夏も過ぎ去ろうとしている8月末ですが、朝の空気にも幾分秋の気配を感じるようになりました。日中は相変わらず暑いですが、着実に季節は移り変わっているようです。
さて前回は休憩室の話題をお送りしましたので、前々回の続きとなります。
前々回は、ホワイトカラーの効率が上がらない理由について、日本の伝統的な稲作中心文化にその原因があるのではないかと考察し、ではどうやればそこから抜け出すことができるのだろうかと、課題を提起しました。
今回はこの課題に対して解決策を探って行こうと考えているわけですが、その前に一つだけ言い訳をしておこうと思います。
前にも述べましたが、日本のホワイトカラーの効率が低いことについては、すでに様々な説が提唱され、議論され、解決のための考察もされています。
ここで述べているのは、あまたの論の一つでしかなく、しかも社会学者でもオペレーティング・リサーチの専門家でもないキットPMの勝手な論であることをお断りしておきます。
ただ日本という、グローバルな観点から見ると相当特殊(だそうです)な社会モデルが、グローバルなシステムから否定的に影響を受けるだけではなく、逆に肯定的な影響を与えているという側面もあることを認識するのは必要だと考えています。
そう考え、日本的なものを掘り下げて行くと、行き着く先は稲作文化にあると考えたのは自然な成り行きでした。また、業務効率という面から見るとマイナスになるかもしれない文化的な背景が、別の面から見るとプラスの要素になる可能性もあるわけです。全ての物事は多面的であるということです。
閑話休題。
では対策について考えていきましょう。といいながらも、改めて取り組んでみると一筋縄ではいかない命題であることに気が付かされます。
なぜなら前回考察しましたが、あたかも海底の水流のように、日本人の心の奥底に連綿と流れる文化が無意識に行動として現れるものが、その原因にあると考えたからです。
つまり日ごろ意識することがないものについて、それが課題であると認識すること自体が、すでに大きな障壁となっているのです。問題を問題と認識できなければ、問題そのものが存在しないと同じことになります。
「認識がなければ行動もありません。」
ではどうやって正しい認識ができるようになるのか。一つのアプローチとして、表層に現れる現象を分析することで、解決のためのアイデアを探そうと思います。
キットPMが経験した表層に現れる現象はたくさんありますが、いくつか具体例を挙げてみましょう。
まずすぐ思いつくのが、会議の数が多い、長い、参加者が多いという問題です。皆さんも経験があるのではないでしょうか(会議の儀式化)。
次に、プロセス重視の基準があるため残業する方が仕事熱心という考え方と、それ故に定時では帰られない雰囲気があります(だらだら残業)。
そして3つ目は明確な”判断”の欠如で、物事を決めることができない、決定に時間がかかる、決定が簡単に覆されるという現象です(責任の放棄)。
次回からこの3つの表面的な「面白くない現象」について掘り下げ、対策を考えていくことにします。
