言えないことが多すぎて、どんどん、内部で膨張している副会長様。
そして、雑感が膨張しすぎて、分割しないとヤバくなってきた7話です。(長くてごめんなさい)
ネタバレOKの方のみ、おすすみください。
【7話】
蔵書の整理中に、採用時の履歴書を見つけたミソ。
自分がなぜ、採用されたのかずっと不思議だったと、改めて打ち明けるミソ。
総務課で派遣社員として働いていたとき、上司に薦められて応募したものの、とても受かるとは思ってなかったのに、受かったので、正直衝撃を受けた、よかったら、訳が知りたいと、ヨンジュンに訊ねる。
「特に理由などない。さっきも言ったように、君がキム・ミソだから採用した。キム・ミソさんが、スペックが一番大したことなかったから。」
「はっ?」
自分と共に、アメリカでの激務に耐えられそうな人を選んだ、優秀な有資格者が対応できるとは思えなかった、つまり、そう簡単に、他の会社にスカウトされたり、辞職しそうにないタイプってことのようです。
「・・・もっと特別な理由があるのかと思ってました」
ムッとしながらも、淡々と仕事の続きに戻るミソ。
本当はもっと特別な理由あるんだぞーーって、オーラ出しまくりで、佇むヨンジュン。
帰り際、先ほど、ソンヨンと会っているのを見かけた、と、ミソを呼び止めるヨンジュン。。
「ずっと探し続けていたオッパに会えた感想は?」
「嬉しかったですけど、実はまだ、実感が湧かないんです」
「そうか、当然、俺とも何があったのか、聞いたんだろう。兄貴と俺の間のことや、俺が兄貴をそこに置き去りにしたからだと。」
「ええ。副会長様に、当時の記憶がほとんど無いことも伺いました。
当時の記憶がなくなっているのは、忘れてしまいたいと強く願っているからです。おそらく、とても辛いことがあったからだと思います。だから、ご自分を責めないでください。」
今回は、ミソに言えない秘密を抱えたヨンジュンの耐える表情が多いです。
疲れて家に戻ったミソ。
『オッパへ』と書かれたノートを開き、中の日記を読み返す。
かくれんぼの鬼(探し役)が、もっと上手になったら、絶対、オッパを見つけ出すと書かれたページ。
その頃、ミソの履歴書を見ながら、考え込んでいるヨンジュン。
《もしかして、以前から、私のことをご存知だったんですか?》
~回想~
総務課一般スタッフの会食だから、管理職のヨンジュンは特に参加する必要はないと言われても、
「いいえ、私を支えてくれる大切なスタッフたちですから」と参加するヨンジュン。
「参加できて嬉しいんです」と呟くヨンジュンの1視線の先はミソ。
敢えて、ミソの隣に座ったヨンジュン。
しばらく、先輩たちと話すミソの横顔を見つめたあと、「お名前は?」と話しかける。
「あ、キム・ミソです。」
「キム・ミソさん、私が誰か知ってますか?」
「はい、会長様の息子さんです」
ハキハキと答えるミソに対し、思わずがっかりした表情を浮かべるヨンジュン。
「間違っていましたでしょうか?」
「いえ、その通りです」
安堵して、微笑むミソ。
別の日、「ああ、総務課で臨時に働いている者を知ってるんです。彼女も応募させてください」
なんと、人事に手を回して、ミソに随行秘書に応募させたのは、ヨンジュンだったのでした!
総務課にいることも知ってたし、きっと、ずっとミソの動向を追ってたってことよね。
実は、ミソ以上に、緊張して、部屋で待っていた、着任初日。
「キム・ミソです。今日から専務付きの秘書として、頑張りますので、よろしくお願いいたします」
「私も君と働くのを楽しみにしていたよ。よろしく。」
いつまでも、90度のお辞儀のままのミソ(笑)
「顔をあげていいよ」
満面に笑顔を見せる初々しいミソには気づかれてませんが、もはやポーカーフェイスとは言いがたいくらい、嬉しさ駄々漏れ(笑)
9年前のことを昨日のことのように思いだし、ため息をつくヨンジュン。
~パク社長室~
ユシクに報告するミソ。
「ヨンジュンじゃなくて、彼の兄さんの方だったって?」
ミソの失望を感じとるパク社長。
「なんだか、残念そうだね」
それを否定し、判明した事実関係を伝えにきただけだから、今後もこの件をヨンジュンには内密にしてほしいと頼み、出ていくミソ。
「なんだか、ヨンジュンが脇役に回った感じだな」
不安になるパク社長。
知人にランチに誘われても、午前中の会議が長引きそうだと断るお利口さん!
