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『 推理の女王シーズン2』第16話(1)は、こちらから

 

『推理の女王2』第16話(2)

 

~ワンスンの車中~

運転中のワンスン。
ワンスン「キム室長・・・キム室長って誰なんだ?俺の知り合いの一人は、情報を入手するのがうまい。手がかりをつかんでるのか」
ウ警監を見るワンスン。
ワンスン「カン・ボグクヒョンニムを知ってますね?彼は、おそらく既に、チーム長のことはすべて知ってる」

おもむろに、首元から、盗聴機を外すワンスン。直接、呼びかける。

「ボグク兄貴・・・。ヒョンニムだろ?それとも、キム室長とか、カン室長と呼ぶべきか?」
ワンスンの呼びかけをじっときいているキム室長。

ワンスン「最初から仕組まれてたんだな。あんたは、俺を情報局に引き入れた。俺と親父をお互いに仲たがいさせるために、ヒョンスの失踪が、ハ&ジョンが関連していると俺に思い込ませた。
俺は、あんたを父親のように信じ、兄貴のように頼った。」

俯くソロク。


 

「なぜ、俺にこんなことができた?」

最終回で一番ぐっと来たシーンです。

ワンスンの純粋さは折り紙つきだけど、ギリギリ、ワンスン自ら気づけたのが、せめてもだったかも。


盗聴器を握りしめると、窓から、漢江に投げ捨てるワンスン。

盗聴音声のモニターのスイッチをきり、対策を考えるキム室長。

目を見開き、正面を見据え、運転を続けるワンスン。
ソロク「刑事さんのせいじゃないわ。あなたにとってお父さんみたいな人だった。家族を疑ったりできるわけがないわ」

今回のチェ・ガンヒは、ずっと涙目を維持。

 

ワンスン「キム室長がどこにいるかは知ってる」

コン刑事やナラと一緒に、アジトを捜索するワンスン。
すべての機器が破壊され、もぬけの殻。

 

~チュンジン署~
先に戻ってきたウ警監とソロク。
ケチーム長「ところで、どうして、カメラがコ・シワンの家に仕掛けられていたのを知ってたんですか?彼の部屋は、隅々まで捜索したのに。」

ウ警監「彼の部屋にはカメラなど何も仕掛けられていませんでしたよ。あのカメラはユ・ソロクさんのです。」

 

そー言えば、ソロクはいつ仕掛けに来たの?

 

シワンの死亡現場で、

1、ボグクが事件に絡んでるのに気づいたワンスンが、

2、ソロクやウ警監と、この罠を思い付いて、

3、ソロクにシワンの孝試院にカメラを仕掛けさせてから、

4、わざと盗撮カメラの存在をキム室長に聞かせ、

5、ケチーム長に実行犯逮捕を依頼して、

6、また、なにくわぬ顔で孝試院に戻ったってこと?

忙しかったね!

 

ウ警監「まず、彼の配下をつかまえようと罠をしかけたんです」


ケチーム長「それなら、命令したのは?」
ソロク「知らないほうがいいです。」
ソロクの言葉に驚くケチーム長。
ソロク「とても・・・危険すぎるからです。あとで必ず報告します」
ウ警監をみるケチーム長。
ケチーム長「いいでしょう」


ウ警監と二人きりで話すワンスン。


ワンスン「ソ・ヒョンスを見つけたんですか?」
ウ警監「・・・ああ、彼女は、ソ・ヒョンスの人生を忘れたいと言っていた」
ワンスン「・・・チャン・ヒヨンだったんですか?」
なかなか、その名前を出せなかったワンスン。
更にためらい、返事ができないウ警監。
ヒヨンと約束したもんね。
それを答えだと納得するワンスン。
ワンスン「生きててよかった・・・よかったです。本当によかった」
なんどもうなずくワンスン。

~取り調べ室~
ワンスン「なぜ、あの部屋に入った?」
男「ただ、自分がなにか壊したのかと気になっただけだ」
ワンスン「一体、あの狭い部屋で何を壊せるっていうんだ?」
映像を見せるワンスン。
 

「何を探してた?」

映像を見せるワンスン。

カメラを見つけたときの男がバッチリ映っている。
黙秘する男。


ワンスン「お前は、ユン・ミジュの殺人現場に、コ・シワンの痕跡を残した。そうだよな?」


夜の現場に、警官に扮して、シワンの毛髪などを現場に残す男。


男「証拠はあるのか?」
ワンスン「指紋などの証拠はない」
薄ら笑いを浮かべる男。
ワンスン「CCTVの映像も、証人もいない。だが、俺の勘がお前だと言ってるんだ。それにな、そう考えているのは、俺だけじゃないようだ。

