これは、Ep.06の後編です。

 

前半未見の方は、こちらからどうぞ

『KinnPorsche』EP.06 前編 筋追い+雑感 ※ネタバレ  

 

今回の後半は特に、ラストですけど、いつにもまして、紺字(Porsche)、入れちゃってます。

うざい、と思われる方は、どうぞ、そのまんま、読み飛ばしてください♪

自分でも、読みながらどうにもテンポが悪いなぁ・・・って、ざわざわするくらいなので。

  

で、いつものご注意をば・・・。

本サイトは、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。

誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

 

『KinnPorsche』

รักโคตรร้าย สุดท้ายโคตรรัก【Ep.06】後編

 

~水浴び~

服を脱ぎ去り、川で水浴びする二人。

Porsche「つめてぇ~~」

水をかけあったり、顔を水に付けたり・・・

Porsche「あ~、生き返る~~~」

楽しくて仕方がないPorsche。

Porsche「ここ、マジで凍えるくらい冷たいよ」

Kinn「そんなに冷たいか?」

真夏の、夫婦寝室エアコン温度設定論争みたいな会話です。

 

Porsche「ほら、俺の手を見てよ」

ふやけた手を見せて、笑いあう二人。

Kinn「さ、こっちへ」

Porscheの冷えた身体を抱き寄せ、ハグするKinn。

冷え性ガールにとって、体温高い男子は湯たんぽよ。(笑)

 

はい、恒例、Porscheの顎乗せ(笑)

いつしか、頬をKinnの肩に押し当てるように、しがみついてるPorsche。

 

冷え切ったPorscheの身体を包み込むように、抱きしめてるKinn。

 

触れたい、1秒でも長く触れていたい。

額を押し付けたり、少しずつ、間合いをはかるように、お互いの顔が近づいていく。

そりゃ、好きな人とこんなに密着してんのに、何にも起きないわけがない。

 

それに、今はね、酔ってもいません。クスリも盛られてません。

催眠術にもかけられてないし、洗脳でもドッキリでもないよ。

 

自分が何を求めているのか、これから、何をしようとしているのか、意識完璧にクリアです。

 

寒さであろうと、緊張であろうと、Porscheの唇の震えは、合図のようなものなのです。

 

唇を重ねる二人。

 

Porscheにしてみれば、このキスは、まだ、Kinnから何かを問われたわけではないけれど、今までの、迷っていた自分に対する「答え」と同じくらい、実は大きな意味がある。

 

もっともっと・・・冷たさで身体がかたくなっていなければ、ガンガン求めてしまったかもしれないくらい、今のPorscheは、Kinnと離れられません。

それなのに、Kinnがあっさりと、自分をを引き離したように、思えたPorsche。

 

え・・・なんで?

 

Kinn「もう十分、浴びただろ。もう、上がろうか」

 

Kinnの、引きつり、強張った顔。。。 ← ここはね、もう、見てるだけで、悲鳴で張り裂けそう。ありきたりの、気まずさなんかじゃないもの。

 

言われたとおり、離れたものの、ちょっと納得がいかないようなPorsche。

 

ふたりが、すっぱだかじゃなかったのは、よく、わかりました。

 

 

~夜~

なにげに、あのおんぼろトラック、すごいな。

ナイフだけじゃなく、ランプもあったんだ(笑)

 

手錠で括られてるから、トイレも一緒。(笑)

 

わざわざ、ランプで照らしながら、笑ってるKinn。

Porsche「(こんなところを見て)笑うなんて、最低だな・・・あんたには、ついてないのかよ?」

笑いが抑えられない様子のKinn。

Kinn「ついてるよ。ま、そこまで小さくはないけどな・・・」

 

あ~~、サウナでひっくり返ったPorscheを着がえさせたArmが、「人は見かけによらない」って言った答えが今、出た!

不機嫌そうなPorscheをみると、相当、気にしてるんじゃない?

 

ふと、目の前の草むらに目を落すPorsche。

Porsche「な、あれ、なに? ちょっと、光で照らしてみろよ」

 

ホネ子~~~~!じゃありません。

🦴ホネ男でしょう。 ← 性別って関係あるの?

 

行き倒れさんかしら?