「で、会議資料はどこだ? ソル秘書?ソル秘書?」
~秘書室~
その頃、ソル秘書は、副会長付きの秘書室でまったりと休憩中。話題は、週末に迫ったワークショップについて。
チャン部長、ソル秘書をワークショップに誘う。
曜日を勘違いして、資料の準備を終えてないソル秘書。
「一日に一回はなにかを忘れるんだ」
秘書運には恵まれてないパク社長。
~会長本宅~
リビングで話すソンヨンと会長夫妻。
「ねぇ、いつになったら、母さんに付き合ってくれるの?昨日だって一日中、出掛けてたわ」
「ごめん。重要な人と会ってたんだ」
「重要な人?」
思わず顔を見合せる両親。
「彼女か?」
「まぁ、そんなような感じ?」
「またなの?遊び人ね」
「今回は違うよ。今度こそ、運命の相手に会えたんだ」
含みを持たせて席を立つソンヨン。
「あの子、冬が好きなせいか、いちいち、言うことがロマンティックよね」
変なところで、感心する奥様。
ソンヨンからの電話で、ランチに誘われるミソ。
「昨日は突然すぎて、あまり話せなかったからね」
そう言われて、そっと、仕事中のヨンジュンの方を窺うミソ。
「今週の業務報告です」
ジアを、UK グループの会合に同伴させるつもりだと、ヨンジュンに報告するミソ。
それ以外、特に特別な予定は入っていないと説明する。
その後、(ここが本題)本日のランチは別々にとってもよいか、とお伺いを立てる。
「なにか約束でもあるのか?」
ソンヨンに誘われたと正直に話すミソ。
たっぷり7~8秒ためてから、「そうか」と了承するヨンジュン。
「はい、それでは」
副会長室を出ていくミソ。
もう仕事どころじゃない。まじで考え込むヨンジュン。
~レストラン~
「昨日はよく眠れた?僕は眠れなかったよ。」
どこか嬉しそうですらあるソンヨンと違い、ずっと探し続けた相手が思いがけない人間で戸惑いを隠せないミソ。
「もし、僕を見つけたら何がしたかった?」
「さぁ。ただ、探し出したかったんです。それだけです。」
「初恋みたいな感じ?」
返答に困るミソ。
「いえ、そういうんじゃないですけど」
「君の初恋じゃなかったとしても、僕の記憶を取り戻す手伝いをしてくれるんだよね」
秘書風の笑顔を見せるミソ。
レストランを出てきた二人を待ち受けているのは、“副会長様”!
「副会長様、どうしてこちらへ?」
驚くミソ。
「キム秘書こそ、どういうつもりでここにいる? UK グループとの会合の件、忘れていたのか?」
「それは先程も、ジアさんに同伴させるとお話しましたが」
「君の仕事だ。先方は機密事項保全に、とても神経質だ。会合にには同じメンバーであることを望んでいる。君も承知しているはずだ」
そんなの初耳です。
しかし、そこは秘書の鑑、ソンヨンに向き直ると、ここで失礼すると、穏やかに頭を下げる。
「わかりました。じゃ、またあとで。」
「キム秘書、先に車で待っててくれ」
「はい」
男二人、対峙してます。
ミソにはもう会うなと牽制するヨンジュン。
「俺たちに干渉するなよ」
「“俺たち”?そういうのは、俺とキム秘書のような間柄で使うべき言葉のはずだが。俺たちは9年間、お互いにうまくやって来た。」
「知ってるか?実際、ミソさんは、9年よりも遥かに長く俺のことを探してたんだ。ずっと長い間、俺に会いたがってた。彼女の切実な願いによって、ついに再会した。お互いに運命付けられているんだよ、俺たちは」
「小説でも書いてるのか?その件については、真実が明らかになるのは明白だ」
「さぁな。何が真実かそうでないか、見ていけよ」
あら、ヨンジュンが運転してる!
