とりあえず、今回こちらは、淡々と訳していきますね。(11話(後半まで)はなんとかアップできそうですが、12話は今週分に間に合わなくてすみません)

 

ネタバレOKの方のみ、おすすみください。お願い

 

『まず熱く掃除せよ』Ep.11前半

 

さて、「あなたには恋愛感情はない」と宣言したオソルに対し、前回ラスト時、妙に強気になったソンギョル。

翌朝は、またまた、別方向から攻めます(笑)

 

部屋から出てきたオソル、既にソファに座っているソンギョルに気づいて、ぐっと息を飲む。

いつの間にか、ウサギのモコモコスリッパ特大サイズも購入してきたみたいです。。。

オソルとペアです。

わざとらしく本なんか読んでます。

ちなみに、バックに流れているのは、クライスラーの『愛の喜び』

「よく眠れた?」

「ええ・・・、代表様は、今日は、ずいぶん、朝早いんですね。もう、着替えも済まされていて・・・」

「僕は、家でもいつもこうだけど・・・」

「え?・・・ああ・・・はい」

テキトーに話を合わせて、そそくさとキッチンに向かおうとするオソル。

ソンギョル「朝ごはんを食べよう」

オソル「ああ・・・」

改めて言われなくても、それを今から、私が作りにいくのですが・・・と、キッチンのほうに目を向けるオソル。

「君の朝食を僕が作るから、一緒に食べよう」

「いいえ、そんな、結構です。私が・・・」

オソルの背後から、両肩を抱き、ソファに座らせるソンギョル。

「さぁ、君は、ここで座ってて」

例のピッタリフィットの手袋をはめだしたソンギョル。

慣れない手つきで、料理を始めました。

音だけは、それっぽいけどね。

気になって気になって仕方がないオソル。

「代表様、私、お手伝いしましょうか」

「キル・オソルさん、ストップ!」

ピタ!(一時停止)

「ああ、料理なら、すごくスムーズにいってるから、君は座って、本を読むなり、テレビを見るなり、楽にしてて。すぐに出来るから」

言葉とは裏腹に苦戦してるのがわかるものの、ソンギョルの気持ちが嬉しくて、にっこりするオソル。

あはは、奴にも苦手なことがあったか・・・。(笑)

いつぞやの、オソルが(半分わざと)キッチン壊滅状況にした時みたいな感じに、だいぶ似てます。。


パスタを作ろうとしているようですが、必死なところを見せまいとするソンギョルが健気です。

オソルが本に夢中になっているところを見計らい、とうとう、禁断の手を使うソンギョル。

棚にそ~っと近づくと、そこにはホイルが被せられたお皿2つ。

《上手くいきますように、 チャンシェフ》

失敗したときに備えて、すでに、完成品は、シェフに作ってもらっていたってことかと思ったけど、よくよく考えたら、そんな時間あったっけ。。。

これって、昨晩から今朝にかけて、自分で先に作ってたってこと?

 

「さぁ、どうぞ」

またもや、オソルの両肩をがっちりつかんで、ダイニングに誘導するソンギョル。

「自分で行けますから・・・」

過度のスキンシップに、腰が引き気味なものの、テーブルの上に、それなりどころか、ちゃんとした料理がオシャレに並んでいて、驚くオソル。

ちゃんと、椅子を引いてあげるソンギョル。

「どうぞ、こちらへ」

「え?」

「座って・・」

手を引き、エスコートも完璧、ナフキンまで拡げてあげるサービスぶり。

「久し振りに料理したんだ。どうしたの?どうぞ、食べてみて」

「ええ、い、いただきます。パスタですね」

じっと見られて、食べにくいったらないオソル。

「おいしいです」

一口食べて、本物の笑顔を見せるオソル。

とはいえ、ぎこちなさから、むせてしまう。

「ああ。まったく・・・。もっと、ゆっくり食べればいいのに」

水を差し出すソンギョル。

オソルの口元についたソースに目を止めるソンギョル。

「ちょっと待って」

紙ナフキンを取ろうとして、手を止めるソンギョル。そのまま、素手でオソルの口元に手を伸ばそうとする。

驚いて、静止するオソル。

 

第11話 隠せないんだけど・・・

 

 

