今日はハヤブサこと江崎君の命日です。
もう一年が経ちました。そんな気は全くしません。何故なら現実だと思いたくない自分が居るからでしょう。そんな事を言うと江崎君から怒られそうですが。
供花と弔電をと動いていた俺が最後の別れを直接言いたい。でないときっと後になって後悔する。そう思った時、式に間に合うには夜通し車を飛ばし熊本へ向かう以外に選択肢はありませんでした。
実はその道中、不思議な?出来事がふたつありました。
先ずは熊本へ向かう最中、九州に入りまだ日が昇る前に助手席に置いていた携帯電話の画面が光ったんです。 最初は誰かからの着信か?と思ったんだけど音は鳴らない。『?』と思い携帯を見るとディスプレイに5~6桁の数字が。そのとき助手席に置いてたのは携帯電話と帽子のみ。例えデコボコ道を走ってたとして揺れて物が動いたとしても帽子ではボタンを押せない。この時は俺が向かってるのを英治が気付いてくれたのかなと素直に思えた。
もうひとつは告別式を終えての帰り道。雁之助と飲み明かせたらと思っていたら、雁之助自身連日、熊本に滞在していたので、その日のうちに自宅に戻るとのことだったので、俺もホテルを押さえてなかったし、とんぼ返りする事に。
暫く走った後、通りがかりのコンビニに寄り、買い物を済ませ、いつもなら直ぐに走り出すとこを駐車場で暫しブレイクタイム。
どのくらい経過しただろう?シートを倒しぼんやりしていると不意に左側後部座席のドアが『ガチッ』と鳴り半開きになった。
通常なら有り得ない。誰かさんが襲ってきた訳でも勿論無い(笑)
さっき降りたときに開けたっけ?と一瞬考えたりもしたけど、触ってもいない。
自分に都合よく英治が来てくれたのかな?と思った。きっと律儀に挨拶にきてくれたのかなと。その後『俺のとこなんかよりお袋さんの傍に居なきゃ駄目だよ』と口にしていた。
外に周り半開きのドアを閉めたら、何故だか心がスーッと落ち着いた。そしてハンドルを握り再び走り出した。
信じるも自由。信じないも自由。だけど本当の話し。
今日はこれから飲むしかないな。
江崎英治君に献杯。