「さっき、奴が、“また後で”と言っていたが、どういう意味だ?」
「ああ、仕事帰りに、作家様と再開発地域に行ってみるつもりなんです。」
「再開発地域?」
動揺しまくりのヨンジュン。
「ええ。私が住んでいたところは、すでにユミョンランドの一部になっているので行くことはできませんけど、近くの似たようなところに行ってみようということになったんです。そうすれば、なにか思い出せるかもしれません。作家様もですし、私の古い記憶も甦ってほしいんです」
「ダメだ!行くな。行くなと言ったら行くな!」
結構、必死です。
「・・・行きたいんです。私にも知りたいことがたくさんあるんです」
そう言われると、それ以上強く言えないヨンジュン。
さて、恒例のギィナムタイムです。
ボン秘書に話しかけるついでに、ジアへの「言うなよ」脅迫は相変わらず。
秘書室の週末ワークショップに、ギィナムも誘うボン秘書。
一体、この人は何の権限があって・・・(笑)
一度は断るものの、そこへタイミングよく表れたチャン部長が、紛らわしい発言を連発。
そのたびに、いちいち、秘密をばらしたのではと疑われるジアもたまったものではなく。
結局、ワークショップ一緒にいくことになってるし・・・。(笑)
******
ミソが、予定のリマインドにやってきました。
タッチパッドを見ながら、頷くだけのヨンジュン。
「キム秘書は?親愛なる古い友人と一緒に、記憶を呼び戻しにいくつもりなのか?」
「え? ああ、まぁ」
( 行くな、行くな・・・)
必死に、目で訴えるヨンジュン(笑)。
( 行くな!)
ヨンジュンの思いの強さは伝わらず・・・。
「それでは、失礼します」
あっさり、キム秘書退場(笑)。
「どこにいこうとしてるんだよ。古き良き思い出のために行くだって?俺の側でもっと思い出を作る努力をすべきだろう。」
ここで、ブチブチ言ってても、始まらないと思います。
ミソを迎えにきていたソンヨンが車から降りてくる。
車中のヨンジュンとパク社長。
「一体どうしちゃったんだよ。お前が、トレーニングのために、公式な会食をキャンセルするなんて」
「今日は、冗談に付き合う気分じゃないんだ」
「なにかあったのか?」
「さあな」
なにかを察するパク社長。
進行方向に、ソンヨンとミソが一緒にいるところを先に気づいたパク社長が、慌てて、ヨンジュンの目を覆います。
「俺はだぁれかな?」
「おまえ、なにやってんだよ!手をどけろ。」
「だぁ~れだ?」
なんと言われても、しぶとく手をどけないユシク。
ソンヨンの車が行き過ぎてから、ようやく手を離すパク社長。
「誰かな、だと?お前がパク社長だと知らない俺だと思うのか?」
「お前は俺のことを全部知っていると思ってるかもしれないが、そうじゃないかもしれないぞ」
ああ、本当に、この人はどこまでいい人なんだ(笑)
「なんだと?」
「俺は、ただの友達なんかじゃない。俺はお前が傷つくところを見たくないほどの親友なんだ」
息遣いだけは上がっている2人。。。(苦笑)
~再開発地域~
ゆっくりと周辺を見ながら、歩くソンヨンとミソ。
「このあたりが一番似ています。どうですか? なにか思い出せますか?」
「よくわからないな。俺たちを誘拐した女性は、既婚者の愛人だったようだ。中絶させられたあとで、一方的に別れを告げられた。怒りのあまり、我々を誘拐した。」
なんとも、衝撃的な事件内容
「ええ、そのようです。ただ、あの時、私たち以外にも他に誰かいたような気がするんです。」
「ところで、あの家からどうやって逃げだしたか、覚えてる?」
