再開します!

私も、どこまで、どういうテンションで訳してたのか、忘れつつありますので、ちょっと雰囲気変わるかも(笑)

ちなみに、前回までのお話は、こちらです。

 

このドラマ、本国タイでの放送は終了しましたが、全面的にネタバレです。

ただし、英訳その他の動画を GMMTVがYoutueにて配信中です。

ご覧になりたい方は検索してみてくださいね。お願い

 

【Ep.11】

(前回のおさらい)

Badzが「Boy ForRent」で働いていたことを知っていたのか、と問いただすLizに対し、知っていたと嘘をつくKyro。

自分を拒絶するクライアントなど、Lizを除いてはいなかったからだという身勝手な理由を真に受けたLiz、Kyroをビンタし、その場を去る。

Lizと寄りを戻してほしいBadzの妹に、今までLizをたくさん傷つけてきたから、自分とは一緒にいたくないはずだ、と答えるBadz。

タロット占いで、新しい出会いを示唆するTam。

Lizとの思い出の店の前を通りかかり、店の中に入ると、偶然、Lizと鉢合わせるBadz。

改めて、向き合う二人。

(おさらい終わり)

 

Badz「ここ、いいかな?」

元気だったか、など、ぎこちなく、近況を伝え合う二人。

Badz「一人で来たのか?」

Liz「うん。誰が私と一緒になんかいるものですか」

口調は落ち着いているものの、そんな風に答えるLizのことが気になるBadz。

Liz「あなたは、今日は仕事じゃないの?」

Badz「ああ」

会話が続かないところに、カップル用の新作メニューを味見してもらえないか、と料理を持ってくる店員さん。

すごいタイミング(笑)

Badz「俺たちはその・・・」

Liz「いいですよ。」

例の如く、これでもかというくらいハート攻撃。

Liz「別に、本当のカップルでなくてもいいでしょ?さ、食べましょう」

Badz「お先にどうぞ」

一口食べて、おいしいというLizを見て、微笑むBadz。

Liz「どうして笑ってるの?」

Badz「あの日も、カップルセットを注文して、彼女になってほしいって頼んだったなぁって考えてた」

Liz「まだ、覚えてたの?」

Badz「こういうことは、忘れたりしないよ。試してむてもいい?」

Liz「彼らは、このカップルメニューで恋に落ちるって言うけど、本当だと思う?」

Badz「さぁ、どうかな?でも、俺たちは付き合ったよね?」

恥ずかしそうに俯く二人。

Badz「おそらく、今日、このメニューを僕たちに出してくれたのは偶然じゃないのかも」

驚くLiz。

Liz「考え過ぎよ。さっさと食べましょう。冷めちゃうわ」

 

~寮の入り口~

Liz「送ってくれてありがとう。じゃあね」

行きかけたLizが振り返る。。

Liz「あ、そうだ。会計の時に、お店の人が映画のチケットを2枚くれたのよ。映画好きでしょ。明日まで有効らしいわ」

チケットを差し出すLiz。

Badz「ありがとう」

チケットを見つめるBadz。

Liz「じゃ、本当にもう行くね、バイ」

今度は、BadzがLizを呼び止める。

Badz「良かったら、明日、映画見に行かないか?」

 

~大学~

Onnie「授業早く終わったのに。どうして、映画を見に行かないの?」

Smile「パスするわ。このレポートを仕上げないとだめだし、明日はテストもあるから。勉強しないと・・・。」

Onnie「ちょっと待ちなさい。あんたは誰? それでも、本当に私の友達なの?こんなの私の友達じゃないわ。どうかしちゃったんじゃないの?」

Smile「私は正気だけど、これでも進化したのよ。恋愛に夢中になりすぎて、学業を疎かにし過ぎたの。これからは勉強に集中するわ。ちゃんと卒業してみせる」

Onnie「へぇ~、私が、Badzのことであんたが毎晩泣いてるのを知らないとでも思ってるの?」

Smile「何言ってるのよ。もう行くわよ」

Onnie「こらこら、私をバカにしてるの?強がってるってわかってるのよ。あんたは、まだ、Badzのことを乗り越えられてないの」

Smile「もう勘弁してよ。そうしようと努力してるけど、できないの。どうしたらいいのかわからないんだもん」

Smileを抱き寄せるOnnie。

Onnie「あんたが、Badzのことを乗り越えるまで、私が側にいてあげるからね、わかった?」

Smile「じゃ、一緒に勉強してくれる?」

Onnie「私は新しい男を探しに行くわよ!」

出た!(笑)

