この17ー20回は、かなり夢中で見てました!
ただ、動画ファイルの状態があまりよくなくて、画像がひどいです。。。すみません。

韓国での放映は終了していますが、ネタバレOKの方のみ、おすすみください。お願い

 

ザ・ゲーム:0時に向かって 더 게임:0시를 향하여

【Episode 17】

17話は、前回のラストを少しだけなぞりながら、自然にスタートしていきます。


ペク先生:あいつは今までに、法を破ったことなどなかった。だが、法を犯してまでも、君の安全に固執し、過保護になるのは、君があいつのせいで死ぬからだ。だから、生きなさい。あの子のために、絶対に死んだりしないように・・・生きなさい

 

ネックレスのGPSが起動し、慌てて、その場所に向かうテピョン。

 

~オンマの思い出の海~

潮が引いて浜を、父親のことを想いながら、歩くジュニョン。

 

ジュニョン(久しぶりね、アッパ。会いたかった?私も会いたかったよ。でもね、知ってる? アッパ。私ね、本当に、勇敢に生きようとして頑張ってきたんだよ。両親がいなくて可愛そう、とか、気の毒な子、とか、みんなにそう思われるような子供にはなりたくなかったの。) 

 

浜に到着し、ジュニョンを探すテピョン。

テピョンに気づき、振り返るジュニョン。

 

ジュニョン(ところで、アッパ。今の私に、誰かに頼ることができると思う? そんなの出来ないって思う?)

 

微笑むジュニョン。

 

ジュニョン(あの人を一人残すことになっても・・・そんなことできるのかな?)

 

安堵で涙ぐみながら、ジュニョンのほうに駆け出すテピョン。

走り出し、ジュニョンを抱きしめるテピョン。

お互いの体温を感じ、眼を閉じる二人。

テピョンの背中に手を回すジュニョン。

 

ここで使われてるオケの曲、感動巨編の映画みたいです。

 

******************

『韓国電気安全協会』とシールが張られた工具箱を手に、テピョンの自宅に、作業員に扮して訪れたヒョヌ。

チャイムを鳴らすと、ペク先生が対応する。

「どなたかな?」

「韓国電気安全協会のものです」

ガチャリと、入り口を解錠するペク先生。

ニヤリと、笑みを浮かべるヒョヌ。

 

玄関を進み、リビングまでの間、部屋を見回しながら、「この地域周辺で停電があったんです。ショートした箇所がないかどうか、確認させてください」ともっともらしく説明するヒョヌ。

ヒョヌ「ブレーカーはどこですか?」

ペク先生「おそらく、君の右側のほうだ」

じっと、ペク先生の様子を観察するヒョヌ。

言われたほうと反対のほうに進むと見せかけ、ペク先生の周囲を回り、右側の(テピョンの部屋につながる)通路の扉を開け、進む。

じっと音と気配に神経を集中するペク先生。

 

テピョンの部屋に入ると、持参した工具箱を床に置き、部屋の中を見て回るヒョヌ。

テピョンが飾っている、夕景の浜辺の写真の前で足をとめる。

 

~浜辺~

ようやく身体を離す二人。

慌てて、涙を拭うテピョン。

ジュニョン「すっごく心配しました?」

テピョン「それ、聞くの?」

このちょっと、拗ねた感じのテピョン、いいですね。。

ジュニョン「オンマが好きだったんです、この海・・・。アッパと、私がお腹にいるときに一緒に来たんですって。アッパは、オンマのことが恋しくなると、ここに来たんです。私も、アッパに会いたくなる時は、ここに来てました。ここにいると、世界にたった一人取り残されたことを忘れることが出来たから・・・。」

このあたりのことについては、9話あたりを読み返していただけると・・・。

口をはさむことなく、じっと、ジュニョンの話を聞くテピョン。

ジュニョン「ペク先生がおっしゃったんです。私がなぜ死ぬのかって・・。」

テピョン「怖くないんですか? 僕のために死ぬことになっても・・・」

ジュニョン「怖いです。でも、逃げ出すつもりはないの。あなたは望んでなかったのに、巻き込んでしまったのは私よ。それに、私たちならミジンを救えるって主張したのも私です。」