~ジュヨンとのランチ~

ジュヨン「あんた、芸能人かなにかなの?ねぇ、いい加減、やめたら?考えてもみなよ。こんな時間に、オドルやおじさんがこのあたりにいると思うの?」

オソル「ねぇ、人生何がおきるかわかんないって知らないの? どんな筋書きが待っていようといいように備えなきゃ」

サングラスにマスク、フード付きの上着で、完全防備のオソル。

「まったく、恥ずかしいったらないわ」

席に着く2人。

「で? 同居はうまくいってるの?」

「ううん、息もできないくらいよ。うちの代表ったら、私を窒息死させる気なのよ」

「はいはい、それで、あんたはどうやって、彼の強迫神経症を治すつもりなの?あんたみたいに、不潔な人間が・・・」

「ちょっと、代表は、私のこと、不潔じゃないって言ったもん。彼は、私なら大丈夫なんだって」

 

~回想~

朝食での出来事の続きです。

素手で自分の口元を拭おうと、手を伸ばしてきたソンギョルに対して、「どうして、こんなことをなさるんですか?」と聞いてしまうオソル。

「なにが?」

逆に、どこか嬉しそうなソンギョル。

「こんなの、困ります」

「混乱させてるってこと?俺が?」

「いえ、そうじゃなくて・・・私が代表様を不快にさせてませんか?顔に食べ物をつけたりして・・・それにあちこちにこぼしたりするし・・・。本当に大丈夫なんですか?」

「平気だよ。他の誰かがそれをしたら、耐えがたいかもしれないが、キル・オソルさんなら大丈夫だ」

その言葉に完璧に停止したオソルの口元を、本当に、拭ってみせるソンギョル。

はい、(オソルの)しゃっくり!

 

その様子を聞いて、完全に呆れ果てるジヨン。

「え? 本当にそんなこと言ったの?」

「そんなもんじゃないんだから。」

 

~回想~

キッチンで、高いところの棚にあるお皿に手を伸ばそうと、必死に背伸びをしているオソル。

「ああ、もうちょっとなのに・・・」

背後から、す~っと、その皿に手を伸ばすソンギョル。

完全に、ソンギョルの大きな身体に覆われて、すっぽり収まってるオソル。

「こういうときは、いつでも僕に頼めばいいのに」

至近距離でささやかれ、身震いするオソル(笑)

 

ある時は掃除中に・・・。

一生懸命働くクムジャさんと、スチームをかけているオソル。

ちらりと、横目でみると・・・ソンギョルは、リビングの大ガラスを掃除中。

拭き方が、ハート。手を大きくひろげて、弧を描くように、ハート。小刻みに、逆八の字を作って、連続ハート。

「ハ、ハート?」

目を疑うオソル。

ハートの描き方にもいろんなバリエーションがあるのね~(笑)

「ハートなわけないじゃない。そんなのありえない。ムリムリムリムリ~~~」

その場を逃げ出すオソル。

 

話を聞き、ソンギョルの猛アタックぶりに感服したように、拍手するジュヨン。

ジュヨン「ブラ~ボ、ブラーボ、ブラーボ、ねぇ、オソラ。ここまで来たら、もう、彼をあんたのものにしちゃいなよ。ね、捕まえるのよ。さぁ、私は、あんたのために、この愛の秘薬を持ってきてあげたんだからね」
「これ、何なの?」

バッグから、ワインボトルを取り出すジュヨン。

「うちのアッパが、山をおりるときに作った野草のワインよ。これは、夜に効果があるって言われてるの。あんたにとって、すご~く役にたつってわかるよね?あんたのために持ってきたんだけど、どうやら、あんたのボスと一緒に飲んだほうが良さそうじゃん」
「なに、バカなこと言ってんの?冗談やめてよ。恋愛はできないって、言ったでしょ」

「だからなによ、なんだっていうのよ。一緒に住んでんでしょ。なんで、付き合えないのよ。いいから、私の言う通りにすればいいの、わかった?」

「できないんだって」

「なんで、できないのよ!正直、あんたは、彼に惹かれてるでしょ。だから、医者を遠ざけたんでしょ。違う?」

「じゃ、オドルのことはどうなるのよ?オドルがどうにかなったら、どうするの?」

「ああ、あの変な老人よね。映画の見すぎじゃない? (今時)そんな不公平な条件ってある?」

~カフェ~

クンクンに直接会ったクォン秘書。
「光栄ですわ、ダニエル先生が私に会いたがってくださるなんて・・・。」

じっと考え、静かに口を開くクンクン。

「ウリオソリ(うちのオソルは)・・・今、どこにいるんですか?」


「どういう意味でしょうか?キル・オソルさんのことをおっしゃってます?」

「私が聞いたところによると、あなたが、オソルを釜山に連れて行ったとか。話してください、彼女が今、どこにいるのか?」

一瞬、目をそらし、ダニエルの真意を探ろうとするクォン秘書。

 

~ソンギョルの自室~

う~ん、ソンギョルは今日は休日なの?

