第一弾は、R. A. Heinleinの「Starship Troopers」。
いわずとしれたSF小説の古典である。
日本語訳では「宇宙の戦士」となっていたと思う。
Mobile Infantry、すなわち「機動歩兵」と呼ばれる部隊に配属された若者が、訓練や戦いの中で成長していく様を描いた物語である。
原題そのままで映画化もされているので、そちらの方が広く認識されているかもしれない。
映画の方はお世辞にも名作とは呼べないが。
機動歩兵は全身を覆う装甲を身につけ、ヘッドセット内のモニターをみながら敵と戦う。スーツによって力は増幅され、丘を飛び越え、岩を砕くこともできる。銃や爆弾などの火器も内蔵されている。
とくると、これは「モビルスーツ」の元ネタということでよいでしょう。ガンダムはこの作品なくしては生まれなかった。
さて、あらためて原著を読み直すと、文章のうまさを再認識する。リズム感とか、描写のつなぎ方とか。
いささか軍事的な世界観が鼻につく部分があるのだが、それを補ってあまりあるパワーがある。
第二弾として読み始めたのは、同じ作者によるSF小説の金字塔、「Door Into Summer」である。邦題は、「夏への扉」。
タイトルの由来となっている、猫のピートのエピソードがよい。
雪の降り積もった日、ピートは11箇所ある家の出口すべてを飼い主である主人公に開けさせる。どこかに「夏へと続く扉」があると信じて。
この冒頭のシーンだけで猫好きにはたまらない一撃となる。
ここから先のレポートは、読了してからということにしよう。
オンザロックにSF小説という組み合わせも悪くない。