(2014年2月25日の旅行の様子です)
奈良観光のバスで有名な奈良交通。鹿マークのあのバスです。
一般路線バスとしては最長の距離を走る八木新宮線を運行しています。
奈良県橿原市の近鉄大和八木駅から紀伊半島を縦断し、和歌山県新宮市の新宮駅に至ります。
全長166.9km、停留所の数167、主に国道168号を経由するという中々の語呂の良さ。
筆者はたまたまとあるサイトで見かけて旅を計画していたところ50周年キャンペーンをやっていました。
お陰で記念グッズ付きの乗車券も手に入れることができました。
そして、とあるキャンペーンに申し込んだところ…
バス停標板が届きました。好きな停留所を指定するとのことで、新宮駅と迷いましたが路線の象徴の十津川温泉に決めました。
純正のバス停看板を頂ける機会などありませんよね。家宝です。
では旅の様子。
現在では一般路線バスのような車両を使っており301系統、302系統と番号がついていますが、この時はドアが前だけの古めの車両でした。
とても長い路線なので途中五條バスセンター、上野地、十津川温泉で休憩を取ります。
驚くことに運転手さんの交代はなし。本当にありがとうございました。
高速バスとまではいきませんが座席はそこそこフカフカで快適でした。
五條までは地元客の乗降も多く普通の路線バスみたいでした。
しかしここからが本番。
かつては五新線(五条~新宮)という鉄道路線が計画されておりトンネルや高架も一部建設されていましたが計画は頓挫。
奈良県といえば奈良公園や法隆寺などの観光名所がありますがこれらは全て県の北部に位置しています。吉野で漸く中部といった具合です。
このバスに乗れば胸を張って奈良県を堪能したと言えるでしょう。
八木駅行きとすれ違い。
上野地はかつての日本最長、谷瀬の吊り橋で有名です。
休憩時間に観光できますが筆者のように橋の全長を往復すると時間はかなりタイトになるのでご注意を。
橋までは小走りで行くことをオススメします。
この橋の下の近くにはかつて村落がありましたが19世紀末の集中豪雨で壊滅状態になり住民は北海道に移住しました。
その時にできたのが筆者が5年後に訪問する新十津川駅のある新十津川村、現在の新十津川町です。
旅をするとふとしたことで過去の旅と繋がることがあり、物語の伏線が回収されるような感覚を憶えます。
その物語が空想ではなく他でもない現実のものなので筆者は旅をやめられません。
紀伊半島の山間部は昔から他地域から隔絶されており、独自の文化が残っています。
日本最後の秘境として紹介されることがあるらしいです。
十津川温泉に到着。休憩です。
本物がありました。笑
16時前に終点の新宮駅に着きました。運転手さんに感謝の気持ちしかありません。
同一便で全線乗り通すとA4サイズのラミネート済みの乗車証明書を渡されます。
一生忘れられない6時間半の旅となりました。運賃は¥5350(当時は¥5250)ですが充分に元を取れる体験です。
運賃と同額で途中下車可能なきっぷも売っているのでどこかで一泊するのもいいかもしれませんね。
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