こんどは、ネットで、恋愛スキルについて、調べまくってます。

 

《デート戦術と戦略》

ああ、こういう言葉、好きそうだもんね(笑)

(1。本をたくさん読む知的な人間になれ)
(2。彼女のために調理するセクシーな男になれ)
(3。彼女の世話をする甘い男になれ)
(4。彼女を救う勇敢な男になれ)
(5。敏感でセクシーな男になれ)

 

玄関のチャイムが聞こえてくる。

「彼女なら、番号を知ってるはずだ。なんで、インターフォンを鳴らすんだ?」

と考えて、ふと、思いあたるソンギョル。

自分も、敢えてインターフォン鳴らしたとき、あったからねぇ。(笑)

「もしかして、うまくいったってことか? そうだよな」

思わずガッツポーズ!

嬉しくて、すぐに、玄関に向かうソンギョル。

「戻ったのか?待ってた・・・・」と言いかけて、ドアの外に立っているのが、クンクンでびっくり!

「へぇ、私を待ってたんですか? それは思ってもみなかったなぁ。それなら、もっと早く来るべきでしたね」

にこやかに笑いながら、ずんずん玄関の中に入ってくるクンクン。

「え・・・、待って、なんでここに? 誰があなたに入っていいと・・・。一旦、ここから出てください、さもなければ、不法侵入で訴えますよ!」

「待ってたって言ってくれたのに・・・」

「え?」

「さっき、そういいましたよね?それとも、誰か別の人を期待してたのかな・・・」

「い、いや・・・。とにかく、なんでここに来たんですか?それに、どうやって、私の住所を調べたんですか?」

黙ったままのクンクン。

「おおお、こんなふうに患者の個人的な情報を悪用してはならないはずだが。」

「ああ、患者情報!そうだ。私は、あなたの情報をもってったんですよね。でも、あなたはミネソタの住所しか教えてくれてないですよね?」

「・・・あ」

玄関にしゃがみ、オソルの白いモコモコうちゃぎスリッパを観察するオソル。

「随分、変わった趣味ですね?」

「ああ、それは私のじゃなくて・・・・こっちが私のです。どっちも買ったのは私だが、でもそれは・・・耳を触らないで! 取れちゃったらどうするんですか?」

いちいち、興奮するソンギョルを更に刺激しまくるクンクン。

構わず、家の中に入っていく。

ソンギョル「どうなってるんだ?」


クンクン「いや~、いいお住まいですね。すごく綺麗だし・・・。私もこういうところに住みたいと常々思ってるんですよ」

ソンギョル「ちょっと!誰があなたが、私の自宅に侵入してこのように歩き回っていいと言ったんですか? 私はあなたを招待したつもりはありません。出てってください。うちから、今すぐ!」

「正式に、自己紹介すべきですよね。お会いできてうれしいです。チョン・ソンギョルさん。今日から、セラピーセッションを始めます。私は、あなたの主治医、チョ・ハインです」

にこやかに、握手を求めるクンクン。

「主治医?」

どうだ!美人すぎる精神科医。

目をくりくりさせるクンクンが異様に可愛くてしかたがない。。。

 

~チョン会長自宅~

おじいの家で、何やら、考え込んでいるクォン秘書。

 

~回想~

ダニエル「つまり、あなたは、オソリが、今、チャン・ソンギョル氏の家で一緒にいると言ってるわけですね?」

うわ~、しゃべり方は物静かなのに、凄みがあるわ。

本当に怖い人ってこういう人なんだよね。

上の美人すぎる精神科医と、同一人物なんですが・・・。

クォン秘書「ええ、あなたもご存じのとおり、彼の認知行動療法に一環であると確信しています。そして、キル・オソルさんは、それをすることを選んだんです」

「私は、彼女が拒むことができない申し出を与えられたので、そうする以外に選択肢がなかったに違いないと思っていますが・・・」

ヨクシ(さすが)、クンクン!

