものです。さらに、罪のない人々の命が犠牲になるかもしれません。」
だんだん、圧倒されていく刑事さん。
ジュニョン「キム・テピョンさんの味方をするつもりはないんです。ですが、チョ・ヒョヌを捕まえるためには、あの人の助けが必要なんです」
~取調室~
刑事「排水管の中に血が入っていたと言いましたよね? つまり、これは、殺人の明確な証拠だってことです。それをわかってましたか?」
テピョン「はい・・・」
刑事「それでも、あなたはそれを取り去ったと言うんですか?」
テピョン「はい・・・」
刑事「ということは、あなたはチョ・ヒョヌを殺すつもりで、準備をしていたってことですか?」
テピョン「・・・はい」
素直に、はいと返事だけはするテピョンに対し、逆に考え込む刑事。
テピョン「これが、恐ろしい犯行だってわかってます。喜んで罰を受けます。でも、チョ・ヒョヌを野放しにしたら、刑事さんたちが危ないんです」
刑事「具体的には?」
テピョン「爆弾テロが起こります」
身を乗り出す刑事。
刑事「なんですって?」
テピョン「信じられないと思いますが、爆弾テロは、授賞式の間に起こるんです。チョ・ヒョヌが爆弾をセットするんです」
刑事「それをどうやって知ったんですか?」
なんと言って説明しようか、ためらうテピョン。
~キチャン署 強力班オフィス~
刑事「死をみることができるですって?」
ジュニョン「私も最初は信じられませんでした。ですが・・・」
呆れたような刑事。
刑事「どうかしてますよ」
ジュニョン「それでは、少なくとも、緊急逮捕するのはやめてください。逮捕状申請に置き換えることだってできるじゃありませんか」
そこに、事情聴取を終えたテピョンが手錠をかけられた姿で、入ってくる。
ちらりと、ジュニョンのほうに視線をむけるテピョン。
~面会室~
アクリル板越しに向かい合うテピョンとジュニョン。
テピョン「ごめん・・・」
ジュニョン「最善を尽くそうとしたけど、うまくいかなかったわ・・・」
テピョン「イ秘書に既に話してあるんだ。ナム係長様宛に書いたものがある、念のため、刑事さんたちの死について書き留めたものだ。チョ・ヒョヌを捕まえる助けになるはずだ」
俯くジュニョン。
テピョン「僕が言った言葉を、覚えてる?命を救うと確信するなら、その死を必ず変えることができる。僕も、留置されていても、助ける方法がなにかあるか、探してみるよ。」
前向きな言葉をジュニョンに伝えるテピョン。
テピョン「会いたかった・・・」
目覚めてから、ゆっくり話す時間、なかったもんね。
何も答えられず、ぽろっと、涙をこぼすジュニョン。
******************
~チョ・ピルドゥの墓~
花を手向けるヒョヌ。
テピョン:遅くなってごめんなさい。
~回想~
受刑中に、がんが末期になり、具合が悪くなると、刑務所を一旦出され、入退院を繰り返していたチョ・ピルドゥ。
その病室に忍び込むヒョヌ。
眠っている父親の髪を、少しだけ切り取り、ビニールにおさめる。
その時、気配に目を覚ましたチョ・ピルドゥが、少し身体を起こし、ヒョヌの背中を掴む。
はっとするヒョヌ。
チョ・ピルドゥ「ヒョヌや・・・」
慌てて、飛び出すヒョヌ
チョ・ピルドゥ「ヒョヌや・・?」
ヒョヌ(僕のことなどわからないと思っていた・・・。だけど、父さんのことが怖かった)
息子が訊ねて来たのだと覚り、涙を流すチョ・ピルドゥ。
~刑務所の前~
父親が入院先から戻されてきたのを、刑務所の前で見守っているヒョヌ。
ヒョヌ:それが、最後の再会になるとは思っていなかった。申し訳ありません。
~回想~
DNAの結果を受け取り、見比べながら、目を疑うヒョヌ。
ヒョヌ:父さんは、犯人ではなかった。
証拠の提出をしたのは、ナム・ウヒョン刑事となっている。
ヒョヌ:どこで間違ったんだ?どうやって? どうして、こんなところまできたんだ? なぜなんだ?
