すごい!私にしては奇跡だ!
とりあえず、ポンバンソン(本放送)に追いついた!
 

韓国での放映は終了していますが、ネタバレOKの方のみ、おすすみください。お願い

 

ザ・ゲーム:0時に向かって 더 게임:0시를 향하여

【Episode 12】

係長室に入ってくるジュニョン。

チョ・ピルドゥの供述証書(手書き)を机の上に置く。

ナム係長「なんだ、これは?」

ジュニョン「20年前、チョ・ピルドゥが書いた供述調書のコピーです。係長がやらせたんですか?」

ナム係長「お?」

ジュニョン「20年前、自供の強要をしたのか、訊ねているんです。」

ナム係長「ああ。チョ・ピルドゥが犯人だったからだ。だから強要した。それがどうかしたのか?」

それを聞き、辛そうなジュニョン。

ジュニョン「本当に、あの人は犯人でまちがいないんですか?」

ナム係長「犯人じゃなければなんだ?あいつはお前の父を殺し、すまなかったとお前に謝った。奴の他に誰がそんなこと出来る?」

ジュニョン「では、質問を変えます。チョ・ピルドゥは、7人の女性を殺した連続殺人犯に間違いないですか?本当なんですか?」

ナム係長「被害者の身分証から、奴の指紋が出たんだ。それに我々は、彼が働いていた工事現場ごと、彼女たちの腐敗した遺体を見つけた。」

それは、単なる状況証拠と言います。

ジュニョン「じゃ、DNAはどうだったんですか?犯行現場で見つかった容疑者のDNAは、チョ・ピルドゥのDNAと一致したんですか?」

ジュニョンの追及に、少し、ムキになって反論するナム係長。

係長「あれ以来、奴は、ずっと殺人者だったんだ。あいつは、お前の父親を殺した殺人者だ」

調書の下に置いていた、今回の鑑定結果を広げて見せるジュニョン。

ジュニョン「それならなぜ、チョ・ピルドゥのDNAが、ミジンの爪から発見されるんですか!」

なんとか動揺を隠そうとするナム係長。

ジュニョン「チョ・ピルドゥが犯人で間違いないんですか?」

ナム係長「・・・・・・・」

 

~ドギョンの自宅~

自宅で話をすることにしたドギョンとテピョン。

家宅捜索のあとで、部屋中、かなり散らかっている。

コーヒーを淹れるドギョン。

ドギョン「あー、うちをメチャメチャにしていったな」

じっと黙ったままのテピョン。

ドギョン「君は怖くないのか、それとも大胆なのかな?」

腕のひっかき傷に、ばんそうこうを貼るドギョン。

ドギョン「一度ここに入ったら、もう二度と出られないかもしれないのに・・・」

ずっと黙っていたテピョンがようやく口を開く。

テピョン「怖がるべきですか?」

にやりと笑うドギョン。

ドギョン「どうやってわかった? 俺が誰なのか・・・」

テピョン「チョ・ヒョヌさんのことをよく知っている人物のおかげだ」

 

ペク先生:その子の名前は、チョ・ヒョヌだ。彼は、チョ・ピルドゥの息子、チョ・ヒョヌ。

 

ドギョン「私のことをよく知っている人たちは、悲劇的な最後を迎える傾向にあるようだ。その人も注意したほうがいいな」

テピョン「チョ・ヒョヌさんの望みはなんですか?父親の復讐がしたいのか?」

ドギョン「はは、俺のことをわかってるようなふりをするのは止めろ」

テピョン「それなら、チョ・ヒョヌさんの望みは自殺なのか?20年前も今も・・・。俺は、チョ・ヒョヌさんが自殺したところを見た。だから、言ってくれ。あんたの本当に望んでいることはなんなんだ?」

ドギョン「もし、俺が言えば、お前がそれを実行できるのか?」

テピョン「殺人以外なら・・・」

それを聞き、何度も頷いて見せるドギョン。

ドギョン「それなら・・・ソ・ジュニョン?」

なんとか自制しようと努めるテギョンを見て

「どうやら、俺には渡したくないようだな」と嘯くドギョン。

テピョン「彼女には、指一本触れさせない。殺すぞ」

ほぉ~っと感心したような声を出すドギョン。

ドギョン「それは、俺の死を変えるかもしれない、と言ってるのか?」

睨みつけるテピョン。

ドギョン「おもしろいな・・。警察の前で自殺するか、お前によって殺されるか・・・」

 

