私、キットPMはこの度の地震と津波に被災された方々に心からのお見舞いを申し上げます。また、亡くなられた多くの方々のご冥福をお祈りいたします。
少しでも被災された皆様のお役に立ちたい、それにはどうしたらよいかキットPMなりに考えましたが、やはり本職のノウハウのご提供が一番だと思い立ちました。被災された中小企業の皆様のために、緊急のプロジェクトの立上げやプロジェクトのリカバリを行う場合の計画立案のために、キットPMの方ハウを無償でご提供いたします。
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▼今朝は曇りです。肌寒いような、蒸し暑いようななんとも言いようがないお天気ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
昨日は比較的陽がさしたので、ベランダのゴーヤが随分伸びてきました。張ったネットに勝手に絡み付いています。いやはやたくましい。一緒に植えたバジルとイタリアンパセリも随分大きくなりました。収穫が楽しみです。イタリアンパセリたっぷりの、鯛の塩釜焼きとかよさそうです。
▼さて、本シリーズでは前回までにリスク4プロセス(と勝手にキットPMが呼んでいる)の「リスク予測」「リスク予防」「リスク対策」「リスク記録」の内「リスク記録」以外のプロセスについて考えてきました。今回は「リスク記録」正確にいうと「リスク対応の活動記録」について考えてみましょう。
▼リスクの記録は「リスク予測」の精度を上げるために欠かせない活動です。リスクの発生から収束までの活動を正しく記録し残すことで、プロジェクトのナレッジを全社、すなわちこれから立ち上がる全てのプロジェクトで共有できるということになります。
通常プロジェクトはその終結プロセスで、プロジェクトの振り返りを行ない、評価を実施します。そのとき、プロジェクトで発生した全ての事柄の記録を見直して、必要があればまとめ直す作業を行ないます。
当然、リスクの予測に対して発現したもの発現しなかったもの、予測できなかったリスクの発現などをまとめ、その原因を分析します。
また、リスクに対してどう立ち向かったかの記録(議事録、現問題構造ツリー、対立解消図、再計画書、課題管理票.....)を整理し、その内容について議論します。議論結果も、記録として残します。
▼まぁ、言うのは簡単ですがやるのは難しい作業です。キットPMの経験では、プロジェクトマネジメントの中では(相対的に)もっともエネルギーが必要となるのがこの”終結プロセス”だと思います。相対的にというのは、PMも含めてメンバーの意識としてはすでに終わってしまった過去の事柄だと思ってしまうからです。
なぜなら、多くのメンバーがこのプロセス完了を待たずに別のプロジェクトに既に参加している場合が多いからですね。
話がずれてしまいますが、会社として目先のプロジェクトを重要視するのは分からないでもありません。でも、プロジェクトの完了をちゃんとコントロールすること自体が、これから始まる新しいプロジェクトにどれだけ有益かを理解すべきだと思います。誰が?そう、経営者ですね。
▼ということで、終結プロセスではプロジェクト活動の全てを振り返り、整理し、記録し、評価します。(フゥ!)
その際、特にリスク関連については他とは分けて管理することが必要になります。つまり、ドキュメント体系とファイリングの基準が必要になるということです。
プロジェクト活動の中で、プロジェクト事務局に存在する”ライブラリアン”がドキュメントを始めとする成果物の構成管理を行ないますが、その内容を全社共通の観点で纏めるガイドラインが必要です。
これらのガイドラインを定めて、ドキュメントを必要とするだれでもアクセスできるように管理するのはPMOの役割になります。重要な役割ですね。
▼繰り返しになりますが、なぜ記録しなければならないか。次のプロジェクトで「リスク予測」の精度をあげ、「リスク予防」活動をより確実に行えるようにするためですね。
リスクマネジメントについては他にも考えないと行けないポイントが山ほどありますが、今回はこの位にしておきます。また機会があればさらに突っ込んだ検討をしたいと思います。
次回のテーマは、まだ決まっていません。ん~、もしかしたら禁断の領域(笑)に挑戦するかもしれません。では。