いやぁ~、高熱は収まったものの、脳が上手く動いてくれません(笑)

いつも以上に、前編・後編共々、ヘンテコな解釈かもしれず・・・すみません。

 

2分割してます。

『まず熱く掃除せよ』第10話(前半)はこちら

 

ネタバレOKの方のみ、おすすみください。お願い

 

~社長室~

ソファーで、横になっているソンギョル。

「家に帰るべきかな。どうせ、母さんはそんなに長く待ってるなんてできないはずだし・・・。キル・オソルとなら、一緒に暮らしても問題ないか・・・一緒に? キル・オソルと? 俺たち2人だけで?」

もう、にやけちゃって、にやけちゃって・・・。

頭を強く振って、なんとか、冷静を保とうとするソンギョル。

「バカか!ああ、もう寝よう」
その時・・・入口の防塵風が猛然と吹き始め、

「だれだ!!」

慌てて、飛び起きるソンギョル。

 

「代表様・・・」

「キル・オソルさん?なんで、ここに?」

もう、見るも無残にバッサバサなオソル。

クォン秘書みたいに、ちゃんと髪を押さえないとね~。


ソンギョル「大丈夫ですか?」

オソル「あ、ええ。・・・どうして、こんなところに泊ってるんですか? 家に戻りましょう」

ソンギョル「あなたたち二人が去るまで、戻らないと言ったのを聞かなかったんですか? それに、申し訳ないが、住み込みの家政婦は必要ありません。いや、気詰まりなだけなんだ」

「知ってます」

「知ってるなら、なぜ・・・」
「実は、今、ちょっとトラブルで困ってるんです。それで、しばらく代表様の自宅にいないとならないんです」

「トラブル?」
「ですから、今回限り、どうか、時間をいただけませんか?」
「それは、俺がどうこうする問題じゃないだろう?」

「・・・・・・・・・」ショボーン
「他に、俺に手助け出来ることは? 問題って何ですか?」

すがるように見るオソルのことが、急に、心配になってきちゃったソンギョル。

そう、オソルは無下にすると、また、自分の前からいなくなっちゃうかも知れないし。
「いえいえいえ、それほど、たいしたことじゃないんです。ご心配なさらずに。あとで、全部、ご説明しますから。ですから、今夜は一緒に家に帰りましょう。それが私を助けることになるんです」
オソルの電話が鳴る。

「ちょっとすみません。・・・・はい、今一緒にいます。ご心配なさらなくても大丈夫です。え?ああ、ちょっと待ってください」

気配を察して、出ないとジェスチャーするソンギョル。

いやいやをしながら、困りきったように、自分の携帯をソンギョルに差し出すオソル。(笑)ショボーンショボーン

しょうがなく受け取るソンギョル。

もはや、この一連の仕草に、潔癖症は吹っ飛んでます(笑)

「もしもし・・・」
「ソンギョル、大丈夫なの?」

涙ぐむオンマ。
「あなたは、オンマがこういうのを嫌ってるのを知ってるでしょう。とにかく、家に帰ってここで寝てちょうだい。ゆっくりできるから。」

「あとで連絡します。切りますよ」

電話を切ると、携帯をオソルに戻すソンギョル。

「本当に、家に帰らないんですか?」

俯き加減のオソル。ショボーン
それを見て、靴を履き、コートを羽織るソンギョル。

「何を見てるんですか? 君が私に家に帰るように言ったんですよ」

「え?」

思わず立ち上がるオソル。

「本当に? 家に帰るんですね?」お願い

「どうやら、ソファを変えるべきなようだ。ここじゃ眠れやしない」

「ああ、助かりました。ああ、良かった」お願い

大喜びのオソルを見て、笑いを隠せないソンギョル。

「奥様も、代表様のこと、すご~く心配なさってました」

「(小声で)なんで、今頃になって、心配なんて」

「本当ですよ。なにも食べられないだけじゃなくて、眠れなくて・・・あんな風に、代表様が出て行かれてからは」

「彼女がそれほど、私のことを心配しているなら、最初から、人になど任せたりしないはず」

「え?どういう意味ですか?」
「何でもありません。行こう。」
と行きかけたところで、ストップ。
「ところで。キル・オソルさんはどうなんですか? 君は心配しなかったんですか?」
「え?」