Onnie「私の友人がね、短編映画の主役の女の子を探してるのよ。その役、あなたにピッタリなの。だから、これから、キャスティング選考に行きましょう。あんたは、主役か、その相棒役にはなるだろうし、男の子も一杯いるのよ。誰か一人くらい見つかるって・・・。信じなさい!」

Smile「正気なの?」

Onnie「ほら、あんたは、レンタル彼氏をしてたのよ。もう失うものなんてないわ!」

Smile「知らないわよ」

Onnie「いいから、信じて。前向きに行かなきゃ」

 

~映画館~

もらったチケットで、映画を見に来たBadzとLiz。

Badz「この映画は、予想以上に良かったなぁ。特に最後!最高だったよ。前作よりもずっと良かっただろ?」

そう言われても、困ってるLiz。

それに、気づかないBadz。

Badz「それに、あの男は次の映画のヒントを言ってたんだ。あれってどういう意味だと思う?」

Liz「さぁ、覚えてないけど・・・」

Lizの反応に、戸惑うBadz。

Badz「あ・・・彼が撃たれて、ビルから落ちるときだよ、ラストシーンの・・・」

Liz「昨晩は、寝るのが遅くなっちゃって、そのシーンは寝ちゃってたの」

正直に打ち明けるLiz。

それでなくても、まったく興味のないアクション映画だし(笑)

Badz「・・・・そうなんだ」

気まずい! 非常に気まずい!

Liz「ねえ、お腹空いてない。なにか食べに行きましょうか?」

うん、と答えたものの、いまいちなBadz。

さっさと気づこうよ。。。

全然、違うんでしょ、Smileの時の盛り上がりとは。。

ゲームセンターコーナーを通りかかり、つい立ち止まってしまうBadz。

当然、Smileとの楽しかったゲーセンデートを思い出さないわけがない。

Badzの視線の先のゲーセンコーナーを見ながら

Liz「こういうクレーンゲームって、機械を調整してあるから、めったに勝てないようになってるって聞いたわよ。どうして、みんながやりたがるのか、理解できないわ」

Badz「どこで聞いたの? 時々は勝つんだよ」

Liz「そうなの?そんな人、見たことないわ。ほらね」

ぬいぐるみが取れずに、結局、諦めてしまったカップルのほうを見るLiz。

Badz「勝ってるところを見たい? じゃ、見せてあげようか?」

いざ、クレーンゲームを前にしても、楽し気に、はしゃいでいたSmileの声が耳元に聞こえ、幻さえ浮かんでくる。。。

集中できずに、落ちてしまうぬいぐるみ。

Liz「ほらね。だから、調整されてるって言ったじゃない」

少し、小馬鹿にしたようなLizの言葉を聞き、今度は突然、旅行に行きたくないかとLizに訊ねるBadz。

 

~キャスティング会場~

監督「うん、可愛いし、無垢だし、ちょっとトロそうな感じ。うん、完璧だ。まさに、僕が探していたとおりのタイプだよ。さ、座って」

なんなく決定。。。

喜ぶOnnie。

Onnie「絶対、あんたを選ぶだろうと思ってた」

Smile「いいのかな?」

不安いっぱいなSmile。

Smile「あの~ 質問があるんですけど。これって一体、どういう映画なんですか?私、セクシーな衣装を着たり、ラブシーンとかは怖いし・・・」

監督「ああ、心配いらないよ。これはホラーなんだよ。そういうシーンはないから」

Smile「それなら良かった・・・・え、ホラー??」

聞き直すSmile。


監督「うん。幽霊だったら、怖くないだろ?」

Smile「ええ、でも・・・」

Onnieが割って入る。

Onnie「ああ、もちろん、ご心配なくぅ~。私の友達は、幽霊なんて全然怖くありませんから。タイであろうと、中国や韓国であろうと、全く問題ありません! 特に、男の子の幽霊が大好きなんですよ~~」」

断らせないように必死なOnnie。

監督「素晴らしい!幽霊を怖がらない人がいれば、映画はリアルになるんだ。これは、幽霊を狩り、捕まえる映画だからね」

どんどん追い込まれるSmile。(笑)

