とうとう、この山の頂上にたどりついたような気持ちです。
実は、最終話、かなりのボリュームになってしまい、分割になやみました。(苦笑)
もともと、Wabiの分割動画は、通常4分割ですが、最終話については、5分割にしているくらいなので、止むをえません。
独自の、切り方でいかせていただきます。
ただ、どうしても、内容的には、前半を切りたくなくて・・・。
すみません。
その中でも、#17-1、長めです。(笑)
で、いつものご注意をば・・・。
本サイトは、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。
誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦
いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。
『Until We Meet Again』
~運命の赤い糸~ 2019年(タイ)全17話
WinTeam focus version
【#17-1】
過去パート
~寺院~
焚かれた太いお線香、二本。
Ahnと母親の悲痛な泣き声が絶え間なく広がっている。
Alin「ママ、おばあちゃん、Inおじちゃんはどこにいるの?」
黒い服を着せられていても、ひとり、無邪気なAlin。
Ahn「Inおじちゃんはね、旅行に行ったのよ。とっても遠いところにね」
涙をこらえながら、娘に言い聞かせるAhn。
Alin「いつ帰ってくるの? みんなで、カイバロー(ゆで卵入りの角煮)食べるよね? ママが作ったゲーンソム(カレー)もね。」
それを聞くと、娘を抱きしめ、声をあげて泣いてしまうAhn。
号泣しながら、そんな娘の背中をさするInの母親。
後ろの席では、KritとKardが並んで座っている。
必死に涙をこらえようとしているKritと、涙が止まらないKard。
二つの棺。
DeanとPharmの合同の葬儀です。
完全に、身内だけで執り行われています。
うつむいたまま、座っているKornの父。
そして、Inの棺のもとに立ち、息子の顔を見つめるInの父。
この人も、まさか、息子を失うようなことになるとは思っていなかったはず。
もう決して、目を開けない息子の頭を撫でる父。
どんなに嘆き、悔いても、取り返しのつかないことが、この人の目の前で起きてしまったのです。
愛する息子の小指に、赤い糸を巻き付ける父。
糸の端をもち、泣きはらした目で、Kornの父に視線を向けるIn父。
この表情、ぐっと胸に迫ります。
立ち上がり、Kornの棺のそばにきて、ぐっと唇をかみしめ、
Kornの手を持ち上げるKorn父。
その指に、赤い糸の端を結び付けるIn父。
二人の父親が、こんなふうに、手をたずさえることになるなんて・・・。
赤い糸で結ばれた息子たちを見て、
In父「この世では、お前たちは、結ばれることはなかった。だが、来世では、お前たち二人は、また、再会するだろう」
涙にくれながら、想いを吐露するIn父。
In父「Korn、どうか、Inを頼むよ。私の愛する息子を・・」
棺と棺の間にかかる、赤い糸。
深い悲しみに包まれるなか、泣きじゃくるKardを支えるKrit。
その場にいた誰もが、ふたりが来世で再開できることを、この赤い糸に託し、切実に願ったことでしょう。
それもできるだけ早く、と。
この葬儀の場に居合わせた、それぞれの家族の一番若い子供のもとに、KornとInは、生まれ変わったのね。
Alinが、高校生で恋に落ち、身ごもり、駆け落ちのように一緒になったというエピソード。
これもまた、Deanが、Pharmと年齢を離れずして、生まれ変わるということにつながっているんですね。
過去パート
~Ariyasukul家のキッチン~
その夜、冷蔵庫をあけたKritが、
Kornが残した飴細工を見つけ、手にとってみる。
あの無骨で、無口な兄が、Inからもらった飴を溶けないように、大切に冷蔵庫にしまっていたことや、その時の兄弟同士のたわいもないと思っていたやりとりを思い出し、葬儀の場では必死に我慢していたKritが、声をあげて泣き始める。
もう、二度と戻ってこない時を思い、たまらず、号泣するKrit。
どんな時も、自分のことは二の次、三の次で、自分たち弟のことを考えてくれる優しい兄だった。
その場に座り込み、声をあげて泣くTeam。
******************
オープニング
最終回のオープニングソングは、
Boy Sompob (บอย สมภพ) - Pop Peua Jaak...Rak Peua Laa (พบเพื่อจาก...รักเพื่อลา)
英語バージョンのタイトルは、
ずばり、『Until we meet again』
พบเพื่อจาก... รักเพื่อลา 愛するために出会い 再び出会う日を待つ
いつまでたっても 心はいつも同じ人
瞳を思い出せば 決して変わることはない
いつまでも あなただけのもの
でも 私たちは
愛しあうために出会い
再び出会う日を待っているのです
******************
現代パート
不安そうに、膝を抱えているPharm。
しばらくして、Deanが先に到着する。
Dean「Pharm・・・」
Pharm「P’Dean・・・」
かろうじて、Deanってことはわかるのね?