「オモニの話じゃなく、君はどうなんだ?」

「心配・・・しましたよ。 ものすごく。だから、ここにも来たんです」
「そうなんだ・・・行こう」

あっさりした口調で、口元だけで笑うなんて・・・、だいぶ余裕じゃん。

 

エレベーターの中で、思い出し笑いをするオソル。

「なに、一人で笑ってる? 怖いじゃないか」

「考えてみれば、私がここで働いている間にたくさんの楽しいことがあったなぁって。みんな、どうしているのかな。」
「気になるなら、戻ってくればいい。キル・オソルさんの辞表は受理されてない。あの法律事務所は告訴を取り下げるだろう。だから、君が、あの事件についてまだ罪悪感を感じているのなら、もはやそんな必要はないんだ。しかも、君は罪悪感を感じるようなことなど、なにもしてないじゃないか・・・」

あっち(オドル)の訴訟も、相手が和解を受け入れたんだよね。

タイミングが揃いすぎてるねぇ。

 

自宅に戻るなり、

「ソンギョラ~、ああ、良かった。」

母親の差し出す手を、さっと交わすソンギョルは、相変わらずです。

「別に、どこに行ったわけでもない。一晩、ホテルにとまっただけですよ」

「ああ、一目会えたから、もう帰るわ。本当に行くわね。(オソルに)うちのソンギョルをよろしくね。行かなきゃ・・・」

その殊勝な様子に、ソンギョルが譲歩(笑)

「今日はもう、遅いから、泊っていけばいいでしょう」

「え? なんて言ったの? ここに泊ってもいいって言ったの?でも、あなたは戻ってきたのよね。今夜、本当にここで寝てもいいの?」

「嫌なら、帰ってもいいんですよ」

そっけなく言うと、自分の部屋に引き上げていく。

「オモオモオモオモ・・・・。ね、聞いたでしょ?ソンギョルが、今夜ここで泊ってもいいって言ったわ。 そう聞こえたわよね。」

大喜びのオンマを、微笑ましく見るオソル。

 

さて、遅咲きの青春を迎えたチャン・ソンギョルくんですが、壁一枚隔てた先に恋しいオソルちゃんが眠っているとあって、当然、寝苦しい夜を過ごしております(笑)

 

リビングのソファーで寝ていたオソル。

メッセージに気づく。

《寝た?》

《寝るところです》

《ソファは、寝にくくないですか?》
そう聞いてきたソンギョルをちらりと気にするオソル。

《ありがとうございます、それから、申し訳ありません。》

《何のこと?》と打とうとして、
《どうか、ゆっくりお休みになってください》
先にオソルのメッセージが届く。

ようやく、微笑むソンギョル。

《お休み》

ソンギョルのメッセージをみて、安心して、目をとじるオソル。

 

夜中、起きてきたソンギョル。

オソルに近づき、捲れている毛布を直そうとしたとき、偶然、オンマも部屋から出てくる気配に、慌てて、オソルの上に覆いかぶさるソンギョル。

冷蔵庫に水を飲みにきたオンマ。

人の重みで、目を覚ましたオソル。← 当然よね(笑)

「・・・・!」

「しっ!」

指で、キッチンにオンマがいると合図し、オソルを黙らせようとするソンギョル。

超密着!!

いや~、初日から、飛ばすわ。

さすが、既に、ちうキスマークは済ませた二人(笑)

 

しかし、そう簡単に、部屋に戻らないのが、オンマ。

写真をとって、早速、インスタにアップ。

《息子の家にて・・・ノーメーク》

嬉しそうなオンマ。

 

その間、密着は変わらず。

オソルなんて、目、閉じちゃってるし・・・。

 

オンマがオソルの側を通るときには、またまた、ソファの陰に隠れ直すソンギョル。

 

ようやく、オンマが部屋に入ったところで、やっと立ち上がるソンギョル。

「君は、女性らしく(行儀よく)眠れないのか?このソファはとても高価なんだ。ソファがダメにならないように、あまり動き回らないでください!」

さきほどとは一転、ロマンティックなセリフどころか、毒舌感満載の嫌味を言われて、「??むかっむかっ」なオソル。

さっき、あたしの上に断りもなく、のっかってたの誰よ?!