ダニエル「一つきかせてください。チャン・ソンギョル氏の状態が改善しない場合、この取引はどうなりますか?」
クォン秘書「私は、代表様の状態が改善することを強く信じています。キル・オソルさんが、この提案に乗った理由でもあります」

ダニエル「ずいぶん中途半端な答えだと言わざるを得ないですね。客観的に考えてみましょう。患者の(治そうとする)意志の力もなく、専門家以外の人が、外部の援助だけに頼っている状況で、それが実際に可能だと思いますか?」
クォン秘書「私たちはできることすべてをやっています。する必要があるからです。」
ダニエル「それは誰ですか?チャン・ソンギョルさんのご家族ですか?」

即答を避けるクォン秘書。
ダニエル「しかし、彼らの利己主義は再び誰かを傷つけるかもしれません。あなたはそれについて考えたことがありませんか?」

ああ、クンクンの“再び”というキーワードに気づいて!
クォン秘書「私は、これが彼ら両方のために最適だと思っています。だからこそ、提案したんです」

ダニエル「本当に、みんなにとって最適ですか?おそらく、うまくいったとしても、それだけのことです。全てを避けなければならない、地雷除去ゲームのように」
 

ダニエル博士との会話を思い出し、ますます、難しい顔をして考え込んでいるクォン秘書。

そこへ、やってくるおじい、いえ、チャン会長。

「何を考えている?」
「ああ、会長様。さきほど、ダニエル先生と会いました。ダニエル先生は、代表様の主治医になることを志願してきたんです」
「主治医だと?」

「ええ。直接、代表様を訪問すると言ってました」
「それは、いいことだ」

「ええ。ですが、代表様は受け入れるでしょうか?」

余裕の笑みを浮かべるチャン会長。

なにを考えてるのかな?このおじい・・・。読めないんだよなぁ、既に11話だけど。


~ソンギョル自宅~

「誰が、私を治療するようにとあなたに言ったんですか? インチキなくせに」

「インチキ?あ~あ、もし、華佗(医者の最高峰)があなたの目の前に現れたとしても、そんな風にあなたが考えれるのであれば、彼はただのインチキにしかならないでしょうね。」

「華佗だって?・・・まったく」
「強迫神経症の治療としては、電話でのカウンセリングは、どう考えても、十分ではありません。
これからは、あなたと一緒に、さまざまな方法を試してみましょう。」
「私と一緒に?誰が誰と一緒にいるだって?医者なんかいりません。ですから、そのまま帰ってください」

ソンギョルもなかなか折れません。

 

「ああ、おなかすきました。なにか食べるものありませんか?そんなに冷たくしないでくださいよ」

冷蔵庫から、りんごを取り出すクンクン。

「有機農法?」

「農薬だらけですよ。」

それを聞いても、平気で、コートにこすりつけるクンクン。
「こっちがトイレですか?」

ふと、洗面所においてあるオソルの化粧品のことを思い出すソンギョル。

「開けるな! うちのトイレを使わないでくれ」
「行かないと・・・」

困り顔のクンクン。

「どこか外でしてきてくれ」

そそそそ~っと、ソンギョルに近づいてくるクンクン。

「なぜ、あなたは私にパンマル(タメ口)で話してるんですか?」

「え?パンマルで話したければ、そうすればいいじゃないですか」
「そうしようか? これからはお互いにたくさん会うわけだし。 もっと親しくなれるよ。さ、我が友よ。君んちのトイレを使わせてくれ」

「おい、だめだ、だめだって言ってるだろ」

その時、玄関の鍵の解除音が・・・。

ピピピピ、ピロリ~ン♪

「ああ、なんで今・・・」

玄関でオソルが開けるなり、顔だけをだすソンギョル。

「あ、びっくりした!」
「今、ちょっと事情があって・・・」

「どうかしたんですか?あ、なにかお掃除中ですか?それなら、私も・・・」

ぐいぐい家の中に入ろうとするオソル。

「いや・・・私が掃除するから。君は、時間をおいて、戻ってくればいい。漫画カフェか何かに行ってくるといいよ。電話をしたら戻ってきなさい。」

「でも・・・一体・・・」

急にドアが大きく開いて、二度びっくりなオソル。

しかも、表れたのはクンクン。。。

「オソラ~、帰ってきたんだな? お前を待ってたんだよ。あ、これ、なんだよ。さ、中に入ろう。入った、入った。なんだよ、ずいぶん重いじゃないか」

荷物も取られ、引っ張られるように家に入っていくオソル。

すれ違いざま、ソンギョルと目を見合わせ、ど~なってるんですか?と訊ねるも、既に時遅し。

「あいつ・・・」

 

