慣らし運転と言ってたわりに、わりと順調にアップできてる感じがします。
つづいて、10話です。
ここから、だいぶ事件ものの様相を呈していきます。
【おことわり】
こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。
ラストまでの完全ネタバレです。
なお、扱う内容も、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。
誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦
いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。![]()
『猟罪図鑑 ~見えない肖像画~』
猎罪图鉴(獵罪圖鑑) / Under the Skin
2022年(中国)3/6~ 3/16, 2022
45分×全20話
脚本: Jia Dong Yan、 Wu Yao
演出: Xing Jian Jun
前記事未読の方は、こちらから
#EP10-1
~北江分局 刑警隊~
ハン「どの似顔絵も、強盗犯に似てるように見えるなんてことあります?・・・変すぎません?」
沈翊にコーヒーを渡しながら、目撃者の曖昧さに疑問を呈するハンちゃん。
ありがとう、とコーヒーを受け取った沈翊。
同時に、フォンが「別に全然おかしくないよ」と先に答え始める。
フォン「お前(ハン)が、いつも現場に出ていたらな、目撃者の多くが、実際にはちゃんと見てない、もしくは、他の誰かと見誤っていたなんてのはよくあることだってわかるはずさ。だから、目撃者の証言は話半分で聞くくらいでちょうどいいんだ」
たしかに、言い方はちょっとマウント取ってますが、実体験の重みというか、それだけ、さんざん困らされた経験があるってことね。
(この時、難しい顔をして、次の手を考えている杜城さんの様子も映ってます)
俯き加減で、笑みを浮かべながら、フォンの言葉を聞いている沈翊。
ハン「それじゃ、(証言なんて)全然、信頼できないってことじゃないの! ムカッ(-"-)」
一応、補足説明を入れる沈翊。
沈翊「人の目はカメラじゃないんだよ。一方で、事件は、その人にとって突然起きるものだ。それを意識的に覚えるなんて、人間には難しいことだと思わない?もし、思い出そうとしても、どうしても記憶に想像が紛れ込むし、自分の好みだとか、他人からの言葉一つでも影響されて、記憶を歪めてしまうものなんだよ」
目撃証言が曖昧になってしまう理由について、丁寧に説明していく沈翊。
途中から、沈翊の言葉には耳を傾けてる杜城。
私の腐沼脳も、だいぶ自分の好みで歪められてる自信ありますが、根拠がないわけではない、と声を大にして言いたい!(笑)
その杜城が、急に思い立ったように口を開く。
杜城「証人からは手がかりを得られなかった。原点に戻り、穆偉のことを改めて調べなおすことにしよう。賀虹への疑いの捜査も続けるぞ。穆偉との関係を決定づける小安のDNAを取得する方法を見つけないと・・」
今後の捜査方針を打ち出したものの・・・「さて、あの子(小安)のことを誰にまかせようか・・」と呟く杜城。![]()
![]()
![]()
自然と、皆の視線が沈翊に集中する。
呑気にコーヒーを飲んでいた沈翊が、その視線に気づき、「僕?」と立ち上がる。
このチーム、なんて、わかりやすいのかしら![]()
無言で(力強く)頷く杜城チームのメンバーたち(笑)
~穆偉の自宅~
・・・というわけで、再び、やってきました穆家。
今日は、杜城、フォン、沈翊の三人です。
杜城「あなたに、ご主人のことをもう少しお伺いしたくて伺ったんです。」
賀虹「全てお話ししましたけど・・・どうして、また、いらしたんですか? 小安がもう少しで学校から帰ってくるんですよ」
眉間に皺が寄り、口調も非難めいてます。
と、同時に、ノックの音が。
ほら、帰ってきてしまったじゃないですか、とばかりに、杜城を睨む賀虹。
ドアを開けると、「ママ!」と元気な声がして、小安が入ってくる。
賀虹「小安、おかえり~」
リビングに座る男性陣を見て、固まる小安。
小安「ママ、どうして、この人たち、また来たの?」
答えられないままの三人。
小安「どうして、パパは帰ってこないの?」
杜城「君のパパは、出張で街を出ているんだ。しばらくしたら帰ってくるよ。おじさんたちは、君のママと話があってきたんだ。」
???
小安の顔に疑問が浮かぶ。
杜城が、沈翊に向けて、早く、小安を連れ出せ、とアイコンタクト(笑)
絵以外のこととなると、反応鈍い沈翊。(笑)
今日は、そのために来たんでしょ!