ま、そこはあまり深く考えず、すぐに眠ろうとするオソル。

なんか可愛い(笑)

 

すぐに、掛け布団を抱えて出てくると、オソルに掛けるソンギョル。
「ああ、暑すぎる。(自分には)暑すぎるので必要ありません。使うなり、捨てるなり、好きにして」

一方的に宣言し、部屋に入っていくソンギョルに唖然としながらも、ソンギョルの不器用な思いやりに、微笑むオソル。

 

~仁川空港~

翌日!

海外から戻ってきたじいじ(会長)を迎えにきた、オンマ&オンマ彼氏。

徹頭徹尾、無視される彼氏は、ほっといて(笑)。

 

「ねぇ、アッパ、今日、私がどこから来たか知ってる? 私がどこで寝たのか、考えてみて。私ね、ソンギョルの家から来たのよ。あの子がそこで寝ていけって勧めてくれたのよ。あの子の家で・・」
「息子のところに泊った母親のどこが、大したことなんだ? (そんなことで)いちいち大騒ぎするな」
「あと、あの女の子もすごく可愛くていい子だったわ。アッパ、どうやって知ってたの?」
それを聞いて、一瞬、立ちどまる会長。

迎えにきていた車に乗り込むときに、クォン秘書に連絡を取るように秘書に命じる。

 

クォン秘書「はい、チャ会長様。すぐにでも予定を設定します。はい」

 

~ソンギョル宅キッチン~

オソル「はい、私はいつでも大丈夫です。わかりました。では」

クォン秘書からの電話を受けながら、ソンギョルのための朝のドリンクを用意しているオソル。


そこへ、部屋から出てきたソンギョル。

朝一番に、顔を見れるなんて、もうそれだけで、言葉に出さなくも、嬉れし恥ずかしなこの状況。

「まってください・・・。朝食にこれをとられるんですよね。」

「ええ、そうです」

素直に飲むソンギョル。


「夕食用に食料品の買い物に行こうと思うんです。夕食を準備しますね。もし、食べたいものがあれば・・・」

飲み切ったボトルを受け取るオソル。

「私が片づけます」

なにも言わず、会釈して家を出ようとするソンギョル。

「あ・・・」

靴をそろえようとするオソルに、「いえ、自分でやります。キル・オソルさんは、こんなことするべきじゃないです。こんなことしないで・・・」と、慌てて止めさせるソンギョル。

別に、メイドだなんて、思ってないんだもん。。。

靴を置こうと屈んだソンギョル、大きめのスリッパに素足のオソルの足に目をとめる。

オソル「でも、それじゃ・・してほしいことはありますか?」

ソンギョル「本当に、大丈夫なんですか?」

オソル「どういう意味でしょうか?」

ソンギョル「こんなふうに、ここにいることについてです。不快じゃありませんか?」

オソル「代表様は、私のせいで不快なんでしょうか?」
答えないソンギョル。

ソンギョル「ここに住んでいる間の、電気器具や他のヒントを使用する方法についてのメモを、リビングルームのテーブルに置いておきました。他に何かあれば、聞いてください。」
これが答えね。(笑)
オソル「ありがとうございます」

このコンマ何秒の間ですら、見つめあっちゃうとこ、初々しいわ(笑)

行きかけて、振り返るソンギョル。

ソンギョル「あ、それから、今日は少し帰りが遅くなると思う」

オソル「え?」

ソンギョル「ただ、君が待っているかもしれないので、言っただけです」

オソル「ああ・・・はい」
ソンギョル「じゃ、夜に・・・」

オソル「はい、夜に会いましょう」
赤面に耐えられず、そそくさと出ていくソンギョル。
オソル「・・・夜に?」
こっちも頬があからんじゃうオソル。

いや~、絶滅危惧種並みの新婚さんみたいじゃん。

~[清掃の妖精]休憩室~
「あ、ちょっとお待ちください」

掛かってきた電話をとるなり、席を外すドンヒョン。

ジェミン「なんで、あんなに秘密があるんだよ。」

なんか、ぎくしゃくしたムードのチーム・ドンヒョン。

カップ麺を作って、ヨンシクと自分の前に、どんと置くジェミン。

「二人でちゃんと仲直りしたほうがいいですよ。なんだか、ここが、休憩所じゃなく、サハラ砂漠みたいに感じるし、とても恐ろしい気がします。」
「なんで、俺たちが仲直りする必要があるんだよ?喧嘩のあと、しただろう。被害者はこっちだっていうの! ところで、なんで、オソルは俺に全然電話してこないんだ?」
「ああ、ヌニムに会いたいなぁ。本当に、釜山にいるのかなぁ」
「釜山? オソルは釜山にいるのか?」

また、滑ったヨンシクの口!

