リカバリマネジメントは難しい? -6- | キットPM奮闘記 改め キットビジネスアナリスト奮闘記

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PMの世界からビジネスアナリストへ、キットPM2.0を目指して奮闘中です。BAを超上流とか言いますが、当たり前のようで難しいビジネス要件をどうやればちゃんとまとめられるのか、皆さんとご一緒に考えていきます。

私、キットPMはこの度の地震と津波に被災された方々に心からのお見舞いを申し上げます。また、亡くなられた多くの方々のご冥福をお祈りいたします。

 少しでも被災された皆様のお役に立ちたい、それにはどうしたらよいかキットPMなりに考えましたが、やはり本職のノウハウのご提供が一番だと思い立ちました。被災された中小企業の皆様のために、緊急のプロジェクトの立上げやプロジェクトのリカバリを行う場合の計画立案のために、キットPMの方ハウを無償でご提供いたします。

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■桜もすでに散り頃を迎えたようです。今週末が最後のお花見のチャンスでしょうか。なんにしても季節は確実に移り変わっていきます。

■前回は「思考プロセス」で真の原因を見つけることができるというお話をしました。なぜ、それが可能なのかは今前々回のケーススタディモデルを元にサンプルを作成中ですので、それが出来上がったらご説明することにいたします。

 前々回では「火消し」PMは現状把握の後真の原因を探さなければならないとお話しました。そのために、キットPMは「思考プロセス」を使うわけです。あっ、そうだ。真の原因は1つとは限らなく複数ある場合もあります。念のために。
 
 真の原因を見つけないとどんな対策をしても根本的な解決にはならない、というのはご理解いただけると思います。「正しい対策は正しい問題点の理解からしか出てこない」ですね。
 ただ、困ったことに表面的な問題だけに対応しても問題が解消したように見えてしまうことがあるんですね。

 つまり、対処療法的な対策を積み上げていてもその場では何とかなってしまったりします。見栄えは取り繕えるということです。ということは、火が消えて一見健全なプロジェクトに見えてしまうということです。この恐ろしさについてはご理解いただけるでしょうか?

 PMがそれを理解しているかしていないかでも大きく状況は違ってきますが、何れにしても遅かれ早かれ再び火を噴くのは明らかです。

さてみなさん以前書いた火消しの手順を思い出してください。

   「現状把握」→「調査」→「計画」→「実施」と「監視」

でした。これまでの話は「現状把握」と「調査」のステップとなります。ただ、プロジェクトに本当に余裕がなく、手順を踏んでキッチリやる時間がない場合があります。
 
 そのような場合の「調査」ステップでは”仮定”に基づくピンポイント調査を行うことがあります。
 プロジェクトに最初からかかわっているメンバであれば現状についてそれぞれ一家言持っているものです。火消し役は彼らの意見を集約して、根本原因の仮説を立てて対策を立案するわけです。こうすることで時間を大幅に節約できる可能性があります。
 
 もちろん仮説ですので、もしかしたら間違っている場合もあるかもしれません。間違いに気が付いたときにやり直しができなくなるというリスクもあります。この判断を行うのが火消しPMの真骨頂ということになります。結構、重たい判断です。PMの能力が試されるところです。

■さて、次のステップは仮説なり、思考プロセスなりで導き出した「原因」に対してどのような対策を立てるかとなります。

 実はこの対策を検討するためには、かなり複雑な要因を考慮する必要があります。要するに同じような原因であってもプロジェクトのおかれた環境により、それぞれ対策は異なってくるということです。

 例えば、根本原因が「絶対的な工数不足」にあるとします。そのとき取り得る対策は「不足している工数を補う」ということになります。それを内外からの要員追加で行うか、現メンバが仕事の効率を上げるまたは残業することで対応する、はたまた期間を延ばすという選択肢があり、その判断には複雑な事情を考慮する必要なのは当たりまえですね。

このときPMが考えなければいけない幾つかのルールがあります。
 
 まず、(1)誰かの一方的な犠牲の上に成り立つ対策はとらないということと。全てのステークホルダが満足できるアイデアを出すよう”努力”すること。そのために、きっとそういうアイデアがあると信じてとことん考えることです。

 次に、(2)対策は1つではなく複数考えるということです。プロジェクトが考えるベストの対策が会社全体で考えたとき、ベストである保証はありません。立場が変われば判断内容もかわります。そのために考えられる選択肢をできるだけ用意することが必要となります。
 でも、PMはプロジェクトの目的を達成するというその一点だけを考えて判断することを忘れてはいけません。

 (3)対策による影響を考慮することも重要です。実行した対策がプロジェクト内やプロジェクト外に大きな影響を与えることもあります。どこにどのような影響があるかを予測し、関連する対象に話を通す必要があります。

 最後に、(4)もちろん実現可能な方策でなければなりません。

 以上が、キットPMが考える火消し対策立案のための4つのルールです。どうですなかなか難しいでしょう。

■「思考プロセス」では、上記のルールを守るために(1)と(2)については「中核問題解消図(蒸発する雲)」を作成し、Win-Winのソリューションを探し出します。

 (3)については「未来問題構造ツリー」を作成し、対策を実施した場合の状況を予測、検討」します。

 (4)については「前提条件ツリー」と「移行ツリー(計画書)」で実現性を検証します。

■いかがでしたか?ここまで来ればあとは実行に移すのみです。このまま「火消し役」がPMを務める最後までプロジェクトをマネジメントする場合もありますし、本来のPMに実施をゆだねることもあります。

 キットPMとしては、しばらく実施状況を監視して本来のPMにマネジメントを移管することが望ましいと考えます。なぜなら、「火消し」を必要としているプロジェクトが他にもあるからです。


リカバリマネジメントの概要はいかがでしたでしょうか。次回は、「思考プロセス」をモデルを使ってご説明したいと思っています。ちょっと時間的に難しいかもしれませんが、なんとか頑張ってみます。ご期待ください。