そういえば、前回、シンが、ウンタクへの愛にトチ狂って咲かせたのって、深く考えず、桜だと思いこんでいたんですが、どうやら桃の花みたいです。(笑)
11話、なおしておかないと。
 

ネタバレOKの方のみ、おすすみください。お願い

 

■ 第12話(1)


(前回のおさらい)
冒頭9分くらいが、大晦日の死神とサニーの別れからのダイジェストです。

ちょうど、パク・チュンホンの亡霊が、邪気をプンプン漂わせて、ウンタクに近づいてきたところで、前回終わりました。
不気味なビジュアルがお見事すぎ!
「会えてうれしいぞ。お前がトッケビの花嫁なのだな」
「はぁ・・・そうですね」

さすがに、ウンタクも、これほどの不気味な亡霊が「ここに出入りするのはまずい」と感じ、一切、パク・チュンホンのほうを見ずに、幽霊たち全員を追い出すことに。

「ここは、商売をする場所であって、あなたたちの居場所じゃないんですからね。お客様だって、もう来るんだから。もう時間だから、出て行って」
「冷たいじゃない」
「さぁ、オンニからよ、急いで」
「ちぇ、友好的じゃない奴!」
友達になった覚えはない!
ぶーぶー文句を言ったり、不満顔で消えていく幽霊たちに続いて、意味ありげな笑みを浮かべて、最後に消えていくパク・チュンホン。

嫌な予感しかしません。

~ウンタク自室~
用心のため、コートや洋服のポケットに、次々にライターを忍ばせておくウンタク。

「あの幽霊・・・20年くらい幽霊を見続けてきたホラーな人生だけど、私でも、あんなの見たことないわ。うわ~、(思い返しただけで)ぞっとする。ああ、もう、忙しいんだから、幽霊のことなんて構っていられないわ。こんなに週4も授業をとってると、アルバイトの時間を遅らせないと。でも、これだと遅すぎるかな。」

スケジュール表を開いても集中できずに、今度は、シンの書いた漢書の写しを眺めるウンタク。
「ラブレター(恋書)?なんて、バカなの。私がこんなに生き残るのに必死だっていうのに、こんなラブレターなんて書くなんて!」
腹を立てて、ほうりだすウンタク。

~サニーの自宅~
一人、酒を飲んでいるサニー。

《私は、直符使者(死神)です》
死神のセンセーショナルな告白を思い出すサニー。

「会いたい。会いたくない。会いたい・・・どうして、ぴったり7杯でなくなるの?」
花占いならぬ、酒占いです。
「ぴったり7杯でなくなるって知ってて、“会いたい”から始めるのよね。」
おつまみの大根漬けでも、「会いたい、会いたくない、会いたい・・・」を始めるサニー。


~靴屋~
同僚死神に付き合って、普通に買い物にきた死神。
また、誰かのお迎えなのかと思ったけど、今日はプライベートみたい。
死神だって、靴は消耗するのです。
うん、このドラマのこ~ゆ~とこが好き。

「なぁ、いままでに、桃の花でぶたれたことあるか?」
「あるぞ。占い師の家で、ぶっ叩かれた。あれは、傷が残るんだよな。」
あっ、桃って、邪気を払うとか、そういう意味があるんだっけ?
嬉しそうに、試履をする同僚死神。
「・・・さっきのほうが良かった」
興味なさそうでいて、ちゃんとちらりと見て、アドバイスしてあげる死神。
「そうか?やっぱり、そうか?」

「ところで、お前は、失った記憶を取り戻したいと思ったことないか?」
その問いに、一瞬だけ動きをとめる同僚死神。
「ないよ。失った記憶なんて、そんなの最初からないのと一緒だろう?実際、どこにもないんだから。違うのか?」

