なんだか、12話は訳しやすかったです。。。

言葉が聞き取りやすかったからかな。。。

いえ、「代表様」「キル・オソル・・・」それぞれを呼び求めるシーンが多かったからです(笑)

 

2分割してます。

『まず熱く掃除せよ』第12話(前半)はこちら

 

ネタバレOKの方のみ、おすすみください。お願い

病院を出たオソル。

バス停で、一人、バスを待ちながら、考え事をしていると、そこに、ソンギョルの車が停まる。

「家に帰るんでしょ、乗って」

 

~車内~

ふと、ソンギョルのほうに視線をむけるオソル。

「なんで、そんなふうに見るんだ?」

「え? ああ、もう先に帰られたと思ったので・・・」

「まだ、用事があったし、それに、君に気づまりな思いをさせたくなかったから。ドンヒョンは・・・?」

「ああ、まだ、病院にいます。おばあさん、大丈夫だそうですね。手術、上手くいったそうです。」
大きく溜息をつくソンギョル。

「・・・良かった」
そんなソンギョルの様子を見て、微笑むオソル。

「突然、俺に会って驚いただろ?」

「ええ、ちょっとだけ。ドンヒョンオッパから、みんな聞きました。代表様が、今までずっと、あのおばあさんのことを支え続けていたって・・・。」

「支えていたのは、俺じゃなくて、ドンヒョンだよ。」

こういうことが言える人なのです。


「化粧、可愛く見えるな」
「え?」

「してないほうが、もっと可愛いけど」

うわ、うわ、うわ、私は、こういう何気ない一言のほうが、ツボる!

 

~ソンギョル自宅~

またもや、ソンギョルの留守宅に上がり込んでるオンマ。

う~ん、暗証番号を変えちゃうという選択肢は、韓国の親子にはないのか・・・ないんだろうね。

ソンギョルとオンマの関係ですら。。。

あ、鍵自体を持ってるんだっけ?じゃ、いくら変えてもダメじゃん。(笑)

 

美女たちの写真をテーブルに並べて、見比べているオンマ。

「あ、帰ったのね・・・」

「奥様・・・こんな遅い時間に、なぜ、お見えになったんですか?」

ソンギョルのほうを気にするオソル。

「なぜ、そんなに驚くのよ? それに、あんたたち2人、なんで、一緒に帰ってきたの?」

「連絡もせずに、なんで、家に入り込んでるんですか?」

ちょっとだけ、言い淀むオンマ。

「あれはなんですか?」

テーブルの上の写真に気づいたソンギョル。

「こっち来て、見てよ。これね、オンマがいろいろ、周囲に聞きまわって、可愛い子の写真を集めてきたのよ」

さすがに、俯くオソル。

「なんで、こんなことを続けるんですか?関心がないって言ったじゃないか」

「なんで、関心がないのよ、あなた、女性が好きだって言ったじゃない」

目があうオソルとソンギョル。

「いや、それは・・・」

「ねぇ、あなたが、気に入った子がいれば、オンマが、どの子でも会わせてあげるわよ」

「お願いだから、こんなことやめてください」

「もしかして、誰か好きな人でもいるの? だからなの?」

意を決するソンギョル。

「ああ、いるよ。好きなひとが・・・」

「え?いるですって? オモオモオモオモ・・・・誰よ、誰なのよ。ちょっと待って。ねぇ、氷のいっぱい入ったジュースちょうだい」

興奮して、オソルに飲み物を頼むオンマ。

「ええ・・」

まるで、家政婦のように応えるオソルの手を掴むソンギョル。

「俺の好きな人だよ。だから、これからは、彼女に、こんな風に用事を言いつけるのはやめてほしいんだ、おかあさん」

「何言ってるの? え? ちょっと、この子、何言ってるの?」

思わず、オソルに確認しちゃうオンマ。

「いえ、なんでもないですから、どうか、心配なさらずに・・・。」

逃げようとするオソルを、更に強く掴んで、離さないソンギョル。

「私が好きな女性は、ここにいるキル・オソルさんなんです」

改めて、宣言しちゃった。。。

なんで、それ、ここで言うかな、今。。。


ソンギョルより、オソルのほうを見るオンマ。

そんなふうにオンマに見られても、ソンギョルからは腕を離してもらえず、困りはてるオソル。

「ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待ってよ。これ、どういうこと? つまり、あなたが好きなのは、この子だって言ってるの? オソルなの?」

