2018年4月1日の廃止が決定しているJR三江線。
江の川に沿って広島県の三次駅と島根県の江津駅とを結ぶローカル線です。
以前から廃止は時間の問題でしたが、岩手県の岩泉線が東日本大震災のついでに切られた後は「日本一の赤字路線」となり、2015年に全線開業40周年を迎えたもののとうとう力尽きました。
筆者もいつか乗ろうと思いながらも三江線の遠さにより後回しにしていました。
まさか初めての乗車が廃線決定後になるとは悲しいです。
そこで「全線乗車」よりも「全駅訪問」を目標にすることにしました。
三江線は全長108キロ、起終点を含めて35駅もあるので一発では(体力面でも金銭面でも)不可能なのでとりあえずは三次側の東半分に的を絞りました。
そこで「基本的に徒歩、タイミングが合えば一駅だけ乗車」という方針で行程を組みました。
ネタバレは面白くないのでまとめは最後にします。では、スタート!
10月9日。三次駅。広島からの芸備線で11:30頃到着。1日目は30キロほど歩きます。
江の川を渡る三江線の鉄橋を眺めます。このような風景は何度も見ることができました。
25分ほど歩いて一駅目の尾関山駅に到着。
尾関山駅。尾関山公園の最寄り駅としての機能もあと少し。三江線の中ではまだ大都会です。
ここからは本格的に「田舎」が始まります。
鉄橋を見る度に廃止が残念で仕方なく思います。
尾関山から45分ほどで粟屋駅に到着。
左上の新聞記事のあばあさんがいつも手入れしている花束。お花は人を幸せな気持ちにします。
駅を使う人がほとんどいなくてもこうして花を絶やさないという気遣いには心がぽかぽかします。
都会には見られないローカル線ならではの素敵な一枚でした。
癒やされた後、次の長谷駅に向かいます。約35分。
江の川にも水鏡はありました。
長谷駅は三江線内で唯一通過列車がある到達の厄介な駅です。
沿線住民はほぼ皆無に等しいです。次に向かいます。
長谷から30分で船佐駅に到着。
この看板を見る人も路線廃止で激減しそうですね。ある意味貴重です。
所木駅までの駅間は短く、20分弱で着きました。
25分で信木駅。
列車の時間が迫っていたので次の式敷駅まで小走り。
式敷駅は昔終点だったこともあって、列車交換ができる数少ない駅の一つ。
ちなみにトイレも綺麗でした。
ここから初めての三江線。次の香淀まで乗車します。
廃止ブームでかなりの乗車率を誇る車内でしたがここまで徒歩で来た身としては束の間の極楽。
しかしあっという間に列車は香淀駅に滑り込み、筆者は再び一人になりました。
香淀から次の作木口まで5キロ弱あり、一日目では最長の距離です。
幸運にも三次行きの三江線の撮影に成功しました。
江の川の対岸は島根県。作木口駅も島根県にあります。
20分強で次の江平駅。
次の口羽駅は三次発の一番列車が30分ほど停車するため二日目に訪問します。
なのでその次の伊賀和志駅に向かいます。
広島県に戻ります。伊賀和志駅は両側を島根県の駅に挟まれている広島県の駅です。
蓮光寺にも手を合わせて行きました。坂をあがると伊賀和志駅に到着。
一日目の歩きは終了。暫く足を休めます。
三次行き三江線を撮影。
浜原行きに乗車し、沢谷駅まで。
時刻は19時を回り、すっかり暗闇。
なぜこのタイミングで沢谷を訪れたのかというと、隣の浜原折り返しの列車が多く、両隣の駅から離れているため徒歩でも列車でも訪問にとんでもなく時間がかかるので、早めに単発ででも鉄道で訪れた方がいいと思ったからです。
この駅名標は二日目に車内から撮影したもの。やはり夜間の撮影には限界があります。
三次行きの終電が見えました。
一日目は三次のホテルに泊まりました。
Part 2に続きます。