 

~科捜ラボ~

必死に、証拠品の鑑定を続けるファンチーム長。

ファンチーム長「“犯罪者はみな痕跡を残す”という名言がある」
ファンチーム長の言葉を熱心に聞くギョンミ。

ファン「微小な証拠だからこそだ。犯人は指紋は消すことはできても、繊維や化粧品などの奥に潜んだ証拠を消すことはできないのだ」


 

~取調室~

ワンスン「コ・シワンが死んだ車の中で、お前の帽子と同じ繊維が検出された」
男「どこにでもある帽子だ。証拠として登録することができるのか?」
ワンスン「そのとおりだ。どこにでもあるものだ・・・。だが、同じ繊維がお前のジャンパーやズボンにも相当みつかった。同じ場所から、これら3つすべてが付着する可能性について、まだ、お前が関心があるならもっと聞かせてやろうか。忠誠を尽くしたいのかもしれないが、お前自身の犯行は少し深刻だ。だが、他人の罪で告発される必要はない」

~面会室~
ジュソク「こんなふうに扱われたくない。僕は一人で死ぬべきじゃない。キム室長とハ・チスン教授との間の関係について、全部知ってる。できるだけ早く記事を書けますよね?」
記者との面会で、秘密の暴露をするつもりのジュソク。


ジュソクの元に、お寿司が差し入れされる。
しばらくして、看守が見回ったときに、倒れているジュソクが見つかる。

「緊急事態です。留置場にて異常が発生しました」

 

ジュソクの遺体が運び出されていく。

ナラ「アッパ、変だと思わない?」
署長「なにが?」
ナラ「お寿司を食べている間に死んだんでしょう?留置中は、外部からの食べ物は禁止されてるはずよ」

~回想~
「ある人物が快適に拘留されたいと望んでいてね。なんでも食べたいものをたべさせてやってくれ」

ナラ「もし、留置場に別の人間がいて、異変に気付いたときにすぐ、救急処置を受けていたら、生き残った可能性があるんでしょ。留置場って、酔っ払いたちで一杯じゃなかったの?なんで、彼の留置エリアはからっぽだったの?」
ナラの指摘は、全部正しいです。

~回想~
キム室長「彼に部屋を専用の部屋を与えてほしい。どっちにしても、すぐに釈放されることになるだろう」
署長「わかりました」
 

キム室長の発言の意味がつながり、愕然となるシン署長。
署長「まさか・・・」

シン署長に電話をかけるキム室長。
鳴り続ける電話を前に、なにもできない署長。


「この番号をおつなぎすることができませんでした・・・」
なるべくいいとこ取りで、無事に定年まで勤めあげたいだけの、小心者のシン署長だからね~~~。

「シン署長の奴・・・、私が署長にしてやったのに、なぜ、私の電話に出ないんだ?」
キム室長もだいぶ、追い詰められてる感じがします。

~遺体安置所~
ジュソクのもとに駆けつけてくるチスン。
ワンスンが傍らに立っている。
ワンスン「ウォン・ジュソクは、留置場の一画を一人で使っていた。もし発見が早く、応急処置を受けていたら、死なずにすんだはずだ」
チスン「ジュソクが望んだことだ。俺を疑ってるのか?」
まず、保身の言葉を放つチスンの言葉に、思わず、顔を見返してしまうワンスン。

ワンスン「ヒョンのうしろにいる奴を疑っているんだ」
チスン「俺のうしろに誰がいるって言うんだ」
といいつつ、その時点で、ようやく、キム室長を思い浮かべるとか、お兄ちゃん大丈夫?

~回想~
キム室長「心配しないでください。全部、私にまかせなさい」

ワンスン「カン・ボグク。キム室長として知られてるだろう」
チスン「彼はただの知り合いにすぎない」
ワンスン「恐ろしい男だ。関わったら、危険だ」
動揺するチスン。
チスン「お前が、何をいいたいのかわからない」


出ていくチスン。
溜息をつくワンスン。

~取調室~

実行犯を取り調べるワンスン。
ワンスン「ああ、ウォン・ジェソクが死んだよ。留置中に突然死した。誰も彼がどうやって死んだのかわからない。お前なら、何がおこったかわかるか?お前がやったと思われるとは考えないのか?