「さぁ、でも、そこから逃げる時、一緒に手をつないでいたのは覚えてるんです。私の家まで一緒に歩きました。」
「僕が君の家まで?」
うなづくミソ。
でも、ソンヨンからは何一つ、肝心な部分が、かえってこないのよね。
もっと気楽に話したいから、当時のように、オッパ(お兄ちゃん)と呼んでほしいと要求するソンヨン。
ちょっと、いや、だいぶ、躊躇うミソ。
~トレーニングジム~
サンドバック、ぼっこぼこ。
目の前に浮かぶのは、カフェで話をしているソンヨンとミソ。
きゃ~~、パク社長、別に太くも細くないのに、なんか、全体的に、ひ弱感があるのはなぜ?(笑)
答え:隣に、パク・ソジュンがいるからです。
「おい、ヨンジュン、いまのキックはなんだよ。もっと、エッジを効かせて、脚をあげなきゃ。もっと一生懸命やれよ」
ヨンジュン、無言で、ハイキック決めた(笑)
どうよ、この脚の伸び!← 自分のものじゃないのに、自分のものだと錯覚するくらい、久し振りに、キャプチャー作業に喜びを感じた~~。
この肉感的なところ、サムマイウェイを思い出す。
「スパーリングやるか?」
一応、受けてたつポージングはするものの、
「・・・悪いな」
うん、引くべきところは引くのが賢明です。
「なにがあった?怒ってるみたいだぞ」
「絶対に奪われたくないものがあるんだ」
「なるほど、たしかに、奪われるべきじゃないな・・・キム秘書」
頷きかけて
「何言ってるんだ? 別にキム秘書のことなんかじゃないぞ」
「いい加減にしろよ!バカオーナー! いつまで、お前のいとこや同僚の話で誤魔化すつもりだ。俺を信じて、さっさと告白しろ!ぐちぐち言ってないで、男になれ!」
「・・・いや」
いつにないパク社長の剣幕に、タジタジ。
「もう、じゅうぶんだ。いますぐ、キム秘書のところに行って、お前の気持ちをぶつけてこい!お前とキム秘書は、永遠にお互いにサム(썸)でいるわけにはいかないんだ」
「サム(썸)だと?」
「それじゃ、お前ら二人をなんて言うんだよ?お互いに思い合っているのに、付き合わない。それを“サム”以外に言い表すもっといい言葉があるのか?」
あら・・・親友の正論には弱いのね。
「行けよ。今すぐ行って、彼女を捕まえてこい。お前、誰だよ、イ・ヨンジュンだろうが!物でも人でも、望んだものは全部手に入れてきたじゃないか。ほんと、面倒くさい奴だな」
「面倒な奴だと?」
「それは撤回しても構わないが・・・、お前ならできるよ」
覚悟決まったかな?
~カフェ~
「頼まれていた日記です。記憶を取り戻す手助けになるといいんですけど・・・」
「実は、いままで、ずいぶんヨンジュンを責めてきたんだ。彼があんなことをしなかったら、こんな目にあうこともなかった、と。でも、そんな気持ちは、今日みたいに、ミソさんが僕と一緒にいてくれることで、少し消えてしまった。」
「え?」
「僕たちは、こんなふうに一緒に何が起きたのかを分け合える。今は、ヨンジュンに感謝したいくらいだ。」
こんなこと言われても、困るっつ~の。
電話で~す。
「はい、副会長様」
表情が固くなるソンヨン。
「え?緊急ですか?」
二人を交差点まで、出迎えてるヨンジュン。一触即発の二人。
「今日は、ずいぶん、緊急事態が起こるんだな。副会長が無能だからか?」
「逆だ。副会長があまりにも有能だから、いつも攻撃の対象となるんだ。あ、お前にはあまりにも有能で攻撃される痛みがどんなものかわからないか。」
殺伐とシビアな雰囲気に、ミソが「お忙しいでしょう。どうぞ、お気をつけて」と間に入る。
「ああ。僕から連絡するよ、ミソ」
「はい、運転お気をつけて。ソンヨンオッパ」
ピキ!
