昨日は23回目の阪神淡路の震災記念日でした。あの日を体験された方はどのような想いで過ごされたのでしょうか。さすがに20周年を超えたあたりから記憶の風化が言われることも多くなったように思います。これからこの記憶をどう引き継いでいくのか、あの日を体験した私達の課題だと思います。
通勤路の景色。今日はいい天気です。
前回プロジェクト立上げ時点で、PMがプロジェクトメンバーと個別面談しその役割について納得を得るまで話し合うことが必要だと説明しました。
現実にはこのような行為を行っているPMはそれほど多くはありません。PMがそのメンバーに対して説明責任を果たすことの意義が充分に認知されていないせいなのかも知れません。
蛇足ですが、キットPMが考えるPMのコミュニケーションのあり方は、第一に説明責任を果たすことだと考えています。その次に必要なのはステークホルダーの想いを聞き出すことです。この順番はとても重要だと考えています。
とはいうもののメンバーと個別に面談して、プロジェクトにおけるメンバーの役割と期待について伝え、内容を調整し、充分に納得してもらうことの意味はとても大きなものです。
またそのためにPMは充分な資料を準備し、メンバーからプロジェクトに参加することで得られる、個人的な目標を引出すことを行います。引出した個人的な目標(報奨金のゲットだったり、資格の取得だったり、給与の増額だったり、キャリアの形成だったり何でもかまいません)をプロジェクト計画書に記述するか、それが難しい場合は個人的な情報としてPMとメンバーとの個別ファイル形式で保管します。
もちろんプロジェクトが終わり「終結プロセス」の段階で、この内容を確認し、目標に対する成果を評価することになります。この評価が、個人の業績評価に結び付き、PMの人事考課と合わせて報告する仕組みがあると、なおベターなのですがそれは現時点では望み過ぎかもしれません。
なぜこのようにプロジェクトの開始時点で、プロジェクトメンバーの個人的な想いを引き出す必要があるのか。それは少し大げさに言うと、プロジェクト活動は
「人間形成の場」でもあるからです。
プロジェクトにはプロジェクトの目的があります。そして全てのステークホルダーにはプロジェクトがもたらす価値に対する期待があります。ではプロジェクトをドライブするプロジェクトメンバーにはプロジェクトから何がもたらされるのでしょうか。
それはもちろん、プロジェクトに参画したという実績とそこから得た知識、知見、経験です。つまりキャリアを得ることができるわけです。これはプロジェクトメンバーにとっては非常に大きなメリットとなります。
そのメリットをより明確にするために、プロジェクトに対する個人目標の設定があるのです。例えば、プロジェクト自体は失敗したとしても、個人目標が達成されたとしたらどうでしょうか。それはプラスの評価として認識されるはずです。失敗から学んだというキャリアを欲しがる経営者は、これからキット増えてくるはずです。そう考えると個人目標設定の意味が見えてくるのではないでしょうか。
また、PMはプロジェクトに関する一定の権限を持っています。ただ残念ながらこの権限を明確に規定しているプロジェクトは多くはありません。
プロジェクトメンバーに対する人事評価権をPMが持つことができれば、プロジェクトメンバーとのコミュニケーションツールの一つとなるのは間違いないのですが。
本来あまり強権的ではない方法でコミュニケーションを図るべきなのは、言うまでもありませんが、完全なサーバントリーダーシップスタイルは信頼関係を構築するある程度の時間が必要なため、基幹が決まっているプロジェクトでは難しいところもあります。
その時に明らかな権限が規定されていると、PMも仕事がやり易くなるかもしれません。特に先に挙げた個人的な目標設定をプロジェクトメンバーが受け入れるのは難しいものですから。
このシリーズも10回目となり切りも良いので、次回はまとめをやってひとまずお開きにすることにします。