~回想~
サニーとはじめて会った歩道橋で、知らぬ間に涙を流していた自分。微笑みかけるサニー。

「俺は、それがしきりに、恋しいんだよ」
「やめておけ。俺たちは、みんな罪人なんだぞ。その恋しさが、何を引き連れてくると思ってるんだ?」
「ああそうさ。そいつ(記憶)が俺をどこに連れていくのかも分からないし、恐ろしくもある。それでも、俺は恋しいと思ってしまうんだ」


~トッケビハウス~
死神がビールを握りしめて冷やし、トッケビが卵を握りしめてゆで卵にしながら、ふたりで飲んでいる。
「今日は、ずいぶん飲んでるな」
「ばれたんだ。俺が死神だってこと、サニーさんに・・・」
思わず、飲んでいた酒を吹き出しそうになるシン。
「そいつは・・・よくやったな」
言葉とは裏腹に、なにやってんだよ、って表情のシン。

「でも、なんで、彼女は、この真冬に、桃の花の枝なんか持ってたんだろう?」

桃の花と聞き、完全に自分が原因だと思い当たってるのに、知らんぷりするトッケビ。
この人のこーゆーとこも好き(笑)
「そうなのか?」
「どうすればいいんだろうな。(彼女)きっと、混乱してると思うんだ。」
「何を心配してるんだよ。もうバレたんなら、彼女の手を掴めばいいだろう。(もっと前世を)見ればいいじゃないか」
「俺は、バレたと言ったんだぞ!」
「だから、気軽に手をつないで、見れるなら見てみろって言ってるんじゃないか」
「お前は、根本的に間違ってる!誰かの過去を見るというのがどれほど大変か知らないだろ?お前の中に突然、誰かが押し入るような感じなんだぞ。巻物に描かれた女性を実際に見たら、すごくきれいで、完全にもってかれたよ」
思わず、言ってしまってから、隣のシンを見る死神。
「俺の妹だぞ」


あんちゃん・・・。

「それで・・・若くてバカ面の男も見えた。若い王だった」
「俺のバカな妹は、バカな王のことばかり考えてたんだろう。あいつは、兄のことなんて、これっぽちも気にかけてなかった。」

そのとき、死神の部屋をノックしようとしているウンタクに声をかける死神。
「俺はここだ。何の用だ?」
「ああ、なんでもありません。今度で大丈夫です」
死神の隣に、本人のシンがいるのに、“読めない恋文”の話なんかできません(笑)

有無を言わせず、ウンタクからメモ帳を瞬間移動で取り上げるシン。

「ちょっと、返してよ。私のメモ帳見ないで」
必死で取り返そうとするウンタクと、平然とメモ帳を開いて読み始めるシンと、我関せずで、ビールを飲み続ける死神。

「お前がどうして、これについて、書いているんだ?これはなんだ?」
自分の書いたものが、ウンタクのメモ帳に転記されていて驚くシン。
「また、個人的な文書を、偽造する気か?」
ああ、契約書のコピーね、懐かしい!

「なにも知らないと思ってごまかさないでよ!ラブレターでしょ、あなたが自分で書いたこ・い・ぶ・み!!
「おまえ、ラブレターなんて書くのか?」
死神も興味津々。
「初恋なんだそうですよ。どんなふうに終わって、どれだけ特別だったのか、知りたくて、死神アジョシに手伝ってもらおうかと・・・。」
ウンタクの気持ちに感銘を受け、深く頷く死神。
「お前は、これの何を知ってるんだ?これはラブレターなんかじゃないぞ」
誤魔化しているわけじゃなくて、逆に、ウンタクがなぜ、そんなことをいうのか不思議そうなシン。
バカにされているように感じたのか、トクファに聞いた文章を諳んじてみせるウンタク。
「だとしても、とてもよく書けてますよね。“そのように100年を生きた後のある日、天気のよい日だった”とかなんとか・・」
余計、いぶかしむシン。
「そんな内容じゃないぞ」
「そんなはずないです。トクファオッパが読んでくれたんだもの」

