普通、ラス前1話は大抵、ドラマティックに作りたくなるものですが、このドラマの配分は、あえて、そこすら外そうとしてるのか・・・じわじわ感がたまらなく楽しいです。

 

いつもの如く、ネタバレOKの方のみ、おすすみください。お願い

 

 ホテル・デルーナ호텔 델루나

【Episode 15】(1)

 

~三途の川駅 ~

トンネルの前で、佇む3人組。

ソンビ「もし、チャン社長がいなくなった後、決して帰ってこないことを知っていたら、少なくとも彼女に別れを告げるべきだったな。」

ソフィ「社長様が長い間抱いてきた恨みが消滅した後で、逝くことができたのは良かったことです」

ヒョンジュン「僕たちは逝く前に、お互いに、お別れを言うのを忘れないようにしましょう。約束ですよ」

ソンビやソフィと約束を交わすヒョンジュン。

ソフィ「でも、このホテルはどうなってしまうのかしら」

 ソンビ「いつもながら、死神はちゃんと答えるはずもなし。だが、麻姑神は、新しい主人を迎える準備をしてるようだ」

その言葉に、一層、強くお互いの腕を結びつけるヒョンジュン。

 

~麻姑神シスターズの薬局~

なにやら、薬を煎じている麻姑神(薬師)が、甕に蓋をしてます。

麻姑神「次の満月まで、発酵させるとしよう。さて、あとは、月の木の花の重要な成分を付け加えるだけだな」

薬棚から、月の木の花の引き出しを開けてみると・・・・。

麻姑神「おお、しまった。月の木の花を切らしてた・・・」

 

~巨木の庭~

引導使者「薬師の店で、妹の麻姑神に、月の宿屋の新しい主人のための、新しい酒を一甕、作り始めるように頼んだと聞きましたが・・・」

麻姑神(長女)「その酒は、今、発酵中だが、深い恨みを抱く者には苦くて恐ろしい味がするんだよ。最初に、マノリがあの酒を飲んだ時、あの子は、私の舌を引き抜いてやりたいと言ったものだったよ。その酒を飲んだ者は誰でも、月の力の影響を受け、もはや、生者でも死者でも、そのどちらでもない存在となるのだ。月の木は、その者たちの残りの生命を吸い込み、体を(木に)置き換えるんだよ。そして、その人間の魂は、月の木に縛りつけられ、月の宿屋の主人となってしまう。酒は、次の満月までに準備ができるだろうよ。だが、我々は、月の木の花の重要な成分を切らしてしまってるんだ」

使者「探してみましょう。どこを探せばよろしいでしょうか?」

麻姑神「そいつは、月の宿屋の庭だけにしか咲かないんだ・・・。だが、ここには一輪の花も残ってはいやしない。ああ、私は200年前に、ある庭に、月の花が咲いていたのを見たのを思い出したよ。」

使者「それでは、200年前に存在した月の宿屋に行ってみましょう」

麻姑神「お前さんが行く必要はないよ。私はそこにある人間を送るつもりだからね」

ちょっと、いたずらっぽい笑みを浮かべる麻姑神。

 

~マンウォルの執務室~

どこか力なく、入ってくるチャンソン。

デスクのところでは、ソフィが書類を整えている。

ソフィ「今日もまた、早く出勤して見えましたね」

チャンソン「もしかして、戻ってきてるのではないか、と気になって・・・」

それを聞いて、せつなそうな表情を浮かべるソフィ。

ソフィ「支配人様に、お話したいことがあります・・・」

デスク回りに置かれた箱から、何かを取り出すソフィ。

例の、幽霊が見えなくなる薬です。

ソフィ「(これは)支配人様が、幽霊を見ることが出来る能力を消すお薬ですよね。」

当然、チャンソンもよく知ってる薬です。

ソフィ「チャン社長様は、以前に、これを私に託されました」

 

~回想~

薬の小瓶を手に取ったマンウォル。

マンウォル「もし、客室長が、ク・チャンソンのことをこれ以上、ここに来るべきではないと考えたら、これを渡してちょうだい」

チャンソン「なぜ、これを私に?」

マンウォル「もしもの時のことを考えて、念のために渡しておくのよ、だって、一番信頼しているから」

 

