先週の台風は各地に大きな被害をもたらしたようですが、ここ関西地方には幸いにも大きな影響はありませんでした。被災された方にはこころよりお見舞い申し上げます。
ただ、台風一過となはらず相変わらずぐずついた天気が続いていますが、もうすぐ夏がやってきます。楽しみです。
予告通り今回から新テーマ「プロジェクトのコスト管理」について、考えて行こうと思います。
プロジェクトのコスト管理はとても重要な管理要素であることは言うまでもありません。
プロジェクトオーナーやスポンサーの最大の関心は、もちろんプロジェクトが成功することですが、その成功が当初予算内で収まるかは重要なポイントとなります。
もし何かの都合で予算をオーバーするような場合、できるだけ早いタイミングで手当を行うことが必要だからです。最近は企業の予算管理は厳しく、簡単に増額ができる環境にはありません。
しかも金額によっては経営者レベルでの意思決定が必要となるなど、社内調整の心配をしなければならなくなるからです。
基本的にコスト管理自体の考え方はシンプルです。コスト予測(予算)を立てて、その予測との差異を把握すればいいわけです。その際、管理の粒度や会計科目の構成、基準管理期間(月単位、フェーズ単位など)はプロジェクトオーナーと相談して決定していくことになります。
典型的な手法としてアーンド・ヴァリュー(EV)があります。
このように、やるべきことはシンプルなのですがプロジェクトの現場では必ずしも正しく実施されていることは少ないように思います。
コスト管理を難しくしているのにはいくつかの理由があります。一つは、プロジェクト開始前の予算の精度が低く、予算の修正が頻繁に発生することが上げられます。
もう一つは、管理構造が重層的であることです。何のことかと言いますと、プロジェクト作業の一部を外部に委託する場合、委託先での見積り精度の問題によるトラブル、さらにそれを受けて発注側でのリカバリー作業が必要になるなどの例があります。
このようにプロジェクトのコスト管理の第一歩はコストの見積もり精度をどこまで信頼できるものにするかに、あります。
そのためには、どのような作業(タスク)の実施を予測するのか、それらのタスクを実施するための要員の数やスキルはどうなのか、必要な設備やトレーニングは何なのかなど、プロジェクト計画時に明らかする必要のあることすべてが含まれることになります。
当たり前ですが、プロジェクトの要素の全てをお金に置き換えたものが、プロジェクト予算となるわけですね。そしてその予算を管理するということは、プロジェクトそのものを管理することになります。
キットPMのように、様々な企業でやとわれPMをやっていると、プロジェクトの予算の把握には苦労します。やはり、お金の話しになると外部には話せないこともあるからでしょう。
でも本当の理由は、プロジェクトのコスト管理のあり方が企業で規定されていないことが多いからではと考えています。
もちろん、日常的にプロジェクトを実施している企業や大規模プロジェクトではコスト管理を実施しているのですが、中小規模のプロジェクトとなるとそうでない場合があります。
次回はもう少しコスト管理について踏み込んでいくことにします。