オソル「一体、どういうこと? 私がここにいるってどうやって知ったの?」

ソンギョル「キル・オソルさんがここにいるって知ってたのか? キル・オソルさん、こいつに話したのか?」

とばっちりをくらうオソル。

いいえ! ねぇ、本当にどうなってるの?」

後ろ向きになって、クンだけに訊ねるオソル。

「(小声で)ここにいること、アッパも知ってるの?」

「(小声で)もし、親父さんが知ったら、発狂するだろうよ。俺は、ジャガルチ市場の刺身を楽しみにしてたんだよ。それなのに、ここが釜山か?」

二人の会話を聞こうと、耳をそばだてるソンギョル。


オソル「あの・・・ところで、お二人はお知り合いなんですか?」

ソンギョル「話にならない。こんなインチキのこと知るわけがないだろう」

クンクン「え~、傷つくなぁ。電話で語り合った夜のことを覚えてないの?」

オソル「え?」

ソンギョル「こいつ・・・」

クンクン「ああ、悪かった。 あなたが、私たちの関係を否定したので、少し動揺したようだ・・・」

呆れても物もいえないソンギョル。

オソル「ウリ(私たち)の・・・関係?」
ソンギョル「そうじゃない。そうじゃないって。そうじゃないって、彼女に説明してくれ」
クリリンな目(笑)
ソンギョル「キル・オソルさん、あなたが思っているようなことは決してないから。違うって、ちゃんと彼女に言えよ」

大興奮状態で、必死に否定しまくるソンギョル。

二人を複雑そうな表情で見つめるオソル(笑)。
 

リビングにて、仕切り直し。

オソル「え~、つまり、二人は、もともと治療目的で遭ったということですよね。それって、とても特別な関係ですよね」

ソンギョル「特別だと?もう一度言いますが、私には医者は必要ない。もう良くなったんだ。だから、出てってください」

クンクン「そんなふうに、邪魔者扱いするなって。俺にも、チャンスをくれよ。自分で言うのも恥ずかしいが、これでも、非常に有能で有名な医者なんだから。フォア博士のお気に入りの学生でもあったし・・・。」

ソンギョル「なんで、私にため口で話すんだ?もっと、礼儀正しくできませんか?」

クンクン「そっちが、もっと気軽に話すことを望んだんじゃないか」

ソンギョル「俺がいつ・・・・」

って、つい、さきほどです。。。

悔しそうなソンギョル。


オソル「とにかく、良かったですよね。代表様の主治医が、代表様を治療されるってことですものね。私、代表様の体調が私のせいで悪化するのではないかと心配してたんです。先生様(クンクンのことです)が、私たちと一緒にいられるならば、ずっと気分がいいです」

ソンギョル「キル・オソルさん、どういう意味ですか? “私の体調”? 私は、完全に正常です。大丈夫ですよ」

オソル「大丈夫じゃありませんよ。だって、私、代表様が、毎晩、家じゅうを秘密に掃除してることも知ってます。私がそれに気づかないとでも?」

なんで、それを言うかなって表情のソンギョル。

オソル「ですから、そんなこと言わず・・・」

ソンギョル「いや」

オソル「なぜ、いやなんですか?」

ソンギョル「ただ、いやなんだ」

ほとんど、語気の強さで言い負かそうとしてるだけのソンギョル。(笑)


クンクン「チョン・ソンギョル氏、・・・虫が・・・」

ソンギョル「うちに虫だって? とんでもない。」
クンクン「でも、結構、大きいやつがあなたの脚を這ってますよ」
悲鳴を上げるソンギョル。

ソンギョル「うわ~~、捕まえてくれ!頼む、捕まえてくれ!」

両足ともに、ソファに乗り上げるソンギョル。

クンクン「ほ~ら、平気じゃないですよ」

単純な作戦に引っ掛かるソンギョルを、笑ってしまうオソル。

スリッパを投げつけるソンギョル。

ソンギョル「とにかく、あんたが医者であろうと、俺には関係ない。他人はだれもここに居ることはできません。」

立ち上がるソンギョル。

オソル「他人が誰もいなくていいのはなぜですか?」
急に、オソルに聞かれて、戸惑うソンギョル。

ソンギョル「え?」

オソル「もしかして、私とだけ一緒にいたいからですか?」

 

クンクン「変態・・・」← 呟きに近い感じ。
ソンギョル「いや。一体、君は何を言ってるんだ?そんなことはない。絶対に」

オソル「代表様は、私に惚れさせてみせるっておっしゃって・・・」

もう、これ以上、暴露されないように、オソルを黙らせるには・・・(笑)

「(あなたを)受け入れますよ!」

クンクンにむかって、怒鳴るソンギョル。


手でしっかり、オソルをストップさせてるところ、笑った(笑)

クンクン「よし!」


しまった・・・!

つい、勢いのまま、受け入れるなんて言っちゃった!