ま、お前が何も言わなくても、通信履歴、車載カメラ、銀行の預金記録なんかの、お前の存在自体がお前の代わりに語るだろうからな。キム室長が見つかるのは時間の問題だ」
黙秘しているものの、明らかにワンスンの言葉の意味を考える男。

「そのまま動くな!」
捜索令状を掲げて、関係各所を捜索してまわるワンスンやケチーム長。


「書類はすべて回収します」
1チームと2チーム合同で、押収品のチェックをする。

~チュンジン署会議室~

ソロクは押収品には携われないので、お茶を入れたり、後方支援に回っている。
「さぁ、お茶が入りましたよ~~。こっちがコーヒーで、こっちは私が作った果実茶で~す」
当然、申し訳なさそうに、コーヒーからなくなっていく。

あら、いつの間に、ソロクの手作りは“危険物”ドクロだって知られたのかしら(笑)


「おい、これじゃ嫌がらせだろう。アジュマは、俺たちのために造ったんだぞ」
あからさまにがっかりするソロクを見かね、果実茶に手を出し、自爆するワンスン。ゲロー
「なぁ、これ本当にお茶か? 酒だろ?爆弾爆弾

強制的に、テーブルの上に置いてあるくソロク。
しかたなく、受け取る面々。

そのとき、ワンスンが、書類の中から「シンイン洞コンピョン峠事件タクシードライバーの検視報告書」を手に取る。
ちらりとソロクを見てから、先に、検視報告書に目をとおす。

中毒死、ただし、針による接種
ソロクを黙って見つめるワンスン。
立ち上がると、検視報告書を開いて見せる。
「シンイン洞・・・コンピョン峠・・・」

~回想~
ソロク「二人は、タクシーの中で殺されたんじゃないわ。どこかで殺されてから運ばれたのよ」
ワンスン「彼らの紫斑を見つけ出すんだ」
※紫斑・・・死後、死体に現れる斑点


ワンスン「おかしいぞ、死体検視報告書がない」
ソロク「自殺の証拠しか残していないのよ」
ワンスン「あいつら、最も大事な検視報告書を隠したんだ」

ソロク「これ、行方不明だった検視報告書ね」
ワンスン「見てみろ、プロポフォールが発見されてる」
検視報告書に目を通すソロクを片手で支えるワンスン。


ソロク「・・・打撲、抵抗の跡・・・」
たまらず、泣き始めるソロク。

署の片隅のベンチコーナーにやってきたふたり。
ソロク「わかってたの。両親は私をあとに残して、自殺なんかしないって、いつも考えてた」

ワンスン「容疑者全員が死亡してる。チャン・ドジャンもコ刑事も死んだ。黒幕のキム室長は、網の目をくぐっている。俺がすぐにでも事件を解決すべきだった。すまない」
首をふるソロク。
ソロク「法の下で罰を受けさせることはなかったけど、真実を見つけ出したわ。きっと両親も理解してくれると思う。」
ワンスン「彼らは、おそらく相当焦って、殺人の罪をきせたんだ」

ソロク「オンマ・・・アッパ・・・会いたいな。」
かける言葉もないワンスン。

ソロク「もし、二人が生きていたら、よくやったねって頭を撫でながら褒めてくれたかな。“私たちの娘、無実を証明してくれて・・・ありがとう”って。」

涙を堪えるように俯くソロクの傍らに、視線をあわせるように、しゃがむと、
「ああ、アイゴー、アジュマ、よくやったな。ご両親も誇りに思ってるはずさ。よくやった、アジュマ」
小さな子にするように、ソロクの頭を何度も撫でるワンスン。


ワンスン「よくやった、アジュマ、ホントだぞ」
何度も肩をポンポンと優しく叩くワンスンを、じっと見つめるソロク。
ワンスン「アジュマ、よくやったよ」

大きな骨格事件の一つだった、ソロクの両親の事件が、ここで一段落しました。


ようやく、微笑みが戻るふたり。


すでに、家族のいないソロクにとって、この結びつきは大きいよね。

ここでかかるBGMも、このアングルも、しっくりして好き!

~チスンのオフィス~
「はい、キム室長、では、そのときに」
静かに入室してきて、チスンの相手がキム室長と気づき、愕然となるヒヨン。

 

~チュンジン署~
押収してきた書類を見ながら、居眠りをしているワンスンを叩き起こすケチーム長。


「おい。家に帰って寝てこい!今すぐ!」
体制を整えるワンスン。
「これ、間違いなく酒だろ」
ソロクの入れた果実茶の空きカップを見るワンスン。
眠い目をこすりながら、手に取った書類。。。


《チョン・ヒヨン殺人計画書》
そんなの、書類にする?
ご丁寧に、殺害場所の廃屋の住所まで書いてあるし。。。
あ、CCTVの場所とかまで、細かく記されてるけれども、やっぱり変だ。。ってことすら気づけない状況のワンスンってことね。

でも・・・真剣に見いるワンスン。
今夜9時?」

~廃屋~
姿を見せたのは、チスン。
暗闇に立っているキム室長に向かって
「ウォン・ジュソクが留置場で死にましたよ」
「そうですか? それは気の毒なことを」
「キム室長は、この件には関係ないんですよね?」
「留置場で死んだと言ったのは、ハ代表だ。どうして、私がそんなこと、できますか?

