昨日の北摂地方は久しぶりの雨となりカラッからに乾いていた空気が幾分しっとりした感じになりました。これで少しでもインフルエンザの蔓延にブレーキがかかるといいのですが。一方関東地方の太平洋側では降りそうで降らないまま、相変わらず乾燥した日々が続いているようです。早く一雨欲しいものですね。
さて今月も半ばを過ぎもう後半となりました。皆さんの今年のスタートダッシュはいかがでしたしょうか。キットPMは年頭に個人的には少し負荷をかけてチャレンジしていこうと考え活動を開始しましたが、今のところ前途多難な様相です。といいつつも新しいことに挑戦するのは大変な反面楽しさもあるので、頑張りたいと思います。
いつもの小道で
■ビジネスアーキテクチャ -24-
●ビジネスアーキテクチャの情報マップ
前回まで長期に渡りビジネスアーキテクチャの「情報マップ」の実行ステップをご紹介してきました。ある意味ビジネスアーキテクチャから実際のイニシアチブ(プロジェクト)におとしこむ際のキーになる部分なので、敢えて詳細にお伝えしましたが、これからはビジネスアーキテクチャの各項目のエッセンスをお伝えしようと思います。
ビジネスアーキテクチャのBizbok®では、情報マッピングを行う上で次の5つのガイドラインが提示されています。
「1.情報コンセプトがビジネス情報コンセプトであることを決定する 2.情報コンセプトに対応するケイパビリティがあることを確認する 3.ビジネス全体に渡って情報コンセプトが共有されていることを検証する 4.情報コンセプトが関連するバリューストリームの開始ステークホルダーを検証する 5.情報コンセプトがビジネスの重要なポイントで共有され確認されていることを検証する」
1.はビジネス観点以外から発生する情報コンセプトを排除するということです。例えば、特定の技術やデータモデリングを実装するために必要な情報はなど、必要ではあるがビジネスとは直接結びつかない情報については考慮しません。それはイニシアチブの立上げ時などに検証する必要のあるもので、ビジネスアーキテクチャでは取り扱わないということです。
2.1とも関連しますが、前回までのご説明で情報コンセプトとケイパビリティは密接な関係にあることを示しました。したがって正しい「ビジネス情報コンセプト」は対応するビジネスケイパビリティに対応しており、その確認を行うということです。
3.コンセプトが共有されているということは、ある情報コンセプトが組織内外のステークホルダーの間で同じ意味で理解し、利用するということです。しごく当たり前のことのようですが、実際にビジネスの現場で活動されている方はご存知だと思いますが、同じ社内で一つのビジネス用語が、部署が異なれば違った意味で使われることは日常的に経験することだと思います。この状況はやもすると、ビジネス構築において大きな問題となる可能性をふくんでおり、これを排除することは重要です。
4.バリュー・ストリームと情報コンセプトおよびステークホルダーをクロスマッピングすることで、価値創造プロセスの現実性検証が可能となります。その時どのステークホルダーがバリュー・ストリームの開始に関わっているかを検証することで、バリュー・ストリームの現実性が明らかになります。時としてビジネスの現場では、特定のビジネスプロセスの担当者が明確でない場合があり、これを排除する有効な手段にもなります。
5.3とも重なりますが、一つのビジネス用語が同じ意味と価値を全てのステークホルダーが共有することは重要です。さらにそのことにより、情報コンセプトの意味と価値も正しく認識されることになります。
駆け足ですが「情報マップのガイドライン」をご紹介しました。ガイドラインといいながら、実質は情報コンセプトの検証のステップとなります。次回は今週木曜日の更新を一回スキップして、来週月曜日に情報マップの品質を上げるための活動「情報マップのヒートマッピング」についてお送りします。