 

Porsche「うぎゃ~」

Kinn「おい!」

慌てて、一目散に逃げだすPorscheに、引っ張られるようにして、追いかけるKinn。

 

~寝床代わりのトラック~

火の側に、すわっていても、落ち着かない様子のPorsche。

ニヤニヤしながら、Porscheを覗き込むKinn。

「なに、見てんだよ」と蹴とばすPorsche。

Porscheが、お化けや幽霊が苦手なのが、確実になりました。

 

Kinn「森で遭難した、ただの骸骨じゃないか・・・」

いやいや、一歩間違えば、きみたちの先輩ですよ。

 

Porsche「そういうこと言うの、やめろよ!」

Kinn「別に、たいしたことないだろ」

Porsche「せっかく、人が忘れようとしてるっていうのに! なんなんだよ!」

Kinn「お前にも、怖いものがあるなんて、思わなかったな。他にも、お前のことで、俺が知らないこととかあるのか?」

Porsche「そんなことありえるか? あんたらは、このPorshe Pachara Kittisuwan、23歳の経歴をさぐりだしたくせに。くっそ、あんなに細かく・・・」
最初に拉致られた時を思いだして、ちょっと腹を立ててるようなPorsche。

でも、きっと、それは、表向きの履歴でしょ。 ← パパはもっと知ってるんじゃないのかな。

 

Kinn「俺は、お前が思ってるほど、暇じゃないんだぞ」

それもまた、しかり。

Kinn「そうだな・・・お前のかなえたい夢はなんだ? それについては知らないぞ」

興味津々なKinn。

Porsche「うるさい!」

 

完全に、拗ねちゃったPorscheの反応がおかしくて、仕方がないKinn。

Kinn「あ~、今夜は眠れないだろうな。ま、いいさ。俺はただ、気を紛らわせるために、話題作りをしてやろうとおもっただけなのになぁ。ま、気にするな」

Kinn様、お上手。(笑)

 

もう、さっきの、ホネ男先輩のことを考えたら、もう、いてもたってもいられないPorsche。

可愛そうに・・・こんなに思いつめちゃって・・・。

 

仕方ない、と、話しをはじめるPorsche。

Porsche「俺、ビーチで小さなバーを開きたいんだ」

あっさり、陥落しました。

あ~、これは、夜、怖いから一緒に寝てくださいっていうことと同義語?爆笑

 

Kinn「・・・・(続けて)」

Porsche「プライベートビーチだったら、もっといいんだけどな。朝、目が覚めたら、いつでもオープンしちゃうんだ。 で、俺が酔っ払ったら、店じまい。一番大事なことは・・・俺がその日、食べたいと思うものだけしか出さないんだ。俺が目覚めたときに、食べたいって感じたものを、その日のメニューにする・・・みたいな感じ」

話しを聞きながら、一緒になって、満面の笑みを浮かべるKinn。

Kinn「おまえにピッタリだな」

 

今度は、Kinnの夢を聞く番だ、とばかりに、質問するPorsche。

Porsche「で、あんたはどうなんだ? あんたの夢はなんなんだ?」

Kinn「俺か?・・・そうだな・・・」

考えながら、自分の指にハマっている、TKの紋章入りの指輪を、無意識に回すKinn。

こんなに、小さいのに、今嵌められている手錠なんか目じゃないくらい、重い重い枷なのです。

 

Kinn「うちのファミリーをもっと、大きくすることかな・・・」

Porsche「わ~、どうかしてる。そんなの、信じないね」

Kinn「・・・・・・」

Porsche「稼業を大きくしたいなんて、夢をもつ子どもなんて、いないだろ?」

 

この時の、悪戯っぽく笑うKinnが無茶苦茶、可愛い。

こんな風にストレートに自分に対して、言いたい放題のPorscheの言葉が心地いいのです。

 

Porsche「なぁ、真ん中の子だからか? そうだろ? 真ん中だからだろ? おい、こっち見ろよ」

※ 間に挟まれた子は、上にも下にも気を遣う・・・と言われるから。

 

Porsche「khun坊ちゃまがおかしくなる前には、やりたい夢があったんだろ。おい、ちゃんと俺の目を見ろよ。あ、俺のほう、見ない気だな・・」

仕方なく、ちらっとPorscheのほうを見るKinn。

Porsche「俺だって、自分の話し聞かせたじゃん。あんただけ話さないなんて、フェアじゃないぞ」

そこまで言われちゃね。

どうぞ、とジェスチャー付きで、促すPorsche。

 