すでに、もう後悔し始めてるソンギョル。

クンクン「正しい選択です。決して後悔させませんよ、わが友」

ソンギョル「友? だが、あなたはここに泊まることはできない。わかったか?」

それに関しては、おとなしく頷くクンクン。

ソンギョル「いや、だから、その・・・うちにはもう空き部屋はないっていう意味ですよ。私はただ、カウンセリングを受けるだけですからね」

クンクン「いいでしょう。私はかなり口うるさいです。それに、 どこででも眠ったりしない。」

ソンギョル「口うるさいだって? 一体、彼をどうすればいいんだ」

半狂乱のソンギョルを尻目に、目を合わせるクンクンとオソル。

一体全体、なんで、こうなった(笑)

 

~コンビニ~
カップラーメンをすすっているジェミン。

ヨンシク「それで、追い出されたんですか?一日中、何も食べていなかったんですか?」

ジェミン「生きてるだけでもましだったってことさ。うちの両親は、映画なんかほとんど見ないっていうのに。なんで、よりによって、あれを・・・」

「ああ、あのおにぎりの・・・。結局、両親にばれて捕まったんだ。」

「ああ。生徒たちと一緒に見たらしい」

「それで、これからどうするんですか? 力になりたいですけど、ご存じの通り、うちのアパートは狭いですよ」

「気にするな」

「でも、俺が申し訳なく感じるんですよ」

「俺なら、本当に平気だ」

頼れるのは、ヨンシクだけなのね。

必死なジェミン。

「静かにするからさ。」

「え?それって、どんな解釈をしたんですか?」

頷くジェミン。

「狂ってるのか?俺のところからも追い出されたいんですか?ああ、もう 」

ヨンシクの部屋(孝試院)に来たジェミン。

呆然とする。

「ここが部屋か? 独房じゃないのか?」

「気に入らないなら、別のところを見つけてくださいよ」

「いいや、気に入ったよ・・・」

「トイレとかは、廊下の端にありますよ。でも、ここにいることがバレると困るんで、夜中だけ使ってくださいね。わかってます?」

「心配するなって。おれは、おしっこ我慢するの、得意なんだからさ」

どんと、ベッドに座ると、振動で、壁にかざったフィギュアが落ちてくる。

「気を付けてくださいよ」

壁にむかって、コンコンコンと叩くヨンシク。

「“すみませんでした”って意味です」

お隣さんへの配慮ね。

 

~ソンギョル自宅~

すっかり、くつろいで、テレビをみているクンクン。

少し離れたところに座っているオソル。
「あはは、あの顔の大きさを見てみろよ。なんだよ、あれ」

部屋から出てきたソンギョル。
「なぜ、まだここにいる?」
「ああ、だいぶ遅くなってしまったようだ。随分、長くシャワーを浴びるんだな。挨拶をしようと思って待ってたのに」

「そんな必要はありません。いいから、もう帰ってください」

「いやぁ、お暇も言わずに、帰れないじゃないですか」

もう何を言おうと、クンクンの勝ち。

「ああ、ちょっとトイレ、借りてもいいですか?・・・なんか、悪いものでも食べたかな」

お腹を押さえながら、トイレにむかうクンクン。

 

怒りを鎮めようと、ひたすら、見悶えるソンギョルを見て、気が気がじゃないオソル。

クンクンのことも、何か意図は感じるものの、ちょっとやりすぎだと思ってるのよ。

 

「食事にしませんか?もう料理できてますけど・・」

「いや、結構だ。食欲なんかありません」

部屋に入ってしまうソンギョル。

 

ため息つくしかないオソル。

 

クンクンを送って、マンションの下までやってきたオソル。

「これ、捨てるなんて出来ないよな?」

料理を持って帰ろうとするクンクン。

「あの・・・本当に、何が起こってるの?」

「なにが?」

「どうして、ここに来たの?」

「言っただろ、僕は、彼の主治医だって」

「私がここにいることはどうやって知ったの? もしかして、クォン秘書様に会ったの?」

否定しないクンクン。

クンクン「君はまだこれが正しいことだと思ってるの?家族にも正直に話すこともできず・・・、一体、ここで何をしているの?」

逆に、オソルに訊ね返す。

オソル「それは・・・私にそうする理由があるの」

「もし、それがオドルのためなら、君は他の方法を探すことができなかったの?」

すでに、オドルと結びつけてるなんて、たいした洞察力よね。
「正直言うと、時に、真実を話すより、嘘をつくほうがいい時もあるでしょ。オドルには、私のように後悔してほしくないの」