 

~ソンギョル自宅~

釜山じゃなくて、もっと近いところにいますけどね。

 

《寒い時は、制御装置で温度を設定してください。》
《水、ジュース、飲み物は冷蔵庫に入れることができます。》
《洗濯サービスで寝具を殺菌します。君はそれを洗う必要はありません。》

家電の取説をパラパラとめくってみるオソル。

 

「へぇ、たくさん本を読むのね」

家の中の探検です。

洗面所を見回すオソル。

「ここで、シャワーを浴びるのね。素敵なバスタブ・・・バスタブ・・・」

それだけで、顔が赤らんじゃうって、何、妄想したのかな?(笑)

顔をひっぱたいてたってことは、たぶん、私と同じことかもね。。。

「ばかじゃないの。何考えてんの?」

寝室に入ったところで、クムジャさんと遭遇。

「クムジャさんね。こんにちは」

頭を下げ、挨拶をするオソル。

「掃除機に名前を付けるなんて、なんて寂しい生活だったのかしら・・・」

クムジャさん・・・青です(笑)

クムジャさんのことを知るのは、もう少しあとかな。

 

受信したメッセージを見るオソル。

ジェミン《お前、釜山支店にいるって嘘だろ。どこにいる?》

「あの、ヨンシクの奴・・・なんて、軽い口なの!」

《オッパに会いたくないのかよ?》

《俺は、お前のギトギトの髪が恋しくてたまらないよ》

「なんか、問題でもあんの?ギトギトなんかしてないわよ」

いいえ、ただ、眠っていた性癖を目覚めさせただけでしょう(笑)

ジェミン《近いうち、会おうぜ。会いたいよ、ウリオソル》

少し、考えているオソル。

 

~社長室~

相変わらず、髪をおさえて、入室してくるクォン秘書。

「代表様、昨日の設備の説明書が不明確なら・・・代表様?」
机にいないソンギョル。

《なにも、問題ありません》

まるで、クォン秘書が確認しにくるってわかっていたかのように、メモが残されている。

さっさと、定時に帰宅したソンギョルがおかしくて仕方がないクォン秘書。

なにしろ新婚ですから(笑)

 

~ソンギョル宅リビング~

ダイアリーに、切り張り細工の真っ最中のオソル。

今日の、ソンギョルのメモも、しっかり、可愛いシールでデコレーション。

 

そこへ、アッパからの着信。しかもテレビ電話。

驚いて、テーブルの上のあれやこれや、お菓子も一緒に床に雪崩・・・。

「なんで、こんな時間にかけてくるのよ?うわ~、どうしてよう。どっか、壁の・・・あ、ここならいいかな」

- は~い、アッパ

- おお。

アッパとクンクンが一緒です。

「どうしたのよ。忙しくないの?」

「全然、忙しくないさ。洗濯物を畳んでたところだ」

「僕もだよ~」

「お前はどうなんだ?」

「もちろん、ちゃんとやってるよ。あ、天気もすごくいいから、散歩にも出かけたのよ。波の音が聞こえる? ここは、海の正面なの」

「おお、聞こえた、聞こえた」

なんの音出したの? オソル・・・。

「飯を抜くなよ。何か連絡なら、すぐに連絡しろ。オドルに言って、すぐに送らせるから」

「ああ、うん」

「さ、もう切ろう。これも、結局は、遠距離電話だ」

「そうね、電話代節約しましょう」

「じゃあな」

「釜山でもうまくやってるみたいですね」

「あんな小娘に・・・うまくやれるもなにも・・・」

強がるアッパの親心を微笑ましく見るクンクン。

「おいしい食べ物を食べて、きっとリフレッシュしてやってるにちがいありませんよ」

「ああ、忘れてた。レンジの上に、チゲをかけっぱなしだった。うわ、やばいぞ・・・」

大慌てで、キッチンに向かうアッパ。
何の気なしに、天気予報を見るクンクン。
「南海岸と釜山では、突風で大雨が降っています。暴風雨が強くなってきているので、今日は出かけない方が良いでしょう。」