Kinn「約束だぞ。笑うなよ。」

念押しするKinn。(笑)

Porsche「なんで、あんたの夢を俺が笑ったりするんだよ?」

 

言いかけて、何度もためらう、気恥ずかしそうなKinnが、キュートすぎるんですけど。

 

Kinn「俺は・・・・歌手になりたかったんだ」

自分で言って、首を横にふるKinn。

 

このPorscheさんの表情は、ギリ、OK?(笑)

Porsche「あんたがそんなふうに考えてたなんて、思いもしなかったよ。理由は?」

 

顔が弾むKinn。

Kinn「子供だった頃、テレビで歌のオーディション番組みたいなのを見たんだ。すごく楽しそうに見えて、やってみたかった」

うんうん、と頷きながら、聞いているPorsche。

 

Kinn「実は、一度だけ、出たこともある」

衝撃発言です!

いくつの頃よ?

ちょっと、得意げな表情を浮かべたものの、すぐに、目をふせ、やめたよ、と答えるKinn。

Porsche「優勝できなかったからか?」

Kinn「いや、勝ったよ。そこには、俺なんかより、才能のある人たちがたくさんいたんだ。たぶん、父さんが大金を積んだのさ」

この流れ、普通だったら、あ~、まずい・・ってなりそうなのに、Kinnが言わんとしてることは理解しつつも、Porscheの対応は違うのね。

 

Porsche「いや、ホントにうまかったのかもしれないじゃん」 

そんなわけないだろ、と横を向くKinn。

← そして、否定しっつも、こんなふうに言ってくれる誰かを内心では求めているでしょ?ね?

 

Porsche「じゃ、こうしよう。その時の歌はなんの歌だ? 俺に歌ってみてよ」

Kinn「するわけないだろ、ばか」

Porsche「おい! 今度も、絶対、笑ったりしないって約束する! OK?」

Kinn「やだね」

Porsche「え~、お願い、聞きたいなぁ。約束するって・・・ね? いいだろ?」

小指まで出しちゃうPorsche。

結局、指を絡ませてるじゃん。

ああ、指切りげんまんだわ。(そして、このフレーズも久しぶりです。)

 

文句言いつつ、Kinnは、Porscheに甘い!

 

「こっち向いてるからな・・・」と、Kinnが恥ずかしくないように、視線を他に向けるPorsche。

 

そして、歌いだしたのが、なんとも・・・古めかしい、民謡調なメロディ。

 

必死でこらえていたPorscheでしたが、白い歯がこぼれちゃいます(笑)

 

Kinn「こいつ・・・」

笑わないって言ったのに~~~!

 

すぐに、歌うのをやめてしまうKinn。

 

そんなKinnのことが、可愛くて可愛くて・・・完全に、「お~よしよし」状態で、笑いながら、宥めるPorsche。

どさくさに紛れて、Kinnの首元にすり寄ってるわ(笑)

こんなの、どこから見ても、俺を好きにしていいよ、じゃん。

・・・っていうか、本人にどれだけ自覚あるか、わかんないけど、(← いや、私の体感的には、恋愛初期モード真っ最中だけど)Porscheは、本能レベルで、Kinnのフェロモンには抗えないの。

 

我慢しようとしたけど・・・ちょっと無理だった、と正直に告白する。(笑)

まさか、そんな昔の歌を歌うとは思ってもみなかったんだよ。でも、正直、キレイな歌声だったよ、とフォローするPorsche。

こんなふうに、小首をかしげるところも、あざと可愛いでしょ。 ← BLでは誉め言葉!

 

実際、Mileの声の良さは、隠せない(笑)

 

Kinn「よせ!」

Porsche「ボスの後継にならなくてもいいなら、俺、コンテストでスターになるように応援するし、国中の人に、P’Birdも目じゃないくらいのKinnっていうスターがいるって言ってやるよ!」

 

Do you know P’Bird?( ^ω^ )

私にとっては『サワディーピーマイ』です!