「ええ」

「いいえ、奥様。違うんです」

「あなた、ソンギョルが好きだから、ここに引っ越してきたわけじゃないって、言ったわよね?仕事しに、ここに来たって言ったじゃない」

「そうです。仕事をするために引っ越してきたんです」

「なんの仕事よ、言ってみなさいよ。うちのソンギョルを誘惑したの?」

「おかあさん!!」

「答えなさい。いつからなの?いつからだって言ってるのよ!」

「いえ・・・ただ・・・ですから、代表様が・・ひとりでそうおっしゃってるんです」

なんで、それ言うかな、今。。。のお返し(笑)のような視線!


「はぁ? なによ、それ。話にならないこと言わないでよ。ちょっと、なんで、うちのソンギョルがあんたに夢中なのよ」

「ええ、彼女の言う通りです。俺一人が言ってるだけです、今のところは・・・」

溜息をつくオンマ。

「じゃ、この子がつきまとってるんじゃなくて、あんたが好きなだけだっていうの?」

「・・・・・」

「なんでよ?💢💢💢

なぜと言われても・・・何も言葉がないオソル。

 

~レストラン~

改めて、オンマに呼び出されたオソル。

「どうして、突然、外で会いたいとおっしゃったんでしょうか?」

「私、いくら考えても・・理解できないのよ、この状況が。それに、何が起こってるのかさえ、理解できないのよ。なんで、うちのソンギョルを好きじゃないの?

え?そっち?(笑)

「え?」

「いえ、うちのソンギョルを好きにならないなんて出来るの? ハンサムだし、金持ちだし、成功だってしてるし。 完璧なターゲットよ、それなのに、あの子が片思いですって?ああ、信じられない!!」

母心全開(笑)

「もしかして、あの子の性格のせいなの?」

「え?」

「そうでしょ。確かに息子とは言え、私でもめんどくさいって思うことがあるもの。それは認めるわ」

「いえ、代表様は、まったく、めんどくさい方なんかじゃありません。ちゃんと知れば、代表様ほど素敵な人はいません」

「よくわかってるじゃないの!それなのに、なぜよ。あ・・・やっぱり・・・強迫神経症のせい? ひどすぎるって思う?」

「いいえ、そんなことありません。」

「まだ、若いからよくわからないんだと思うけど。綺麗好きな男と付き合うのが、どんなに素晴らしいことか、わかる? うるさいくらい清潔な人は、シャワーを浴びたりせず、臭いにおいをさせてる人なんかより、はるかに優れてるわ。絶対、そうでしょ」
「もちろんです。現時点では、私は誰かがきれいかどうか判断する余裕もないです。」

「それの何が問題なの!なんで、うちのソンギョルのことを好きじゃないのよ」
「いえ、嫌いなどではなくて・・・ですから・・・代表様と私とでは・・・社会的な立場が違いすぎるとでも言えばいいか・・・代表様は、私の階層から抜け出している人なんです」
オソルの言葉に、呆れるオンマ。

オンマは、お金持ちの娘だけど、愛に生きる人だからね(笑)
「呆れたわ。笑わせないでよ。あなた、若いんでしょ?なんで、そんなふうに考えるの?」

「え?」

「正直に言うと、私はあなたのこと、ちょっと厚かましいけど、率直な子だなって思ってたの。だから、あなたのこと好きだったのよ」

「ちがいます・・・私は、礼儀正しくて、口が固いですよ」

目をそらし、呆れるオンマ。

「あ~あ、なんで、ソンギョルがあなたを好きなのか、ちっともわからないわ」

「そうですよね。どうして、代表様は私のことが好きなんでしょうか。私たち2人にとって、トラブルにしかならないのに・・・」

オソルの呟きを聞き流そうとして・・・ピンひらめき電球ときたオンマ。

「もしかして、うちの父になにか、言われたの?」

「え?」

「ソンギョルと交際するなって言われたんでしょ? ただじゃすまないとか、言ったの?」

「あ・・・」

顔色を変え、言葉を失うことで、逆に、真実だと告げてしまったかのようなオソル。

 