慌てて、Pharmに駆け寄り、自分のほうにむけて、立ち上がらせるDean。
Dean「帰ろう。俺たちの家に・・帰ろう」
ここは、俺たちの場所じゃない。。。
涙ぐむPharm。
~回想~
コンドにたどり着いたKotnとIn。
ソファに座り、Inの頬に手を添えながら、「愛してる In。 本当にお前を愛してる」と伝えるKorn。
Pharm「ウソつき!」
あ・・Inだ。
輪廻転生とか、生まれ変わりって、一般的なイメージでは、かろうじて前世の記憶を伴って・・という程度だと思うんですよね。ただ、In→Pharmは、Pharmが感受性が強いせいか、もう少し、踏み込んでいるというか、Inに憑依されてるような時がありますよね。
今までの一連の様子を見てきて、憑依されているようで、Pharm自身にも意識はあるし、共感共鳴作用で行動を共にしたり、時には、Inのパワーの強さに押しやられてる・・って感じじゃないかな、と、Korn→Dean との違いを見ています。
はじめて、Ahnと会った時の、Kornとして対応するDeanにも感じましたが、DeanもKornに共感はするけど、共鳴は絶対認めない感じ(笑)
Kornも、のっとりとか、マナー違反しなさそう。( ´艸`)
ネット小説を読んでると、異世界転生ものって本当に多くて、避けて通れないので、こういう設定とか考えるの面白いんですよね(笑)
・・・というわけで、Pharm(In)という表記をしています。
Pharm(In)「なんで、あんなことしたの! なんで、僕の愛する人を殺したりできたの!! ひどいよ、ひとでなし!! ウソつき!! 最低だよ!」
目の前にいるDeanを叩き続けるPharm(In)。
Pharm(In)「僕に嘘ついたんだ!!ウソつき!! ひどすぎるよ!」
半狂乱になって、ものすごい力で、Deanを殴るPharm(In)
その勢いに圧倒されるDean。
すでに、泣きそうです。
なんとか、その手を押さえつつ、すっぽりと抱えるように抱きしめるDean。
Dean「Pharm、すまない。すまなかった・・Pharm」
Deanには、Inが腹を立てる気持ちも理由も理解できています。
それでも、Pharmにむかって、呼びかけるDean。
ここにいるのは、まぎれもなく、Pharmだから。
Pharm(In)「P’にわかる?僕の目の前で、あなたが死んだのを見たときの・・・僕のきもちが・・・」
抱きしめられながら、明らかにせめぎあい、放心したような状態のPharm(In)。
脳内に響く、何度も聞いた、全身をすくませるようにつんざく あの日の銃声。
Pharm(In)「何度、呼んでも返事がないんだよ。僕を残して・・いつも一緒にいるって約束したのに・・・ここに僕を置き去りにしたんだ!」
圧巻です。
Pharm(In)「決して、僕のことを離したりしないって言ったのに・・・。」
愛するが故の怒りを、全身であらわにするIn。
In「なんで、こんなことしたの!」
Kornにすがりついて、泣き喚いたInの姿が、その声とともに映し出されます。
Pharm(In)「僕の心も死んでしまった。息もできなかった。僕の世界は崩れ去ったんだ。もう何もする気力も残ってなかった。」
無言で、Pharmを見つめ、その言葉を一言も漏らさず、受け止めているDean。
Pharm(In)「僕たちは愛し合ってた。それなのに、僕のことを一番傷付けたのはあなただったんだ」
激高するPharm(In)
Dean「そうじゃない、Pharm。愛してる。本当に愛してるんだ。すまない。どうか・・・」
言い聞かせるつもりで告げた、「愛してる、本当に愛してるんだ」という、Kornと同じ言葉が、Pharm(In)の心を、再び抉(えぐ)り、傷つける。
顔色を変え、急に、後ろを向き、ソファにおいてあった拳銃を手に取るPharm(In)。
銃を持つだけで、緊張感がみなぎったのがわかりますね。