なぜ、僕たちだったんだ? 深い奈落の底でさえ、この人生よりは、まだ、痛みの少ないものだったに違いない。今、僕が一体、何者なのかすら、わからなくなってしまった。死んだあとに、再会するしかないんだ。
植え込みの落ち葉を綺麗に取り去るヒョヌ。
ヒョヌ「もうすぐ会えるよ、父さん・・・」
覚悟してるのね。
~中央署 強力班オフィス~
誰もいない1班の席に座っているヒョヌオンマ。
ああ、良かった。中国に帰ってなかったんだ・・・。
良かった?
良かったっていうのとは、違うかも。。。
そんなオンマの姿を、係長室のブラインドの隙間から、覗き見ているヤン係長。
ヤン係長「ああ。。。まったく」
ハンチーム長に電話をかける。
キチャン署の前で、ジュニョンたちを待っているチーム長ほか、強力1班とナム・ウヒョン。
チーム長「はい、係長様」
ヤン係長「ああ、俺だ。お前たち、まだ、病院なのか?」
チーム長「それが・・・キチャン署に来ています」
ヤン係長「え? なんで、そんなところに?」
チーム長「キム・テピョン氏が爆弾を購入した証拠を、彼らが押さえたんです。今、事情聴取を受けてます」
ヤン係長「ちっ、やつら、結構早く見つけたな。まぁ、いい。勤務時間も交代だ。署に戻ってこい」
チーム長「はい、わかりました」
ちょうど、ジュニョンとイ秘書が署から出てくる。
ボンス「テピョンさんは?」
言い淀むジュニョン
オヒョン「緊急逮捕されたのか・・・」
ジュニョン「証拠を改ざんしたのは明白でしたから、担当刑事を納得させるのは無理でした」
溜息をつくガンジェたち。
イ秘書が、テピョンから預かった手紙をウヒョンに手渡す。
イ秘書「テピョンさんが、事件を起こす前に書いた遺書です」
ジュニョン「彼が見た死について書き留めたと言ってました。爆弾テロに対し、対策をするための助けになるとも言ってました。」
顔を見合わすガンジェとボンス。
封筒から、手紙を取り出すオヒョン。
◆◆◆
自分の部屋で、1通ずつ、したためるテピョン。
《係長様
これは、ある詩人の言葉ですが、“あなたの死はもっとも痛みをともなうものです。”
それにも関わらず、この手紙を書くことをお許しください。
僕は、係長の死やハンチーム長の死、そして、ガンジェさんやボンスさんの死についても、この手紙に書くつもりです。》
爆弾が装着されたベストをつけたイ・ヒョヌの前で作業をする爆弾処理班。
それを取り囲むように、制服姿のガンジェたちやたくさんの警察官が見守っている。
1本のコードを切った瞬間、タイマーがカウントダウンを始め、爆弾が爆発する。
爆風で、廊下に服飛ばされるナム・ウヒョン。
至近距離での爆発に、ほとんど即死状態の警察官たち。
≪そのような恐ろしい死は決して、おこってはなりません。係長様が、この手紙を読まれるということは、チョ・ヒョヌはまだ生きています。≫
手紙とオーバーラップするように、チョ・ヒョヌが隠し金庫に預けてあった現金や荷物を運び出すところが映っている。
≪僕は、僕の人生において、再び、彼と交差することを知っていましたが、ジュニョンさんと出会った後、20年前、彼に、彼の死について話した瞬間を後悔しました。≫
~回想~
テピョン(少年)「自殺するんだよ、警察官の前で・・・。」
≪まだ、幼く、怖かった僕は、彼に、どんなふうに彼が死ぬのかを話してしまったんです。僕の言葉は、彼の今までの人生において、拷問のようなものだったかもしれません。僕も、彼の死を見た後、気が休まることはありませんでした。≫
多額の現金や荷物を持って、車で出ていくヒョヌ。
留置所で、座り込み、目を閉じるテピョン。
≪僕の死によって、彼の死が変わることを切実に願っています。係長様、どうか、守ってください。ジュニョンさんや、強力班の皆さん、そして、イ・ジュニさんを守ってください。殺人によって変えることができるんです。係長の切実な努力が実を結ぶことを祈っています。≫
手紙をガンジェたちに渡すウヒョン。
テピョン《僕が見た死の中で、イ・ジュニさんがチョ・ヒョヌの指示のもとで、講堂に入っていきました。》
ガンジェ「講堂には、“名誉ある昇進おめでとうございます”と書かれた横断幕がかかっていました。おそらく、なにか特別な昇進のための式典が行われるのかもしれません。」
~キチャン署から引き上げる車内~
ボンス「ところで、この状況から見ても、だれかが昇進するなんてありえませんよね?」