ドギョンの部屋を出てきたテピョン。

睨みつけるように、振り返る。


運転しながら、一層、危機感を募らせるテピョン。

テピョン「あんたの本当に望んでいることはなんなんだ?」

ドギョン「ソ・ジュニョンだと言ったら?」

 

~強力班のオフィス~

一人残業しているジュニョン。

電話に出る。

ジュニョン「もしもし?」

テピョン「ジュニョンさん?僕です」

「どこにいるんですか?」

「ああ、自宅ですよ。ジュニョンさんは?」

ちょっとがっかりした表情のジュニョン。

「まだ、仕事中よ」

「残業してるんですね」

「ええ」

「そうですか、でも、もう遅いですよ。早く休んでくださいね」

「ええ」

そう答えるジュニョンを、入り口から直接、見ているテピョン。

こういう柔らかい表情も好きなんです。。。って、たまにはアピールしないとね(笑)

 

考え込んでいるジュニョン。

 

テピョン:君が本当に危険な目に合った時に、君を救えないかもしれないことが、本当に怖い。

そのまま、黙って立ち去るテピョン。

 

翌朝、署を出て来たところで、テピョンの車が停まっていることに気づくジュニョン。

運転席で、眠っているテピョン。

ジュニョンがノックすると、モゾモゾと目を覚ます。

ジュニョン「テピョンさん・・・!どうして、こんなところにいるの?」

テピョン「どうしてだと思う? ちょっとうたた寝してた」

ジュニョン「だからですよ。どうして、こんなところで、うたた寝なんかしてたんです?」

テピョン「まぁ・・・」

男が女を待つ理由なんか、大抵はひとつですけどね。。。

テピョン「あ、雪ですね。家に帰るんでしょ? おくっていきますよ」

お互い、微笑む二人。

 

ククス屋さんで朝ご飯かな。

初デート?

大口で、バクバク食べるジュニョンを微笑ましく見ているテピョン。

お、汁までいくか、って感じ。。。(笑)


テピョン「まったく、ひどくないですか? 警察っていうのは、24時間以上も、君を家に帰らせないし、飯も食わせないんだな」

文句を言うテピョン。

ジュニョン「いつから、あそこにいたんですか?」

テピョン「昨日の夜、君に電話したとき・・・」

え?っと驚くジュニョン。

ジュニョン「どうして?」

そこ、聞きますか?(笑)

いいよ、聞いちゃえ、聞いちゃえ!

ジュニョン「まさか、私のことが心配だったから?」

テピョン「・・・・・・」


冗談めかしてるジュニョンの問いかけに、テピョンさん、マジなモードです。

そりゃ、ヒョヌ(ドギョン)との会話を思えばね。。。

テピョン「ジュニョンさん。ジュニョンさんは、自分がどうやって死ぬのか知りたいですか?」

にっこり笑うジュニョン。

ジュニョン「いいえ。気にしないわ。仕事だもの。私たち刑事って、任務の遂行中に死ぬかもしれない。でも、私はこの仕事を選んだことを後悔したりしてないわ。だから、どうやって私が死ぬか、絶対に言わないでね。」

胸が詰まるテピョン。

テピョン「見えないんです。唯一、あなたの死だけ、僕は見ることができないんです」

ちょっとだけ固まるジュニョン。

テピョン「死が見えない人は・・・ジュニョンさんが初めてでした」

その意味を考えようとするジュニョン。

テピョン「だから、不安になるんです」

男前なジュニョン。

ジュニョン「食べて。冷めちゃうわ」

 

~ドギョンの部屋~

これって、家庭用のコーヒー焙煎用のフライパン?

なんかカッコいい!

最初、豆に見えなくて、火薬でも製造してんのかと思った。

火を使った時点で、あ、違うや・・・って思ったけど。

爆発の話が、頭から離れません。。。

 

******************

ミジンの葬儀の準備をしなければならないジウォン(ミジンオンマ)。

「お好きなお花はどちらですか?5種類ほど、お花があるんですが・・・」

ぼ~っと放心状態のオンマ。

テレビからは、ミジンの事件のニュースが流れている。

「お母様・・・、お母様・・・」

こういう時、誰かついててあげないのかな?