監督「台本を持ってくるよ」

監督が席を立つや、Onnieに抗議するSmile。

Smile「私が、幽霊を怖がってるって知ってるでしょう。もし、(あんたの)素顔を見たら、悲鳴をあげて叫ぶわよ」

Onnie「どうして、私のこの美しい顔を怖がるのよ。いいから、聞いて。もし、あんたがこの映画の主役が誰か知ったら、幽霊のことなんて忘れちゃうわよ。最高っよ!」

Smile「誰なの?」

 

監督「Kyroだよ。工学部の学生だ。Kyroだ、彼のこと知ってるの?」

知ってるもなにも・・・。

Smile「Kyroなの?」

頷く監督。

慌てて、Onnieに小声で告げるSmile。

Smile「Kyroだって!」

Onnie「うん、セクシータイムのKyroよ!」

頭を抱えるSmileに、台本が渡される。(笑)

 

~大学内ロビー~

Onnieの手を引き、打ち合わせの部屋から出て来たSmile。

Smile「Onnie、Kyroが主役だって知ってたんでしょ!」

問い詰めるSmile。

Onnie「ほかに、あんたにキャスティングに行け、なんていう理由があるの?感謝なんていらないわ。すごいことじゃない。信じられなくない?」

わらいあって、盛り上がる二人。

Smile「こら! そんなわけないでしょ。どうして、これがすごいことなのよ。もう私たちは話だってしてないのよ」

Onnie「何よ!それは、Badzがいたからでしょ。今はフリーじゃん。昔の恋が再び燃え上がるときが来たのよ。そう思わないの?この機会に、Kyroの心を堕とせばいいのよ」

そんなことを言われても、あっちからこっち、こっちからあっち、なんて、気軽に切り替えられないSmile。

Onnie「いい?これは運命よ。Kyroなの。あんたが欲しがってた人でしょ!」

Onnieの迫力と思い込み(笑)に、完落ちするSmile。

 

~ビーチ~

場面一転、波打ち際を手をつないで歩いているBadzとLiz。

Liz「なんで、私たち、ビーチにいるの?」

Badz「俺たち、一緒にきたことなかっただろ。 どうして? ここに来るの、嫌だったのか?」

 

Kyroと一緒に来た時のことを思い出すLiz。

水浸しになったり、露店で、おそろいのネックレスを買ったこと。

そして、そのネックレスを今日も身に着けていること。

 

Badz「Liz? なんで、黙ってるんだ。本当に、ここに来るのが嫌だったのか?」

否定するLiz。

Liz「ううん、そんなことない」

少しだけ安心するBadz。

 

Liz「ねぇ、海の中に入りたい?」

Badz「君は、海の中に入るのが好きじゃないだろ」

Liz「うん。でも、今日は入りたい気分なの」

そういって、どんどん波間を歩いていくLiz。

なかなか、入ってこないBadzを呼び、Kyroの時と同じように、水かけっこを仕掛ける。

Badz「やったな!?」

楽しそうに遊んでいるうちに、海水が目に入ったBadz。

心配そうに近寄ってきたLizの胸元に、ネックレスがないことに気づく。

Badz「君のネックレスが・・・、走っているうちに落としたんじゃないか?探すよ」

止めるLiz。

Liz「いいの、いいのよ。もっと遊びましょう」

Badz「いいのか?」

Liz「うん・・・」

結局、そのまま、遊び続ける二人。

 

夜になって・・・。

Badz「今日は楽しかったよ。もっと早く連れてくればよかった・・・」

Liz「そうね。あなたはいつも山ばっかりだった・・・」

Badz「だめだったのか?」

Liz「うん。山にしか連れていかないんだもの。」

Badz「俺、本当はビーチで遊ぶのも大好きだったんだ。でも、君は水に入るのが好きじゃないんだと思ってた」

驚くLiz。

しばらく黙っていたBadz。

Badz「もういいんだ。済んだことだよ。もう戻れないし、何も変えられない」

Liz「そのとおりね」

Badz「思ったんだ。俺たちは未来を見たほうがいい」

Liz「Badz。まだ、私を愛してる?」

Badz「君はどうなんだ?」

見つめ合い、キスを交わすBadzとLiz。

 

~撮影現場~

監督「よし、森に入るぞ。さぁ、一緒に行こう」

不安でいっぱいのSmile。

夜の撮影ということもあって、スタッフに細かい指示を出している監督。

監督「灯りをつけろよ」

監督に話しかけるSmile。

Smile「すみません。森の前で撮影するだけですよね?」

監督「こんなところで、撮影したって、怖がらせたりすることなんて出来ないよ。さぁ、向こうに行って。君が演じるんだ。そのほうがリアルだろ。君は幽霊なんか怖くないんだよな。それに友達も一緒なんだし・・。心配いらないさ」

