今日は成人の日です。いつの間にか成人の日×3を越えてしまったキットPMですが、新成人の方々には心よりおめでとうを申し上げ、また今後社会に大きな貢献をされることを期待して、スティーブ・ジョブスのこの言葉を贈ることにします。
「自分の心と直感を信じる勇気を持ちなさい」。
またこの言葉の前段には「他人の意見が雑音のようにあなたの内面の声をかき消したりすることのないようにしなさい。」とあります。自分の気持ちを大切にし、周りに左右されずに信じる道を進めと言うことではないでしょうか。もちろん誰にもできることではないですが、少なくともこの気持ちを持ち続けることは重要だと思います。これからの人生で何度も岐路に立つことがあると思いますが、どのような判断を下すにしても、この言葉を思い出すのは意味があることだと思います。
■ビジネスアーキテクチャ -23-
●ビジネスアーキテクチャの情報マップ
昨年より引き続き情報マップの作成方法について考えています。前回は情報マッピング作成の7つのステップのうち「6.情報コンセプトの用途の特定」についてそのエッセンスをお送りしました。今回はその続きで情報マッピングの重要な側面について考えてみます。
これまで考えてきたように、情報マッピングはビジネスで真に価値のある情報を理解するために必要なものであり、その理解こそがビジネスの効率的な遂行やイノベーションの実現をもたらすものでした。と言っても「情報」はそれ自体が単独で存在し得るものではなく、何らかのビジネス活動の結果発生するものですね。したがってビジネス活動の能力(機能)を表現する「ケイパビリティ・マップ」と関係が深いことは前回ご説明しました。例えば「顧客管理」というケイパビリティは「顧客情報」という情報コンセプトを持つという具合です。このケイパビリティはさらに「顧客情報管理」や「顧客営業管理」などのケイパビリティに分解され、それぞれの情報コンセプトは「顧客情報」や「営業ステータス」などとなります。このようにビジネスに関する「情報」を明らかにしていくわけですが、もう一つ重要な要素を考慮する必要があります。
このブログでも以前ご紹介しましたが「バリュー・マップ」を作成するときに必要だった、「バリュー・ストリーム」を覚えているでしょうか。バリュー・マップは様々なステークホルダー毎の価値の本質を示すためのものですが、バリュー・ストリームはその価値を生み出すプロセスを現していました。つまり価値創造の工程となります。この工程の一つ一つを「バリュー・ステージ」と呼びますが、このバリュー・ステージはビジネス活動のある側面を現していますので、当然ケイパビリティと密接に関係します。そこで情報マップの仕上げとして、情報マップとバリュー・ストリームをクロスマッピングすることで抽出した「情報コンセプト」が価値創造にどのように影響するのかを検証します。
つまり、ケイパビリティと情報コンセプトとバリューストリームの3つを統合マッピングすることで「ビジネス情報」自体の価値を再確認すことになります。逆に考えると価値を生み出さない情報の存在も明らかにすることができます。この作業によって実際の情報システムの構築を行うイニシアチィブを実行するとき、データベース論理設計に繋がっていくことになります。
さて次回は、いよいよ「情報マッピングを行う方法」の最後「7.情報マップを検証する」をお送りします。