 

~ミジンの部屋~

勉強しているミジン、寝る前に、お菓子をたべながら、スマホをいじってたのを見つかり、慌てて隠れるミジン、ハンモックチェアに座り、笑顔で手を振るミジン。

至るところに、ミジンの面影が残る部屋に座り、娘の制服を胸に抱きながら、号泣するオンマ。

 

~葬儀場~

準備が進む中、その場に座り込んでいるジウォン(ミジンオンマ)。その間も、決めなければならないことを求められる。

葬儀場にも、ミジンのことを取りあげているニュース解説番組が流れている。

《この国に住む子供を持つ親御さんたちも怯えているに違いありません。》

ミジンが拉致をされた日に、チョ・ピルドゥが外来診療のために、刑務所の外に出ていたことも話題にのぼっている。


◆◆◆ 

イ・ジュニ「調べてみたか?」

葬儀の準備を妻にまかせて、葬儀場でも仕事の電話をしているイ・ジュニ。

パク記者「警察は静かですね。科捜研をあたってみたんですが、ミジンの爪から犯人のDNAを発見したらしいです。」

イ・ジュニ「誰なのか特定できたのか?」

パク記者「そこで働いてる職員から聞いたんですが、どうやら、チョ・ピルドゥのものだったようなんです」

イ・ジュニ「え?」

パク記者「チョ・ピルドゥです。やつが背後にいたんですよ」

イ・ジュニ「ちょっと待て。お前は何を言ってるんだ?」

混乱するイ・ジュニ。

ジュニ「お前、昨日は刑務所にいたんじゃないのか?ソ・ジュニョンが奴に面会したのを見たって言わなかったか?」

後ろから、夫の携帯をとりあげ、耳に当てるジウォン(ミジンオンマ)。

イ・ジュニ「ジウォナ・・・」


パク記者《重要なのは、うちの記事が、あながち間違いじゃなかったってことですよ》


イ・ジュニ「おい、寄越すんだ」

取り上げられないように、身をかわすジウォン(ミジンオンマ)。


パク記者《私は、チョ・ピルドゥが殺人者だと確信してますよ。彼のDNAがミジンさんの爪から発見されたのは事実・・・》


じっと聞いているジウォン(ミジンオンマ)。

イ・ジュニ「ジウォナ・・・」


パク記者《ですが、警察が何もしないのが考えられません》


天を仰ぎ、顔を覆うイ・ジュニ。


パク記者《ところで、チョ・ピルドゥは中央病院で、外来治療を受けます。私もそこへ行ってみるつもりです。・・・もしもし?先輩?》


呆然としながら、携帯を夫に戻すジウォン。

イ・ジュニ「ジウォナ・・・どこにいくつもりだ?パク記者はなんて言ってた? 違うんだ、あいつが言ったのは・・・」

ジウォン「あなた、何をしたの? 話して。もし、あなたが、あの時、私の電話に出ていたら、ミジンは死ななかった!

夫を責めるジウォン。

ジウォン「あなたのことを絶対、許さない。あなたであれ、別の誰かであれ、あの子の死に関わっていた全ての人間を殺してやるわ

そりゃ、今までの経緯からして、オンマが、夫に対して、なにも思ってないわけないものね。

階段を降りていく妻を追いかけるイ・ジュニ。

イ・ジュニ「ジウォナ、ジウォナ・・・」

 初回から、ジウォン(ミジンオンマ)はずっと、足を引きずっている設定なの。何かの事故の後遺症なのか、これも今後、絡んでくるのかな。


~刑務所~

また、デモが復活してる。。。

そこへ、ナム係長が訪ねてくる。

 

刑務官「チョ・ピルドゥは、外来治療のために、外出してます。状態が悪くなり、搬送されたんです。彼は、なんとか踏みとどまっているというのに、(外にいる)彼らは、彼らの死を望んでます」

やりきれないような刑務官。

ナム係長「彼の房に入ってもいいですか?」

一人でチョ・ピルドゥの独房に入り、持ち物をみていくナム係長。

臭いを気にするしぐさで、怪しまれないようにハンカチを取り出し、実は指紋をつけないようにする、とか、刑事も犯罪者も紙一重な演出、さすがです。(苦笑)


看守を気にしながら、歯ブラシを袋に入れて、持ち帰る。

 

