『CHIẾC NHẪN ĐI LẠC』(失くした指輪) 後編
無事に、ルファンの家のハウスキーパーに復帰したコット。
ダイニングテーブルで本を読んでいるルファンと、キッチンの片づけをしているコット。
ルファン「コット、水が飲みたい」
言われた通り、水をテーブルに置く。
ルファン「冷たいの・・」
氷の入ったグラスを置く。
ルファン「氷入りじゃなくて、冷たい水って言ったんだよ」
ムカっとしつつ、冷たい水を用意するコット。
ルファン「もう喉乾いてないや。さげていいよ」
戻ってきてくれて、嬉しくてしかたがないルファン。
もう、かまいたくてしかたがないのです。(笑)
コットが、我慢、我慢・・・と、言われたとおりにし、片付けに戻ると・・・
ルファン「さっきのグラス、もう一回、持ってきて」
テーブルに置き、ルファンが手を伸ばしたところで、自分で飲んじゃうコット。
コット「ボクをからかうのは、どこかむず痒いからに違いないですよね。もし“掻く”のを手伝ってほしいなら、そう言ってください!」
ルファン「じゃ・・頭のてっぺんからつま先まで痒いんだけど・・・」
コット「あなたって人は・・・」
ルファン「自分勝手だって言うんだろ?ああ、なにかフルーツでも食べたいな」
天井を仰ぐコット。
トレイに、様々な果物を乗せて、テーブルに置く。
先手を打つ(笑)
コット「どれでも、好きなのを食べればいいでしょ。気に入らないなら、こんなこと止めて下さい」
ルファン「おお、スイカがないな。買ってきてよ」
コット「嫌です」
ルファン「借用書はどこだったかなあ~~~」
わざとらしく、雑誌をめくったりしてみせるルファン。
コット「いくつほしいんですか?」
ルファン「一つ(にっこり)」
だまって、階段をおりていくコットを、嬉しそうに見るルファン。
わかりやすい。。。
さらに、続くよ(笑)
コットが部屋の掃除をしている側から、スナック菓子を投げて、かけらをこぼしていくルファン。
片手には、借用書をちらつかせる。。
洗濯ものをたたんでいる時に、洗濯物を追加してきたり・・・洗い物をしている最中に、どんどん洗い物を増やしたり、オレンジの皮を絞って、果汁を目にいれてみたり・・。
いまどき、小学生でもやらないようないたずらをしかけるルファン。
課題をやりながら、疲れて眠ってしまったコットをみて、アラームを消すルファン。。。
ある日のこと・・・。
キッチンを掃除しているときに、玄関のチャイムが鳴る。
「どちらに御用ですか?」
「ルファンよ」
けばい女子がルファンを訪ねてきました。。。
コットを一瞥すると、ずんずん家の中に入っていく。
ルファン「何しに来た?」
ベッドの背にもたれたまま、静かに訊ねるルファン。
女性「あなたに会いにきたのよ」
ルファン「なんのために?」
女性「私の結婚式に招待するためにね・・」
ルファン「結婚式?俺たちが別れてから、まだ、一か月も経ってないじゃないか・・・」
女性「あなたにとっては1か月でも、彼と私は、何か月も前からお互いに知り合ってたのよ・・」
呆れるルファン。
ルファン「どっか、おかしいんじゃないか・・・」
女性「あなたがどう言おうと・・・私はあなたのプロポーズを断ったのよ。あなたを愛してなかったってわけじゃないわ。でもね、彼のほうが、いろんな面で都合がいいの。私の人生には、大きな大きな大きな柱が必要なんだもの。当日、来てくれることを願ってるわ」
招待状をバッグから取り出し、ルファンに渡すと、悪びれもなく帰っていく女性。
部屋を出ていく暇もなかったコットが、今のやりとりを全てきいてしまう。
我慢できず、ジロリと睨み付けるコット。
招待状をただ、黙って眺めているルファン。
コット「今のが・・・あなたがプロポーズした女性なの? 一目で、愛情よりお金に価値を置いてるってわかるじゃん。それなのに、まだ、そんなに未練がましく愛してるんだ・・。バカげてるよ」