Smile「友達? 友達って誰ですか? Onnieは今夜は来られないんです。私、ひとりきりなんですけど・・・」

監督「車の外で、君のあとをついてきてた女性を見かけたんだけどな。見間違いだったかな?」

恐怖で後ずさるSmile。

監督「大丈夫だよ。さ、あっちに行こう。あんまり、時間もないし・・・」

そう言って、どんどん先をすすむ監督。

Smile「行かなきゃだめなの?」

恐々、進み始めると、肩に誰かの手が・・・。

Smile「キャ~~~」

Kyro「俺だよ。落ち着けって。怖がらなくていいよ。スタッフだって大勢いるよ。行かないの?」

固まってるSmile。

Kyro「俺についておいで」

Smile「待ってくださ~い(涙)」

しぶしぶついていくSmile。

 

監督から、演技指示を受けるKyroとSmile。

監督「このシーンでは、君たちは森の中にいるんだ。線香の香りがしてきて・・・二人は会話を止める。次に、廃屋にいくんだ」

Smile「本当に、お線香を炊くんですか?」

監督「いや、演技してくれればいい。本当に、香ってきたようにふるまうんだ。いいね? よし、じゃ、あの2番目の木のところに行って。そこに印がしてあるから・・・。さ、早く」

Kyroの腕をつかんで、進んでいくSmile。

Kyro「気を付けて」


Smile「ここでいいですかぁ?」

監督「ああ、そこでいいよ。よ~い、シーン5、カット1、テイク1。・・・・5,4,3,2 アクション!」

 

Smile「ねぇ、なにか匂わない?お香よ」

Kyro「ああ、匂うよ」

Smile「私、台本のことを言ってるんじゃないの。本当に何か匂うのよ。なにか、匂わない?お香だわ。これって・・・あそこからよ」

Smileが指さした先には、仮面をかぶった白いマント姿の人間が・・・。

Smile「きゃ~~~~~~」

悲鳴をあげるSmileと、それにつられて、一斉に逃げ出すスタッフ。

散り散りになるスタッフと、一人残された、おそらく幽霊役の人?(笑)

 

必死に逃げて来たSmile。

Smile「もう、殺してやる、Onnie!」

途中、転んでしまい、足を捻ってしまい、その場にへたりこむ。

Smile「助けて~~、助けて~~~。ここにいるわ~~、誰か助けて~~~」

恐ろしくて、不安で、お祈りを唱えだすSmileに、あとを追ってきたKyroが声をかける。

Smile「ぎゃ~~~」

Kyro「俺だよ」

Smile「Kyro・・・」

Kyro「君が駆け出していくのが見えたから、追ってきたんだよ。それにしても遠くまで来たよな。どうかしたのか?」

座ったままのSmileを助け起こそうとするKyro。

Smile「足を捻ったみたい・・・」

Kyro「捻挫したのか? 背中に乗って・・」

さすがに、ためらうSmile。

Kyro「さ、早く。みんなが待ってるよ」

なにか物音が聞こえてくる。

Smile「急ぎましょう」

Smileを負ぶうKyro。

Kyro「君って、ちょっと重いね」 ← そんなことないと思う。。。

 

Smile「Kyro。あなたに聞きたいと思ってたことがあるの。ぬいぐるみのポケットに、BoyForRentのチラシを入れたのは、あなたでしょ?」


~回想~

いきなり、カンガルーのぬいぐるみを差し出し、Kyroに告白して玉砕したSmile。

持ち帰ったぬいぐるみのなかから、優待価格のチラシを見つけたOnnieとSmile。

「こんなチラシ、この中にどうやって入れたの?」

すべてはあの時に始まっていたんだね。

 

Kyro「君は僕を捕まえたじゃないか」

Smile「どうして、あんなことをしたの?」

Kyro「別に、ただ、おもしろかったからさ。君みたいな純粋な女の子を見て、男を貸し出して、君を変えてみたくなった」

Smile「それに、あなたに何度もメールを送ったでしょう。誰かが私を手伝ってるって知ってた?」

頷くKyro。

Kyro「それでも、君がすることを見ていたかった・・・。」

Smile「ずっと、おもしろがってたのね」

Kyro「でも、価値はあったよ。君は今、俺の鼓動をドキドキさせてる。こうして、君を運んでるし・・・。」

Smile「それは違う理由でしょ。あなたが疲れてるとか・・・」

Kyro「どっちにしろ、約束は守るよ。君は、俺の鼓動をドキドキさせた。付き合わないとね」

Smile「もう、からかうのはやめてくれませんか?」

Kyro「本気だよ」

なんだか、冷めているSmile。

Kyro「もう、俺と付き合いたくなんかない?・・・本当にしたくないの?」

答えないSmile。

Kyro「ちょっと前なら、こんなに俺の近くにいたら、君の胸はとんでもなく高鳴っていただろうな。でも、もうそうじゃない。君の心には、もう別の誰かがいるからじゃないのか?」