マンウォル「これまでは、するわ。だからって、あんたは自慢しちゃだめなんだからね、あ~、また、見下して・・・」

 

どこを見ても、マンウォルの面影だらけ。

それが、どれも幻だと、認めてはいるものの、実際に、その空虚さに溜息をつくチャンソン。


手に持っていた薬の小瓶を箱の中に戻したチャンソンを、麻姑神(長女)が待ち構えている。

期待を込めて、急いで、麻姑神に近づくチャンソン。

チャンソン「チャン・マノルさんが、ここに?」

必死なチャンソン。

 

麻姑神「頼みたいことがあるんだよ」

あからさまに、がっかりするチャンソンが不憫すぎる。。。

それでも、気持ちを切り替えるチャンソン。

チャンソン「何をすれば・・・」

麻姑神「お前さんに・・・・満月堂に出向いてほしいんだ」

チャンソン「満月堂ですか? それって、デルーナの朝鮮時代の名前ですよね?」

麻姑神「その通りだよ。そこに行ってきてほしいんだ」

 

~巨木の庭~

場所を変えて、チャンソンに説明する麻姑神。

麻姑神「満月堂の庭に、月明かりの元で、キラキラ輝く薬用の花を見つけるだろう。それを持ってきてもらいたいんだ。それほど難しいことじゃない。」

チャンソン「ご自身で行けるはずですよね。どうして、それを僕に頼むんですか?」

麻姑神「お前さんが気に入るかもしれないと思ったからさ。そこに行けば、昔の満月堂を見ることができるんだよ。」

チャンソン「つまり、当時のチャン・マンウォルさんに会えるかもしれないと・・・?」

麻姑神「だからだよ。ま、嫌なら、いいんだよ」

くくく、わかってて、いけずな麻姑神(苦笑)

チャンソン「や、やります」

そうかい?といった様子で、振り返る麻姑神。

チャンソン「行ってきます」

 

月の木を見据えるチャンソン。

麻姑神≪月の木を一周すると、満月堂への入り口が現れるよ。逆側をくれば、戻ることができる。ああ、そうだ、そこに行ったら、どんなものも食べたり飲んだりしてはならないよ。もし、そんなことをすれば、もう戻ってこられなくなるからね≫

 

麻姑神の言う通りに、チャンソンが、月の木の周囲を回ると、満月堂の門が現れる。

意を決して、扉を開けるチャンソン。


おなじみの朝鮮時代のセットですね。

 

突然、大声で言い争う声が聞こえてくる。

「俺を嘘つき呼ばわりするのか? 俺は本当のことを言ってるんだぞ!さぁ、どうする?なんで、一人で死ななかった?」

「そんなのごめんだからさ」

「じゃ、俺を殺せ、いいから、俺を殺せよ」

「本気で死にたいのか?」

「ああ! 殺せよ」


罪人たちの側で、怖がっている女性を見て、「あれは、客室長じゃないか・・・」と呟くチャンソン。

ソフィ「お願いですから、やめてください。どうか、。落ち着いて、こちらに来てください」

ああ、200年後には、全く隙のない有能な客室長も、まだまだ、ここでは、お客さんたちの対応に苦戦してるみたいです。

 

チャンソンが見回していると・・・いました(笑)

ソンビ「ちょっと待ちなさい、これは、チャン客主のための酒かね?」

商人「ええ」

マンウォル印をつけた甕をしょっている商人を中に通すソンビ。

ソンビ「まったく、こんなに飲むとは、信じられん」

相変わらず、ぼやいてます。

 

チャンソン「キム・ソンビ様・・・」

時代をさかのぼっても、全然、変わってなくて(笑)、なんだか、じ~んと来ちゃうチャンソン。

 

深追いせず、麻姑神に指示されたとおり、月の花を探しに、庭を回ることにする。

それに、この花、木じゃなくて、普通に花壇に咲いてる。。。

近寄るチャンソンの背後から、声がする。

「そこにいるのは、何者だ!?」

「・・・・!」

その声に、震える思いで、振り向くチャンソン。

間違いなく、マンウォル=男装女子Ver.

