東海道新幹線車内のポスター。奈良興福寺、康慶、運慶の仏像の紹介。 | 「藍染 迅(超時空伝説研究所改め)」の部屋

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小説家ワナビーの「藍染 迅(あいぞめ じん)」です。

書籍化・商業化を目指し、各種コンテストに挑戦しながら、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ、アルファポリスなどに作品を投稿しています。

代表作は異世界ファンタジー「「飯屋のせがれ、魔術師になる。」。

南円堂創建1200年記念、興福寺国宝特別公開2013なのだそうだ。

興福寺といえば、藤原氏の氏寺。
僧兵とか強訴とか、歴史的には物騒なイメージが先行してしまうのだが、それがすべてではなかろう。

やはり信仰の中心としての、文化的な存在感も大きいはずである。

さて、運慶の天才ぶりである。
父、康慶の作と比しても、まったく世界を異にする力量である。

だが、運慶以前の仏師を貶めてみるのは筋違いだ。そもそも仏とは尊崇の対象であって、数多くの約束事の上に造形する「アイコン」であったのだから。

そこに「生命」を吹き込んだのが、運慶である。

生々しい仏像をよしとするか?

当時は大問題になったのではなかろうか。それでも運慶は残った。否定できない美と精神性を両立させたからである。

そこにこそ運慶の天才が存する。

日本のルネッサンスは、ここに始まったのであろう。