少し考えるSmile。

Smile「そんなことない。彼は、もう彼女のもとに戻ったの」

その言葉の意味をじっと考えるKyro。

Kyro「そうなのか」

Smile「私のせいなの。彼が好きだった。。。それで思ったの。彼は確かに、私をただのクライアント以上に想ってくれた。私たちは、本気だったの。彼も私のことが好きだったと思う。それが大事なんじゃない?彼らがクライアントに恋に落ちるためには・・・。」

Kyro「他の人のことはわからないよ。ただ、俺は、自分のクライアントには何も感じない」

Smile「本当に?」

Kyro「友人は違う考えみたいだ。ね、まだ答えてないよ。俺と付き合うの?付き合わないの?」

Smile「私・・・」

 

~Lizの寮の近くの通り~

タウシーから降りてくるBadzとLiz。

Liz「もう行かないと・・・」

Badz「Liz、待って。」

ポケットから何かを取り出すBadz。

Badz「これ、今朝、探したんだ。ビーチで見つけたよ」

思わず笑みを見せるLiz。

Liz「ありがとう」

Badz「大事なものなんだろう・・・。旅行中に、君がそれを見てたのを気づいてた」

小さくうなずくLiz。

Badz「じゃあな」

Liz「Badz・・・。」

Lizに呼び止められ、振り向くBadz。

Liz「誰かと話したくなったら、いいかな? また、あなたに連絡しても・・」

Badz「もちろんだよ。聞くまでもないよ。」

お互い、ほっとしたように笑顔になる二人。

バイクに乗るBadzを見送るLiz。

これで、ちゃんと恋愛を終わらせることができた二人。

 

~WHY BAR~

Lizが、化粧室にいると、姉のRanが入ってくる。

Liz「Ran・・・」

Ran「夜遊び?」

Liz「違うわ、ここで働いてるのよ」

Ran「たいしたものね。引っ越して、自分で働いてるんだ・・・。ちゃんと稼げるか疑ってたんだけどね。それとも、ここで、金持ちの男でも捕まえようと?そうそう、りんごは木から落ちてないわよ」

完全に、LizをバカにしているRan。

Liz「誰のこと言ってるの?」

Ran「あなたのお母さんよ、もちろん。だって、生活のために、金持ちの男を誘惑したんじゃない。それで、私のパパとそういうことになったんだから。まだ、わからないの?もし、そうじゃないなら、紹介するわよ。私、金持ちの友達多いから・・・。」

Liz「結構よ。自分でやれるわ。あんたとは違うの。あんたはまだ、両親と暮らしてるでしょ。いくつになったのよ?あの人たちがいなくなったら、あんただって、金持ち探さなきゃならないわよ」

Ran「なによ!」

Lizの肩をどつくRan。

Liz「なによ! 本当のことを言われて悔しいの?」

バチコ~~~ン!!

結構な強さで、LizをビンタするRan。当然、ビンタしかえすLiz。

Ran「なにすんのよ!」

Liz「そのまま、返すわよ。私は、ずっと、あんたのたわごとに我慢してきたの。やってやるわよ。くそくらえ!」

Ran「言葉に気をつけなさいよ!」

再び、殴りかかろうとするRanの手を押さえると、そのまま、ダブルビンタするLiz。

さすが、裏拳も決まった(笑)

ずっと我慢してたLiz、もう容赦しません。

Liz「もう終わり?そうよね、口だけね。」

ボロボロになりながらも、開き直るRan。

Ran「あんた! パパに言いつけてやる」

Liz「どうぞ、ご自由に!さっさと行きな!私に叩かれたってパパに言えばいいわ!」

バタ~ンっと、出ていくRan。

 