ルファン「ひとりにしてくれ・・・」
落ち込んだ素振りのルファン。
コット「男でしょ・・・。弱気になんかならないで。酒でも飲んだらどうですか?」
ルファン「俺と飲みたいのか?」
コット「一人で飲みなよ。ボクは飲まない。誰かさんがまた、酔っぱらって、盗んだとかたわごとを抜かすかもしれないからね」
それを言われると、分が悪いルファン。
ルファン「もう失くすものなんてないよ。。一緒に飲もう・・・」
「乾杯!」
ルファン「彼女に振られた日を記念して・・・」
コット「ボクがはじめてお酒をのむ日を記念して・・・」
「1、2、3・・・乾杯!」
どんどん、缶をあけていくルファンと、すでに酔っぱらってるコット。
酔っぱらって、コットの頬をおさえて、キスするルファン。
自分も酔っ払い、ルファンの頬にキスするコット。
すでに、お互い、いないとダメな存在になってるってことです。
ふと気づくと・・・ベッドに眠っていたコット。
二日酔いで、頭を押さえていると・・・時間は午後4時34分。。。
~ある雨の日~
コットがダイニングで勉強をしていると、びしょびしょに濡れて帰宅したルファン。
ルファン「コット、タオルを取ってくれ」
タオルを渡しながら、訊ねるコット。
コット「どうして、こんなに遅かったの? 雨、そんなに激しいですか?」
ルファン「ああ。お前、家に帰るつもりか?」
コット「ええ・・・」
ルファン「外は嵐だぞ。こんな雨じゃ、道だって見えやしない。運転するのは危険だ。今日はうちに泊まっていけ」
コット「無理です。シャワーだって浴びてないし・・・。課題もいっぱいあるし・・」
ルファン「俺の服を着ればいい。課題はここでやれ。エアコンが効いてるほうがいいんじゃないか?」
タオルをぽ~んと置くと、部屋にあがっていくルファン。
コット「でも・・・家に帰らないと」
すぐに降りてきたルファンが、コットに服を渡す。
「シャワー浴びて来いよ。それから、飯を作ってくれ。風呂のあとで食べるから。腹ペコなんだよ」
ルファンの服を着て、降りて来たコット。
彼シャツどころの話じゃなく・・・袖も見ごろも余り過ぎ。。
吹き出すルファン。
課題をやっているコットに、コーヒーをいれてくるルファン。
「眠気覚ましのコーヒーだ」
自分は、その隣で、夕飯を食べだすルファン。
一口飲んだコット、あまりの苦さに、顔を歪める。
なぜか、どんどん眠くなるコット。
まさか、睡眠薬とか入れたんじゃないでしょうね(笑)
テーブルに伏せたまま、今まで、指輪の件について、話せなかった想いを口にするコット。
コット「ひどい人だよね。ボク、指輪なんか盗んでないのに。。あなたがボクの指に嵌めたんだよ。あと一か月で、この仕事の契約も終わる・・・。そうしたら、もうあなたは、物がなくなる心配をしなくてもよくなるね」
ぶちぶちと独り言のように呟いているコットを見て、微笑むルファン。
コット「あんな災難に当たらなかったら、あなたから、こんなにふうに強制されたりすることなんかなかったのに・・・。そりゃ、ボクはただのハウスキーパーだけど、あなたが散らかすのを片付けるのって本当に大変なんだから・・・。ひどい人・・!」
複雑な表情で聞いているルファン。
酔っぱらってるみたいなコット・・・。
そのままコテン・・・と眠ってしまう。
目をさましたルファンがダイニングに降りてくると、テーブルの上に用意されている朝食。
~別の日~
ベッドの背にもたれて、テレビを見ているルファン。
バスルームを掃除しているコット。
コット「契約終了まであと5日ですからね。誰か、見つけたほうがいいですよ。」
ルファン「あっという間だな」
コット「ボクにしてみれば、10年くらいに感じましたけどね!」