タイBL沼にドボンして、右も左もわからず、迎えた、2017→2018の大晦日からお正月。これなら、簡単だし、歌えるよ、と教えてもらったお正月ソング。カウントダウンイベントとか、ああ、懐かしい!
『SOTUS-S』とか、ドラマがらみでも、バード・トンチャイの歌は使われてるので、聞けば、ああ~ってなる方もいらっしゃると思います。
 

 

Kinn「スターを探せか?」

Porsche「あ~、やっぱりファンなんじゃん」

 

しばらく、無言になり・・・空を見上げたKinnに合わせるように、視線をむけるPorsche。

 

話し始めるKinn。

Kinn「時折、考えるんだ。兄さんがあんなふうにおかしいのは、うちの仕事を継ぎたくないからじゃないのか・・・って」

ちらっと、Porscheを見るKinn。

Kinn「子供の頃、誘拐されたからってだけで、あそこまで、人っておかしくなるものなのかな?」

ずっと思ってて、周囲が噂をしてるのは感じてて、それでも誰もそのことには触れられなくて・・・、おそらく、他人に話したことなんてなかったんじゃないのかな。

 

小さく頷きながら「俺はあるとおもう・・・」と、きっぱり答えるPorsche。

少し、躊躇いながら、「自分も前にそういう経験をしたから・・」と話し始めると、ん?とPorscheを見るKinn。

Porsche「父さんと母さんと一緒に車に乗ってて、交通事故に遭ったんだ。両親は、猛スピードでつっこんできた車に衝突されて、亡くなったんだ。その時のショックで、記憶喪失になってさ・・。その後で、叔父が、起こったこと全部、話してくれたんだ」

はじめて聞く話に、驚きながらも、真剣に聞いているKinn。

Porsche「俺、何か月も入院してた。だからさ、そういうこともあるんじゃないか、って思うよ」

 

Kinn「お前のためには良かったのかもしれないな。ご両親のこと、いい思い出だけしかないんだから・・」

Kinnの慰めの言葉に、さぁ、どうなんだろうか・・・と微かに頷いたPorscheの目は、空をみつめてる感じ。

確かにKinnのいう通り、例え、その記憶によって、実際は苦しめられ、まともな生活を送ることができなくなったとしても、どんな記憶であっても、お父さん、お母さんのことは自分の記憶として覚えていたかったPorscheには、積極的に頷くことはできないんだと思う。

 

ここでは、Porscheがいくつの頃の事故だったのか、とか、事故の詳細については明かされませんでしたね。

(それは、Tankhunの誘拐事件についても同じことが言えますが・・・)

 

記憶の全てを失ったということは、作られた記憶をインプットされたのかもしれなくて。。。

khun坊ちゃまとは年齢が近ければ、入れ違い説は浮上しますが、ま、それは置いておいても、Tankhun誘拐事件と、Porscheの両親の事故は関係ありそうな、フラグ?

例のギャンブル依存厨の叔父さんは、本当に叔父さんだったのかな。

ぽるぽる兄弟が路頭に迷わないためだけに送り込まれたとか(笑)

 

ダメだ、最近、韓国ドラマのアンダーカバーもの、見ちゃって、頭がすぐそっちに行っちゃう。。。(笑)

 

Kinn「本当は、もしできることなら、俺は・・・」

言葉を止めたKinnを促すPorsche。

Kinn「自分が犯した過ちを消してしまいたい・・・お前にしてしまったことを・・・」

急に、自分のことを言われ、ぐっと唇を噛みしめながら、考えて、「うん」と頷くPorsche。

Porsche「もういいよ」

笑いながら、グーを突き出すPorsche。

微笑みながら、拳を合わせるKinn。

 

そんな風に夜は更けていき、そして明け方・・・トラックの荷台に座ったままのPorsche。

隣で、Kinnは眠ってます。

まさか、とは思いますが、火の番&見張りですよね。(笑)

まさかとは思いますが、🦴ホネ男先輩が怖くて、明るくなるまで眠れなかった・・・とかっていうオチですか?(笑)

 

周囲をきょろきょろと見回し、大丈夫そうだ、と一息つくと、猛烈な睡魔に襲われるPorsche。

バタン、と倒れた先は、指定席です。(笑)

 

衝撃で目を覚ますKinn様。

 

見ると・・・ぐっすり眠りに落ちたPorscheが・・・枕代わりに使っている、折りたたんだ布の隅っこに頭をちょこんと寄せ、寝やすいように、頭の位置を調整し、密着してきましたよ。

Porscheの髪の香りを吸い込み、優しい微笑みを浮かべるKinn。

 

この荷台の俯瞰、考えた人、まじで最高!!