立ち上がると、「小安、おじさんがどこかに遊びに連れてってあげようか」と小安を誘うも、唐突すぎて、余計、警戒されてる(笑)
ちらりと、母親の顔を見る小安。
不安そうな賀虹に対して、
大丈夫ですよ、と微笑む沈翊。
ここ、【フライングネタバレ】になるかもしれんのですが、2周目以降の方なら、この時の沈翊を見る賀虹の視線と演技ぶりに、鳥肌立ちそうな気分になること、おわかりになると思うんですよ。
賀虹「行っておいで」
優しい口調で、娘に許可する賀虹。
沈翊「さ、行こうか」
全然納得している様子ではないものの、しかたなく、家を出る小安。
玄関の扉を閉め、振り返った賀虹の固い表情。
フォン「では、はじめてもよろしいですか?」
わかりやすく、この会話は録画されますよ、とでも言うように、携帯電話をテーブルに置くフォン。
杜城「あなたと穆偉はいつ、北江に来たんですか?」
賀虹「たしか・・2014年頃だったかと思います。私達、幼馴染なんです。」
メモを取りながら聞いているフォン。
杜城「もともと知り合いで、その後、結婚されたってことですね」
賀虹「そうです。地元から遠く離れていたこともあって、一緒に住んでお互いの面倒をみることにしたほうが(都合が)よかったからです。」
質問に対して、全く淀みない賀虹。
杜城「家に銃があったのをみたことがありましたか?」
びっくりして、聞き返す賀虹。
賀虹「銃ですって?」
~市場~
バン!!
(前シーンの、“銃ですって?”の台詞にかけてます? www)
風船が割れた音でした。
射的を命中させる小安。
夜市でよく見かける風船を割るタイプの射的です。
沈翊「うわ~お!」
うまいじゃん、と、微笑んでみせる沈翊。
小安「私、撃ち終わったから、今度はおじさんの番よ」
銃を差し出す小安。
沈翊「よし、貸してみて」
本格的に、おもちゃのライフルを構える沈翊。
見た目はキマッてる。
でも、さっきの小安より、断然、身体に不自然な力が入ってます(笑)
シュ・・・?
風船が割れたバン!じゃない(笑)
ん?どうなったんだ?
自分でも不思議そうに、風船のボードを見つめる沈翊。
小安「おじさん・・・へたくそだね」
容赦ない小安。(笑)
沈翊「ほんと、へたくそなんだよ・・・さぁ、もう一度やってみない?」
小安「もう、やりたくないよ。おうちに帰ってママに会いたい」
もともと嫌々ながら出てきた小安。
沈翊「そんなこと言わないで、もうちょっとやろうよ。じゃ、これならどうかな? 君が撃ってくれたら、 僕がそれを描いてあげる」
小安「おじさん、絵が描けるの?」
絵が描けると聞いて、俄然、興味がわいたみたいです。
さすがに、ちょっと自信ありそうに微笑む沈翊。
それを聞き、銃を受け取る小安。
~穆偉の自宅~
賀虹「銃なんて、見たこともありません。」
杜城「本当ですか?」
賀虹「本当です」
フォン「どうも、あなたは、ご主人のことをよくご存じないようですね。最近、(商店街の)宝石店で強盗事件があったことを聞いてませんか?」
賀虹「ニュースで見ましたけど・・・」
フォン「我々は、その強盗事件の容疑者として、穆偉を疑っています」
賀虹「・・・・・・・」
ショックすぎて無表情なのか、それとも、あまり感情を表に出さない性格なのか、賀虹って掴みづらいよね。
賀虹の様子を凝視している杜城。
杜城「あなた方は結婚されているのに、日頃から、あまり注意を払っていなかったのですか?」
はは・・と乾いた笑いをもらし、微かに口角があがる賀虹。
賀虹「たとえ、夫婦と言っても、世間では、一番近くて一番遠い存在だとも言いますよね」
~市場~
面白いように、風船をバンバン、命中させていく小安。
規定数を撃ち終えた小安に、お店の人が、「あなた、158点も獲ったわ。このクマさん、どうぞ」と賞品を渡してくる。
小安「ありがとう、おねえさん!」
嬉しそうに、大きなクマのぬいぐるみを抱きあげる小安。
お店の人「どういたしまして。あなた、すごいわね」
(これも、ある意味、【フライングネタバレ】だけど、射撃の才能は生物学的遺伝より優勢に出たのか、と思うと、ちょっと複雑な気持ちになるね)