~テピョンの自宅~

イ秘書「ク・ドギョンを釈放したやり方を見ると、警察が、ク・ドギョンをチョ・ヒョヌだと気づいてるとは思えませんね」

テピョン「ジュニョンさんたちに知らせるべきですよね?」

イ秘書「15年前の事件をもう一度調査すべきだと思います。死んだのは、チョ・ヒョヌではなく、本当のク・ドギョンだったのかもしれません」

イ秘書の言葉を考えるテピョン。

テギョン「簡単じゃないですが、ク・ドギョンとチョ・ヒョヌの二人を知る“希望のいえ”関係者を探し出してください」

 

~強力班のオフィス~

タッパーに入れたフルーツやら、キンパなどを差し入れるテピョン。

ボンス「料理、上手なんですね。」

照れ臭そうなテピョン。

え、手作りなの?

ボンス「本当に、これ、食べてもいいんですか?」

ガンジェ「俺たちのために持ってきてくれたんだぞ、食べるべきだろ・・・」

ボンス「ですよね?」

ガンジェ「当然さ」

ボンス「ありがとうございます。」

ガンジェ「ありがとうございます」

テピョン「どうぞ、召し上がってください」

さて、食べてほしかった本命を探します。。。

テピョン「ところで、今日は、ソ刑事様は?」

ボンス「よくわかりませんが、さっきまではいましたよ」

ガンジェ「トイレにでも行ってるんじゃないですか?」

そこへ、チーム長登場。

ガンジェ「食事、まだですよね?」 

チーム長「なんだ、これは?」

ガンジェ「キム・テピョンさんが我々のために持ってきてくれたんです」

我々・・・と限定していいかどうか(笑)

顔を見合わせるテピョンとチーム長。

まだ、ここはギクシャク気味です。

ガンジェ「・・・食べるつもりはなかったんですが・・・」

ふふ、一瞬で空気を読むガンジェの“取り繕い”シリーズ、なんか、クスッとしちゃいます。

 

~DNA検査企業?~

一般の会社を訪れたナム係長。

ナム係長「これを頼みたいんだが・・」

袋に入れた紙コップと歯ブラシを受付で渡すナム係長。

ナム係長「父子鑑定をお願いしたい。どのくらいかかりますか?」

受付のスタッフ「遅くても、明日には結果を受け取れると思います。こちらの用紙にご記入の上、結果の受け取りをどのように望まれるのかもお伝えください。」

 

出て来たところで、待ち構えていたジュニョンをみて、驚くナム係長。

ナム係長「ジュニョガ・・・」

硬く、悲しそうな表情のジュニョン。

 

ジュニョン「取調室の録画ボタンがオフになっているのを見た時、理解したんです」

あの日、取調室から出てきたナム係長と鉢合わせしたときから、疑念を抱いていたジュニョン。


録画映像を確認すると、取調室に入ってくるなり、録画ボタンをオフにするナム係長の姿が映っている。

その後、再開した映像を見始め、その違いに気づくジュニョン。

紙コップを触りながら、水を要求したドギョンが、それに気づいていたことにもショックを受ける。

 

ナム係長「念のために、調べただけだ」

ジュニョン「ク・ドギョンが飲んでいた紙コップを取り換えたのは、係長でした。なぜ、こんなことをしたんですか?一体、何を私に隠してるんですか?お願いですから、話してください。チョ・ピルドゥは、ク・ドギョンさんの父親なんですか?どうして、父子鑑定なんかしようと思ったんですか?」

諦めて、話し始めるナム係長。

ナム係長「ク・ドギョンがチョ・ヒョヌだからだ」

ある程度、予想していたかのように、黙って聞いているジュニョン。

ナム係長「ク・ドギョンはチョ・ヒョヌだ。チョ・ピルドゥの息子、チョ・ヒョヌ。」

ジュニョン「それでは、昨日、私が尋問した人物は・・・」

ナム係長「チョ・ヒョヌだ。3年前、俺が係長に昇進した際、電話を受け取った。」

 

チョ・ピルドゥは無実で、真犯人は別にいるという匿名の電話がかかってくる。

真犯人の名前も住んでるところなど、具体的に告げられても、いたずら電話だと一笑にふそうとしたナム係長。


ヒョヌ「なぜ、あなた方が無実の男を逮捕したと言ってるのに、怖がらないんだ?」

 