チーム長「そうだな。周囲からは、すさまじい外圧やらなにかはあるだろうがな・・・。実際に、期限の迫っている昇進を辞退するしかないだろうな。正直、うちらが式典に出るなんて、ありえない話だ」
ジュニョン「テピョンさんはその具体的な日付までは知らずに書いてます。まだ、わかりません」
ガンジェ「テピョンさんが間違った予知をしている可能性はないんですか?いえ、チョ・ヒョヌに起こったことを見てください。テピョンさんだって、爆発でほとんど死にかけたんですよ。それで、変わったとも言えます。」
オヒョン「とにかく、これ以上、なにか起きることなど望みたくもないからな」
******************
人目を避けるように、漢江の橋の下に車を停めたヒョヌ。
キチャン貯水池における自動車爆発事故について、ネット記事の検索する。
≪チョ・ヒョヌの死体は以前、発見できておらず、捜索エリアが拡大された。≫
“チョ・ヒョヌ”で検索すると、チョ・ヒョヌの自動車事故の被害者は誰なのか?という記事を発見する。
≪警察関係者とは、加害者なのか、被害者なのか?≫
キチャン貯水池での自動車事故について書かれた記事を読み進める。
≪警察は、生存者であるキム某が爆弾を設置したのかどうか・・・・≫
ヒョヌ(キム・テピョンが生きていた?≫
自分が人工呼吸器を止めたせいで、死んだと思い込んでいたのね。
~署長室~
署長「こんな記事まで出てしまったじゃないか! 一体どうするつもりなんだ。どうするつもりだと聞いてるだろう!!」
署長に怒鳴られ、身をすくませるヤン係長。
署長「いくらお前がいい顔をしたいと思っていたとしてもだ、あんなムダン(霊能者)みたいなカウンセラーを連れてくるだけに飽き足らず・・・」
ヤン係長「署長様、それは私じゃありません、前の係長のナム・ウヒョンが・・・」
署長「おい!この野郎!」
口を閉ざすヤン係長。
署長「どっちにしても、お前だって、キム・ヒョンスを探すのに、彼を利用したんだろう?マスコミがチョ・ヒョヌのニュースに殺到していることをありがたく思うんだな、もし、この記者が、この件についての記事を上げ続けたら、キム・テピョンが奴の犯罪を自白したことが全世界に明らかになるのも時間の問題だぞ!」
もう、泣きそうに眼をつぶるだけのヤン係長。
署長「もし、そんなことにでもなれば、お前も俺も、いや、警察庁長でさえ・・・」
そこへ、スピーカーから呼び出しの音が鳴り、固まる署長&ヤン係長・・・。(笑)
ボタンを押すと「署長様、庁長様からお電話がつながっています」との声が・・・。
仕方なく、受話器をあげる署長。
署長「はい、庁長様。はい、わかっております。」
聞き耳をたてるヤン係長。
署長「はい、必ず、問題のないよう、対応いたしますので・・・」
溜息しか出ない(笑)
署長「キム・ヒョンスを捕まえた警察署員を昇進させるんだと。それで、庁長様が表彰にくるそうだ。いい写真を撮れよ」
あ~~~、そうきたか。
署長「その写真を、新聞各紙のトップに載せるんだ」
ヤン係長「え?」
今朝の朝刊を示し、「こんな記事を一面に載せるわけにはいかないだろうが!キム・ヒョンス逮捕の記事に、差し替えさせるんだ!」と怒鳴る署長。
ヤン係長「はい!!」
署長「それから!」
ぴたっと止まり、すぐに戻るヤン係長。
ヤン係長「はい?」
署長「もし、やつが死が見えるなんて、二度と持ち出したら、お前の口を引き裂いてやるからな。わかったか!」
口を閉じたまま、返事をするヤン係長。
この人、コミカルよりになってきた(笑)
~中央署 強力班オフィス~
キチャン署から戻ってきたジュニョンたちが、待っていたヒョヌオンマに気づく。
ジュニョン「お母さん・・・、中国に戻られたののかと思っていました」
ヒョヌオモニ「実は・・・空港で、うちのヒョヌに会ったんです」
驚く一同。
ヒョヌオンマ「なにか、計画しているのかもしれないようなんです。どうしましょう・・・」
そこへ、大声で、「くっそ!なんて、腹立つ!!」と大騒ぎしながら、署長室から戻ってきたヤン係長。
係長「なんだ、お前ら、戻ってたのか。ああ、これはこれは、ハンチーム長殿。」
芝居じみた嫌味で、またもや頭を下げるヤン係長。
チーム長「はい・・・係長様」
ヤン係長「庁長様がお前を表彰してくださるそうだ」
違った意味で、衝撃が走りまくる一同。
チーム長「なんですって?」
ヤン係長「式典は来週だ。そういうことだからな。羨ましいねぇ。なんて、羨ましいんだ」
部屋に入っていくヤン係長。
みんな、視線を合わせるだけで、声も出ない。。。
すぐさま、係長室に駆け込むハンチーム長とジュニョン。