~回想~
漢字だらけで読めずにいたウンタクが、サンドイッチでトクファを買収。

「そんなの不可能だ。トクファには死んでも読めるはずがない。なにしろ、それはまだ、どこにも書いたりせず、俺自身が心で思っただけだからだ」

そんなふうに100年を生きた後のある日

天気のよい日に、いつか初恋だったと

告白できたらよいのに

「たしかに、違うようだな」
メモ帳に書かれた文章を覗き込む死神。
「そんなバカな。トクファオッパがどうしてそんなことを?」
本気で戸惑うウンタクを見ながら、ふと、以前に疑問に感じたことを思い出した死神。

「そういえば、お前が車10台を大破させたとき、トクファに、俺が人の記憶を消せるって話したか?」
「いや」

~回想~
「僕と一緒にきて」

「おじさんがおかしくなったから、おれたちがやらなきゃならない」
おもむろに、ベッドから起き上がる死神。
「どこだ?」
「おじさんは、社会的経験値が乏しいから、ちょっと、外を破壊しちゃったんだ」

「じゃ、どうやって知って、一緒に来るように頼んだんだ?」

ウンタク「そういえば、トクファオッパが、楓の葉を見つけてくれたことがあったの。なくしたはずだったのに。」

二人の言葉を聞き、シンも、トクファが知るはずもないウンタクの言葉を、全く同じ口調で話したことを思い出す。

「なぜ、今まで気づかなかったんだ?あいつは、トッケビの家を又貸ししようとするような奴だぞ」
つまり・・・ただのボンボンみたいな見た目とは違ってなにかあるってことよね。


わ~~い、ソンジェのかっこよきバージョンの連発です。


三神ハルモニと一緒の飲んでる神(トクファに憑依中)。
「ついに、トッケビとトッケビの新婦が出会ったわ・・・」
「運命だからな」
そうなの? 神の意志で決められたんじゃないの?

「でも、ワンヨのことはどうして? なぜ、彼らを会わせたりしたの?胸に剣が刺さった男と、彼をそうさせた男」
「ま、それも運命ってことにしておいてくれ。ちょうど、住むところを探してたんだし。」
「ふざけすぎよ。一体、なに考えてるの?」
「これでも結構、あの者たちのことが好きなんだよ。」
「900年もキム・シンに罰を科してるじゃないの。それでも、まだ、足りないの?」
「人間の命というものは、それだけの価値があるということだ」

シンが倒した敵軍の兵士ひとりひとりにも、それぞれの人生があったということね。

「だったら、もともと、完璧な世の中をつくればすむ話じゃないの」
「そんなことしたら、誰も、全知全能のものを頼ったりしなくなるじゃないか」

人間に生を授ける三神ハルモニとしては、黙ってきいてはいられません。


「あのね、子供たちは皆、愛の祝福を受けているのよ。罰するのはやめて!あの子の目を覆っている手をどけなさい。彼らにまかせましょうよ。どんな選択をしたとしても・・・」
「ひどい言われようだな・・・私は、あのイケメンたちをこんなに愛しているのに」