~チャ会長(おじい様)のおうち~

咳が止まらない様子のハラボニム。

この咳、なにかのフラグなのかな。。。

無言で入ってくるオンマ。

「お父さん、ちょっと話しましょう」

「なんで、わしの書斎に勝手に入ってくるんだ? いつになったら、大人になるんだ? お前ももうすぐ50になるんだろう?」

「そうよ、もうすぐ50よ、だから、自ら言いに来たのよ。ソンギョルの恋愛にまで、口出ししないでよ」

「なにをするな、だと?」

「あの子には、私のように悲惨な人生を送ってほしくないの。あの子は、十分悲惨だっていうのに。お父さんだって知ってるでしょ。」
「だから、お前は何を言ってるんだ? ソンギョルが一体誰と付き合ってるだと?」
「オソルよ。ソンギョルはあの子のことを、好きなのよ」

驚くハラボニム。

「私がソンギョルを妊娠していたとき、お父さんは、私から、あの子の父親を切り離したでしょ。あの二人まで引き離す気? もし、そんなことしたら、私、見逃さないわよ。私と約束して、おとうさん。もし、オソルが、ソンギョルの強迫神経症を治したら、二人の好きにさせてやって。ね?」

「バカなことを言ってないで、出て行きなさい! 早く!」

「お父さん、お願いよ」

一切、娘の嘆願を無視するハラボニム。

 

仕方なく、書斎を出てきたところで、思いがけない人物とすれ違い、驚くオンマ。

「キム博士様、どうして、うちにいらしたの?」

「ああ、チャ会長に会いに来たんですよ。会長は書斎ですよね?」

「ええ」

「よかった・・・」

「あ、キム博士様・・・。」

キム博士を呼び止めるオンマ。

「それでは、ショック療法が目に見える効果を生み出すことができるとおっしゃってるんですね」

「ええ。ですが、十分な安全対策が必要になりますよ」

「ありがとうございます。キム博士様」

何かを決心したかのようなオンマ。

 

~[掃除の妖精] 会議室~

「四半期のために・・・」

クォン秘書の電話が鳴りだす。

「すみません。この電話には出ないとならないんですが・・」

「どうぞ」

会議室を出るクォン秘書。

「さぁ、続きよう」

「我々は第4四半期からお客様を対象に調査を実施しました・・・」

 

「はい、会長様」

「キル・オソルとか言ったかな? 彼女に関し、できるだけ多くの情報を見つけてくれ。ああ、君が見つけられることができるものは何でも。彼女についてなら、何でも、全部だ」

「はい、わかりました、会長様」

そう返事したものの、どうにも嫌な予感しかしないクォン秘書。

 

オソルに電話をかけるソンギョルオンマ。

「オソラ、あなた、今日は家に帰りなさい」
「え?家にですか?」

「今すぐ、そこを出て。それで、私が連絡するまで、家にいてちょうだい。もし、ソンギョルから電話があっても、絶対に出ないでね? わかった?」

「でも、急にどうして・・・」

「あとで、全部説明してあげるから・・。今だけ、私の言う通りにしてね、いい?切るわね」

「もしもし? 奥様? もしもし?」

 

~オソルアッパが揉めた駐車場~

管理人アジョシに必死で頼み込むジュヨン。

「おじさん、そんなに大したことじゃないでしょ。もう一度だけ見てください」

「ああ、もう、しつこいな。いい加減にしてくれ」

ジュヨンを突き飛ばす男性。

「おじさん・・・一度だけ、確認してみてください。防犯カメラの中で、そこだけないなんて、おかしいじゃないですか」

「まったく、このお嬢さんは、がんこすぎる。ないものは、ないんだ!たとえ、お嬢さんがここに来続けても、見つけることは決してないんだから、帰りなさい!まったく、なんてことだ」