ヨンジュンの脳細胞、何億個か消滅したような音がしました。
「オッパ?」
勝ち誇ったように、帰っていくソンヨン。
オッパ、オッパ、オッパ、オッパ・・・・
「オッパ? 君はあいつをそんなふうに親し気に呼ぶのか?」
「ええ、オンニ(お姉ちゃん)とは呼べませんから」
本当に緊急事態で呼び戻されたと思っているミソ。
いい加減、気づきましょうか、ミソちゃん。
「空腹だ。ラーメン作ってくれ。俺が空腹なのが、緊急事態だ」
「一体どういう・・・」
「俺を誰だと? ユミョングループの全責任を負ってる人間だ。俺の肩には、全従業員とその家族の生活がかかってる。」
「それで?」
「そんな俺が、ラーメンを食べられないせいで、仕事に集中できないんだ。これ以上の緊急事態があるか?」
もう呆れて言葉もないミソ。
「だから、ラーメンが食べたい、いますぐだ」
お店に入った二人。
「俺が欲しいのは、このラーメンじゃない」
でしょうね。
「私だって、のぞんでるのは、こういう状況じゃありません。なぜ、副会長様は、私たちを妨害なさるんですか?」
「なに?妨害?」
ヨンジュンが、ソンヨンをよく思っていないことはわかっていても、記憶を甦らせたいと訴えるミソ。
「古い記憶なんか埋めてしまえ」
「え?」
「人間は、未来に向かってすすむものだ。いつまで、そんな昔の記憶に振り回されるつもりだ?全部過去のことだ。それなのに、まだ、そんなものが重要なのか?それは、君と“サム(썸)な関係(友達以上恋人未満)”の男を怒らせるに十分なほど、重要なことなのか?」
「え?“サム”ですって?」
「そのとおりだ。この言葉自体には深刻な意味はないが、こういう微妙な感情を端的に表す言葉が他にない。俺はキム秘書が好きで、キム秘書はもっと俺が好きだ。俺たちは、“サム”だ。違うか?」
「いえ、それは・・・」
「キム秘書も認めるだろう?俺たちが、お互いに“サム”だと。」
本来、サムは、当事者が言葉にした時点で、サムじゃなくなるんだけどな!(笑)
「しかし、それをなんだ? 子供時代のオッパだと? 古い思い出以上のものを見つけたい?少しは礼儀ってものがないのか?」
最悪のタイミングで、ミソが注文した餃子が運ばれてきちゃって・・・。
「こういう会話を、こういう場所でするとは思ってませんでした(怒)」
「こういう場所に俺を連れてきたのはキム秘書だ」
ミソの怒りメーターが静かに上がってます。
ミソの自宅前。
さっさと自宅に入ろうとするミソ。
「キム秘書。」
それでも、つい、秘書の承りポーズをとってしまうミソ。
「俺は、頭もいいし、イケメンで、大金持ちで、有能だ。だから、俺を拒絶するのはやめて、結婚してくれ。今回のは、君を引き留めようとした前回とは違う。その・・・つまり、君を退職させたくなくてしたことだと認める。しかし、今、状況は変わったんだ。本気なんだ。だから、俺たち、こんな“サム”みたいなごっこ遊びはやめて、本当に恋愛しよう。」
ええっと、これはかっこいい告白になるのか? そうなのか?
黙ったまま、ヨンジュンをみつめるミソ。
ドキドキしながらも、ミソの返事を待つヨンジュン。
「こういうのは違うと思います」
あ、やっぱり。
くいっと口角あげた「お仕事笑顔」で、理由を説明するミソ。
「副会長様は今、嫉妬のあまり、ただ失いたくなくて、口走ったようなものです。こんな風なやり方で、関係を始めたくありません。この雰囲気と状況で。そういうのが嫌なんです。」
混乱するヨンジュン(笑)
「とにかく、今はいいタイミングとは思えません。それでは」
「おい、今だろう、今がまさにその時じゃないか!」
かまわず、外階段を昇って自宅に入っていくミソ。
「一人の女に、奈落に突き落とされるのは、なんどめだ?」
犬の遠吠えが物悲しい。。。わぉ~ん
「なぜ、毎回毎回、告白してくるのよ?」
そりゃ、あんなんでも、ヨンジュンも必死だからです。
******
あ、週末は、ワークショップでしたね。
「ソル秘書、 今日、一番乗りだったって聞いたけど」
学生時代も、授業には遅刻しても修学旅行とか遠足には一番ノリだったと答えるソル秘書はあくまでも部外者(笑)
「ソル秘書、必要な食料品を全部用意したのか?」
「肉は! バーベキュー用の肉は絶対必要なのよ!」
じゃじゃ~ん。
クーラーボックス一杯につめられた肉、肉、肉。
「みなさんがお好きかどうかわからなかったんですけど、とりあえず、種類だけは一杯買いました。好きな部位を選び放題です。」
「野菜も買ったの?」
じゃじゃ~ん!