 

そして、二人がいる場所が、なかなかの辺境地であることも、わかっちゃいました。

つ~か、ここ、タイのどこ?

 

~岩場~

おんぼろトラックの場所を離れ、しばらく歩いてきた二人。

Kinn「今日こそは、戻る道を見つけられそうな気がする・・・」

言葉は前向きですが、だいぶ疲れが見えてます。

 

Porsche「毎日、そんなこと言ってるじゃん」

 

遭難して何日目?

 

その時、かすかに「Kinn様~~」「Kinn様~」と自分を呼ぶ声が聞こえたKinn。

ピタリ、とその場に立ち止まる。

Porscheには聞こえなかったのかな。

Porsche「今度はなんだよ?」

Kinn「・・・・・・」

やはり、微かに声が聞こえ、「俺ならここだ!」と、声のする方角に走り出すKinn。

岩の裂け目に気づかず、落ちそうになるKinnを、すんでのところでとめるPorsche。

 

「俺ならここだ!」

間違いなく、裂け目の向こう側の方角から、微かに聞こえる声に返事をしても、かき消されてしまう。

 

目で合図し、向かい側の岩場に飛び移ろうと、二人でジャンプをした結果。。

この高さと、この幅です。

なにより、二人は手錠で繋がれてるんです。

 

やはり、無理がありました。

岩場の裂け目に落ちてしまうKinnとPorsche。

お互い、「大丈夫か?」って相手のことばっかり、確認するの。。( ;∀;)

 

不幸中の幸いというか、大きなケガを負う事なく、なんとか立ち上がる二人。

いや、相当な打撲だとは思いますけどね。

やっぱり、受け身とか、日頃の特殊訓練って大事よね。

 

しかし、見上げれば、そこは、絶望的に高く切り立った岩場。

 

行き止まりの岩場を登ろうとしても、ほぼ垂直で、手をひっかけることもできず、それでも、何度もチャレンジするPorsche。

 

手錠さえ外れ、一人ずつであれば、なんとかなるかもしれないけれど、これを、体力の落ちている今の二人で昇るのは、ほぼ無理。

「もういい、十分だ」と止めに入るKinn。

 

Kinnと繋がれた手錠で手首を痛めたPorscheが、忌々しそうに「くっそ!こんなふうに手錠なんかで繋がれてさえいなかったら!」と叫ぶ。

冷静になり、「ごめん・・・」と呟くPorsche。

 

Kinn「でも、これのおかげで、俺達、お互いのこと、わかりあえただろう」

 

Porscheも、それを否定はしないけれど、この一帯を探している捜索チームと離れてしまったら、そろそろ、本気でやばいかも・・とわかるだけに、なんとしてでも、Kinnを助けたくて、内心、焦っているPorsche。

そんなPorscheを支えるKinn。

 

座り込むしかないKinnとPorsche。

 

Porsche「今日こそは、道を見つけられるって言ってたよな・・・」

Kinn「ああ。でも、生きて出られるだろう・・とは言わなかったはずだけどな・・・」

笑えない冗談でも、笑うしかないPorsche。

 

真面目な顔で話を続けるKinn。

Kinn「知ってるか、さっき、配下たちの声が聞こえたとき、最初、ここを出たくないって考えたんだ」

Porsche「なに、ばかなことを・・・。あんたまで、khun坊ちゃまみたいになっちゃったのか?はぁ?」

Kinn「さあな。でも、ここには、俺の肩に背負うべきものは何もない。スケジュールに追われることもない。もう一度、本当の自分に戻れる・・・」

 

Kinnの口にした言葉がたとえ本心であっても、同調も突き詰めることも、残酷でしかないと、わかってるのね。

 

Porsche「・・・・・・・それ、いいな。そういうあんたのほうが、俺は好きだよ。可愛いじゃん」

 

Kinn「お前みたいな奴にはならないぞ。 お前は行くところ、行くところで、みんなをムカつかせるだろ」

言えてるな・・・と自虐しちゃうPorsche。

 

Kinn「Porsche・・・」

Porsche「ん?」

Kinn「すまなかった・・・」

Porsche「なんのこと?」

Kunn「あの晩のことだ・・・」

さすがに、俯いてしまうPorsche。

 