テピョン「ジュニョンさん・・・」

ジュニョン「今は、この件に集中しましょう」

微笑むジュニョン。

それでも、まじめな表情を崩さず、「好きです」と、真正面から告白するテピョン。

テピョン「僕は・・・ジュニョンさんのことがとても好きです」

もう一度、微笑みを見せながら、「その言葉、もう一度、言ってください。チョ・ヒョヌを捕まえたあとに、この場所で・・・。また、言ってください」

微かに頷くテピョン。

 

******************

テピョンの部屋に、車いすで入ってくるペク先生。

完全に、怪しんでるよね。← あやしいんじゃなくて、わかってたのね(涙)

ヒョヌのいる位置(写真の前)がわかるのかな・・・。

ペク先生「ここに、ブレーカーはないはずだが・・」

一瞬、なんと答えるべきか、逡巡するヒョヌ。

ヒョヌ「ああ! なにしろ、こんな大きなお屋敷ですからね、間違った部屋に入ってしまったみたいです。右側にあるっておっしゃいましたよね」

わざとらしく、大きな声でハキハキと答えるヒョヌ。

「ああ、そうです。右ですよね」

ゆっくりと、工具箱のほうに向かうヒョヌ。

 

******************

テピョン「潮が引いてますね」

ジュニョン「不思議じゃないですか? 潮が引いてるときだけ、島に渡れるんです」

テピョン「(小声で)ああ、だから、どれだけやっても見つけられなかったわけだ・・・」

ジュニョン「え?」

短く首をふるテピョン。

テピョン(彼女には言えない。ここが、僕が死ぬ場所だということを・・・)

 

並んで歩きながら、テピョンの手と自分の手を合わせるジュニョン。

一瞬、びっくりするテピョンに、微笑んでみせる。

一応、ドラマ上、ジュニョンのほうが3歳年上設定です(笑)

テピョン(僕はたぶん、君に会いたくて、ここにくるんだろう・・・。ここなら、孤独を感じることはないから・・。僕らが一緒にいるように感じるから・・・)

歩調をあわせて、歩く二人。。。

 

******************

~テピョンの部屋~

床に落ちたサングラスが、ぐしゃりと、ヒョヌによって踏みつけられる。

車いすから引きずりおろされ、ベッドを背に床にへたり込んでいるペク先生が護身用のナイフを手に取ろうとするのを、先に取り上げるヒョヌ。

ヒョヌ「盲目のくせに、どうして、俺が修理工じゃないと気づいたんだ?」

先生「40年以上前に、お前に会ったことがある」

20年前じゃなくて、40年以上前?ってことは・・・ヒョヌが生まれる前に、大人になったヒョヌを知っていたってことね。

つまり・・・自分の死期に、ヒョヌに会ってたって意味?← 初見では、本当に混乱してた私。。

ヒョヌ「なんだと?」

先生「お前の顔、声、ひとつ残らず、細かいところまで、すべて覚えている」

笑い出すヒョヌ。

ああ、しかも、ヒョヌは知らされてないのね、自分を支援してくれていたのがペク先生だってことを・・・。

ヒョヌ「まさか、あんたまで、死が見えるとか言う気か?」

先生「そうだ。視力を失う前とその後も、私は君との縁が交差しないように努力し続けた。」

ヒョヌ「黙れ!!」

いつになく、感情的になり、大声で怒鳴るヒョヌ。

先生「だが、はっきりとわかった。我々は、運命をごまかすことはできても、出会いをごまかすことはできないのだ」

ヒョヌ「頼むから、黙ってくれ!俺は殺したくないのに、あんたがそうさせようとしてる!あんたの予知がどれほど具合悪く、疲れさせるか、わかってるのか?」

かまわず、続けるペク先生。

先生「お前の予知は変えられるんだぞ、ヒョヌや。お前次第なんだぞ」

涙をこぼすほど、興奮状態で、ペク先生を見下ろすヒョヌ。

 

******************

左胸を押さえながら、建物から出てくるヒョヌ。

少し顔を歪めている。

その様子を、庭のコンクリートの壁の後ろから、隠れて見ていたイ・ジュニ。

さすが、イ・ジュニ、尾行してきてたんだ!