Pharm(In)「今度は、先に、僕が、P’を置いていく選択をしたらどうする?」
自分の顎に、拳銃を押し当てるPharm(In)
画面のタイ語の文字は
"คำเตือน : เป็นพฤติกรรมที่ไม่เหมาะสม ห้ามลอกเลียนแบบ"
「警告: これは不適切な動作です。 真似しないでください」
16話では入っていなかった、ピストルへのぼかしも入っています。
Pharm(In)「(今度は)僕が、P’を置いて行くんだ」
Dean「Pharm・・・」
ここで、補足の追加カットも含め、前話のラストシーンに追いつきました。
Dean「In、こんなことしないでくれ。俺から、Pharmを奪わないでくれ。頼む、こんなことしないでくれ」
Deanが、はじめて、Inに直接、語り掛けました。
もちろん、自分の声が届いているはずのPharmにむけても、訴えかけます。
Dean「俺はここにいる。俺は、今、ここにいるんだ。お前のDeanなんだ。お前のDeanだ。大丈夫だ」
その、落ち着いた口調に、少しずつ、Pharm(In)の瞳の力が抜けていくのがわかります。
Dean「もう大丈夫だ。もう、恐れることなんてなにもないんだ」
泣き出すPharm。
そのタイミングで、銃をとりあげ、
Pharmを抱きしめるDean。
何度も何度も、Deanの身体を叩きながら、声をあげて泣き続けたInの動きが止まり、ようやく、Deanの肩に手をまわすPharm。
Dean「もう大丈夫だ。」
多少、混乱は解けていないようで、Inが最後のあがきのように、Dean(Korn)を軽く叩いていましたが、それももう、よくわかっているんでしょう。
Inをなだめるように、大丈夫だ、と言いながら、抱きしめるDean。
その時、背後から、「Dean、Pharm・・・」と呼びかけるSinの声が聞こえ、後ろを振りかえると、
Kritに車いすをおされた、Kornの父親が入ってきました。
DeanとPharmのシルエットを、まぶしそうに見つめるKornの父親。
Dean(Korn)「父さん・・」
改めて、驚愕の表情を浮かべるPharm(In)
~回想~
先に、部屋に到着していたInの父親の前で、跪き、許しを請うKornと、Inを連れ戻そうとするInの父。
そこに、Kornの父も到着し、跪いている息子の姿をみて、「Korn!! 何をしている! こっちにこい!」と怒りをあらわにする。
Korn父「何度言えばわかるんだ?あの子には、関わるんじゃない!」
もうすっかり、穏やかになり、Deanとなって現れたKornに向ける視線も温かくなっているKorn父。
Pharm(In)「いやだ! いやだよ! どっか行って! いなくなってよ!」
半狂乱になって、頭を抱えて、叫びだすPharm(In)
Dean「Pharm、大丈夫だ。大丈夫だよ。落ち着くんだ、Pharm・・大丈夫だから・・」
優しくなだめているDeanの姿に、ますます、Kornを重ねるKornの父。
心の目には、きっと息子の姿となって見えてるんでしょうね。
Dean「大丈夫だ、大丈夫だ・・・」
Pharm(In)「あの人・・・こんなのいやだ~~、もう二度と会いたくなかったのに・・・」
泣き崩れるPharm(In)を支えるDean。
Dean「落ち着いて・・・」
Pharm(In)「どっか行って!」
そういうと、Deanから身体を突き離すPharm(In)
さっき、取り上げた銃を持ったままだったDeanの姿を見て、
あの日のKornの姿と混同し、取り乱すPharm(In)
Pharm(In)「P’Korn、ダメ!! P’Korn!!」
Inにとっては、あの晩の状況、そのものです。
Kornの名を絶叫しながら、崩れ落ちるPharm(In)
その様子に、正視できず、手で顔を覆ってしまうKorn父。
あまりのことに、声をなくし、呆然と立ったままの、KritとSin。