ナム係長「その電話を受け取ったあと、1か月、ほとんど眠れなくなった。本当に間違った人間を捕まえたのかもしれないと思い、キム・ヒョンスを探しに行った」

ジュニョン「それで、どうなったんですか?」

ナム係長「私が行った時、すでに奴は消えていた。(その後)キム・ヒョンスは名前を変えていたことが判明したんだが、私もまた、それは誰か別の人の家だと思ってしまった。だが、当時は、誰もが、チョ・ピルドゥが犯人だと考えていたんだ!」

ジュニョン「でも、DNAの結果だけが、チョ・ピルドゥが犯人ではないと告げていたんですね」

ナム係長「そうだ。]

 

~回想~

再鑑定通知

この二つのDNAサンプルは一致しない

ショックを受けるナム刑事。

現場で採取した毛髪の袋に、チョ・ピルドゥと記入する。

 

ジュニョン「それが、DNA結果を捏造した理由ですか?」

ナム係長「どうかしてたんだ!お前の父親まで殺されて・・・。すべて私のミスだ。私のミスだ」

隠されていた、とんでもない事実に、混乱するジュニョン。

 

~強力班のオフィス~

ジュニョンに電話を入れるチーム長。

チーム長「電話に出ませんね」

テピョン「そうですか」

食事続行中のガンジェがボンスをつつく。

ガンジェ「おい、どうなってんだ?」

ボンス「知りませんよ」

その時、テピョンの電話に、イ秘書から連絡が入る。

イ秘書《“希望のいえ”出身者で、ク・ドギョンとチョ・ヒョヌの二人をよく知る人物を探すようにおっしゃった件ですが・・》

テピョン《ええ》

イ秘書《まだ、調べているところですが、ソ・ジュニョンさんも20年前、その孤児院にいたという事実がわかりました。》

あれ、この件、テピョンは初耳?

ええっと、誰がどの事実を、どこまで知ってるんだっけ?(笑)

テピョン《ジュニョンさんが?》

イ秘書《ソ刑事様は被害者の娘として、殺人犯の息子チョ・ヒョヌと組み合わせられることによって、イ・ジュニ記者から、相当悩まされたようです。彼は、彼女の学校や自宅周辺を訪れては、彼女を孤児だと呼んで、いやがらせをしたみたいです。それで、ついには、彼女は孤児院に送られることになったようですね。》

テピョン《ジュニョンさんにそんなことをしたくらいなら・・》

イ秘書《チョ・ヒョヌにはもっとひどいことをしたんでしょうね。どう考えても、彼の復讐心が、彼をミジン殺害へと駆り立てたんじゃないかと思うんです》

痛ましさに、眼をつぶるテピョン。

イ秘書《ジュニョンさんは、おそらく、チョ・ピルドゥが冤罪だと知って、おそらくショックだったでしょうね。彼女の父親は、無実の人物を追跡中に亡くなったわけですから。ク・ドギョンがチョ・ヒョヌだという事実は、彼女を苦しめるでしょうね。本当に、これをジュニョンさんと分かちあうつもりですか?》

テピョン《やらないと。どうか、この件について、もっと調べてください》

イ秘書《ええ、了解です。》

 

刑務所で、チョ・ピルドゥに面会したときの、必死だったジュニョンの姿を思い出す。

 

~ドギョンの自宅~

少年の日を思い出すヒョヌ(ドギョン)。

~回想~

警察官に抱えられた父親が、ジュニョンに謝っている姿や、孤児院で再会したジュニョンの姿を思い出す。

 

『棺の中のイエス』の絵をゆっくりと触るヒョヌ(ドギョン)。

 

~中央病院~

咳込んでいるチョ・ピルドゥ。

その様子を、後ろで見つめているジュニョン。

 

「私じゃない」

そう訴えていたチョ・ピルドゥ。

かつては、父親を殺した相手だと思っていたチョ・ピルドゥが、20年という年月を、無実の罪によって、監獄で過ごし、そして、今、病に蝕まれた姿に、なにも言えないジュニョン。

 

電話に出るジュニョン。

テピョン「ジュニョンさん、どこですか?」

ジュニョン「病院です」

テピョン「病院?」

ジュニョン「ちょっと、いろいろあって・・・中央病院にいます」

テピョン「待っててください。すぐに行きますから」

 