チーム長「係長様!」
ヤン係長「な、なんだよ!」
チーム長「理解できません」
ジュニョン「式典ですか?」
ヤン係長「キム・テピョンはしばらく、向こうに拘留されるぞ。向こうに着くなり、自供したそうじゃないか・・・」
チーム長「それが、どうして、式典をすることになるんですか?」
ヤン係長「まだ、わからんか? 記者たちの注意をそらす必要があるだろう」
チーム長「え?」
ヤン係長「おまえたちが雇った警察関係者が、容疑者を殺害しようとしたと自白したんだぞ。おい、上層部がそのままにしておくとでも思ってるのか?俺だって、自分の首は惜しいんだよ」
ジュニョン「だめです、係長様」
ヤン係長「なにがダメなんだよ?」
チーム長「そうです。爆弾テロが起こります」
ヤン係長「え? 爆弾テロ?」
チーム長「キム・テピョンは、その爆弾について、式典当日に実行されると話してるんです」
ヤン係長「爆弾がその日に爆発するだと?」
~強力班オフィス~
ようやく、ヒョヌオンマを交えて、話をすることができるようになりました。
明らかに顔色のさえない刑事たちに訊ねるオンマ。
ヒョヌオンマ「なにかあったんですか?」
なんと言っていいか、複雑な一同。
ジュニョン「ああ、まだ、確かだとは言えないんです。我々は、お母さまと同じ気持ちでいますから、ただ、心配なだけなんです。」
余計、不安になるオンマ。
ジュニョン「それで・・・とりあえず、韓国に滞在されることは可能なんですか?」
頷くオンマ。
ジュニョン「滞在される場所はあるんですか?」
オンマ「それは、なんとかします。あの・・・、もしよければ、ヒョヌの家の住所をお聞きしてもいいでしょうか。」
顔を見合わすチーム長たち。
ジュニョン「ええ、かまいませんよ。」
ボンス「ご案内します」
ヒョヌオンマ「いえ、それは大丈夫です。一人で行けますから・・・」
ジュニョン「我々が家宅捜索をしたので、おそらく、(家の中は)相当、散らかっていると思います」
ヒョヌオンマ「・・・それなら、私が行って、掃除するべきですね。あ、そうしてもいいんでしょうか?」
ジュニョン「ええ・・」
ガンジェ「住所をお渡ししますね」
~ヒョヌの自宅~
夜になり、住所片手に、ゆっくり外階段を昇ってきたヒョヌオンマ。
こんなところに住んでいたのか、と建物全体を見回すと、静かに中に入ってみる。
電気をつけると、たしかにジュニョンが言ったように、床には物が散乱し、土足の靴あとだらけ。
ふと、下に降りる隠し階段を目にし、ろうそくの明かりを頼りに、降りて来たオンマ。
長い間、真犯人を監禁していたというその陰鬱な地下室を目の当たりにし、ショックを受ける。
ヒョヌ:あんたの人生の残りを、苦痛で満たしてやるよ。あんたが産んだ息子が何をするのか、必ず見届けるんだな。みんな、あんたのせいなんだから。
立っていられず、嗚咽を堪えるヒョヌオンマ。
******************
~強力班オフィス~
事件ボードの前に立つジュニョン。
テピョン:僕が見た死の中で、イ・ジュニさんがチョ・ヒョヌの指示のもとで、講堂に入っていきました。彼は、体全体に爆弾をつけられ、電話を受けていました。
ジュニssi、電話なんてしてないじゃん、と、ずっと、このシーン、訳すとき、悩んでいたんですが、別の時の映像で、イヤモニをつけてましたね。(苦笑)
~ハナ日報~
一人残って、仕事をしているイ・ジュニ。
電話に出る。
ジュニョン「ソ・ジュニョンです」
ジュニ「・・・ああ、ソ刑事様。」
ジュニョン「話があるんです。署に来ていただけますか?」
ジュニ「わかりました。帰宅の途中で、寄りますね」
~講堂~
重い足取りで、パイプ椅子を並べたり、式典の準備を始めているボンスやガンジェたち。
ボンス「あ~~~、こんなの無理ですって。」
大声を出すボンスを悲しそうに見つめるガンジェ。
ボンス「来週、ここで、死ぬかもしれないんですよ。自分の墓を掘ってるような気分ですよ」
ガンジェ「昇進式に出席しなければどうなりますか?いくら、上がやると言っても、我々が現れなければ、死ぬことはないんじゃないですか?」
それを聞き、おおいに頷くボンス。
ボンス「そうですよ。ただ、出席しなければいいんですよ」
チーム長「そうだな。それもできなくはないな。だが、我々が来なくても、爆弾は爆破されるだろうな。他の人たちはどうなる?彼らはそのままでいいのか?」
「「あ~~~~」」
二人して、絶望的に、ため息をそろえるガンジェとボンス。
二人とも、本当に、チャッカンサラミエヨ!