「お前、人間だな? どうやって、ここに入ってこれた? なにか盗みに来たのか?」

質問攻めにされても、感無量で、言葉が出てこないチャンソン。

「変な格好だし・・。どこから来た?」

「・・・チャン・マノルさん」

驚くマンウォル。

「なんだ? どうして、私の名前を知ってる?お前・・・トンヤンのオが送り込んできたんだろ?どうせ、あいつにやった借用書をみて、来たんだろう。かえって、オ・チャンファンに伝えろ。一か月以内には、耳をそろえて払ってやるってな」

昔から、金策に苦労してたのね、マンウォル。

思わず、マンウォルの手を掴んでしまうと、ど~んと、壁際まで押さえつけられてしまうチャンソン。

不審感丸出しで、不思議な男を見つめながらも、なにか、感じるところがあるマンウォル。

チャンソン「僕は、そんなところよりも、もっと遥か遠くから来たんです。現時点では、僕のことはわからないでしょう」

じっと見上げるマンウォル。

マンウォル「お前、幽霊が見えるのだな・・・。だれが、お前にその力を授けた?」

あなたです。。。

チャンソン「・・・・・・」

マンウォルの言葉に、一つ一つ、感傷的になってしまうチャンソン。

本当なら、マンウォルを見た段階で、有無を言わせず、ガバって抱きしめたいんだからさ。。。

 

その時、

「チャン・マノル!!きょうも来たよ~~~」と叫ぶ女性の声に、さっと、身を隠すマンウォル。

マンウォル「くっそ!」

どうやら、使用人たちが、マンウォルはここにいない、と誤魔化している様子。

チャンソン「どうかしたんですか?」

しっ、と、唇を押さえられ、自分でちょっと触れちゃうチャンソン。

ふ、これだけで意識しちゃう純情くんに、もうちょっと進展をお与えください(笑)

マンウォル「あ~、あのうるさい婆さんめ!」

少し離れたところで、明日も来るぞ~と、大騒ぎしてる麻姑神。

チャンソン「あの方って、麻姑神様じゃないですか?」

マンウォル「お前、麻姑神を知ってるのか?」

チャンソン「ええ。5回くらい会ってますが、でも、彼女には会ったことがないですね。」

マンウォル「お前、麻姑神と親しいのか?」

チャンソン「まぁ、彼女の姉妹にはお世話になってます」

マンウォル「そうなのか?・・・・1杯飲むか?」

マンウォル印のついた徳利を、笑顔で見せるマンウォル。

それだけで、今のチャンソンには胸いっぱい。。

 

チャンソンのために、酒の膳が用意され、ソンビとソフィが給仕につく。

「あなたは、ここで働きはじめたばかりでしょう」と、ソフィに向かって話しかけるチャンソン。

ソフィ「はい、まだ、2年足らずです」

ソンビ「これは、この世の酒ですよ。人間の客が来たのは久しぶりですよ」

チャンソン「人間の支配人はいないのですか?」

ソンビ「“支配人”?ああ、人間の行首(ヘンス)のようなものかな?ちょっと前に亡くなって、それ以来、特に置いてはいないが、もしかして、麻姑神が遣わした新しい人間の行首なのか?」

「・・・いいえ」と首を振るチャンソン。

チャンソン「客主(マンウォルのことね)は、トンヤンから来たオ氏と誤解していたようでしたが・・・、それって誰ですか?」

ソンビ「トンヤンは、賭博場のことだ。オ辺首は、金貸しさ。」

チャンソン「賭博場・・・!!チャン・マノルさんが賭け事を!?

驚くチャンソン。

 

ソフィ≪長い間、客主様の世話をしていた行首が死んだ後、私たちは、彼女が退屈のあまり、夜、外出しているのかと思っていたんです。ところが、賭け事をしてたんです≫

 

幽霊に、相手の手を見させては、一人勝ちするマンウォル。

ソンビ「幽霊のばくち打ちと手を組んで、最初のうちは大儲けしてた。それを麻姑神に見つかったんだ。そのために、麻姑神は疫病神となって、ここに毎日来るようになったというわけさ。結局、チャン・マノルの金庫は見事に、ほとんど空っぽも同然だよ」

 