「それは・・・君が後悔してるってこと?」
「いいえ、後悔はしてない。もし、後悔しているとしても、それは自分で対処することだから・・・」

うーん、クンクンは、それは、オドルにも言えることなんだと、気づかせたいんだろうなぁ。

「手伝おうか。一人で奮闘するよりは、ましじゃない?」

今度は、否定せず、微笑むオソル。

 

~ヨンシクの部屋~

寝苦しそうなジェミン。

ヨンシクは、ちゃんとベッドをジェミンに譲って、自分は床で寝てるんだけどね。

両親が連れ戻しにきたなんていうところを見ると、(教師の家庭と言えども)ジェミンっていいとこの坊ちゃんなのかな。

※教師じゃなくて、教授の子息らしいです。

耐えきれず、廊下に飛び出したところで、他の住人と鉢合わせ。

「誰?」

 

結局、ドンヒョンんちに移動。。

「ありがとう、ドンヒョン」

なぜか、ヨンシクも一緒。。。

ドンヒョン「ジェミナ、お前、いたいだけ、ここにいていいぞ」

寝たふりするものの、にっこりするジェミン。

 

~ソンギョル自宅~

翌朝、部屋から出てきたソンギョル。

「ん?俺のウサギのスリッパはどこ行った?」

・・・視線の先は、ソファで眠るクンクン。

(うちゃぎのスリッパ、履いてます)

あれ? 帰ったんじゃなかったの?

「こ、こいつ!」

ソンギョルも気づきましたね。

「俺のスリッパを返せ~~~~」

 

ソンギョルの絶叫に、目を覚ますクンクン。

「あれ・・いつのまにか、寝ちゃったみたいだな」

「な、なんだと・・・」

「いいソファだな。いつもなら、大抵、新しい場所だと、寝付けないんだけどなぁ」

「スリッパ、俺の・・・。ソファについてるじゃないか!わかってるのか・・・それ、」

もう言葉にならない興奮具合。

「ああ、これ?そんな固いこといわずに、共有するばいいじゃないか」

ソンギョル「出ていけ!俺の家から、いますぐ出ていけ!」

ソンギョルの絶叫に、慌てて部屋から飛び出てきたオソル。

「お、おはよう」

「おはようだと?」

クラクラしてきて、頭を押さえるソンギョル。

構わず、冷蔵庫のジュースを飲むクンクン。

「有機野菜?」

 

~おじい チャン会長自宅~

たまりかねて、おじいの家にやってきたソンギョル。

「おじい様の仕業ですよね? 一体、なぜ、あんな医者を送り込んだんですか? なぜ、突然、私にこんな目に合わせるんですか?」
「ふふふ、お前が朝早くから、ここに来た理由はそれだけか?」

「それだけ? 驚きはしません。おじい様には、全てがおじい様のいいように見えるんでしょう。些細で、面倒で、そして、たいしたことじゃない。こんなことをして、私の強迫神経症が治ると思ってるんですか? いえ、僕はこれを治そうと考えてないんです、するつもりもない。わかりますか?」

「今は、お前はそういうだろうな。しかし、結局のところ、お前は、私に感謝することになるのだ」
「おじい様に感謝?おじい様はまったく同じだ。僕をアメリカに送った当時から。全然、変わってないですよね、おじい様」
「そうだ。私はいつも正しい決断をしようとしてきた。今でもだ。もし、あの当時、私が、お前をアメリカに送っていなければ、お前が現在生きているように、生きることなど出来てはいまい」

言葉を失うソンギョル。

 ギュンサンは、おじいとのシーンが一番、自然な感じがするなりよ。


~ソンギョルオンマのお店~

呼びつけられたのかな、オソルがやってきました。

「いいお店ですね。奥様も、ここで見ると、もっときれいで、ずっとかっこよく見えます。」
「う~、お上手だこと。そうよ、オソラ、私、あなたに頼みがあるの」
「はい?」

黒い封筒をオソルの前に置くオンマ。

「私が、ソンギョルに行くように言っても、絶対に聞き入れないでしょう。だから、私の代わりに、彼に話してもらえる? ここに行かなければならないってことを。」
“書籍出版イベントへの招待”
 

中身に目を通すオソル。

「キム・ヘウォン? キム・ヘウォンアナウンサーが本を出すんですか? 私、本当に彼女のファンなんです。奥様は、彼女のことをよくご存じなんですか?」

「もちろんよ。私はね、彼女を、私の将来の義理の娘に考えてるのよ」

「あ・・ああ、お嫁さんですか?」
「ソンギョルと、キム・ヘウォンアナウンサーなら、一緒にいても、お似合いでしょう」
ようやく、話が見えてきたところで、一瞬、頭が真っ白になるオソル。