Kinn「今まで、どんなボディガードとも一線を交えたことなどなかった。なんで、あんなことができたのかわからない。お前には、たくさん、ひどいことをしてしまった」

昨晩の謝り方では、謝ったことにならないと、どこかで気にしていたのかな。

 

ふっと、口元が緩むPorsche。

やっと、ちゃんと謝って来た。。。

 

大きなため息をつくKinn。

Kinn「もし、時間を巻き戻せるなら、お前にあんなことしたりしない」

Porsche「俺も、正直、よくわかってないんだ。だって、いままで、あんなのした奴なんていなかったし・・・」

少しだけ、口許を緩め、頷いてみせるPorsche。

 

Kinn「俺の事、許してくれるのか?」

 

Porsche:真面目な顔して、何を言いだすかと思えば・・・ずっと、気にしてたのか。。。

 

思わず、笑いが込み上げる。

 

なんと答えれば、自分の気持ちがわかってもらえるのか・・・、少しだけ考えるPorsche。

Porsche「・・・・・もう、とっくに許してたよ」

 

見つめ合う二人。

 

Porscheの答えを聞き、「だったら、もう、これからは、俺達の間に、どんな不信感も疑念もないよな」

Porsche「・・・・うん。なにもないよ。・・・ああ」

 

ほっと、大きな息を吐くKinn。

 

その時、「Kinn・・・・」と、Porscheが話しかける。

 

Kinn「ん?」

Porsche「俺、ここから俺達が脱出できる方法を思いついたかも・・・」

Kinn「どんな方法だ?」

Porsche「どっちかが、手を切り落とす。そして、もう一人がここを出て、助けを呼びに行く」

 

はぁ?

考えた末がそれかよ・・・と、内心、どう事態を収拾しようか、考えてますね、Kinn様 ?(笑)

 

Kinn「で、その犠牲になるのはどっちだ?」

Porsche「あんただよ」

即答!(笑)

Porsche「手がなくたって、自分の部下に命令することは出来るだろ。でも、俺は手が無くなったら、あんたの面倒を見られなくなる」

Kinn「バカか。お前は、俺のボディーガードだろ。お前の仕事は、お前のボスのために、自分の身を犠牲にすることだろうが!」

Porsche「話が付かない時は・・・ボディーガードのルールに則って決めるしかない」

 

Kinn様、あなたの可愛いボディーガード、こんなこと言ってますけど、どうします?(笑)

 

Kinn「負けたほうが手を失うんだぞ・・・」

お互いの目を見たまま、じゃんけんです。

Kinnがグーしか出さないのは、わかってます。

握っていた拳を、ゆっくりと開いていくPorsche。

Kinn「・・・!!」

後だししたPorscheのチョキを見つめ、固まるKinn。

 

Porsche「こんなこと、思いつくんじゃなかった・・・」

ホントは、いつ言い出そうか考えてたくせに。

さっき、Kinnが謝ったあの時、手錠を見ながら、覚悟を決めたんでしょ!

この時ね。。。

 

言葉もなく、じっと、Porscheを見つめるKinnの眼差しに、私の涙腺が決壊しました。

夢のような休日がもうすぐ終わりを告げるんです。

なにも知らないはずの、ヤンチャで生意気だけど愛しいお姫様が、自分の大切なものと引き換えに王子様を助けようと、さっさと魔法を解いてしまったから。

Kinn自身も、大切なものを引き換えにする時が来たんだ、と覚悟を決めなければなりません。

 

ナイフを差し出し、一思いに!躊躇うなよ、と、言葉だけは勇ましいPorsche。

 

さすがに見る勇気などなく、身体の向きを変え、眼を閉じると、

カチャリ・・と微かな音が聞こえ、心なしか、手首が軽くなったような気が・・・。

 

Porsche「・・・・あれ?」

簡単に外れてる手錠。

え・・?と、目の前のKinnを見つめるPorsche。

そして、すぐさま、Kinnの頭をはたきました!(苦笑)

ま、当然と言えば当然かな。

Porsche「外し方を知ってたなら、なんで、言わなかったんだよ!!(怒)」

Kinn「こんなことくらい、うちの人間なら全員、知ってるさ」

もう一度、叩こうとするPorscheの腕を、今度は止めるKinn。

二度目はないです。(苦笑)

 