チャンソン「チャン・マノルさんが、幽霊のばくち打ちの助けを借りて、賭け事をしている・・・。これは、由々しき事態だ。」

ソフィ「次は、農地と、この建物を売らなければならないかもしれません。ちゃんとした行首が必要です。」

考えこむチャンソン。

その時、客主の服装に着替えたマンウォルが、優雅な所作で入ってくる。

チャンソンじゃなくても、惚れなおす美しさだよね。。。

 

ソンビ「・・・では、ごゆっくり」

ソフィと共に、席を外すソンビ。

 

チャンソン「チャン・マノルさん、あなた、賭け事をしているそうですね」

マンウォル「退屈だったから、ちょっとだけ、ばくちで遊ぼうと思っただけよ」

チャンソン「ばくちですって? もし、あなたが私の世界にいたら、監獄行きですよ!」

マンウォル「やめようと思ってるわよ。失った金を取り戻したらね・・・」

チャンソン「そんなことを思っているうちは、絶対にやめられませんよ」

マンウォル「この宿屋を経営していく資金を取り戻さないとならないのよ」

チャンソン「お客様の世話をするのに、そんなに金なんか必要ありませんよ」

マンウォル「あんたには、わからないことがないわけ・・。いいわよ。あんたは、麻姑神姉妹とちょっとした関係があるみたいだし・・・。行って、あの婆さんに、ここから去るように言ってきてよ」

チャンソン「そんな理由で、神を追い出すことなんてできませんよ」

マンウォル「おっほほほほ。そのとおりだ。だからこそ、(私も)あのばあさんを追い出せないどころか、拒否もできない。あの婆さん、自分とばくちをやろうと、毎日、誘いに来るんだ。でも、私には勝てない。私自身がカモになるしかない。」

チャンソン「僕もかつて、麻姑神に出ていってくれと説得したことがありました」

マンウォル「そうなの?」

チャンソン「もし、僕が彼女を追いだしたら、もう二度と、賭け事をしませんか?」

マンウォル「やらない! 私の手にかけて・・」

 

マンウォルから、賭け事の手合わせを拒否られ、飯をかっくらってる麻姑神(貧乏神)。

そこへ、姿を見せるチャンソン。

チャンソン「お食事は、お済みになりましたか?」

驚く麻姑神。

麻姑神「お前、何者だ?」

チャンソン「月の木の花を取りにきたんです。あなたの一番上のお姉さんより遣わされたク・チャンソンと申します。」

麻姑神「姉が送り込んだだって?あんた、すごい遠いところから来たんだねぇ」

チャンソン「チャン・マノルさんがしたことで、罰を与えているそうですね。ですが、それを止めていただくことはできますか?」

ニヤリと笑う麻姑神(貧乏神)。

麻姑神「わたしゃね、あの子が破滅するまでやり続けるよ」

チャンソン「どうか、温かく見守ってやってください。あの女性が、すごく苦しんでるのを見るのは好きじゃないんです」

麻姑神「なぜ、嫌なんだい?ほ~、もし、嫌だって言うなら、私と一戦やるかい?何をやるかは、まかせるよ」

チャンソン「囲碁はどうですか?」

麻姑神「囲碁? よし、いいだろう」

 

早速、対戦する麻姑神とチャンソン。

後ろで、心配そうに見守っている、マンウォル、ソンビ、ソフィ。

マンウォル「ねぇねぇ、どうなってるの? こっちが勝ってるの?」

ソンビ「いい勝負ですよ」

ソフィ「この若い方は、神相手にとてもよくやってらっしゃいます」

囲碁のルールや見方は全然、わからないマンウォル。

マンウォル「すごい自信があるみたいだった・・・。ハーバードだかなんだかって言ってた。あんた、ハーバードって知ってる?そこで、勉強したんだって。何はともあれ、頭だけはいいんだって。」

すごい言いようだな。

チャンソンの言ったことをかなり曲解したね(笑)。


マンウォル「嘘はついてなかったみたいね」

麻姑神「あんたら、うるさいよ!」

麻姑神の渾身の一手を、なんなく躱すチャンソン。

とうとう、行き詰まり、碁石を2個置きする麻姑神。

こういう表情もいただきです!

