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■この数日妙に暖かい日が続いてますが、皆さん体調はお変わりないでしょうか。紅葉がきれいだった山肌も先日の強風のせいかすっかり葉が散ってしまい、ようやく冬の景色になりつつあります。先日ジムでウォーキングしながら遠くの山並みを見て、稜線がくっきりしていたのが印象的でした。
■さて、前回までは良くないコミュニケーションの情報発信側の原因について2つの例を挙げて示してきました。ハイコンテクストとレッテル貼りですね。今日はもう一つ、一方的(勝手)な思い込みを追加したいと思います。言い方を代えると逆レッテル貼りとでも言いましょうか、自分の言動をコミュニケーションの相手の目線で自ら制限するということです。
日本人のメンタリティとして、できるだけ摩擦を避けようとする思考回路が身についています。んー、どこかの首相が”人の嫌がることはしない”と言い切ってましたが一般人である我々も自然と同じ気持ちで他の人と接していることがあります。なんせ聖徳太子の時代から「和を持って尊しとする。」ですから年季が入っています。
相手が嫌がるだろうと(勝手に)予測して交渉の最初の時点を譲歩で始める場合が往々にしてあります。ハイコンテクストな関係を共有できる相手なら譲歩していることを容易に理解できるので、まだそれでもコミュニケーションは成り立つのでマシなのですが。でも別の組織、会社に所属する人とそのようなコミュニケーションを行うと、いろいろと不都合な状況が発生します。
例えばよくある話ですが、価格交渉するときの営業マンが最初から自分の権限範囲内目一杯の値引き価格を提案する場合があります。つまり、少しでも多く利益を確保しようと思うより、目先の交渉をいかに簡単に済ませるかを考えて交渉しているわけです。なぜか? それはそのほうが楽だからですね。ということは、実は相手のことを考えて譲歩しているのではなくて、自分の手間や気持ちが楽な方を選んでいるに過ぎないということかもしれません。
■さて、情報を発信する側のコミュニケーション問題を3つ上げました。皆さんはいかがお考えでしょうか。当然ですが、受け手側の問題も同様にありますがまず発信者側の問題がプロジェクトにどう影響するのかを考えていきます。
ハイコンテクストなコミュニケーションというと、真っ先に思い浮かぶのが主語のない会話や文章です。会議の席で判ったような気になって話していたら、全然違う人が主語だったり、文章特にプロジェクト計画書などで、主語抜きのものがあって意味が後から見直すとさっぱり意味が通じなかったりという経験はありませんか?
それから、重要な単語、言葉が定義されることなく使われていて、なんとなく理解した気になるということはありませんか?
プロジェクトに限った話ではないのですが、会議の席などで基本的だと思われることを改めて確認することは結構勇気のいることです。でも、出席者全員が同じレベルで情報を共有することは非常に重要なことですから、会議の議長(セッションリーダー)は前提事項として必要な確認を行うことが必要となります。また発言する時にも積極的に前提事項を確認することが重要です。それを繰り返すことで、おなじメンバーが参加する会議であれば、ハイコンテクストな関係を築くことができ、コミュニケーションの効率も上がっていくでしょう。
レッテル貼りについては、発信する側の心理的な暴走を押さえ、論理的な思考を心がけることと、もし周りで見かけたらそれを修正するように気をつけることが必要です。有効なのは可能なかぎり、その人となりを判っている人に聞いてみることです。PMはメンバーについてどこまで理解すべきかというのは議論の余地のあるところですが、良く知るのに越したことはないとキットPMは考えます。ただしその時は客観的で論理的なものであるよう心がけるべきですね。
逆レッテル貼りは、3つの中で一番難しい問題だと思います。何を伝えないといけないのか?何を目的としているのかをちゃんと考えてコミュニケーションを図るということが重要になります。相手の気持ちを重要視するあまり、物事の本質を誤ってはいけません。話のの中で目的を達成するため、あるいはより目的に近づくために譲歩するということはあると思います。その時は、なぜその譲歩が必要なのか論理的に説明でき納得できるかが一つの目安となります。
■まだまだ、考察が甘いとは思いますが掘り下げ始めると収集がつかなくなりそうなので、発信者側のコミュニケーションの問題としてキットPMが特に気になることとしては、一旦以上とします。もう少し考えを深めてまた皆さんにお話できたらと思います。
次回からは、受け手の問題点について考えていきます。