Porsche「チクショウ! なんてくそ野郎だ!」

気持ちが収まるどころか、どんどん、腹が立ってきて、また、手をあげようとするPorsche。

本当なら、「バカバカ、Kinnのバカ~」ってKinnを叩きながら、わんわん泣き出したいくらいです。

 

Kinn「よせ。ここから出ようぜ」

手を差し出すKinn。

Porsche「どうやって?」

「ついてこい」と立ち上がるKinn。

 

石を積み重ねてはいるものの、実は、抜け穴があったらしいです。

 

しばらくして・・・とっぷりと陽は落ちてしまいましたが、岩の裂け目からは無事に脱出できたKinnとPorsche。

Porsche「わ~~~~、やったぞ~~~、ついに出られた!!」

全身で、喜びをあらわすPorsche。

 

その後ろで、淡々と、自分のほうの手錠の鍵も外すKinn。

 

Porsche「最初から、脱出方法を知ってたんなら、なんで、言わなかったんだよ!!まじで、くそだな」

今日は、このパターンばっかりです。

でも、出られたことが嬉しくて、そこまで、語気は荒くありません。

 

だって、言ってしまったら、Kinnにとって、夢のような幸せな休日が終わってしまうから。

 

ナイフの刃を収めると、ゆっくりと、Porscheに戻そうとするKinn。

Kinn「一人で逃げろ」

Porsche「・・・・は?」

この、「は?」は、本気の「は?」です。

 

Kinn「みんなには、お前は森で死んだと伝える」

飲み込みの早いPorscheには、その言葉の意味がわかってしまいます。

 

Kinn「だから、弟のもとに戻ればいい。そして、バーを開くんだ、ずっと夢だったんだろ・・・」

 

Porsche:まったく、この男は・・・いっつもこうだ。

 

Porsche「・・・なぜだ?」

 

Kinn「さぁな。」

 

Porsche「・・・・・」

さぁな・・・ってわからないわけないだろ?

俺にだってわかるのに。

人の気持ちなんかお構いなしで、人のこと、散々、振り回して、突然、こんなこと言ってくるような奴だって・・・最初から知ってたよ。

 

Kinn「お前が俺のために、手を犠牲にするって言いだしたからかもな・・・それとも・・・、お前と一線を越えてしまったせいなのかもしれない。俺が・・・・お前が幸せそうにしてるのが嬉しいからかもな」

 

Porsche「・・・・・・・・」

犠牲ってなんだよ。一線超えたら、離れなきゃいけないのかよ。普通は、そっから一緒にいたいって思うんじゃないのかよ。

俺があの晩のこと、嫌だったなんて、ひとことだって言ったかよ?

弟のことを言えば、俺がほいほい言う事聞くとでも思ったのかよ、ずりぃよ・・・。

 

Kinn「・・・・いいから、行け! 俺の気がかわらないうちに・・・」

無理やり、Porscheの手にナイフを握らせるKinn。

 

Porsche「・・・・・・」

俺がいなきゃ、だめなくせに。家まで追いかけて来たくせに。ホントは、昔の歌が好きで、笑ってるのが好きで、誰よりも自由になりたいくせに、俺だけ、自由になれって?

 

Kinn「さっさと行け! これは命令だ!」

 

後ろを向き、少し歩き始めたところで、立ち止まり、ナイフをポケットにしまうPorsche。

 

そこから先、足が前に出ないPorsche。

 

踵を返し、その場に立ちつくしているKinnに向かっていくと、首筋を押さえ、自分の唇をKinnに押しあてるPorsche。

 

更に、両腕を回し、Kinnを力いっぱい抱きしめると、

Kinnも、Porscheの背に回した手に力を込める。

 

1ミリも隙間がないくらい、渾身の力で抱きしめると、

自分で自分の身体を引き裂くように、Kinnから離れ、少しだけ振り返ると、急ぎ足で立ち去るPorsche。

 

耐えられる。

まだ、今なら、耐えられる。

あんな優しいアイツに、マフィアの水が合うはずがない。

まだ、間に合う。

今なら、真っ当な道を生きていける。

 

地面に落ちた手錠を足で蹴飛ばしながら、涙をこらえるKinn。

Kinn「クソ!!」

 

その時、遠くから、ライトでチラチラと照らされ、「Kinn様」と声がする。

灯りの先を凝視すると、重ねて「助けにきました」という声が聞こえ・・・たと同時に発射される拳銃。

敵じゃん。

ライトに照らし出され、圧倒的に不利な中、逃げるKinn。

 

岩陰に身をひそめたものの、すぐ真上に、拳銃を構えた二人がいて、身動きが取れない。

 

そこへ、銃声を聞きつけたPorscheが戻ってきて、ナイフを投げつける。

背中に刺さったまま、バランスを崩した男が落下。

 

もう一人の男に、襲い掛かられたPorsche。

ごめんあそばせ。

新米ですけど、うちの姫、ボディーガードのポテンシャル高いんですぅ~!