 

麻姑神「積んだ!」

悔しそうに、宣言する麻姑神。

マンウォル「やった~~~!!」

大喜びの一同。

マンウォル「さっさと出ていっておくれ!二度と来ないでおくれ!」

扇子で仰ぎ、チャンソンの肩まで揉んじゃうマンウォル。

麻姑神「行くよ」

マンウォル「さっさと!」

満面の笑みで、「よくやった」とチャンソンをねぎらう。

 

夜、もう二度と、賭博場には行かないと、誓約書を書くマンウォル。

マンウォル「さ、これで満足?」

チャンソン「サインしてください」

ん?って横を向くマンウォル。

チャンソン「ああ、名前を書いてください」

マンウォル「ほんとに、うるさいわね」

チャンソン「さっき、馬小屋にたくさんの馬がいるのに気づきました。3頭だけ残して、あとは売って、借金を払いましょう」

マンウォル「3頭だけ?!ショボーン

チャンソン「かっこいいままでいたいとか言うでしょうが、ダメです。まず、借金を清算しましょう。さもないと、また、あの貧乏神を呼んできますよ」

マンウォル「ああ、わかったわよ。売ればいいんでしょ、それでいい?」

誓約書に署名するマンウォル。

マンウォル「さぁ、これでいいわよね?」

チャンソン「もし、退屈しても、賭博場には行かず、新しい楽しみを見つけてください」

ちらりと、横目でチャンソンを見ると、不貞腐れるマンウォル。

チャンソン「見てください」

1枚の紙を取り出すと、筆で、朝鮮半島の絵を書き始めるチャンソン。

チャンソン「朝鮮という国は、トラを形どっているんです」

マンウォル「トラ?」

チャンソン「この全州はビビンバがおいしいんです。冬には、浦項のクァメギ(半干しニシン)が有名です。きっと、ここのピョンヤン冷麺も好きですよ」

地図上に、印をつけていくチャンソン。

マンウォル「あんた、私に、旨いものの諸国漫遊でもしろって言ってるの?これ、全部、食べたことあるの?」

チャンソン「ええ、食べたことありますよ、誰かと一緒に」

あなたです。。。

考え込むマンウォル。

マンウォル「これって、賭け事より面白いの?」

チャンソン「楽しいはずですよ。200年くらいは十分楽しめるはずです」

マンウォル「私と一緒に行きたいの?」

なんとも複雑なチャンソン。

マンウォル「あんた、ここで、行首として働くことに興味ない?私、あんたを気にいった」

じっと、マンウォルを見つめるチャンソン。

盃に酒を注がれる。

マンウォル「ここで、私の側にいればいい」

盃をじっと見下ろすチャンソン。

 

麻姑神≪そこでは、どんなものでも、飲んだり、食べたりしてはならないよ。そんなことをしたら、戻ってこれなくなるからね≫

 

チャンソン「ここでなら、あなたが消えてしまうことを心配せずにいられるんですよね。なんの心配もなく、あなたの側にいられる・・・。」

これを口に出すってことは、それを選んではいけないんだと、ちゃんとわかってるんだよね。

 

マンウォル「さぁ、飲んで。ク・チャンソン」

酒を口にするマンウォル。

そのまま、盃を戻すチャンソン。

チャンソン「もう戻られければなりません。私が待たなければならない女性がいるんです」

マンウォル「恋人なのか?」

頷くチャンソン。

チャンソン「ええ。私が心から愛している人です」

だから、あなたなんです。。。

マンウォル「残念だな・・」

チャンソン「・・・戻ったら、後悔することになるかもしれませんね。」

 


★『ホテルデルーナ』15話(1)の雑感★

冒頭で、15話が盛り上がりに欠けるようなことを言いましたが、

ただただ「マンウォル恋しや」

畳み掛けてきますね。

特に、チャンソンが、過去に戻るこのエピソードは、好きです。


まだ、チャンソンの存在は知らないし、自覚もないのに、警戒しつつも最初から受け入れちゃうマンウォルもいいよね。


ポンポン言いたいことは言い合い、チャンソンの正論に言い負かされつつ、惹かれていくマンウォルが、可愛らしい。


ヨ・ジングの、繊細な表情演技に、目が奪われてます。キャプチャーしがいのある俳優です。


★『ホテルデルーナ』15話(2)に続く★