そもそも、強力1班は、怪しんでるのに、なぜ、ドギョン(ヒョヌ)を追尾しないの?

建物のほうを気にしながらも、ドギョン(ヒョヌ)を追いかける。

 

******************

あ~あ、手をつないだまま、みつめあっちゃったりして、幸せそうな二人だこと!

この幸福な時間が、超短いのが、可愛そう過ぎる。。。

電話に出るテピョン。

テピョン「はい、イ秘書様」


イ秘書《あら、どうしたの? 声が明るいですよ》

イ秘書も外出先から戻ってきた様子です。

イ秘書《え? ソ刑事様を見つけたの?》

嬉しくてたまらず、「はい、今、一緒にいます」と全部、しゃべっちゃう男(笑)

イ秘書《よかった~~。心配だったんですよ。本当に良かったです》

そう言いながら、ペク先生を探してキョロキョロと家の中を見て回るイ秘書。

イ秘書《ところで、なんで、連絡がつかなかったの?》

テピョン《ああ、家に帰ったら、ゆっくり話します。あ、ペク先生は、今日は家にいるって言ってましたよ。今、家ですよね?》

イ秘書《ええ・・・ああ、久しぶりに、今夜一緒に食事しましょう。話もあるし・・・》

電話しながら、歩き回るイ秘書。

とにかく、広い家なんです。。。

テピョン《話って?》

イ秘書《ああ、食事がすんでから話しましょう》

洗面所を確認するイ秘書。

そこで、目にしたものが信じられないように、停止する。

服を着たまま、水を張ったバスタブに横たわるペク先生。

手首の傷と、床にこぼれた血、そして、バスタブも血に染まっている。

イ秘書「先生様・・・・」

イ秘書の震えた声と悲鳴に、顔色が変わるテピョン。

イ秘書「ああ、そんな!」

テピョン《もしもし?》

イ秘書「先生様!!!」

テピョン《イ秘書様?》

イ秘書「先生様・・・ああ、どうしましょう。先生様、しっかりしてください」

電話口では、イ秘書の取り乱した声しか聞こえてこない。

あわてて、自宅へと戻るテピョンたち。

 

******************

ジュニョンと二人、自宅に到着した時、すでに、警察・救急隊、そして、鑑識さんまでも、自宅前にいる状態。

そんな中、白い布をかぶせたストレッチャーが自宅建物から出て来たのに気づき、駆け寄るテピョン。

テピョン「ちょっと待ってください」

白い布を胸まで下げると、そこには物言わぬペク先生の姿が・・・。

ショックを受けるジュニョン。

腕を見るテピョン。

くっきりと手首に傷が走っている。

テピョン「先生様・・・」

すがりつこうとするテピョンが、救急隊に停められる。

隊員「どいてください」

ジュニョンが必死に、テピョンの背中を捕まえる。

テピョン「先生様!!」

崩れ落ちそうなテピョン。

 

家の中を、鑑識や警察、そして、強力班のメンバーも慌ただしく動いている。

建物に入るなり、まっすぐに、洗面所に向かうテピョンを追うジュニョン。

チーム長「おお、ジュニョン」

問いかけに答えず、テピョンの後ろをついていくジュニョン。

 

バスタブに近づこうとして、スヒョンに停められるテピョン。

スヒョン「ああ、入らないでください。証拠を保全しなければならないんです」

じっと、バスタブの側に仁王立ちするテピョン。

チーム長、イ秘書、ボンスも洗面所に入ってくる。

ガンジェ「救急隊が到着したときには、すでに亡くなっていたそうです。不法侵入の痕跡や不審な点などは、見つけられていません」

ジュニョンに報告するガンジェ。

 

バスタブの周囲の血の様子を見ているうちに、同じように、ぺク先生を助けた子供の頃を思い出すテピョン。

 

~回想(11話)~

ペク先生:後悔しているか?

テピョン:先生様は後悔してるんですか?