「酒は?」
じゃじゃ~ん!
「見直したわ。仕事じゃないと、こんなにできる人だったのね」
「ってことは、これだけのことができるなら、いつの日か、君もキム秘書みたいになれるかもしれないぞ」
なんか楽しそうでいいね。
そこへ、いつものスーツスタイルで現れたギィナム代理。
「君、その恰好で来たのか?」
「ええ、私は、ワークショップとは、いつもの仕事の延長線上にあるべきだと思っているんです。」
本当の彼を知るのは、ジア一人だけ。
出発に盛り上がるメンバーを尻目に、ジアのリュックをひっぱり、少し離れたところで内緒話。
「キム・ジアさん、君は、どうして僕がこのワークショップに参加しようと思ったかわかる?」
「え? それは、アートセンターの詳細を知りたかったからじゃないんですか?」
「違う!キム・ジアさんを監視し続けるためだけに来たんだ」
そこまでしてイメージを守ろうとするギィナムが理解できないジア。
「当然、大問題だ!周囲はみな、俺のことを仕事人間だと思ってるんだぞ。この会社の中で、もっとも活躍している男性社員と言われてるんだ。絶対に、自分の公的なイメージを台無しにしたくない。だから・・・」
いつもの“お口チャック”のポーズです。
大変な男に目をつけられたのかもしれないジアちゃん。
あ、カピョンのサービスエリアで休憩してるってことは、研修場所はそれより遠いとこ?
ボン秘書が薦めたトッポッキが、ギィナムのスーツに落ちた(笑)
自分で1着しかないことを口走ってしまうも、10着もっていたとしても、1着しかないように大切にしていると誤魔化す。。。
そこへ部長が、うどんにするか、ラーメンにするかで迷ってた~と、呑気に登場。
みんなにもシェアする部長。
「“ラーメン一杯でもいかがですか?”」
みんなで、爆笑する。
ミソだけ意味がわかってない。
部長たちの会話から、女性からの誘い文句だと、初めて知る。
~回想~
するまでもないか(笑)
「副会長さま、ラーメンでもいかがですか?」
初めて、ヨンジュンを自宅にあげたあの晩のらーみょん、誘ったのは自分だ。。。
ミソの顔色が蒼ざめる。
「いつから、ラーメン一杯食べましょうって言葉がそんな合意を含むことになったんですか?人には、本当に、ただラーメンを食べたい時だってあるじゃないですか。」
ミソにムキになられて、困っちゃうメンバー。
必死に誤魔化すも、内心、滝のような汗が流れているミソ。
自宅で、ドローンを飛ばしているヨンジュン。
これって、一人でやってて楽しいものなのか?
「なんだと? 嫉妬心にかられ、失いたくないから口走った、だと?つまり、俺の言ったこと全てを誤解したってことか。」
考えるヨンジュン。
~ワークショップ会場~
到着後もまったりする一同。
GALAXY9、必死にアバター作成方法を啓蒙中。スポンサーになってるドラマのどこかに入れ込んでくるよね。
ワークショップとは名ばかり、日頃の喧騒を避け、田舎を満喫しようと、宿舎を出たところで、ヤン秘書を伴った副会長(ノーネクタイで若干、カジュアルめ)が到来。
消毒車の煙越しだよ。
皆、夢か幻かと口あんぐり。
「副会長様が、なぜ、ここへ?」
「私がここに来たのは・・ヤン秘書のためだ。」
ヤン秘書本人も含めて????