そこへ、駆けつけてきたPharmのママと、弟のPhoommまで現れ・・・、
静かではあるものの、一気に、大混乱です。
Pharmに駆け寄ろうとするママを押さえるKrit。
Krit「待ちなさい。私にまかせてくれないか・・」
例の缶の箱を持ち、二人の前に進み出るKrit。
Krit「ここに、君たちを引き離そうとするものはいない」
静かに声をかけるKrit。
取り乱し、座り込んでしまったPharm(In)を抱きしめていたDeanが、その言葉に、ゆっくりと振り返り、Pharmを立ちあがらせる。
Krit「Intouch・・・君のご両親は、もう長い間、苦しんでこられたんだよ」
まだ、恐れが消えないPharm(In)は、恐る恐るKritの言葉に耳を傾けている。
Krit「この部屋・・・いや、この建物全体を、君たちのために、父さんは買い取ったんだ」
どういうことなのか、よくわからず、怯えた表情のままのPharm(In)
Krit「いつまでも、ここを、このままにしておくために・・・。30年前と変わらず、ずっと維持してきたんだよ」
缶の箱を見せるKrit。
手にした箱の中身は、Kornに関するものばかりで、ずっと、Kornの父親が大切に保管してきたものだ、と説明するKrit。
Krit「P’Korn。兄さんたちが去ってから、父さんは、いつもこの箱を見ては、泣いてたよ」
すでに、Kritの言葉は、兄Kornに語り掛ける口調になってますね。
誰もが、Kritの言葉に耳を傾けている。
Krit「Intouch、君のお父さんも、本当に悲しんでいた。本当にすごく、号泣されてたよ。世界中が崩れ落ちたみたいに泣いていらしたよ」
それを聞き、改めて、声をあげて泣きだすPharm(In)
Pharm(In)「父さん・・・あ~~、ごめんなさい」
泣き出したPharm(In)を抱きしめるDean(Korn)。
その姿に、実際の、KornとInの姿を見るように、涙ぐむKrit。
Dean(Korn)「みんな、俺のせいだ。俺が、周りの人みんなを傷つけた。申し訳ありませんでした。父さん・・」
目を潤ませているKorn父。
申し訳ないのは自分だと、そのまま、うつむいてしまう。
葬儀の後、両家は蜜に連絡を取り合い、Inの父親の死去後、約束を守り、すべての面倒をみてきたKornの父。
Krit「お願いだ、父さんのこと、もう許してやってくれないか・・・。In、彼らのことをもう怒らないでくれないか・・」
無言で、Inを見つめるKorn父。
Krit「みんな、長い間、ずっと苦しんできたんだ。Kardは父さんのことをひどく怒っていた。父さんを許すことはなかった・・・。あいつが病気になって、危篤になっても、父さんに会おうとはしなかった」
Dean(Korn)「すまなかった・・・、全部、俺のせいだ。俺が全部、みんなのことを傷つけた。俺がバカだったんだ」
隣のPharm(In)に語りかけるDean。
Dean(Korn)「俺が自分勝手だった。」
それは、最初に、Kornを責めたInの言葉への、改めての謝罪でもありました。
Dean(Korn)のほうを見上げるPharm(In)
Dean「でも、今は、みんなのことを愛している。愛してるよ、父さん、母さん・・弟たちのことも愛している。そして、お前のことも愛してる、In・・・」
Pharmの額にキスし、
「俺が悪かった、In・・・本当にすまなかった」と謝るDean(Korn)。
Deanの頬に触れ、
そして、Kornの父のほうに視線を向けるPharm(In)
許すということではなく、受け入れたいという気持ちの表れでしょうか。
抱きしめあって、成り行きを見守るママとPhoom。
Pharm「僕は・・・(自分のことを)強い人間だと思ってたんです。」
Dean(Korn)の頬に手を触れたまま、話り始めるPharm(In)