人は自分が見たいように見て、聞きたいように聞くものです。そうでなければ、この狂った世の中で、どうやって正気を保っていられますか?」


「ジュソクのしたことをかばったとき、弁護士として恥じました。しかし、これ以上の犠牲はいらない」
「ええ、他の犠牲などありえませんよ。信じてください。ハ・チスン代表、あなたは将来大きなことを成し遂げる人だ。ほんの些細なことでさえ、傷を負わせるわけにはいかない」

ジュソクが記者を読んで話した暴露記事は出る前に、潰されるんでしょうね。
物陰から、ふたりの様子を見てるのは・・・・。


~廃屋に向かおうとするワンスン~
運転している様子がすでにおかしい。。


「チャン・ヒヨンを殺し、彼女に近い人間に罪をおわせるつもりだ。彼らの狙いは誰だ?誰だ?」
このままでいくと間違いなく、まんまと誘いにのって現場に現れる、意識が朦朧としているあなたです。。。

「ハ・ワンスン刑事には、長い間、探し続けてきた女性がいるんですよ。ソ・ヒョンスですよ。彼らはテハンノで同棲していた。お互いに愛し合っていたようです。17年間もお互いに探し続けてきたんですからね。まったく、愛とは本当に大したものです。」
「なぜ、そんな話を私にするんですか?」
「その女が、突然、現れたんですよ、また」
「だから、なぜ、そんな話を私に聞かせるんですか?」
「チョン・ヒヨンとも名乗ってます」
愕然とするチスン。
「彼女は、最近まで、ハ・ワンスンの周囲に居続けたようだ」
利用されただけだったのか、とおもいあたり、ショックでふらつくチスン

「ああ、申し訳ない。ハ代表。私が混乱したようです。私の知るチャン・ヒヨンは別の誰かのことでした。ああ、うっかりしていた。年をとると、ついついこういうことが起きるんですよ。」
わざとらしく、嗤うキム室長。
「さぁ、決めるのはあなただ。信じたいように信じればいいんです」

キム室長の基本は、人心掌握に長けているってことよね。
なにも答えず、その場を逃げ出すチスン。

キム室長の目的は、もともと、警察上層部より力のあるハ&ジョンを、好き勝手に牛耳ろうとしたってこと?


「私を殺しにきたのかね?隠れてないで出てこい」

暗闇に背を向けるキム室長にむかって、銃を構えながら、歩み出るヒヨン。
「我々は、話をする必要があるだろう?」
と言い終えるか終えないかの間に、撃たれるキム室長。
その場に崩れ落ちる。
そのまま、銃を構え続けるヒヨンの指には・・・チスンが渡した指輪が嵌っている。

ヒョンス「話すことなんて、なにもないわ。17年間、逃げ続けてきた。こんなふうに床に横たわっているところを見ると、たとえ、あなたがキム室長であっても、たいしたことないのね」

ワンスンのアボンニムとしては、最初は、ただ、ワンスンとヒョンスを別れさせるだけのつもりが、逆に、事を大きくされて利用されてきたってこと?

そこへ、朦朧とした足取りで、銃を構えながら表れる、“飛んで火にいるワンスン”。

気力を振り絞り、一歩一歩進み出て、その視線の先に、ヒョンスの姿を見つける。

銃をおろし、何も言わず、立ち尽くすワンスン。
その姿を、涙をこらえて見つめるヒョンス。

このときのヒョンスの佇まいは、圧巻です!

 

そのとき、突然、立ち上がったキム室長が、ヒョンスを撃つと同時に、ワンスンの意識も限界に。

 

ヒョンスとワンスンが同時にその場に崩れ落ちる。


 

防弾チョッキを外しながら、悠々と出ていくキム室長。

 

「ヒョンスヤ・・・」
倒れたヒョンスのほうに向かい、手を伸ばすワンスン。
同じように、手をのばそうとするヒョンスが目を閉じる。。
にじり寄るワンスンの手が・・・とまり、完全に意識をうしなう。