ペク先生:いや、お前のおかげで、こうして、今、私は生きているのだ。後悔などしてはおらんよ

そう微笑んでいたペク先生。

 

そこに、呟くようなジュニョンの言葉が飛び込んでくる。

ジュニョン「それじゃ、自殺だっていうの?」

テピョン「いいえ、先生様は自殺なんかしてません。」

テピョンのほうを見るジュニョン。

テピョン「そんなはずがない。」

 

~ヒョヌの自宅~

戻ってきたヒョヌ、胸を押さえて様子がおかしい。

上着を脱ぐと、左胸が血に染まっている。

刺されたの?

ペク先生に?

でも、それじゃ、現場になんらかの証拠が残るよね?

 

自分で、局部に麻酔を打つと、縫合するヒョヌ。

うわ~~~、痛みに弱い私には絶対に無理!

こんな時に、発揮する技術、ちゃうやん。

 

ヒョヌを追ってきたイ・ジュニ。

家の外で、外階段の手すりに、血液がついているのを確認する・・・。

 

~テピョンの自室~

ベッドに腰掛け、放心状態のテピョン。

 

以前、ふたりきりのときに話した会話を思い出すテピョン。


先生「テピョンア、私が死ぬときはな、病院ではなく、家で葬式をあげてくれ。」

テピョン「先生様が、どうやって死ぬのか教えてくれたら、言われたとおりにしますよ」

いたずら心で訊ねるテピョン。

先生「心配するな。そんな大した死じゃない」

テピョン「ああ。いつもそんなことばっかり言うんだから」

 

部屋の中に入ってくるジュニョンとイ秘書。

ジュニョンがテピョンの傍らに、“テピョンへ”と書かれた白い封筒を置く。

ジュニョン「遺書を見つけたわ。いつ書かれたものかはわからないけれど、テピョンさん宛てです」

目を背けるテピョン。

ジュニョン「それから、イ弁護士様(イ秘書)に、最近、相続に関する遺言書の作成も依頼されたそうよ」

急に、イ秘書を睨むように、「事実ですか?」と訊ねるテピョン。

イ秘書「ええ」

納得いかない様子のテピョン。

ジュニョン「過去、自殺未遂を起こされたことがあることや、あなたが私に話してくれたことを考慮すると・・」

テピョン「いや、先生様が自殺するなんて、ありえない」

ジュニョン「警察は、この家の至る所からも、不審な痕跡をみつけられなかった。ルミノール検査も行ったけど、浴室の血液が全部だったわ」

立ち上がるテピョン。

テピョン「自分自身の目で確かめるまでは、信じることはできません!」

ああ、テピョンでなくても、私も信じられないかな・・・。残念だけども。

浴室の床の血液成分とかもちゃんと調べたのかな?

拭いたくらいじゃ、痕跡は消せないんだよぉ~~~!

あ~『推理の女王』のファンチーム長なら、徹底的に調べるでしょうけどね。(苦笑)

スヒョン、がんばれ!

ク・ドギョンの画策なんかに負けるなってば!

 

テピョン「先生様の写真を手に入れてください」

イ秘書に言い渡すと部屋を出ていくテピョン。

 