~大学の講義室~

Onnie「Kyroは、あんたを担ぎあげただけじゃなく、彼女になってくれって?あんた、すごいじゃない!」

Smile「おんぶよ」

Onnie「おんぶ?」

Smile「私は背中に乗ったの。あいまいな言い方するのはやめて。・・・でも、私、まだ、答えてないの」

Onnie「どうしてよ?」

Smile「Kyroは冗談で言ったんだと思う」

Onnie「冗談だろうと、そうじゃなかろうと、ただ、はいって言って、デートすればいいのよ。聞いて、今日、打ち上げがあるの。行ってYesって言いなさい!」

Smile「う~ん、・・・・行かないわ!」

Onnie「ちょっと、なに、バカなこと言ってるのよ。Kyroはあなたのものよ。あのセクシーKyroが! 行かないなんてどういうつもり?」

Smile「・・・・バカ!! もう黙って!・・・・・あああああ、わかったわ。行けばいいんでしょ」

Onnie「ただ行くだけじゃだめよ。酔っぱらうのよ。そしたら、こういうの、“Kyro、私を家に連れてて~” で、ミッション終了よ。 どう? 天才だと思わない? 背中にもたれて、後ろからハグして、それで・・・」

Smile「Onnie!! KyroはBMWを運転してるのよ!」

そんなわけにはいかないと、Onnieの妄想の暴走を止めるSmile。

Onnie「モトクロスバイク? さらに都合いいじゃない」

とんちんかんなOnnieとのやり取りに疲れきって、もう何も言えないSmile。

 

~Lizの部屋~

ノックが聞こえ、ドアをあけると、案の定、父親が立っている。

Liz「パパ・・・」

部屋の中に進むと、父親の前に立つLiz。

父親「お前がRanにしたこと、わかってるぞ」

Liz「そんなつもりじゃなかった・・・、でも、彼女が・・・」

バシ!

Lizの頬を叩く父親。

愕然とするLiz。

父親「明日、あの子に謝れ。それから、私の家族の前で、お前の母親みたいに振る舞うのはやめなさい」

あまりの父親の言いぶりに、怒りを抑えられないLiz。

Liz「謝らないわ」

父親「何を言ってるんだ?」

Liz「なぜ、私が謝らなければならないの?悪いことなんかしてない!」

父親「誰に物を言ってるんだ?誰の世話になってると思ってる!食べる分くらいを稼いでるに過ぎないじゃないか。私の援助なしにやっていけないくせに!」

Liz「私は、パパのために、パパの家族にずっと我慢してきたの。でも、この部屋のためにそうしなければならないなら、私、むしろ、路上で寝たい」

バッグを持つと、部屋を出ていくLiz。

 

~クラブ~

打ち上げっていっても、普通の飲み会規模でした。

監督「よ~し、今度は簡単な奴やろう。ボトルが指した人は、隣の人にキスするんだぞ」

王様ゲーム、やるんだ。

Smile「それが、簡単だって言うんですか?」

監督「ああ、簡単だよ、さぁ」

グルグル回した瓶が、止まったのは・・・Smile。

ひきつるSmile。

監督「よし、Smile。君の隣はKyroだけだな。さ、彼にキスしないと・・・」

Smile「あとにしてもいいですか?」

それ、あまり意味ないよね(笑)

監督「やらないつもりか? じゃ、酒を注ごうかな。」

Smileの前に、どんとグラスを置く監督。

ちょっと口をつけて、嫌そうなSmile。

監督「さぁ、どっちがいい?」

Kyroと監督を見比べるSmile。

監督「俺は、Kyroにキスするほうがいいと思うけどな。キス!キス! キス!キス!」

勝手に盛り上がる監督はじめ、撮影スタッフたち。

Smileの困った様子を横から覗き込んでるKyro。

しょうがない、と心をきめたSmileが、Kyroとキスをしようと、目をつぶって近づいた時、唇以外の感触が・・・。

ナイスタイミング!

Badzが間一髪、阻止しました。

Smile「Badz・・・」

ざわつく一同。

黙って、Smileの前に置かれた酒を飲み干すBadz。

Badz「こいつは俺の客だ。面倒なら、俺がみる」

Kyroに宣言すると、Smileの手を引き、抜け出すBadz。

 