「ヤン秘書もこのチームの一員なのだから、明らかに、このワークショップにも参加すべきだろう」
ああと納得する一同。
いつも、この手で丸め込まれてるようです。
「それなら、別に、ヤン秘書一人で来ても良かったのでは?」
お、黒ミソちゃん(笑)
「一人で送り出そうとしたが、私のために一生懸命働いてくれる君たちにとって、私が参加することに意味があると思い返して、ここに来た。」
「それでは、二日間とも滞在されますか?私たちと」
「ああ。君たちがいても、このイ・ヨンジュンなしでは、このチームが完成しないのだ」
こうなったら、受け入れるしかない、しがない給与所得者の皆様。
「で、今から、どこへ行くつもりだったのか?」
労働者階級の自由は短かったね。
急遽、プレゼン準備に取りかかることになり、こんなはずじゃなかったとがっかりするメンバー。
部長、コンセプトを説明してあげてるけど、あまり中身無し。
パク社長のソル秘書、「なんで来ちゃったのかな、あたし」
フルーツを準備してきたミソが、ヨンジュンに呼び止められる。
「キム秘書、なぜ俺がここに来たかわかるか?」
「先程、ヤン秘書のために来られたとおっしゃってました」
「いや、あれは真の理由じゃない。君のために来た。君が俺に怒り、拒絶し続ける理由を考えていたら、とても家になどいられなかった。それに、君が子供の頃の初恋のことを考えるのも嫌だ。だから、毎秒、俺のことだけを考えさせるためにここに来た」
こんなこと言われたら、気絶する!(笑)
「このワークショップの最終目的はなんだと思う?」
「チームの団結と協力体制を築くこと?」
「違う!このサムな関係を終わりにし、恋人関係を築くことだ!」
「え?」
「期待してろよ。ワークショップが終わる頃には、君は俺の恋人になってるから」
そこへ、ジアとヤン秘書が恐る恐る近づいてくる。
「あの、副会長様が、キム秘書が副会長様のなにかになるっておっしゃってたように聞こえたんですが」
さすがに慌てるミソとヨンジュン。
「いや、ただ、私がここに来たからには、ワークショップが特別なものになるだろうと話していたところだ」
こういうところ、ホントうまいのよ、この男。
さて、誰一人、必要性を感じてないプレゼンテーションが始まりました。
ギィナムは、自分のイメージを守るために、出世も大事なのかな。副会長の前で張り切るけど、全然相手にされてない(笑)
山の中のオリエンテーリング(リボン探し)が、二人一組でペアを組むと聞き、賛成するヨンジュン。アイコンタクトで以心伝心とか、相手選びも完全に公私混同(笑)。
賞品のタブレット欲しさだけでなく、負けず嫌いの性格もあって、過度に張り切るギィナム。
当然、ペアはジアです。
やはり、彼は、完全にコメディ要員だった(笑)
ピュアなジアも逃げ出した!こんな本性を見せられるんだから、案外、いい相性かも。
自宅で『オッパへ日記』に目を通しているソンヨン。
「ミソは今頃何してるのかな?」
答え:ペアを組んだ副会長様から、猛アタックされてます。(笑)
「続きから、やり直さないか?」
「は?」
「嫉妬と勝負欲のために、ちゃんとした告白じゃないと思ったようだが、それは君の誤解だ」
電話が鳴り出して動揺し、相手を見て、もっと動揺するミソ。
ヨンジュンが電話を取り上げると、表示はイ・ソンヨン作家。
「何の用だ」
「なぜ、ミソさんの携帯に、お前が出るんだ?」
「一緒にいるからだ」
「なんだと?」
「急用じゃないなら切るぞ。重要な話の最中だ」
電話を切ると、ミソに返す。
「今、なにされたんですか?(怒)」
「言っただろう?今のところは、君を好きだと言う男に集中しろ」
「わたしも言ったはずです。昔の記憶を取り戻したいと。」
「それで?記憶が戻るまで、今後も兄貴と会い続けるつもりか?」
「ええ」
「俺がこんなに嫌だと言ってもか?」
「ええ」
何を言っても無駄だと、一人、ヨンジュンを残し、離れていくミソ。
ボン秘書が、ヤン秘書の木訥とした男らしさに墜ちましたね、おめでとう(笑)
ボン秘書のすっ飛び抜けて地面に落ちちゃった豊胸パッドを自分のジャケットで隠して、そっとくるんで、見えないように渡してあげてるの。
怒りに任せて、山道を歩いていたミソ、急に雨が降ってくる。
突然、ジャケットで覆われて、驚く。