立ち上がると、去っていった管理人アジョシを睨み付けるジュヨン。

「あんたたち、みんなで共謀してるんでしょ。あんな奴らを助けてるのね? あいつらが先に殴ったのに・・・。なんで、そこの部分だけが消えてるのよ。本当にもう・・・。ああ、痛い」

オドルの無罪を明らかにするために、こうやって、現場に日参しているジュヨン。

振り返ると、そこに立っていたのは、オドル。

「ああ、オドル・・・。ねえ、そうじゃないのよ。」

男性に向かっていこうとするオドルを必死で止めるジュヨン。

「自分で転んじゃっただけなのよ」

「嘘つくな!俺は全部見てたんだ。どけ!どけって言ってるだろ」

「ねぇ・・」

オドルの手を掴み、必死にすがりつくジュヨン。

「何よ? あのおじさんを倒すつもり? それとも どうする気? 本当に、運動、辞める気なの?」

「ああ、かまわないよ。なんで、ヌナが、CCTVの映像を頼み続けるんだ? ヌナがなんで、痛い目に会い続けるんだよ」

声を荒げるオドル。

「責任感じてるからじゃない!あんたに何かあったら、どうやって、オソルに顔向けできるのよ!どうやって、おじさんに会えるの?」

「だから、ヌナのせいなんかじゃないって。俺があいつらを殴ったんだ、俺が!」

激高するオドル。

「それで、どうするつもりよ? え?懲罰委員会が開かれるんでしょ?どうするつもりなのよ。何考えてんのよ!」

自分のことを心配して、これほどまでに必死になるジュヨンをみて、溜息をつくオドル。

「もう泣くな!泣くなって!」

言われれば言われるほど、涙があふれてくるジュヨン。

「泣くなよ・・・」

ちらっと周りを見て、ジュヨンを抱きしめるオドル。

 

公園のベンチに座るオドルとジュヨン。

「もう、泣き止んだか?」

「ああ、恥ずかしいったらないわ。・・・お腹すいた」

立ち上がるジュヨン。

「行こう」

ジュヨンのミニスカートを見て、上着を脱ぎだすオドル。

「さぁ」

「ん?」

「スカートが短すぎる。これで覆えよ」

「このスカートは、このくらいが可愛いのよ」

かまわず、自分のジャケットで、ジュヨンの腰回りを隠すオドル。

「歩きにくいだろうけど。いくぞ、腹減った」

ジュヨン、きゅん!(笑)

「待ってよ・・・」

 

~オソルの自宅~

「うわ~、寒い!」

クンクンが入ってくると、アッパが料理中。

「あ、チャプチェだ。今日、なんか、特別な日?」

一口分をすくいあげ、

「さぁ、食べてみて」とクンクンに食べさせるアッパ。

「どうだ?」

「うまいです」

「オソルが休暇なんだと。あのバカ娘、今日になって連絡してきて・・・」

「休暇?」

そこへ、オソルの声が・・・。

「アッパ、ただいま~」

「おお、我が娘よ。なんで、こんなに早く帰ってこれたんだ? なんだよ、何も買ってこなくてもよかったのに・・・」

ぷぷぷ、メイドイン釜山のお土産、どこで調達したの(笑)

「KTXって、ほんとに早いんだよ」

明らかに誤魔化してるオソルが心配なクンクン。

「たいしたもんじゃないから・・・(クンクンに)元気にしてた?」

「ああ、オソラ。久しぶりだな」

わざとらしい2人(笑)

「日焼けしたんじゃないか?」

「そうかな? 海の近くに住んでるからね」

「ああ、」

「ところで、オドルは?」

「ああ、もうすぐ帰ってくるよ。お前、食事、まだだろ。さ、席に座れ。すぐに支度するから」

「ゆっくりでいいからね」

 

