前回お知らせしたように、iPad miniを紛失してしまいかなり落ち込んでいたキットPMですが、昨日その所在が判明しました。まだ手元には戻ってませんが金曜日には受け取ることができそうです。良かった~
北部九州の豪雨災害が思った以上に凄まじかったので、驚愕しています。キットPMは長崎出身なので他人事とは思えないのですが、あの地域でこれほどの災害はあまり聞いたことがありません。
30数年前に長崎市で起きた集中豪雨(1時間の雨量が180mmという信じられない量で、確か死者・行方不明者が299名に上りましたが)以来ではないでしょうか。
犠牲になられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方の一日でも早い復興を願っています。
さて、プロジェクトに必要な論理的思考とはなにかについて考えています。
前回、立上げプロセスで期待される目的の一つとして、プロジェクトの存在意義を明確にするものであると考えました。
そのときただ存在意義を定義する、つまりプロジェクトの目的や目標、スケジュール、方針、体制、前提事項、制約事項などのプロジェクト基本事項(プロジェクト憲章に表現されるもの)を定義するだけでは十分ではないということに気をつけてください。
それらにプラスして、どうしてその結論が導き出されたのかその経緯を説明する必要があります。
この”経緯”はBA(ビジネスアナリシス)活動から提供されるもので、目的や目標という最重要な情報を正しく理解するために必要な情報となります。
プロジェクトの目的を定義するとき、例えば「RFIDを全在庫に装着することにより、商品の在庫とロケーション管理をリアルタイムで把握できるようにし、在庫の無駄と商品のピックアップにかかる時間を短縮する」というような表現をします。
でもこの表現だけでは正しく目的を理解することはできません。なぜなら、どうしてそうすることが必要なのかについての情報がないからです。
そこでその情報を補完するため、プロジェクト憲章には通常「背景」という項目があり、目的設定の根拠となるものについて説明します。この背景を必要十分かつ簡潔な文章で表現することが重要になりますが、これがなかなか難しいのです。
BAから提供される資料は膨大ですし、サマリーとして記述している要旨もBAの観点で作成されています。
したがってその情報を整理し、プロジェクト目線で表現し直すことになるのですが、このことがまさしく論理的思考の産物となります。
このように一方から一方へ情報を欠落することなく、観点を変えて情報を再構築する場合、元情報の構造と内容の理解とそれを一旦バラバラにして、新しく再構築するということになり、これは高度に論理的な思考活動となります。
英文翻訳を想像するとわかり易いですね。直訳しても意味が正しく伝わらなかったり、文化的な背景が異なるため理解できないセンテンスが発生することはよくあることです。
例えば日本では、「大きな桃が川を流れています」という文章だけで、桃太郎のエピソードの全てを脳内に再現できますが、日本で育った人以外でそれができる人はいないと思います。逆もまた真なりです。
多くのアメリカ人は「Who's one first ?」というフレーズだけで、アボットとコステロの滑稽なやり取りを頭に思い浮かべることができますが、私たちには無理ですね。(興味のある方は動画を検索してみてください、アメリカ人には大うけらしいです)
果たしてそこまで考える必要があるのかと疑問に思われる方もいるかと思いますが、IT開発プロジェクトの現場も、専門化による作業責任の細分化やグローバル化に伴うコミュニケーションブレイクの危機に常にさらされています。
このような環境の下では、誰にも通じる構造化されたコミュニケーションが必須となります。コミュニケーションには話し言葉だけではなく、文章や数値、グラフ、図、はては写真や動画などありとあらゆるメディアを駆使して、間違いのない理解にたどり着くことが求められます。
今回は、ある情報の内容を毀損することなく視点を変えた説明を行うとき、論理的思考が重要なポイントになることを考えてみました。
情報を一度分解して、組み立て直すという行為を行うことで、物事の正しい理解や、思考に役に立つことがあります。
次回は、プロジェクトの中で様々な情報の中からどう意味のある情報を浮かび上がらせるのかについて考えてみたいと思います。