クラブで酒を飲んでいる神(トクファに憑依中)
トッケビと死神が近づいてくるのは、もちろん、お見通し。
「ついに来たか」


シン「トクファ」
近づこうとして、結界が張られていることに気づくシン。


そして、目の前にいるトクファがトクファでないことも。

「おまえ、誰だ? お互い自己紹介をしたほうがいいようだが」

なにも言わずに、ただ、黙って、シンを見つめる神。
驚き、凝視するシン。

「“誰も祈ってはならぬ
神は聞いてなどいないのだから”
そう言って、そなた(シン)は泣いていたな。

“神が私の記憶を消すのにはなにか理由があるに違いない”」

びくっと反応する死神。
まさに、自分が、後輩死神に話した言葉だったから。

「そなた(死神)は、私の意図を、そう推測したようだな」

あらためて、シンのほうをむく神。

「いつも聞こえていた。死を願うそなたに、機会を与えただろう?それなのに、なぜ、まだ、生きているのだ?」

答えをきくまでもなく、今度は、死神に対しても、強烈なひとことを発する神。

「記憶を消した覚えはないぞ。そなた自身が記憶を消すことを選んだまでのこと。それなのに、まるで、神の計画もしくは失策であったかのように考えておるのか?」

言葉を失うシンと死神。

「神とは、ただ、問いかけるのみ。運命とは、私が投げかけた質問であり、お前たちは・・・答えを見つければよいのだ。“この者”との別れの言葉もそうなのだぞ」
自分(トクファ)を指さしながら、微笑む神。
「それでは・・・」

目を閉じた神の周囲を、白い蝶が舞い、一斉に点を目指して昇っていくと同時に、座ったまま、意識を失うトクファ。

時間がもとに戻り、椅子から崩れ落ちたトクファが床に倒れ込む。
すぐに目を覚まし、自分を見下ろすシンや死神に気づく。
「なんで、ここにいるの?いつ来たの?ていうか、なんで、オレ、床にいるの?」
顔つきも言葉遣いもいつものトクファ。
「まさか・・・(酒飲んで)気絶してたの?でも、一杯しか飲んでないんだよ」

「おい、おまえが誰であったとしても、いいから、一発殴らせろ!」
いきなり攻撃的なシンに、びっくりするトクファ。
慌てて、シンを後ろから羽交い絞めにする死神。
「なぜ、この方を殴るんだ?この方は何もしてないのだぞ。」
「この方? おまえ、こいつの肩をもつのか?」
「申し訳ありませんが、私と一緒に、出ていただけませんでしょうか。」
トクファに敬語を使う死神。
「一体、おじさん、どうしちゃったの?」
「くそ、まじかよ。お前、本当にトクファか?こいつ、蝶なんだぞ。蝶だ」
「おじさん、かなり飲んでるね」
「おい、こっちこい!おい、俺を放せ。こいつと話をさせろ!放せよ。放せったら」

***
がらりと画面変わって、焼き芋屋のリヤカーの前で、焼き芋をほおばるサニーとウンタク。

「彼、死神なんですってね」
咳き込むウンタク。
「どうやって、わかったんですか?」
「かなりものすごい場面を目撃しちゃったのよ」
「私たちって、人生の中で何回か、そういう不思議な出来事に遭遇するらしいです。ごめんなさい。言えなくて・・・。でキム・ウビンさんは、本当に優しくて、紳士的で・・それから・・・」
「つきまとってる元カノの幽霊でもいるの?考えてみてよ、とにかく、私たちは似合わないのよ。違う世界に生きてるんだもの。そう思わない?」

「はぁ・・・」

「こんなふうに考えるのだって、おかしくなりそうなのよ。もし、彼が直符使者だったら、私の兄だと言い張ってるあの男は、1000年近く生きてるってことでしょ。でしょ?で、・・・あなたはトッケビの新婦なの?」

「厳密に言えば、彼の妻で、稼ぎ手でもあるんです。」
「なんだか、本当に変になりそう」
「社長さんが、こうして、うちの外でうろうろして待ち伏せてるのに、ウビンさんに会えなかったら、不運ですよね。でも、時々、夜遅くまで働く時もあるんです。電話してみたほうがいいですよ」
「別れましょうって言ったのに、どうしてそんなことできるのよ。彼から連絡があったら、電話くらい取ってもいいけど、協力くらいしてよ。」
「あ、社長、本当に申し訳ないんですけど・・」

「いいわよ、好きなようにしなさい」

「まだ、なにも言ってませんけど・・・」

「あんたももう大学生になったんだから、違う時間帯で働きたいんじゃないの?」
「うわ~、信じられない。社長こそ、本当に人間ですか?」

サニーをちょんちょんとつついてみるウンタク。


★12話(2)に続く★