早いものでもう二月となりました。先週は仕事がとても忙しかったのと、杉花粉の飛散開始の影響で、ブログの更新ができませんでした。今週も同じ状況が続きそうですが、週末に書き溜めてお送りしようと頑張っています。
明日は立春で旧暦では一年の始まりとなります。新たな気持ちで一年の始まりを祝い、早くも挫折気味の年頭の誓いを再び思い起こすいい機会かもしれません。昨日は節分でしたが節分は厄を払い新しい年を迎えるという意味があるそうです。キットPMも毎年恒例の豆まきをし、鬼を払い新しい気持ちで今日を迎えました。そうそう、晩御飯にはイワシを頂きました。もっとも塩焼ではなくかば焼きでしたが。皆さんはいかがお過ごしだったでしょうか。
早朝便
今回はビジネスアーキテクチャから少し離れて、番外編としてビジネスアナリシスのおさらいをすることにします。
■ビジネスアナリシス
●ビジネス・アナリシスとビジネス・アーキテクチャ
さて前回まで、ビジネスアーキテクチャの情報マップについてお送りしてきました。ちょっと一区切りがついたところで、振り返りをしておこうと思います。
最近のこのブログのタイトルはそう「BAとBA」になっています。最初のBAは「ビジネス・アナリシス」のBAで、後のBAは「ビジネス・アーキテクチャ」のBAです。なんとなく似ているようで随分異なる二つのBAですが、その違いと関係について再確認したいと思います。
改めて「ビジネスアナリシス」の定義を以下に上げてみます。
「ステークホルダーに価値を提供するソリューションを推奨することにより、エンタープライズにチェンジを引き起こすことを可能にする専門活動である。」
やっぱりよく分からないですね。これをもう少し噛み砕いて言うとこのようになります。
「組織が必要とする「変革」を実現するために、その方向性をさだめ、行動の方針を考え、実現のための具体的な方策を提言する活動である。」
まだ分かり難いですか?ではこれでいかがでしょうか。
「組織はそれがどのようなモノであろうと「変革」をしなければいけない。なぜなら、時代変化に取り残され組織の存在そのものが陳腐化してしまうから。これが大前提。その上でどのように変革すべきかを検討するために、組織とビジネスの現状を理解しそれを分析し、解決策を考え実行するための環境を作る。」
ということになります。これで随分はっきりしてきましたね。活動のイメージは描けたでしょうか。
ビジネスアナリシスのガイドブックである BABOK® では次のような具体的な活動プロセスが定義されています。「1.計画とモニタリング」「2.引出しとコラボレーション」「3.要求のライフサイクルマネジメント」「4.戦略アナリシス」「5.要求アナリシスとデザイン定義」「6.ソリューション評価」です。この6つを「ビジネスアナリシスの知識エリア」と呼びます。
「1.計画とモニタリング」では、これから行おうととするビジネスアナリシス活動について計画を行います。計画では、どのような方針で実施するか、関係者(ステークホルダー)の満足を設計し不満を減らすにはどうするか、活動をどう管理(統治)するか、活動で生まれる情報をどう管理するか、活動そのものをよりよくするためにどうするか、の5つの分野を考慮します。
「2.引出しとコラボレーション」では、ビジネスの現状と課題を知るため様々な関係者に話を聞いたり、ビジネスを分析しモデル化して理解を深めたり、その内容を必要な人と共有するための活動を計画し、実行します。
「3.要求のライフサイクル・マネジメント」では、引き出され、整理されて明確になった様々な「要求」をさらに深堀し、モデル化します。その要求を検証し妥当性をチェックし、要求を定義します。その上で要求を実現するための方法論を検討し、実現可能なソリューションとしてデザインします。
「4.戦略アナリシス」では現状を分析し、未来の好ましい状態を定義し、その差異に発生する可能性のあるリスクを分析し、戦略として落とし込み舞うs。
「5.ソリューション評価」では、ソリューションがもたらす価値を測り、その結果を分析しソリューションが実現したときの効果を予測します。その予測を元にさらに価値を向上するための方法論を検討します。
これが「ビジネスアナリシス」活動のプロセスです。繰り返しになりますが、この活動は「組織に適正な変革活動を促し実現するためのものですが、その際以下に上げる重要な6つのコンセプトが定義されており、そのコンセプトに則り実行することが必要となります。
1.ニーズ 2.チェンジ 3.ソリューション
4.ステークホルダー 5.価値 6.コンテキスト
次回はこのコア・コンセプトの説明と、もう一つのBAであるビジネスアーキテクチャとの関係性についてご紹介することにします。