Chick Corea『The Song Of Singing』


1970,4,7 #1,4,6
1970,4,8 #2,3,5 (Blue Note)

Chick Corea (pf)
Dave Holland (ba)
Barry Altschul (ds)

1.Toy Room
2.Ballad Ⅰ
3.Rhymes
4.Flesh
5.Ballad Ⅲ
6.Nefertitti


マイルスのバンドに在籍しながらフリージャズに挑戦していた頃のチック・コリア。
結果的にこのフリー路線はごく短い期間に過ぎないのだが、ミュージシャンとしての三者三様の個性を発揮しているトリオ。

チックのピアノはフリーであっても常に正確なリズムと端正なタッチで決して濁らない。
デイブ・ホランドの迷いなく圧倒的な手数で弾き続ける強いバイタリティーには驚かされる。
最もフリーに精通しているであろうバリー・アルトシュルのドラムが飛び抜けて鋭利な切れ味。

どこまでいってもドロドロとした音像にはならず、展開も良くまとまっていて聴きやすい反面、フリージャズ特有のカタルシスの薄さがこのトリオの個性なのかもしれない。