Smile「放してよ!放してったら!誰があなたの客ですって?」

立ち止まる二人。

Badz「なんで、こんなとこに来たんだよ。こういうところは嫌いだろ?あいつに会いにきたのか?、まだ、あいつを諦められないのか?」

Smile「何言ってんの? 私は打ち上げでここに来たのよ。あなたこそ何なの? どうしてここに来たの?」

Badz「君がどこにいるのか、友達に、オンニに聞いてもらったんだ。君は俺を避け、ずっと無視してきたじゃないか。どうやって、話をすればよかったんだよ」

Smile「あなたと話すことなんてないわ」

Badz「いや、あるだろ。俺の彼女になってくれないのか?」

Smile「もう、私の答えは、Bonneに話したわ」

Badz「だめだ。俺は、君から聞きたいんだ。俺の彼女になってくれるよな?」

直接言わないとわからないようね、と腕組みをしながら、きっぱりと答えるSmile。

Smile「いいえ」

嘘だとわかっているBadzが、Smileの顎を掴み、「俺の目を見ろ」と静かに言い直す。

Badz「俺の彼女になってくれよ、なぁ・・・」

Badzの手を振り払うSmile。

Smile「いやよ」

口調はきっぱりとしているものの、Badzの目を見られないSmile。

その様子を見て、微笑むBadz。

Badz「好きなだけ、俺を拒絶すればいい。俺はどこにも行かないから。なぁ、俺の彼女になってくれるだろ?」

わざと、Smileの顔の側で、くどきまくるBadz。

押しのけるSmileの目から、涙がこぼれる。

Smile「なんで、こんなことするのよ?あなたにはすでに、いるじゃない。なぜ、こんなことするの?どうして、私を傷つけるのよ! なんでよ!!」

Badzの胸を叩きながら、必死で訴えるSmile。

Smileの悲痛な叫びを、せつなそうな表情で聞いたBadz、思わず、Smileを抱きしめる。

Badz「Lizと俺は、もうただの友達だよ。お互い、もう、何の感情もないんだ。」

一旦、Smileを離し、目を合わせるBadz。

Badz「俺が好きなのは君だよ。別に義務感なんかじゃない。俺は本気だよ。Smile。俺の彼女になってくれる?」

Badzの本気に、戸惑いながら見つめるSmile。

答えを聞く前に、キスするBadz。

もう答えてるようなものだけどね。

Smile「ひどい人ね」

にっこり微笑むBadz。もう一度、Smileを抱きしめる。

ようやく、思いが通じた二人。

 

~Tamの部屋~

Tam「なんで、泊まる場所が必要だって言わなかったのよ。一人であんなところにいるべきじゃないわ」

Liz「ごめん・・・。必要以上に、迷惑をかけたくなかったのよ」

Tam「いいから、頼ってよ。占いではね、人を助けることが、自分にも幸運をもたらすんだって」

ほら、やっぱり、自分の利己的な理由じゃん。

Tam「でも、そんなの関係なく、助けたいのよ。だって、親友だもの」

Liz「じゃ、その親友のために、ビールでも持ってきてくれたりしないの?」

Tam「悲しいなら、ビールは必要じゃないでしょ。もっといいものがあるわ」

バッグを手に取るTam。

Liz「そういうのやめて。もう二度と、タロットで占おうなんて、思わないで」

Tam「ちがうわよ」

財布を振りながら、否定するTam。

Tam「飲みに行くのはどうか?ってことよ。出かけようよ。飲んで、男を落とすのよ。満足するまで、帰らないわよ。私のおごりでね」

 

クラブで踊っていると、男が声をかけてくる。

男「一緒に飲んでいいかな?」

Tam「もちろんよ」

乾杯するTamに、「君の友達もだよ」と、あからさまにLiz狙いの男。

すぐさま、Lizに耳打ちするTam。

Tam「ちょっと恥かいたけど、これはあんたのチャンスよ。頑張るのよ」

顔が曇るLiz。

Liz「いやよ、ただ踊りたかっただけなのに・・・」

Tam「話してみればいいじゃん。害はなさそうよ。私、化粧直してくるね~~~」

バッグをもって、カウンターを離れると、男をLizのほうに押しやるTam。

仕方なく、乾杯するLiz。

男「一緒に踊らない?」

仕方なく、頷き、なんとなく、リズムを取るLiz。

曲が終わると、さりげなく、Lizの腰に手を回す男。

男「ここの演奏、なかなかいいよね」

はっきりと、男の手を拒否するLiz、Tamが戻ってくるのをひたすら、待っている。

その時、Kyroが女連れで現れる。

一瞬、固まるLizとKyro。

女「あの人、知ってるの?」

Kyro「いや。別人だったようだ。あっち行こうか・・・」

女をともなって、その場を離れたKyroに憮然とするLiz。

まだ、諦めずに、さらに、Lizの肩をさわりながら、「いい曲だよな」と話かけてくる男。

再び、男の手を離すと、バッグを持って、カウンターを離れるLiz。

少ししてから、追いかける男。

 