あ、チーム長もだけど。。。
そこへ、ナム・ウヒョンがやってくる。
ウヒョン「どうなってるんだ?昇進の式典があるだと?」
ガンジェ「キム・テピョンさんの言う通りでした。庁長様が昇進式のためにここに来られるので、来週までに、我々が準備をしなければならないんです」
ウヒョン「なんだと?」
そこへ、垂れ幕が届けられる。
広げられた文字を見て、眉間にしわを寄せるチーム長。
テピョンが言っていた通り、、“名誉ある昇進おめでとうございます”と書かれている。
ボンス「本当に、日付が入ってません」
チーム長「7年前に作ったものだ」
ハンチーム長のほうを見るウヒョン。
ハンチーム長「その都度、日付のために作り替えなければならなかったので、日付無しの物をつくったんです」
ボンス「どうします?本当に、我々は死ぬんでしょうか?」
ガンジェ「中止しなければなりません。いくら我々が頑張っても、爆弾が設置されれば、みんな死んでしまうじゃないですか。」
ウヒョン「私が長官を説得してみよう・・・」
チーム長「我々は、現在の捜査状況の報告をまとめます」
ウヒョンが出ていったあと、もう一度、垂れ幕を眺めるチーム長。
日付が入ってない・・・っていうことに、なにか意味があるのかな?
~キチャン署 留置場~
刑事「キム・テピョンさん・・・」
声をかけられるテピョン。
刑事「あなたは、式典が行われる日に、爆弾テロが起こると言いましたね」
テピョン「そうですけど?」
刑事「どうしてわかったんですか?」
テピョン「まさか・・・」
もう爆発事故が起きたのか、と不安になるテピョン。
刑事「来週、チュンアン署で、昇進の式典が行われることになりました。どうやら、あなたには、他人の死やそういうものを見ることができるらしいと言うんですが、本当なんですか?」
テピョン「・・・・・」
言うべきか、否か・・・。
~ハナ日報~
ジャケットに袖を通すイ・ジュニ。
イェジ「お帰りですか?」
ジュニ「ああ」
イェジ「お気をつけて」
ジュニ「お前も無理せず、家に帰れよ。今日は、お前の当直じゃないんだからな」
イェジ「はい」
そのまま、残って資料の整理をするイェジ。
その時、電話がかかってくる。
イェジ《はい、ハナ日報社会部です》
社の外に停められたヒョヌの車。
ヒョヌ《オ・イェジ記者さんと話がしたいんですが》
イェジ《はい、わたしですが・・・》
イェジが書いた記事を呼んでいるヒョヌ。
ヒョヌ《記者さんが、今朝、あげられた記事について電話したんです。チョ・ヒョヌと一緒に車に乗っていた警察関係者を知ってるんです。》
イェジ《ああ。そうなんですね》
ヒョヌ《その人物について、お話ししたいことがあるんです》
ちょっと、不審に思うイェジ。
ヒョヌ《ええっと、今夜、少しお時間ありますか?》
腕時計を確認するイェジ。
午後10時30分をさしている。
イェジ《そうですね。。。はい、だいじょうぶですよ。どこで会いますか?》
電話を切るヒョヌ。。
★『ザ・ゲーム:0時に向かって』25話の雑感★
あ~、今度はイェジかぁ。。。
って、なんか、特に進展しなかった回なので、ちょっと冗長な感じでした。
テピョンが事件を起こす前の様子について膨らませても、そんなに効果的じゃなかったかも。
いままでも、散々、小出しで出て来た部分なので。。。
あ、でも、ヒョヌオンマには謝らななきゃ(苦笑)
中国に帰らず、韓国に残ったね。。。