釜山にいて、暴風雨の天気に触れなかった今のオソルの様子を、はじめて、不審に思うクンクン。

 

電話を切ったオソル。

「うわ、まったく。いつの間に、ビデオコールなんて覚えたのよ。・・・・ああ」

滅茶滅茶になったリビングに、溜息をつくオソル。

 

いろいろ同時進行(笑)

げ、ご主人様がご帰宅だよ~。

自分で鍵を開けようとして、一瞬、玄関のドアの前で止まるソンギョル。

ちょっと躊躇って、ようやくチャイムを鳴らした!

オソルに開けてほしいんだ!

「おかえりなさい」って言ってほしいのね。

って、私が興奮してどうする(笑)

 

「あれ、ダイアリー、ここに置いたのに、どこ行ったの?」

 ソファー周辺を探していると・・。

ピロロンピロロン♪

モニターを確認するオソル。

ソンギョルだ~!

「うわ!もう帰ってきたぁ~~~!あ、待って。お帰りなさい」

自分でドアをあけて、入ってきたソンギョル。

「いたんですね・・・」と言ったきり、しばし、絶句。

「これは、なんですか?」

キッチンが大爆発中。

「な、なにがあったんですか?」

「それが・・・特に何も。あの、代表様のために夕食を準備したんですけど・・・ぜ~んぶ、片づけますから!」

笑顔で宣うオソル。

「心配しないで、さぁ、こちらにどうぞ。夕食はこちらです。どうか、召し上がれ。私、代表様が好きだというものを作ってみたんです。じゃ~ん。おいしそうじゃないですか」

オソルの言葉が全然、耳に入らず、ただただ、キッチンの残骸と惨状を見続けているソンギョル。

更に視線はリビングに・・・。

「うちのリビングで、戦争でもあったんですか?」

「戦争? いえ、戦争なんて、ありませんよ。そうじゃなくてですね、私、ちゃんと全部片づけますから。どうぞ、座ってお食べください。すぐに掃除します!」

「いや、なんにも触るな!・・・いや、触らないで。君はそんなに働く必要はない。それに、ケガをする可能性もあります。いいじゃないですか。これが自然です。人間的ですよ」
無理やり、この惨状を、言葉ではフォローするも、この表情のソンギョル。

ソンギョル「食事も、まだ食べていませんよね。 私と一緒に食べませんか? なんだか玉ねぎでも切ったようですね。なんか、涙が出てきて・・・」
意気消沈するオソル。

 

夜中、ソファのあたりに、ダイアリを探しにきたオソル。
「一体どこ? 私のダイアリー、どこに行ったの?」
誰もいないと思ったら、キッチンの掃除をしているソンギョルを発見。


ソンギョル「はぁ・・・これじゃ、住み込みの家政婦を雇ったのか、自分が住み込みの家政婦になったのかわからないじゃないか。他に何をきれいにすればいいかな?」

~回想~

オソル「それじゃ、私はここで何をすればいいんですか?」

クォン秘書「何も」

オソル「え?」

クォン「なにもしなくていいのよ。あなたは、専門の住み込みの家政婦として入ったけど、実際には、彼の強迫神経症を治療するために雇われたの。」
オソル「でも、治療なんて出来ません」
クォン「それなら、混乱させて」
オソル「え?」

クォン「混乱させてなんて、言ったら、それこそ、困らせてしまうかもしれないわね。でも簡単に考えて。いつも、あなたがやっている通りにすればいいの。それこそが、オソルさんがやらなければならないことだもの」

 

クォン秘書との会話を思い出し、落ち込んで溜息をつくオソル。

こういう前段階の話があったのね~♪

 

~翌日~

外部の建物を見て回るソンギョルとクォン秘書。

「なんだか、今日はお疲れのようですね」

「ああ、あまり眠れなくて・・・」

そうか、クォン秘書には、この言葉がいい兆候に聞えるわけね。

「ところで、クォン秘書。女性が自分の家以外に住むときに必要なものって、どういったものがありますか? 洋服以外で」

「洗面所や化粧道具とかってことでしょうか」

「洗面所・・」

「なにか聞きたいことでも?」

「ああ、ミネソタの友達が聞いてきたんですよ。まったく、馬鹿げてますよね」

あまりにも、順調に、ミネソタの友達が頑張っているのがおかしくてしょうがないクォン秘書。

 