「副会長様?!」
「そのままにしてろ、こういう時でもなければ、900万ウォンの傘なんてさせないだろう。このジャケットは限定品だぞ。一旦、雨宿りしよう」
しかし、なんでもCMになりそうなくらい、絵になるな、この二人。
ここでかかる曲、『ノエゲナン ナエゲノン』久しぶりに聴きました。
イェジンとインソンのパロディオマージュよね。
東屋で雨宿りする二人。
「風邪でも引いたら困るな」
「大丈夫ですよ。私、こう見えて結構丈夫ですから」
「君じゃなくて、俺だ。俺が風邪を引くかもと心配したんだ」
「ああ、寒いの、苦手ですものね」
頷くヨンジュン。
「いつになったら雨上がるでしょうか?」
見上げた先に、蜘蛛発見。
悲鳴をあげるミソ。
すぐに気づいて捕まえて処分するヨンジュン。
「キム秘書、大丈夫か?もう怖がらなくていい。もう大丈夫だ」
恐怖に震えるミソをなだめようと、リボン探し出発前に、部長かもらったチョコレートを取り出す。
「さ、これを食べると、落ち着くから」
その言葉に、ヨンジュンを涙目で見上げるミソ。
~回想~
「オッパ、おうちに帰りたい」
「ミソ、泣くな。泣きやんだら美味しいものをやるよ。」
「美味しいもの?」
「さぁ、キャラメルだ。泣かないなら、1個食べてごらん。約束だぞ」
モグモグとキャラメルを食べるミソ。
その時の記憶が甦る。
「ありがとうございます」
差し出されたチョコレートを震えながら受けとるミソ。
「もう平気か?」
「はい、だいぶ落ち着きました」
いつしか雨も上がり、戻りながら、誘拐事件以降、蜘蛛恐怖症になったと話すミソ。
「子供の頃は、比較的何でも大きく見えてしまうものだ。それで、蜘蛛も大きく見えたんだろう。もう怖がる必要もない」
「そうなんでしょうか?」
「犬を飼ったことは?」
「いえ」
「だいぶ前、純血統のゴールデンレトリバーを飼っていた。名前は、ビッグバンアンドロメダスーパーノバソニック」
「ご自身で名付けたんですよね?」
「当然だ!ビッグバンアンドロメダスーパーノバソニックは凄くいい子だった」
フルネームやめれ(笑)
「全然吠えることもなく、賢かった。ある日、ビッグバンアンドロメダスーパーノバソニックが・・・」
「短めに、ビッグバンと呼ぶのはダメなんでしょうね?」
「絶対ダメだ!とにかく、彼にはたったひとつだけ、変な習慣があった。ガムをあげると、必ず土に埋めるんだ。掘り返したりもしない。まるで、すぐ忘れてしまう」
「記憶の要領が少ないせいでしょうか?」
「おそらくな。ビッグバン(←短くした!)が死んでだいぶ経ったが、あいつが埋めたガムは、うちの前庭にそのままだ。
それを掘り返す必要があるか?庭は穴だらけになり、気持ち悪く腐ったものを見つけるだけだ。
俺は、キム秘書に辛かった記憶を掘り起こして欲しくないんだ 。
あの事件のために、うちの家族も、兄貴も 長い間苦しんだ。キム秘書が同じような思いをするんじゃないかと心配なんだ。」
なんだか、記憶を掘り起こすと、ミソが傷つくことが発覚するのは確定事項みたいな言い方です。
「もちろん、キム秘書が言ったように、嫉妬もある」
「副会長様のお気持ちはよくわかりました。でも・・・ご存じの通り、私は自分のことよりも家族を優先に生きてきました。
仕事ですら、他の人のために尽くすものでした。私のために考えてくれる人はいませんでした。でも、あの日だけは、怖がる私を、オッパが守ってくれたんです。誰かに親切にされたことなどなかったんです。だから、私は、やさしくしてくれたソンヨンオッパに会うことを、あなたに嫌ってほしくないんです。」
「キム秘書は、自分が知りたいと思うことを知ればいい。理解しようと思う。やりたいようにやればいい。俺が耐えて受け入れる。キム秘書のことなら、なんでも我慢して受け入れよう」
ああ、もどかしい!
もどかしすぎる!
他人から虐げられて育った訳でもない(であろう)ミソが、「配慮してもらったことがなかった」って発言するって、なんだか、かなり違和感。
現在のお姉ちゃん二人を見てても、ミソをさんざん虐めぬいてたのに、完全に無かったことにしてるとかっていう性格破綻者には見えないし。
そういえば、ミソの家族の話題で、オンマの話って出てきた?
ああ、なんか怖い!
秘密が埋まっているのは、ヨンジュンの家だけではないの?