ルファン「契約が終わったら、通常通りに働けばいい」
コット「いやです。あなたみたいな自分勝手な人はごめんです。ここで働き続けるくらいなら、死んだほうがましです」
そう言われて、ちょっとムッとしたルファン。
ベッドを降りると、今度は机のほうに移動して・・・
コットのほうを気にするの。
ちょっと言い過ぎたかな・・・と、ルファンのほうを気遣うコット。
~ある別の日~
大学を終え、ルファンの家にやってきたコット。
なにか様子がおかしい、と部屋を見回す。
どことなく、掃除したてのようにすっきりしていて、スリッパも揃えられている。
ベッドメイキングをしようと寝室に入ると、皺ひとつなく、きれいに整えられたルファンの部屋。
ダイニングテーブルを拭いていると、ルファンが帰宅する。
きちんと脱いだ靴をそろえて、部屋にあがっていくルファン。
コットが洗濯ものをたたんでいるときも、コーヒーを頼もうとして、自分で入れてくるというルファン。
どういう風の吹き回しか・・・と訝しがるコット。
冷蔵庫を開けると、付箋がはってある。
ルファン≪予備をいくつか買っておいた。喉が渇いたら、好きなのを飲んでいいよ≫
なんだよ、と呟くコット。
買い物リストをメモっているコット。
後ろから近づき、取り上げると、一目みて、にやりと笑い・・・コットを拉致るルファン(笑)
~MUMUSO~
なんか、ファンシーな雑貨屋さんというか、キャラクターショップみたいです。
ググったら、ダイソー(とユニクロと3コインsを足した)みたいな中国のMINISO(メイソー)を模したMUMUSO(ムムソー)というお店みたい。。
どうやら韓国のショップのテイストが強みらしいです。
そして、このドラマのスポンサーです。
いろいろ選んでいるコット。
無駄にルファンに勧められても、イエスとは言わない(笑)
結局、買い物なんだか、デートなんだか・・・って感じになってきてる(笑)
しっかり、彼氏みたいに、支払いの済んだ荷物をパッと持ってあげたりしてるルファン。。。
~ルファンの家~
ガラス戸を拭きながら、質問するコット。
コット「最近、なにかあったんですか?」
ルファン「どういう意味だ?」
コット「だって・・突然、きれい好きになったみたいに片付けもするようになったし。。。すごくきちんとした人になっちゃって・・・」
ルファン「いつもは不潔だったのか?」
コット「あなたは自分の身の回りは綺麗にしてたけど。。。言うまでもないけど、家の中はめちゃめちゃですよ」
ルファン「めちゃめちゃってどんな風に?」
最近は、たしかにキレイなので・・言葉に詰まるコット。
コット「だれか、見つけたんですか? 今日は、ボクがここで働く最後の日ですよ」
ルファン「誰がそんなこと言った?」
コット「契約書は?!」
ルファン「お前のせいで、俺の指輪は無くなったんだ。それを見つけたら、終了してもいい」
コット「そんなの契約に入ってない!」
不機嫌そうなルファン。
ルファン「でも、お前にはその責任があるだろ!」
パタンと本を閉じると、部屋を出ていくルファン。
コット「いいよ。わかったよ・・。結局、あなたはその指輪のために、ボクを縛りつけるんだ」
指輪を投げ捨てたあたりを、必死に探すコット。
家具の下まで覗き込んで、くまなく探していると・・・
背後から、コットを抱きしめるルファン。
ルファン「そんなにまでして、俺から離れるつもりなのか?」
コット「放して!」
ルファン「俺は、お前にここにいてほしいから、言ったんだ。俺はいつまでも、お前に、俺のハウスキーパーでいてほしいんだ。指輪のことなんかどうだっていいんだ」
動きをとめるコット。
コット「そんなの・・・理解できないです」
ルファンが身体を離すと、振り向くコット。
指輪を見せるルファン。
あれ? よくよく見たら、これ、フォークリングじゃないの?