ソンギョルが帰宅するのを迎えたオソル。

「今日は、少し早くお仕事が終わったみたいですね」

「ええ。これ・・・」

「これは・・・?」

「使ってください。どうも、使いづらいように見えるから」

照れ臭そうに、さっさと部屋に入ってしまうソンギョル。

目をぱちくりしながら、袋の中身を見ると、可愛いフワフワの白いスリッパで、思わず吹き出すオソル。

 

 洗面所に行ってみると、真新しいピンクのサンダルが、ソンギョルの隣に置いてあり。床には滑り止め。歯ブラシホルダーには、自分のぶんの歯ブラシまで。

歯磨きをしながら、ふと、後ろをみると、化粧水や乳液など一揃いが。

もう、何から何まで、微笑むオソル。

 

オソルが洗面所から出てくるのを待ってるソンギョル。

 

「長すぎないか?長すぎだ。」

ふふ、これも同居あるあるよ。

その時、ソファーの後ろに何かが落ちてるのが見える。

「なんだ、あれ?」

オソルが探してた日記帳です。

ソファーに座り直して、中身を見ていくソンギョル。

日記だっていう感覚がないのかな?

 

《350万ウォン! 訴訟》

《フィギュア、破損。オンマの忌日》

ようやく、これがダイアリだと気づいたソンギョル。

ちらりと、洗面所を気にする。

《休日!》

《仕事に集中できなかった》

見ているだけで、笑みがこぼれるソンギョル。

《いつも、“好きだ”なんて言わなくても》

 

今日、リビングに置いていった注意書まで可愛くデコられているのを見て、なにかを考えるソンギョル。


シャワーを浴びて出てきたオソル。

慌てて、ダイアリーをソファーの隙間に隠すソンギョル。

「あ、私もシャワーを浴びようと思って・・・」

「はい」

ソファーの隙間に、ダイアリーが挟まっているのに気づいたオソル。

力一杯こめて、ようやく引き抜く。

「どうしたの?ずっとここにあったかな?もしかして、代表様が見たとか? まさか! 見てないよね」

 

一方、洗面所のソンギョル。

石鹸で手を洗い、流そうとした時に、熱湯で驚く。

「あ、熱い!」

立ち上る湯気に、正面の鏡に気づいたソンギョル。

浮かび上がった♥️マーク。

じわじわと、にんまりするしかないか、そうかそうか。

 

~韓屋~

緊張した面持ちのオソル。

ゆっくりと、お茶を口にするおじい、いや、チャ会長。

 

~ショッピングモール~

「あ、クォン秘書様、今、どこですか?」

「出先ですけど、どうかなさいましたか?」

「大したことではないんです。ちょっと質問があって。ミネソタに住んでる私の友人について覚えてますか?」

覚えてるも何も(笑)

「その友人が、とうとう、気持ちを告白するって言ってきたんです。で、アドヴァイスを求めてきたんですが・・・」

「告白ですか?」

「ええ。彼はもう、待ちたくないと言っています。」

「そうですね。彼がすでに自分の気持ちを告白することを決心しているのなら、私には、これ以上彼がアドバイスを必要としているかどうかわかりません。彼には、助言するよりもむしろ激励したいです。」

「クォン秘書様は、彼を励ましますか?・・・わかりました。そう、伝えますよ」

電話を切って、その場に足を止めるソンギョル。

ちなみに、スワロフスキーのショップです。

カップルが指輪を選んでいる姿をじっと見つめるソンギョル。

 

 

電話を切ったクォン秘書。

「オソルさん、お話は上手くいった?」

「ああ、はい。それは大丈夫でした。」

暗い表情のオソル。

「どうしました?なんかあったの?」

クォン秘書は、おじいの真意を、どの程度まで知ってるのかな?知ってて、ソンギョルのことをあそこまで煽ったりするかなぁ?敢えてなのかなぁ?