ここで、二人の姿が、KornとInに切り替わります。
涙を流すIn。
Pharm(In)「ごめんなさい。全部、P’Kornのせいにして、ごめんなさい。僕、P’Kornのことが大好き。もう許してるよ。だから、P’Kornも、自分を責めるのはもうやめて・・・」
全て、心の中で思ってきたことを曝け出したうえでの、涙です。
Dean(Korn)「俺も愛してるよ、In。 本当に、愛してる」
Kornの父親には、抱きしめあうKornとInの二人の姿が見えてるのね。
~病院~
その後、ほどなくして、Korn父の具合は悪くなり、入院することに。
医師「回復される見込みはないように思われます。申し訳ありません」
その言葉に頷き、受け入れるKrit。
ベッドの傍らに立っているSinと、反対側には、Deanが腰掛けている。
そこに、病衣を着て、点滴をした状態のPharmが、母とPhoomと共に現れる。
おそらく、精神的なショックもあって、入院することになったのかも。
目を閉じていたKorn父が、ふと気配で目を覚ます。
Dean(Korn)「父さん、なにか欲しいものはある?」
誰よりも、長男然として座っているのは、Kornがより前面に出てる感じですね。
そして、そのことに誰も異論はない様子です。
Korn父「あの子の面倒をみてやりなさい」
そういわれ、PharmのほうをみるDean。
Dean(Korn)「はい・・、約束します」
ここで、「決して、ウソをつかない男 Dean」の評判がつながるんですよね。
安心したように、目を閉じるKorn父。
この30年もの間、重い重い十字架を、寡黙に背負って生きてきたその人の最後の様子を、静かに見守っている、KritやSin、そして、Pharmの家族。
★【#17-1】の雑感 ★
前記事の雑感で、
「本来であれば、聞くことができなかった「Intouch」の心の叫びを、どうにかして、Kornに届けたい。
これが、この「輪廻転生」という手法を取るに至った、ドラマの主題の一つであり、見せ場だと私は考えます。(中略)
そして、KornとInが知り得なかった、その後の家族の想いが、もう一つの主題となるはずです。」
と、先に書いてしまいましたが、もちろん、こちらのシーンと連動したうえでのことです。
常識的には、受け入れがたい「輪廻転生」という状況を、Ahnが、Deanの話を聞いただけで、受け入れた理由も、非現実的なことに理解を示しそうにない警察官だったKritが疑わずに、生き証人のように語ったことも、すべては、残された家族が背負ってきた時間がそうさせたんだろうということがよくわかりました。
兄との約束を守り、警察官の道に進みんだKritが、事件後、好奇の目にさらされることを避けるために、事件を隠蔽することに心を砕いてきたことは想像に難くないですし、部屋を買い上げるだけではあきたらず、マンションごと買い上げ、そのまま、残すなんて尋常じゃありません。
その後の事実を聞くにつけ、二人の父親にとって、ただ、自分たちの罪に償うためということではなく、失ってしまった子供たちへの愛がそうさせたんだろうな、という想いも含め、より鮮明になった気がします。
貫けなかった自分たちの愛をもう一度取り戻すために。。
苦しみを与え続けた全ての人に許しを請うために。
若い二人を追い詰め、引き離すことに囚われ、取り返しのつかないことをしてしまった罪を償うために。
二つの家族に起きた悲劇に終止符を打つために。
同じ記憶を持つものが、こうして、同じ空間に会したこと自体、大きな意味がありますよね。
それぞれの家族を切り離さないためにも、Kornは、Chatpokinの家に、Inは、Ariyasukul家の家に、生まれ変わる必要があったのでしょうか。
前世とか来世とかいう概念からすると、ほぼ最短のような気もしますが、それでも、長い年月がかかりました。
★#17-2に続く★