「突然、休暇だって?」

小声で聞いてくるクンクン。

「ま、そんな感じ・・・」

 

~クォン秘書のデスク~

オソルの履歴書や身上書を見ているクォン秘書。

《母が亡くなった時、私の人生は一変しました。》

じっくりと目を通すクォン秘書。

 

入り口でノックするソンギョル。

「見積の依頼書は確認して、メールで送っておいたから」

「ええ。確認してみます」

「イェジョンが待ってるでしょう。家に帰るべきでは?」

「ええ、メールをチェックしたら、帰ります」

「お疲れさま・・・」

笑顔で、ソンギョルを見送るクォン秘書。

姿が見えなくなると、固い表情で、もう一度、オソルの書類を読み返す。

 

オソルが、電話に出ないのを不思議に思うソンギョル。

 

~オソルの自宅~

みんなで、夕食を食べていると、オソルの携帯に、ソンギョルからのメッセージが・・・。

《これから、家に帰るよ。なにか食べたいものはある?》

その様子を気にするクンクン。

「で、釜山支店はいつ頃、オープンするんだ?」

「え?・・・ああ、来週には・・・。オープンしたら、ちょっと忙しくなると思う。それで、今回、休暇をとったのよ。」

「ああ、それは良かった。ところで、お前は、なんで、釜山のものじゃなくて、中国産のものばかり買ってきたんだ?」

やっぱり(笑)

「ここでも買えるものばっかりだ」

「ああ、それ・・・韓国産の物は、釜山でも高いのよ」

「そうですよ、おじさん。海の近くだって、韓国産の魚を手に入れるの、大変なんですって」

ジュヨンも助け船。(笑)

「そんなもんなんだろうな」

「オドルの懲戒委員会はどうなってるの?」

オソルの問いに、皆、一瞬、黙ってしまう。
「あまり心配するな。コーチや選手たちが随分、協力してくれてるんだ。うまくいくさ。な、我が息子よ、頑張って、もっと喰え」

オドルの茶碗に、おかずを乗せるジュヨン。

オソル「そうよね」


一人、大きく息を吐くオドル。

 

一方、誰かと電話をしているソンギョルオンマ。

「どうなってるの?」

なんだか、クラブ状態になってる部屋・・・って、これ、ソンギョルのおうちじゃん。

「社長様、みんな、計画どおりにいってますよ。」

ああ、踊りながら答えてるのは・・・秘書さんだ!

「これなら、完璧なショック療法になりますよ。 100点満点中100点!いえ~い!」

 

秘書さんの電話を終えてから、今度は、キム博士に電話するオンマ。

「キム博士様。医療チームが外で待っているんですよね?」

かなり不安そうなオンマ。

「ええ、始めますね」

 

自宅に帰ってきたソンギョル。

ドアの外まで、うっすらと聞こえる嬌声。

「キル・オソルさん?」

反応無し。

リビングに入ると同時に、飛び込んでくる大音量の音楽と、そこで、踊り狂っているたくさんの見知らぬ人たち。

「キル・オソルさん?」

固まるソンギョル。

オソルと一緒に飲もうと買ってきたコーヒーが無残にも手から落ちていく。

「人の家で何してるんだ!」

叫ぶソンギョル。

そこに広がる信じられない光景と、人々の大声、近寄られる恐怖感に、パニックを起こし、息苦しさを覚えるソンギョル。

赤い傘をさしかけ、自分を守ってくれる、ソンギョルの大切な・・・大切な人はここにはいないの。

 呼吸が荒くなってくるソンギョル。


~オソルの自宅~

食事の後片付けをしているオソル。

ソンギョルからの電話を、ソンギョルオンマに言われたように、気になりながらも無視し続ける。

どうにも、落ち着かない。

 

息苦しさに胸を押さえながら、なんとか、洗面所に逃げ込むソンギョル。

「キル・オソル・・・なんで、出ないんだ? オソル、電話に出てくれ・・・」

 