「ああ、そうですね。よくお似合いですよね」
慌てて取り繕う。


オンマ「ソンギョルとキム・ヘウォンアナウンサーには、本当にうまくいってほしいのよ。私ね、彼女と美容院で会ったの。どうやら、彼女、まだ、ソンギョルに対する感情があるみたいなのよ! だから、このイベントに行くように言ってもらえない?あの子、前回のお詫びも言うべきなのよ」

笑顔で迫るオンマ。

「あは。もちろん、お伝えします」


~ソンギョル自宅~

オソル「“認知行動療法”?」

クンクン「うん。カン博士が推奨している治療法で、意図的に、彼の強迫神経症を刺激するような何かに患者をさらした後、彼が不安になるような状況を避けたり、逃げたりしようとするのを防ぐというものなんだ。簡単に言えば、彼に、徐々に練習させるってこと。そうすれば、彼は、自然に気楽な環境にさらされても平気になるはずだ。我々は、君がそれを手伝ってくれることを望んでいる」

今、こうして、ソンギョルの家で過ごしていることの“治療的な意味”について、きちんとダニエル博士(クンクン)から説明を受けるオソル。

 

~回想~

「ソンギョルと、キム・ヘウォンなら、一緒にいても、お似合いだと思わない?ソンギョルとキム・ヘウォンアナウンサーには、本当にうまくいってほしいのよ」

 

クンクン「認知行動療法のあとで、カウンセリングを・・・・」

心ここにあらずのオソル。

「どうした? どうかしたの?」

「え?」

「さっきから、すごく困った顔をしてるから・・・」

「いいえ、そんなことないです。どっちにしろ、私は今までと同じように、振る舞わなければならないってことですよね」

「ああ」
そこへ、玄関ドアの解除音が聞こえる。
クンクン「今、仕事が終わったんですか? ずいぶん、遅いですね」

まだ、クンクンがいることに、苛立ちを隠さないソンギョル。

テーブルに置きっぱなしになっている本をチラリと見る。

慌てて、片づけようとするオソルを、背後から、意図的に引き留めるクンクン。


ソンギョル「私のものに触れないようにと、言ったのを覚えてないんですか」

オソル「申し訳ありません」
クンクン「ああ、これ、私が読んだんですよ。」

クンクンの言葉に、目を閉じるソンギョル。

クンクン「さて、いつから、治療を始めますか?」

ギロリと無言で睨みつけても、一向に意に介さないクンクンを見て、部屋に入っていくソンギョル。

バタンと乱暴に閉められたドアに、震えるオソル。

 

部屋で、溜息をつくソンギョル。

「代表様・・・」

心配で様子を見に来たオソル。

「これなんですけど・・・」

オソルが差し出した招待状がなんなのか、すぐに理解したソンギョル、あきれ果てる。

「今日、奥様から、前回の時は、代表様が何も言わずに去ったと伺いました」

「捨ててください。こんなイベントに行ってる時間なんかありません」

「そう言わずに、行ってください。行って、お詫びを・・・

「キル・オソルさん、君は、うちの母がすべてを君に話したと思っているだろうが、君の知らないこともあるんだ。これは単なる本の出版イベントへの招待なんかじゃない。キル・オソルさんは、本当に、私にこのイベントに行ってもらいたいですか。そこに行って、キム・ヘウォンアナウンサーと会って、そして彼女と夕食をとり、デートに行って・・・それは、キル・オソルさんにとって、本当に意味がないのか?」

オソル「すでに言ったはずです。代表様に、恋愛感情はないと。」

さすがに、黙ってしまうソンギョル。

「これ、ここに置いておきますね」

机の上に招待状を置くと、部屋を出ていくオソル。

 

ここまで言ってもなお、態度をかえないオソルに、心折れかけるソンギョル。

招待状を見つめたまま、なにかを考えている。

 

★11話(後半)に続く★

う~ん、なんだか、あんまり進展のない状況で30分過ぎました。

 

細かく見て行くと、、まぁ、いろいろあるんだけど・・・。


 勝手につけちゃった愛称のクンクンの止め時がわからなくなってます。(笑)

本来、チョ君のグン(クン)から付けた愛称なんですけど。

でも、今さらハインとかに変えられる?(笑)

ただ、クォン秘書と話をするときは、ちゃんとダニエル博士なんだよね!


後半も近いうちにアップしたいです。

 

★『まず熱く掃除せよ』11話(後半)に続く★