Chick Corea/Gary Burton『Crystal Silence』


1972,11,6 (ECM)

Chick Corea (pf)
Gary Burton (vib)

1.Senor Mouse
2.Arise, Her Eyes
3.I'm Your Pal
4.Desert Air
5.Crystal Silence
6.Falling Grace
7.Feelings And Things
8.Children's Song
9.What Game Shall We Play Today


両者とも全く綻びを感じさせない素晴らしい技量で、緻密な展開も相まって完成度の高いデュオ。
透明感のある澄んだ音像ながら、チックのラテン・スパニッシュな感覚とバートンの牧歌的なメロディーセンスが上手くお互いを補完している。

完成された音楽ゆえにデュオ独特の自由度や偶発的な瞬間は少ないものの、表題曲#5「Crystal Silence」での即興性のある展開はなかなか緊張感がある。
9曲中3曲、つまり全体の1/3にスティーブ・スワロウの楽曲が採用されていることもあり、本作に参加していないにも関わらず彼の存在感は大きく、柔らかく抽象的でメロディックな楽曲がデュオと言う題材にビタっとハマっている。