《代表様》

鳴りやまず、何度もかかってくる電話。

クンクン「少し休めよ。あとは俺が片づけるから」

オソル「ううん、私がやる。もうちょっとだから・・・」

クンクン「じゃ、一緒にやろう」

電話に気づいているクンクン。

「電話、出なくていいの?」

「え?」

「さっきから、ずっと鳴ってるよ」

「ああ・・・」

 

「オソル・・・キル・オソル・・・、オソル・・・オソル・・・」

オソルの名を呼び続けながら、気を失うソンギョル。

 

《代表様》

クンクン「もしかして、なにかあったの?」

オソル「ううん、なんでもないの」

クンクン「じゃ、ここは俺にまかせて、彼と話してくれば?どうみても、かなり切実みたいだ」

オソル「じゃ・・・」

そのまま、後ろを向き、電話に出るオソル。

オソル「もしもし?代表様?」

倒れたまま、オソルの声に、わずかに反応するソンギョル。

ソンギョル「キル・オソル・・・」

オソル「もしもし?」

ソンギョル「キル・オソル・・・」

オソル「代表様?私の声、聞こえてます?」

ソンギョル「キ・・キル・・・オソル」

オソル「なにかあったんですか? 代表様?代表様!」

ソンギョルの荒い息遣いだけが聞こえてくる。

完全に気を失うソンギョル。

 

アッパ「一体、なにがそんなに緊急だって・・・こんな遅くに出かけなきゃならないんだ?」

オソル「ごめんね、アッパ。会社で何かあったみたいなの。ごめんね、オドル。あとで連絡するから」

急いで駆け出していくオソル。

 

坂道を全速力で駆け下り、息が続かず、立ち止まるオソル。

そこへ、追いかけてきたクンクン。

クンクン「一緒に行こう」

 

ソンギョルの家に、「代表様、代表様」と叫びながら、飛び込んだオソル。

まるで、クラブと化したキッチンやダイニング、リビングを見て、驚くオドルとクンクン。

「代表様、代表様」

ソンギョルの名を呼びながら、半狂乱になって、ソンギョルを探すオソル。

「代表様、代表様。 出てって! みんな、出てって!」

どんなに叫んでも、大音量の音楽に、まったく声が通らない。

「出てって!」


洗面所に入るクンクン。

コンセントごと引き抜くオソル。

一瞬で停止する音楽。

「みんな、出ていって!出ていってって言ってるでしょ。聞えないの?」

叫ぶオソル。

きょとんとする一同。


クンクン「チャン・ソンギョル氏・・・」

その時、クンクンの声が聞こえてくる。

ソンギョルの体を反転させ、脈を確認するクンクン。

洗面所に飛び込んでくるなり、倒れているソンギョルをみて、

「代表様!」と、ソンギョルに声をかけるオソル。

「ああ、どうしよう。。どうなの?」

ソンギョルの呼吸の様子を確認し、意識の有無をみるクンクン。

「チャン・ソンギョル氏、私の声が聞こえますか?聞こえますか?」

ソンギョルを揺らすクンクン。

「しっかりするんだ、チャン・ソンギョル氏」

「代表様、代表様・・・代表様」

オソルの声が、半覚醒しているソンギョルの耳に届く。

「キル・オソル・・・」

目を開けたソンギョルと、目があうオソル。

「キル・オソル・・・」

意識が戻ったことを確認し、ほっとするクンクン。

「大丈夫ですか?」

震える声で、確かめるオソル。

その声と姿を見て、オソルだと確信できたソンギョル、再び、目を閉じる。


一息ついたものの、恐怖で一杯のオソル。

 

寝室に寝かされたソンギョル。

側を離れないオソル。

クンクン「もう、大丈夫だよ。そんなに心配するな」

 

~クォン秘書のデスク~

まだ、帰ってなかったのね。

「頼んでいたことはわかった? 事故死? いつ? チュンアン洞の事故? AGグループの事故の被害者の一人が、キル・オソルさんのお母さんだったって言ってるの?・・・わかったわ」