一応、最近では、心入れ替えて、訓練もかなり真面目にうけてました。

まぁ、まだ、水中縄抜けの段階で、手錠の外し方は教えてもらってなかったけど(笑)

 

なんなく、拳銃を奪うと、暗くたって、外しません。

2発とも命中。

 

絶命を確かめに、黒づくめの男に近寄ったPorsche。
 

でも、敵は、二人だけじゃなかったの。

ガッツリ、身体中、タトゥー入れてるおじさん刺客が背後から、Porscheを狙ってます。

 

 

それに気付いたKinnが、Porscheの前に飛び出し、被弾!

 

撃たれても、まだ、気丈に、Porscheを庇い続けるKinn様!!

うぎゃ~~~ん!泣泣泣 ←  日本語?

 

相手の男を見据えたまま、ゆっくりと意識を失っていくKinn。

突然のことに、その重みを支えきれず、一緒に仰向けに倒れこむPorsche。

 

Porsche「Kinn!!」

 

その声を聞きながら、目を閉じるKinn。

はっとなったPorscheが、持っていた拳銃で、タトゥー男をねらうが、かすめるのみ。

 

そして、あろうことか、Porscheの銃は、弾切れ。

 

勝ち誇ったように、Porscheに照準を当ててくるタトゥー男。

 

絶体絶命の中、駆け付けて来たChanの銃声が数発鳴り響き、タトゥー男が倒れる。

 

Chanだけでなく、Armたち仲間の姿をぼんやりとした意識の中で捉えながら、


意識を失ったKinnの重みを感じているPorsche。 

 

★【Ep 06】後編の雑感 ★

ああ、もう~~、見事に、私の琴線をかき鳴らしてくださる。

 

自分はどうなってもいいから、相手だけでも救いたい。。。とか、自己犠牲とか、そんなんだめだよ、と日頃言ってますが、実際、ドラマで効果的に使われると、号泣です。

 

一歩間違えば、ホネ男先輩になりかねないようなサバイバルが必要なくらいのタイの森林地帯なのに、最初は、二人っきりの空間・時間を目いっぱい満喫しながら、恋愛の扉をたたき合ってる可愛い二人をこれでもかっていうくらい見せつけ、こんなの、普通に、デートキャンプじゃん。

 

いままで、見たこともないKinnの素の部分や可愛い部分を、どんどん吸収しながら、理解を深めていくPorsche。

でも、注意深く見ていると、微かに、Kinnの様子に違和感というか、なにかおかしい・・・という種が見え隠れしはじめる。

 

Porscheが欲していたKinnの言葉が、この「逃避行」の終わりを告げるピースだったなんて・・・、正直、こういう反転というか、展開は目新しいとか、斬新だとは言えないかもしれません。

でも、なぜか、このKinnPorscheの二人には、そんな「ありがちさ」が、私には感じられませんでした。 

 

あと、あまりにも、俗物的というか、短絡的な視点かもしれませんが(笑)、気のせいか、明らかにされるPorscheの設定が、冷え性だったり、幽霊が苦手、男子(Kinn)の子供っぽいところ、しれ~っと見ちゃう、ところとか、どんどん女子に寄せてる気が・・・。

寄り添って寝るときに、あんな体勢でも、引っ付いちゃうとか、がさつだけど、根は乙女な『男装女子』・・?って、さすがに、あんな凛々しい外見なのに、無理ある?(笑)

 

だから、 「(中国語)人不可貌相 海水不可斗量 <海の水を升で測れぬように 人を外見で判断してはならない> 人ってのは見かけによらないもんだな・・」 って4話前編 で、Armも言ってるでしょ(笑)

 

★【Ep.06.5】SideStoryに続く★