なんで、最初、抜けなかったの?(笑)
ルファン「もう、お前が投げつけたときに、拾って見つけてたんだ・・・。この指輪は、最初はお前のものじゃなかった。でも、今はお前のためのものなんだ。これをはめてくれるか?」
驚くコット。
コット「あなたはストレート(ノン気)だったんじゃないんですか?」
ルファン「そんなの関係ない。一番重要なのは、俺がお前と一緒にいたいってことだろ」
有無を言わせず、コットの指に嵌めると・・・そのまま、キスするルファン。
通常のハッピーエンド
エンドロールのあと・・・
※続きあります。一応、ご注意まで。
(検索して・・・っていうか、ここまで読み進めてくださった方なら、ほとんど、全編見てみようと思われていると思いますけど。)
またまた、MUMUSOに買い物にやっていた2人。
マスクをつけているルファン。
コット「なんで、そんなマスクして、顔を覆ってるんですか?」
ルファン「それは・・・その・・・・お前にうつしたりするのが怖いんだよ。もっと俺に被害が被るだろ・・」
コット「嘘つき!」
反撃に出るルファン。
買い物してる感じが、ただのカップル(笑)
コット「あ、そうだ。数日前、ボク、ここの企業に、就職の申し込みで履歴書を送ったんだ」
ルファン「まじで?」
コット「ええ。面接はうまくいったと思えたんです。受かると思ってたのに、落ちちゃった。残念だったなぁ」
ルファン「俺、お前をこきつかってるか? どうして、他の仕事なんか探すんだよ?」
誰が手放すものかって感じでで、コットの肩に腕を回すルファン。
ルファン「もう、これは運命なんだって。そうじゃなかったら、どうして、お前と俺が一緒になれるんだよ」
でも、コットはベトナムの未来を担う頭脳かもよ(笑)
レジで支払いを待っている時に、コットがルファンの具合を心配し、「薬飲む?」と訊ねる。
ルファン「もうほとんど平気だよ」
その時、後ろを通り過ぎようとしていた店員の一人がルファンに気づく。
「わぁ・・代表!こんなところでどうしたんですか? 私に申し付けてくださればいいのに」
顔色が変わるコット。
まずい!!
「ああ・・・急にお腹が・・・。すぐに車に戻ろう。。コット」
まさか、ボクの就職を妨害したのって・・・
「ルファン、ちょっと待った!!」
追いかけるコット。
店員さん:・・・なんなの?今の・・・
おしまい
★『CHIẾC NHẪN ĐI LẠC』(失くした指輪)雑感★
訳してはあったものの、画面キャプチャーはしてなくて、今回、アップ前に見直しました。
どうも『TharnType』のクセがついてしまって、キャプチャーの画像数が多くなってます。。。
是非是非、Youtube見て、再生回数あげてあげてくださいね(笑)
短編なので、そこまで深い内容ではないですけど、なんか、「可愛い」って感じがつまってて。
登場人物を極端にそぎ落とし、2人だけの世界に特化させても、ライトテイストで、特に大きな意外性もなく進んでいくんですよね。
まぁ、ルファンがプロポーズした相手の女性以外は。。。(苦笑)
元カノの結婚式に出るって、どんな義理?
結婚式に招待されて出向いたら、元カレと言えども、あとから文句は言えないとかいう習慣でもあるの?
苦学生のコットがとっくに、雇い主のルファンのことが好きだとわかってるのも、ストレスフリーですが、ルファンの苦悩の無さも飛び抜けてますよね(笑)
普通なら、男女の壁やら、家政婦(夫)を求めているのか恋人を求めているのか、とか、いろいろと戸惑ったり、躊躇ってもいいはずなのに、
「コットがいればいい」
実に シンプルです。ブレが一切ない!
なんも考えてない!(笑)
だからこそ、ひっくるめて、「可愛い」のかもしれないです。
しかし、今更ながら、私のベトナムに対する知識って・・・全然、なかったんだなぁと痛感しました。
この「MUMUSO」も、ショッピングモールとかに入ってるのかな。
ちょっと調べただけでも、急成長しているベトナム経済についての記事がたくさんでてきました。
GDP成長率が、コロナのこの時期、世界各国が軒並みダウンしている中で、+2.8%?
このドラマは2年くらい前なので、状況はさらに違っているかもしれませんし、また、ここに描かれているものは、ただ一つの切り口でしかないことも、ありがたいことに、アジアンなドラマをしこたま見ているので、重々承知しております。
でも、娯楽とかエンターテイメントはいつも、ちょっとだけ現実より背伸びをすることで、人々の心を満たし、そして、向上する意欲を育てるんだと思うんです。
おそらく、それは一定ではなくて、波があって当然だと思うので、私も、錨を降ろさずに、いろんなところのドラマをみていきたいです。
さて、それでなくても、気になるドラマは目白押しなのです。
順番を考えます・・・。