~ヒョヌの自宅~

痛み止めを飲んで、なんとか耐えるヒョヌ。

自分の姿を鏡にうつし、考え込む。

背後の柱には、十字架が掛けられている。


ヒョヌの家を、外階段の下から、見上げるイ・ジュニ。

イェジに電話をかける。

イェジ《はい、チーム長様。》

ジュニ《ああ、俺だ。なにかわかったか?》

イェジ《強力班全体が出動したので、あとを追いました。そうしたら、チーム長様が私にくれた住所に向かったんです。》

ジュニ《もしや、誰か死んだのか?》

イェジ《はい、ですが、自殺だったようです》

ジュニ《自殺?》

イェジ《救急隊が言ってました。おそらく、それで、刑事たちもひきあげたんじゃないかと思うんです」》

ジュニ《いや、自殺なんかじゃない》

イェジ《え?》

ジュニ《自殺なんかじゃない。そもそも、ただの自殺なんかで、強力班が出動などすると思うか?》

イェジ《ああ・・・おっしゃるとおりです》

ジュニ《俺がこの間、お前に話した監察官の名前を憶えているか?》

イェジ《ああ、はい。ちょっと待ってください・・・・ああ、ク・ドギョンですよね?》

携帯を耳と肩で挟み、メモ帳を確認するイェジ。

ジュニ《そいつとチョ・ヒョヌの関係について調べるんだ》

イェジ《はい》

ジュニ《そして、パク記者に、今までに俺たちが話し合ってきた内容について伝えるんだ。こっちの手には、U-ボートがあると言え。そうすれば、わかるはずだ》

イェジ《はい、わかりました》

いつもは、あれこれと考えたり、配慮したりしながら、取材対象に挑むイェジが、イ・ジュニに対しては、全然全容がわからなくても、全く自分の考えなど挟まないで、命令通り、言われたことだけやるって感じがおもしろい。

 

ヒョヌの家を見上げるイ・ジュニ。

 

~ハナ日報 打ち合わせ室~

パク記者「チーム長様が、たしかに、U-ボートだって言ったんだな? 他にはなんだって?」

取材ノートを差し出すイェジ。

イェジ「ところで、U-ボートってなんなんですか?」

視線はイェジのメモ帳から話さず、イェジの質問にも答えていくパク記者。

パク記者「世界大戦の時に使用された、ドイツの伝説的な潜水艦のことだ。この事件を深く掘り下げるには、秘密裏にかつ迅速に行動しなければならないってことだ。つまり、特大級の特ダネってことさ。まずは、ク・ドギョンについて調べないとな」

イェジ「はい、チーム長様は、チョ・ヒョヌとク・ドギョンとの間の関係を調べるようにと言われました」

パク記者「よし、俺はチョ・ヒョヌを調べよう。ク・ドギョンについては全て、お前に取材してもらうぞ」

イェジ「チーム長様は、まず、私たちにク・ドギョンについて調べるように、とおっしゃってましたが、なぜ、パク記者様はチョ・ヒョヌを調べるんですか?」

さすがに、パク記者も呆れたように、イェジを見つめる。

パク記者「はぁ・・・本当にイライラするな。俺が言ったことをやればいいんだよ。ほんと鈍い奴だな」

 ブー垂れるイェジ。('ε'*)


~十字架のお部屋~

机の引き出しをぶちまけそうな勢いで、ペク先生の写真を探そうとするテピョン。

イ秘書「そんなことしても、見つけることはできませんよ。そんなことしても無意味なんです。」

身分証の写真ですら、サングラスをかけているペク先生。。。

テピョン「ここにはなくても、先生様の写真はどこかにあるはずです」

イ秘書「テピョンさん・・・えー?

今度はリビングのサイドボードの引き出しなども、乱暴に見ていくテピョン。

イ秘書「テピョンさん・・・。テピョンさんがこういうことをするのがわかっていたから、先生様は全ての写真を処分されたんです。学生の時の写真や、卒業アルバムに至るまで、すべて処分されたんです」

イライラを抑えきれず、雄たけびを上げ、顔を伏せるテピョン。

しゃがみ込むイ秘書。

イ秘書「ごめんなさい。テピョンさん。そうするように言われた時、なにか変だと思うべきでした。私が悪かったんです。」

テピョン「警備会社は、なんと言ってきたんですか?」

イ秘書「ここら一帯、停電になって、そのせいで、CCTVの記録が残っていないそうよ」

テピョン「そんなことありえますか?」

顔を真っ赤にして、イ秘書に大声をあげるテピョン。

 

~鑑識課~

スヒョン「これが、分析結果よ」

ジュニョン「あんたは、どう思う?本当に、他殺の可能性はないの?」

スヒョン「他殺か自殺か。。どちらかを保障することができないわ。ただ、現場で自殺だと考えた理由は、この血痕のせいよ」

検証のときに撮影した現場写真を見せるスヒョン。

ジュニョン「落下痕(滴下痕)ね」

スヒョン「その落下した血の滴が蓄積して、これを作り上げたの。つまりこれは、彼はバスタブに横たわって手首を切ったってことになるわ。自発的にそこに手を置かない限り、被害者は相当不快に感じたはず。そうするためには、犯人は被害者を鈍器で殴るか、薬でも飲ませたか・・」