~中央病院~

テピョン「つきましたよ、どこですか?」

ジュニョン「2階にいます」

テピョン「わかりました。待ってて」

その時、偶然、通りかかった医師の顔が目に入ってしまうテピョン。

テピョン「ちょっと、すみません」

医師を呼び留める。

テピョン「チョ・ピルドゥさんはこちらですか?」

医師「チョ・ピルドゥさん?さぁ、よくわかりませんが・・・」

立ち去る医師。

あ、テピョンは既に、チョ・ピルドゥがどういうふうに亡くなるのか、知ってるのね。。

だから、居合わせた医師の顔に見覚えがあったんだ。

ジュニョンが近づいてくる。

ジュニョン「どうかしたんですか?知ってる人ですか?」

テピョン「彼は、チョ・ピルドゥを看取る医師なんです」

ジュニョン「え?」

テピョン「僕は、刑務所に面会した時、彼の死を見たんです」

ジュニョン「どうやって亡くなるの?」

テピョン「手術台の上で亡くなるようでした。僕は、それを、彼が末期の肺がんだからだと思ったんです。チョ・ピルドゥはここにいるんですか?」

その時、女性の悲鳴と「何をしてる!」と、警官の大きな声が聞こえてくる。

振り向くテピョンとジュニョン。

いち早く、ジュニョンが駆け寄ると、ジウォン(ミジンのオンマ)が、チョ・ピルドゥをナイフで刺し、呆然としている。

急いで、オンマを確保する警官。

ジュニョン「ユ・ジウォンさん!」

えーんえーんえーんえーんえーんえーん

同時に、ジュニョンがチョ・ピルドゥの出血箇所を手で止血する。

「チョ・ピルドゥさん! チョ・ピルドゥさん!誰か、誰か!」

ジュニョンの叫びをききつけ、先ほどの医師や看護師が駆けつけてくる。

相当の出血量に、騒然となる。

 

連絡を受け、病院にタクシーで直行したイ・ジュニ。

すでに、マスコミが病院の玄関を取り囲んでいる。

「出て来たぞ!」

「ヨボ!」

逮捕されたジウォン(ミジンオンマ)が、チーム長やガンジェ、ボンスに囲まれるように表に出てくる。

警察車両に乗せられるジウォンに必死に声をかけながら、マスコミには、「撮るな、彼女を撮るんじゃない」と叫ぶイ・ジュニ。

追いかけるイ・ジュニを振り切るように、スピードを上げる警察車両。

その姿を後ろで見ているパク記者とイェジ。

 

チョ・ピルドゥ死亡のニュースが一斉に、報道される。

 

ヒョヌ(ドギョン)の部屋でも、ラジオから、そのニュースが流れてくる。

目にうっすらと涙を浮かべながら、傍らの『棺に眠るイエス』の絵を見上げるヒョヌ(ドギョン)。

 

★『ザ・ゲーム:0時に向かって』12話の雑感★

いろいろと口走っていたナム係長ですが、結局、保身に走ったのだと誰もが思った瞬間、もしかしたら、自分の中にもあるかもしれない弱さを思うと、体の芯が冷えるような恐ろしさがあります。

 

現時点では、イ秘書の言葉だけの報告にすぎないジュニョンやヒョヌが幼少期に受けた傷が、具体的にはどんなものだったのか、おそらくこれからの話の展開で出てくるとは思いますが、それも恐ろしいものに違いありません。

 

そして、何より、20年前から現在まで、イ・ジュニを中心に視点を変えてみると、彼の行動をもとに彼の周囲で、悲劇が連鎖していく様子がよくわかります。

恐ろしすぎです。。。

彼の無自覚さが、愛する家族を不幸にしていく様が、恐ろしすぎます。

ジウォン(ミジンオンマ)が、自分の誕生日を祝ってくれようとしている娘を待ちながら、料理にいそしんでいた幸せの象徴のようなシーンは、誰かの悲劇の上に成り立っていたんだな、と思うだけでも、恐ろしいです。

 

なにより、こういうサスペンスメインなドラマであっても、主人公二人の、初デートっぽい、ククス屋さんでのエピソードが物足りなくて仕方ないほど、恋愛期待値のでかい自分が一番怖いです。(苦笑)

 

★『ザ・ゲーム:0時に向かって』13話に続く★