廊下で、メールを打つLiz。

Liz:Tam、どこか他のところに行こうよ。駐車場のところで、待ってるね

 

近寄ってきた男。

男「もう帰っちゃうの?送っていこうか?」

Liz「結構よ。友達を待ってるの」

男「問題ないよ。俺のコンドミニアムはすぐ近くなんだよ。ここを少し行ったところさ」

Liz「結構だって言ったわよね」

Lizの腕を掴む男。

男「いいじゃないか。一緒に来いよ」

Liz「放してったら!」

男「気のないふりをするのはやめろよ。男を漁りにきたんだろ」

Liz「放してったら!」

Lizの腕を離さない男に、後ろから近づいてきたKyroが、殴り飛ばす。

Kyro「俺の女に触るな!」

立ち上がる男。

Kyro「なにか問題でもあるか?」

勝ち目なしと見るや、逃げていく男。

Kyro「行くぞ」

今度は、Kyroに腕を掴まれるLiz。

Liz「放して。私をどこに連れていく気?」

鼻で嗤うKyro。

Kyro「まだ、ほんの数日だろ。もう、こんなところで、男といちゃついてるのか?もう少し、まともな男を拾ったらどうだ?」

Liz「あなたには関係ないでしょ!お客のところに戻りなさいよ」

腕時計を見るKyro。

Kyro「もう12時だ。仕事は終わりだ」

Liz「そうなの。だから、こうやって干渉するのね」

Kyro「だって、他人じゃない。元カノだろ」

Lizの顎に触れるKyroに、嫌そうに顔を背けるLiz。

相手を傷つけてるつもりで、お互いを傷つけてる、因果な二人。。。

 

Kyro「君の彼氏はどこだ? なんで、この辺りで、男を漁りにきたりしてるんだ?君のことを、自分の客にまかせたのかな?」

開き直るLiz。

Liz「ただ、忙しいだけよ」

Kyro「じゃ、寂しいんだ・・・。今晩、俺を借りるのはどうかな?お得意さんだから、まけとくよ」

怒りがこみあげてくるLiz。

Kyro「あ、忘れてたよ。君みたいないいとこのお嬢さんは、さっさと家に帰らなきゃな。彼氏に電話して、無事に家についたって教えてやったほうがいいぞ。君にまかせるよ。彼とうまくやれよ」

Lizを残して、立ち去ろうとするKyro。

Liz「待って。その申し出、受けるわ」

驚いて、振り向くKyro。

Liz「今晩、あなたを借りるわ、たった今から。別にいいでしょ?」

向き合う二人。

 

★Ep.11の雑感★

さて、事態の収拾にむけて、まずは、もともとの恋をきちんと終わらせること、というセオリーを守ってますね。(笑)

特に、BadzとLiz。

確かに、妹ちゃんの借金などがなければ、多少、趣味が合わなかろうと、普通に付き合い続けていたカップルかもしれませんが、気付いてしまったものは仕方ない。

だからといって、BadzとSmile、KyroとLizがそれぞれ、ベストカップルなのかと問われると、素直に頷けないところが、このドラマの大変残念なところかも。。。(苦笑)

あ、これは、最終回の雑感にすべきだったかしら。

 

Smileのおんぶのシーン、このドラマの中でも、かなり上位に入るくらい好きでした。

これも一つの恋を終わり、というか、とっくに終わっていすぎて、なんの痛みもなかったところが、「恋に恋する恋」の象徴みたいで、興味深かったですけどね。(笑)

でも、Smile、大人になった。

それは一番、感じます。

 

主役4人以外でいうなら、今回もTamにはやられました。

Lizがいいなら、文句は言わないけど(いや、散々言ってるけど)Tamって友人にするには、すごくユニークすぎると思うのは私だけ?

でも、だんだん、この子を見ているうちに、女友達としてどうなの、これ?ってジャッジするのは、実は、友達っていう定義が、常に友人に理解を示し、暖かく見守るべき、なんていう理想の押し付けなのかな、とも思えてきました。(爆)

なんのメリットもなくても、よしんば、百害あって一理なしの関係であっても、友達として成立すれば、それでいいってことかな。。。

「女ともだち論」奥が深いな。(苦笑)

 

さて、最終回です。さら~~っと、終われるでしょうか。

 

★Ep.12に続く★