頷くジュニョン。

スヒョン「言い換えれば、解剖報告があがってくれば、核心が得られるってことよ」

ボンス「先輩様」

慌てて駆け込んでくるボンス。

ボンス「問題発生です」

 

鑑識課から出て来たジュニョンとボンス。

ジュニョン「え? 何言ってるの?なぜ、ク・ドギョンがこの事件を担当するのよ?」

ボンス「もとから担当することになっていたのかどうかわかりませんが、とにかく、彼が担当することになったようです。どうしますか?」

考えを巡らすジュニョン。

 

~科捜研~

出勤してくるドギョン(ヒョヌ)。

同僚の女性に、昨日、休みだったんじゃないのか、と聞かれる。

ドギョン「ああ、なんで(そんなことを聞く)?」

女性「そっちこそ、なんでよ?まるで、徹夜明けみたいに見えるわよ」

何も答えないドギョン。

女性「どこか痛いの?」

少し、咳払いをし、風邪をひいたかもしれないと答えるドギョン。

同僚「でも、4つも解剖する予定じゃない。。大丈夫なの?」

ドギョン(ヒョヌ)「大丈夫じゃなければ、君が代わりにやってくれるの?」

同僚「まさか・・・あ、そうだ。ソウル中央署の刑事さんが来てるわよ。緊急じゃなさそうだけど、60代の男性ですって。ああ、他殺なのか自殺なのかの確証が取れないみたいね」

書類を見ながら、推測する女性監察官。

緊張が走るドギョン(ヒョヌ)。

同僚「ところで、それ、どうしたの?」

ドギョン(ヒョヌ)「ん?」

同僚「シャツになにかついてるわよ」

自分の胸元を見ると、傷口を覆っていた消毒液などが染み出てきている。

ドギョン(ヒョヌ)「ああ、さっき、コーヒーを飲んだ時に、こぼしてしまったみたいだ」

立ち上がるドギョン(ヒョヌ)。


男性トイレに清掃中の札を置き、鍵をかけると、洗面台で、ガーゼ交換を行う。

痛み止めの錠剤を水で流し込むと、解剖室に向かう。

 

~解剖室~

待ち受けているのは、ハンチーム長。

チーム長「ソウル中央署、チーム長のハン・ドンウです。」

ドギョン(ヒョヌ)「今まで、我々が会ったことなどないようなふりをするんですね。以前にも挨拶したかと思いますが・・・」

カバーを取り除くドギョン(ヒョヌ)。

チーム長「下の名前まで名乗ったのはじめてだ。あの時、捕まえておくべきだったが、君は逃げた。」

さらっと、言うのね、チーム長も。。。

チーム長「69歳男性、名前は、ペク・ソンウォン。自宅の浴槽の中で、死んでいるのを発見された。」

書類を手渡すチーム長。

ドギョン「自傷の印がついてますね。自殺ですか?」

もし、自殺なら、なぜ、自分がここにいると思うのか?・・・と平然と言ってのけると、外の扉にむけて、声をかけるチーム長。

予想外の動きに、表情が強張るドギョン(ヒョヌ)。

恰幅のいい男性と一緒に、解剖室に入ってくるテピョン。

その人物に対し、意外な表情を浮かべるドギョン(ヒョヌ)。

チーム長「この方は、個人と大変親しかったので、来ていただくように、私が依頼したんです」

男性「引退してから、だいぶ経つし、若く有能な法医官がいるのに、失礼な真似をしてしまうかもしれないが・・」

ドギョン(ヒョヌ)「とんでもありません。先生とご一緒に剖検ができることを光栄に思います」

チャン・グァンさん。。特別出演ね。

一応、権威ある監察医か、もしくは、医療界の重鎮か?って感じの役なのかな。。。

頭を下げるドギョンに、ニコニコと微笑んでいる男性。

テピョン「先生様に対して、不公平でないように、徹底的にしていただけるよう、お願いしたいです」

じっと、ヒョヌを見つめるテピョン。

 

