Joshua Redman『Joshua Redman』



1992,5,27 #6
1992,6,4 #3
1992,9,15 (Warner Bros.)

Joshua Redman (ts)
Kevin Hays (pf) except #6
Mike LeDonne (pf) #6
Christian McBride (ba) except #6
Paul LaDuca (ba) #6
Gregory Hutchinson (ds) except #3,6
Clarence Penn (ds) #3
Kenny Washington (ds) #6

1.Blues On Sunday
2.Wish
3.Trinkle Tinkle
4.Echoes
5.I Got You (I Feel Good)
6.Body & Soul
7.Tribalism
8.Groove X (By Any Means Necessary)
9.Salt Peanuts
10.On The Sunny Side Of The Street
11.Sublimation


デビュー盤から音楽に対する貪欲さを見せつけたアルバム。
まるでモダンジャズの変遷を辿るかのようなバラエティー豊かでツボを押さえた選曲。
ほぼ同期と言えるフレッシュなメンバーで揃えたバンドは良くも悪くも若手っぽさがある。
バイタリティーとテクニックはあるものの、今一つ後引くものがなく、このメンバーならではの化学反応が特に見当たらないのが惜しい。

ジョシュアは終始ソツのない高クオリティーな熱いプレイで、この頃から既に誰にも似ていない自分のトーンをもっている。
この頃に多用していたシャウトするようなフラジオにはまだまだ若さを感じる。
ジェームス・ブラウンの楽曲を取り上げていることからも、マクブライドのデビュー盤と共通するところがあり、全体を通しても自信に満ちた主張の強いベースがサウンドの軸となっている。

デビュー盤からいきなりコードレスに挑戦した#3「Trinkle Tinkle」でのクラレンス・ペンの小気味良いドラムは痛快。
#10「On The Sunny Side Street」でのベースとテナーのデュオは自由度の高い演奏となっているが、エキシビション的な見世物っぽさがあるのが残念。
同じデビュー盤を比較した時に、少々地味でも独自のイズムが感じられたマーク・ターナーに比べると、あくまでもストレートアヘッドなジャズの中で勝負していて、自身のサウンドを突き詰めるのはまだ先のお話。