「いえ、なんでもないです。代表様がもうすぐ戻られる頃です」

「そうね。送っていくわ」

背後に、おじいの気配を感じ、表情の固いオソル。

クォン秘書とオソルを見送るおじい。

 

~ソンギョルの車内~

こっちもド緊張なソンギョル。

ええっと、これは、一斉一代のプロポーズなみに気合いの入った、交際の申し込みってこと?

ま、そのまま、一緒に住んじゃう訳だしね❤️

助手席に置いた花束と紙袋を持つと、意を決して、車から降りるソンギョル。

 

~キッチン~

今日の会長との話を思い出すソンギョル。

~回想~

会長「クォン秘書から、すでに、全部聞いておるとは思うから、ワシからは短めに、一つだけ、話しておきたいのだが、ソンギョルに対する君の気持ちを大きくさせないでもらいたいのだ。

たとえ、あいつが、君を好きだと言ってきても、それを受け入れないでほしい。君は、私が言おうとしていることを理解してくれるね? もし、君がその一つのルールを守れば、私は私の言葉を守り、君の弟さんを、大学在学中は勿論、卒業後も(選手としての)支えていくことを約束しよう。私には、君自身が弟さんの面倒を見られるよう、保証することもできる」

おじい~!ムキー


会長の言葉を思いだし、暗くなるオソル。

 今は、利用価値のあるオソルだから、水も掛けられず、白い封筒を投げつけられることもなかったけど、究極の交換条件を出されていたのね。


カトラリーを磨き、引き出しにしまおうとして、見慣れたものを見つける。

赤いマグカップ!

「これは・・・」

 

花束とプレゼントを背中に隠し、部屋に入ってきたソンギョル。

「キル・オソルさん、キル・オソルさん、帰りましたよ、キル・オソル・・・」

「ああ、お帰りなさい」

小部屋から出てきたオソル。

「ああ、いたんですね」

「お食事、まだですよね? すぐ用意しますね」

「あの、キル・オソルさん。実は、話があるんです。何の話かというと・・・」

言いよどむソンギョルを見て、ふと、後ろに隠した花束に気づくオソル。

「実は・・・」

「ちょうど良かった。私も、代表様に少し話があったんです。なぜ、私のカップが、代表様のところにあるのですか?」

「カップ? あ、見ましたか?」

「もしかして、代表様は私のことが好きなんですか?」

「それは・・・あのカップのことは、他に探し物をしてて・・・」

「私、誤解を防ぐためにこれを先に言わなければなりません。私は、代表様とお付き合いしようなんて思ってません。」

「何だって?」

頭真っ白なソンギョル。

「恋愛感情はありません。ですから、今後は、代表様も、誤解されるかもしれないようなことを控えて頂けたら、嬉しいです。どうかお願いします!」

部屋に戻っていくオソル。

呆然自失状態なソンギョル。

 

(振られた形の)ソンギョルも辛いが、宣言したオソルも辛い。

オソルが、自分の部屋に持ってきた赤いカップ。

 

なにも知らないソンギョルが、おじいの指示のことを知るのはいつになるのかな。

 

翌朝、起きてきたオソル。

出掛けようとしたソンギョルと鉢合わせ。

気まずい!

ぎこちない!

「あ、気をつけていってらっしゃい」

頭を下げるオソル。

スタスタとキッチンに入ってきて、花束が捨ててあるのを目にする。

この無造作感が、ソンギョルの心そのままのようでみてられない!

 

軽くショックを受けたオソルのあとを、背後から急に追ってきたソンギョル。

オソルの手首を掴むと、振り向かせ様に、キャビネにドン!

「恋愛感情はないだって? それなら、俺がやるまでだ。

君を

俺に惚れさせてみせる

必ず

 もう落ちてるんですが、これ以上どーしろと(笑)恋の矢


★第11話(前半)に続く★

 昨晩の茫然自失ぶりが嘘みたいに、強気なソンギョル。

一体、一晩で、どんな心境の変化が?(笑)


オソル、いろんなものを背負っての同居スタートです。

単なるウレシハズカシな同居じゃないのがかわいそうで。えーん

キーパーソンのクォン秘書、今度はどんな動きを?


ドンヒョンたちのちょっとした亀裂も、クンクンの洞察も、あっちもこっちも気になるとこだらけ!


★『まず熱く掃除せよ』第11話(前半)に続く★