側で、絵を描いていた沈翊にむかって、「おじさん、描き終わった?」と声をかける小安。
沈翊「まだだよ。絵っていうのは、時間がかかるものなんだよ」
小安「うわ! すごく可愛い」
途中の状態でしたが、おそらく想像以上に絵が上手だった沈翊の評価が、小安の中で、ぐーんと爆上がり(笑)
小安「おじさん、このくまちゃんも描くこと、出来る?」
沈翊「いいよ。他に、なにか描いてほしいものはある?」
う~んと考えて、「だったら、ママも」とリクエストする小安。
沈翊「よし。」
描きはじめたところで、ふっと、手を止め、小安のほうを見る沈翊。
沈翊「パパはどうする?」
小安「ううん、いらない」
少し声のトーンは落ちたものの、きっぱりと断る小安。
そうか、と黙って、頷くのみの沈翊。
~穆偉の自宅~
賀虹「家を出て行った日、あの人、ずっと不機嫌でした。ベッドの下から、なにかを取り出して、出ていくとき、それを持ってました。それで、どこに行くのか、聞いたんですけど、なにも言いませんでした。」
杜城「どのくらいの大きさでしたか?」
賀虹「そうですね・・・このくらいの・・・お菓子の箱くらいの大きさでした」
手で、大きさを見せる賀虹。
杜城「・・・・・その時、あなたは、もう穆偉が戻ってこないかもしれないと、既に知っていたんですね」
え?と、驚いたように、杜城を見返す賀虹。
同様に驚いたフォンも、視線を杜城から賀虹に移し、彼女の言葉を待ちます。
賀虹「なぜ、そんなことをおっしゃるんですか?」
杜城「我々がここに来るたびに、出迎えるあなたはとても落ち着いているようだった。とても、夫が行方不明になって動揺している女性には見えなかった」
賀虹「・・・・・・」
杜城「あなたは人を待っていたわけじゃない。結果を待っていたんでしょう」
杜城の言葉は、否定のしようがないものでした。
観念したように、ため息をつく賀虹。
~通り~
市場で遊んだ後は、すっかり、打ち解けたような雰囲気の、小安と沈翊。
アイスを片手に食べながら歩いている小安。
くまちゃんのぬいぐるみは、沈翊が抱えてます(笑)
小安「ねぇ、沈翔おじちゃん、私、お腹すいちゃった」
沈翊「そっか、なにが食べたい?」
小安「ええっとねぇ・・ピザが食べたい!」
沈翊「・・・ピザ?」
周囲を見回す沈翊。
中国語だと、ピサなのね(笑)
~穆偉の自宅~
賀虹「穆偉は、だらしない人で、賭け事も好きで酒癖も悪く、私達の間では、喧嘩が絶えませんでした。もし、私があの人の戻りを待っているかどうか、お訊ねになるのであれば、私の答えは、“望まない”です」
フォン「でも、小安が父親に会えなくなったら、恋しがるのではないですか?」
賀虹「小安には、私がいれば十分です。こんなことを言えば、どんなに自分勝手に聞こえるか、わかってます。でも、正直に言います。もし、本当に、穆偉が逃走中なら、できるだけ遠くに行ってもらいたいんです」
この夫婦には・・・というより、少なくとも、賀虹サイドには、一切の愛情が存在しないことがわかった瞬間でした。
~食堂~
食事を待っている間、小安は、くまちゃんのぬいぐるみ相手に、お話しをしてます。
小安「ちいさなおたまじゃくしがママを探しています。ずっと探し続けています。」
自分が考えたおはなしの世界に入っている小安。
独創的なのは、本当ね。
そんな小安の様子を微笑みながら、絵を描いている沈翊。
小安の正面の顔です。
にっこり微笑む小安。
良かった、沈翊に関しては、心を許してる。
父親が冷淡だったという話から、杜城への反応といい、おそらく、年上の男性に対して、拒否感が強いのかな、と思ってたんだよね。
ま、それに、沈翊のイケメンぶりは、たとえ6歳であっても、ときめかせるパワーはあると思います。
幼稚園の頃から、だいぶ、おませだった私がもし、小安の状況に置かれたら、絶対そうです(笑)
そこに、「ハワイアンピザとチキンナゲット、お待ちどうさま!」とはつらつとした声がして、注文したものがテーブルに運ばれてきました。