~係長室~

ジュニョン「係長様が、テピョンさんと一緒に事前に、これを準備なさったんですか?」

ナム係長「(キム・テピョンが)政財界の重鎮たちと親しいと聞いて、もし、だれか取り仕切れる人物がいるかと思い、依頼してみたんだ」

ジュニョン「でも・・・どうして、そのことをご存じだったんですか?」

ナム係長「ペク・ソンウォンさんが亡くなる前の晩、チョ・ヒョヌが、奴の家に仕掛けた監視カメラを取り除いたんだ。それで、わかったんだ。あの監視カメラを仕掛けたのは、お前ではなく、キム・テピョンだと。それで、なにか起こるのではないかと心配していたんだ。」

ジュニョン「そこへ、ペク先生が亡くなった・・・」

ナム係長「ともかく、キム・テピョンも、解剖の一部に関わることになるだろう」

ジュニョン「テピョンさんが?」

ナム係長「もっと前に、お前の話を聞いておくべきだったな。うちのチームにコンサルタントとして参加してもらうことにした。」

 

~解剖室~

ペク先生に、白い布をきちんとかぶせなおすテピョン。

その様子に、冷たい視線を送るヒョヌ。

ヒョヌ「俺が考えていたより、頭がいいんだな」

テピョン「誉め言葉として受け取っておくよ」

ヒョヌ「そうとんがるな。もし、これが自殺と結論付けられたら、お前は相当屈辱的だろうな」

テピョン「そうだな。もし、お前が本当に人間なら、そうあるべきだな。この世の誰もがお前のことを殺人者の息子だと嘲り笑った時でも、この人だけはお前を大切にし、見守ってきたんだ

ヒョヌ「なに?」

テピョン「“希望のいえ”、お前の支援者が、ペク・ソンウォン先生様だ」

横たわるペク先生に視線を落とすテピョン。

テピョン「お前の検死、見せてもらうぞ」

解剖室を出ていくテピョン。

 

動揺し、再び、白い布を剥がし、ペク先生から目を離せないヒョヌ。

 

~回想~

先生:お前は、予知を変えることができるんだ、ヒョヌや。お前次第だ・・・。


バスタブに入れられたペク先生が、最後まで、ヒョヌを諭し、いさめようとする。

バスタブの縁に腰を降ろすヒョヌ。

ペク先生「鏡を見る時はいつも、お前に殺されず、自分で傷つける方法を模索した。私には、なぜ、自分が殺されなければならないのか、理解できないんだ。」

ペク先生の腕を掴むヒョヌ。

ヒョヌ「あんたは、あんたの予知のせいで、死ぬんだよ。いや、違うな・・。実際は、キム・テピョンのせいだ。」

先生の手首にナイフをあて、力を入れて真一文字に引く。

ヒョヌ「キム・テピョン・・・。あいつのせいで、死ぬんだ」

先生「私は、お前のせいで死ぬんだ・・・」と言うと、最後の力で、ヒョヌの持っていたナイフを、ヒョヌに突き立てる。

思ったよりも、深い傷を受け、浴室の床に倒れこむヒョヌ。

先生「お前がいくら、この件を隠そうとしても、絶対に、私の死を覆い隠すことはできないだろう・・。だから、お前ができるうちに、お前自身を変えるんだ。」

それを聞くと、バスタブの中に、息も絶え絶えな先生を押さえつけ、沈めるヒョヌ。

動かなくなった先生の身体を持ち上げ、もたれ掛けさせる。

 

ペク先生の最期を思い出し、取り返しのつかないことをしたのだと自覚したヒョヌの目から、涙がこぼれる。

 

★『ザ・ゲーム:0時に向かって』17話の雑感★

この回は、ジュニョンを守るためには、法を犯すのもやむなしと行動しはじめたテピョンの覚醒が目覚ましいです。

ヒョヌの一人勝ちになってるような雰囲気強めだったので、ようやく・・・感情を露にしはじめました。そのきっかけが、恩人の死だなんて・・・えーん

 

それに、ペク先生の覚悟ってなにか意味あるのかな?

素朴に疑問なの。

本気で、ヒョヌのことを想っていたなら、絶対的に阻止できる策を講ずるべきだったんじゃないのかな?

あとになって、自分を支援していた人物を自分の手で殺めてしまったことを知るヒョヌの痛みは、自業自得と一刀両断してもいいものなのかな?

 

 

★『ザ・ゲーム:0時に向かって』18話に続く★