さすがのクォン秘書も、はじめて知る事実に狼狽える。

 

~ソンギョルの寝室~

目を覚まさないソンギョルの汗を、タオルで押さえるオソル。

「どれだけ怖くて、苦しんだのかしら・・・。私、何もわかってなかった。。。」

そっとソンギョルの手を握るオソル。

「ごめんなさい、来るのが遅くなって・・」


いとおしそうに、ソンギョルの側についているオソルの姿を見て、黙って、そっと部屋の戸を閉めるクンクン。

 

手をつないだまま、ベッドサイドで眠ってしまうオソル。

様子を見にきたクンクンが、オソルに毛布を掛ける。

黙って、部屋を出ていくクンクン。

 

朝になり、目を覚ましたソンギョル。

手に残るオソルの手の感触を確かめる。

周囲を見回し、身体を起こす。

 

「代表様、代表様!」

昨晩、確かに、必死になって自分を呼んでいたオソルの姿を思い出す。

「キル・オソル・・・」

 

すぐさま、ベッドから降り、部屋を飛び出すソンギョル。

「キル・オソル・・・キル・オソル!」

その声をきいて、自分の部屋から出てくるオソル。

「ああ、代表様、気がつかれたんですね。気分はどうですか?大丈夫ですか?」

無言のまま、ずんずんオソルに近づき、強く抱きしめるソンギョル。

オソル、潰されかけてます(笑)

「俺がどれほど心配したか・・・。なにかあったのかと思った。どれほど、恐ろしかったか・・・」

「代表様・・・」

ようやく、身体を離し、オソルを見つめるソンギョル。

「これからは、俺をおいて、どこに行くな」

見つめなおすオソル。

「一日24時間、俺の側にいなきゃだめだ。いいな?キル・オソル」

ソンギョルの手を握りかえすオソル。

オソル「そうしましょう・・・。どこにもいきません。一日24時間、一緒にいましょう、私たち・・・」


ようやく、オソルの口から、本心を聞くことができたソンギョル。

ソンギョルの目から、涙が一筋こぼれおちる。

オソルにキスするソンギョル。

こっちの角度が個人的には、いいと思いますが、どうでしょう。。


全身を映すと、身長差で、ちょっと態勢が苦しそうなオソル。。。

オソルの首がもう少しで直角(苦笑)

 

「どこに行くな。俺との約束だ。」

何度も頷くオソル。

ソンギョルの手に、自分の手を合わせ、誓うオソル。

「どこにも行きません。すっと側にいます」

改めて、オソルを抱き寄せ、ガッツリちう。キスマーク

ソンギョルの首に回した腕を絡ませ、それに応えるオソル。


★第13話(前半)に続く★

さて、今回の困ったちゃんは・・・、リズム感の悪すぎる秘書さん、あんただよ!!


いえいえ、あそこで、秘書さんが適切に、ソンギョルを保護し、キム博士の医療チームに渡してたら、今回の進展はなかったので、ドラマ的に、実は功労者だったりする?(笑)

 

オンマの行動は、無謀だけど、ソンギョルを自分と同じ目に合わせないように・・・って必死な気持ちが焦りになったんだろうなぁって思えるので、目をつぶろうかな・・・。(だから、誰目線だって(笑))

 

二人の熱い熱い、いや、自ら、ソンギョルの首の後ろに腕をまわす積極的なオソルのキスマークキスシーンで終了!

女は、一度、腹をくくると、強いのだ。。

とは言え、本当にそこまで、覚悟を決めたのか・・・と言われると、おじいに宣言しなおしたわけでもないし、若干の疑問が湧くかな。


でも、愛する人のあんな姿を見て、(命を)失うことの恐ろしさを一度でも味わったら、自分の気持ちもソンギョルの気持ちもこれ以上、否定し続けるのは難しいっていうのもわかるしね。


ええっと、では、今日が1日目ってことで、いいかしら??(笑)


★『まず熱く掃除せよ』第13話(前半)に続く★