沈翊「ありがとうございます」
小安「うわぁ、私の大好物だ!」
店長「どうぞ、たくさん召し上がれ。」
小安「おじさん、来たよ」
沈翊「先に食べていいよ」
ポテトに手を延ばす小安。
小安の可愛い顔が描きあがりました。
この絵師さんの画、好きだな。
沈翊「おいしい?」
小安「うん」
ご機嫌な小安の顔を見つめつつ、沈翊の視線は、傍らに置かれた(さっき食べ終わった)アイスの棒。
沈翊「もっと食べていいよ」
さりげなく、アイスの棒を手に取り、ビニール袋に入れて、バッグにしまう沈翊。
今日の本来の目的である採取に成功した沈翊が「ピザも食べていいよ」と優しく声をかける
そう言えば、家宅捜索の時、冷蔵庫に入ってたのも、宅配されたピザだったね。
~北江分局~
早速、沈翊が持ち帰ったアイスの棒についた小安の唾液から、DNAを検出するロンユエ。
クリアボードの前で、結果を待ちわびている沈翊。
仕事の早いロンユエ姐さんの到来に、杜城たちも集まってきたぞ。
ロンユエ「結果が出たわよ。穆小安は、穆偉(ムーウェイ)の子供じゃない。でも、彼女の生物学上の父親については不明。データベース上にあるDNAとはマッチしなかった」
報告書に目を通す杜城。
穆偉が父親でないのは予測通りだったけど、実の父親、軽い罪でもなにか前科があれば一発か、と思ったけど、どうやら、引っかからなかったんだね。
杜城「強盗犯は穆偉じゃない。だが、(現場には)穆偉だと思わせるための手がかりが残された。強盗事件のあと、彼が逃亡したという先入観を抱かせるかのように、自宅のパソコンの中に列車の切符の手がかりが見つかった。強盗犯は、穆偉と賀虹に近いところにいる人物に違いない。穆偉と賀虹の間は・・仲が良くなかった」
現状を整理する杜城の言葉を注意深く聞いているロンユエ。
杜城「小安の生物学上の父親が疑わしい」
じっと聞き入っていた沈翊。
沈翊「僕が、小安の本当の父親の絵を描いてみようか」
みんなの気持ちを代弁するフォン。
フォン「絵を描く? 生物学上の父親について、なんの情報もないのに、どうやって、絵に出来るっていうんだ?」
半ば呆れたように、沈翊に問いただすフォン。
フォン「(杜城に)俺は、賀虹に直接聞いてみるべきだと思うんですけどね。そのほうが早いですよ」
沈翊「だが、賀虹は嘘をつくかもしれない」
賀虹のこと、かなり疑ってるんだね。
沈翊「・・・生物学的遺伝には規則性があるんだ。成長した小安の顔を正確に描き、そこから、賀虹の遺伝子的な特徴を見つけ出し、それらを分離した後に、男女の性差の違いに基づき、頭蓋骨と下顎骨や鼻骨などを調整していくんだ。 そうすれば、小安の生物学上の父親の容貌を描くことは可能だ」
杜城「よし、俺たちが捜査してる間に、お前は、似顔絵をあげろ。賀虹に対する疑念も払拭できていない。穆偉の居場所を探し続けるのと同時並行で、尋問のために分局に連行しよう」
ここで切ります。
★『猟罪図鑑』Ep.10-1 雑感★
リビングで繰り広げられた杜城と賀虹の会話、間合いや言葉選びも含め、完全に、心理戦です。
【フライングネタバレ】何度か書いているように、この事件って、まだだいぶ遠いんですが、今後、このドラマのラストにまでつながる事件に関連するエピソードなんです。
それだけに、現時点では、わざとわかりづらくしているところがあります。
特に、賀虹の心理とか。
彼女が守ろうとしているものは、なんなのか。
普通なら、娘の小安だよね。← 含みある発言かしら?
こうしてみると、常に、母親の意向を汲みとろうとする小安の言動が、不憫でならない。
沈翊と小安の、プチデート。
大人側に、目的と思惑があるとわかっていても、とっても、可愛らしいひと時でした。
小安にとって、カッコよくて優しい、絵の上手なお兄さんと一緒に過ごした数時間が、温かな記憶として残るといいな、と切に願います。
次は小安の本当の父親を炙り出す、沈翊の技術がさく裂します。



























































