前回のお話です。
軽い気持ちで踏み入れた世界に、
まんまと人生を変えられつつあるモンチッチです。
前回気になっていたバンド「ジェット機」のライブに誘ってもらい、
人生初のライブハウスへ行くことになった私。
場所はなんと恵比寿。
実は恵比寿に降り立つこと自体が初めてでした。
当時の私の中で恵比寿といえば、
とにかくオシャレな街というイメージ。
なんかみんなキラキラしてそう。
カフェとかで難しそうな名前の飲み物飲んでそう。
そんな偏見まみれのイメージを勝手に抱いていたので、
流行に疎い私は正直ちょっとビビっていました。
でも実際に行ってみると確かにオシャレなお店は多いものの、
思っていたよりずっと自然な街でした。
「なんだ、意外と普通な感じなんだ」
と少し安心したのを覚えています。
そして、いよいよ人生初のライブハウスへ。
建物に入った瞬間、まず圧倒されたのは、
壁にはポスターやフライヤー、ステッカーがベタベタ貼られていて、
なんとも雑多な雰囲気。
今まで行っていたアリーナ会場とはまるで別世界でした。
正直、一人だったら確実に入れなかったと思う。
この時点で、連れてきてくれた先輩に感謝。
ライブ前の流れも全部新鮮でした。
まず荷物をロッカーに預ける。
これすら初体験。
今までは指定席のある大きな会場ばかりだったから、
荷物問題なんて気にしたことがありませんでした。
さらに入場時にはワンドリンク代なるものを支払うというシステム。
「え? ライブって飲み物代いるの!?」
と、内心かなり驚きました。
完全に初心者。
そしてホールへ。
中は薄暗く、爆音でBGMが流れてました。
オールスタンディングなので、
みんな好きな場所に自由に立っています。
最前列や少し高くなっている場所はすでに激戦区。
私は右も左も分からないので、完全に先輩任せ。
始まるまでは完全に挙動不審。
キョロキョロしながら周囲を観察していました。
よく見るとお酒を飲みながら開演を待っている人もいました。
これもアリーナライブでは見たことのない光景でした。
そして、ついに開演。
突然SEが流れ始め、会場の空気が一気に変わったのです。
このSEでテンションが上がる感覚も初体験。
曲が流れる中メンバーが順番に登場していき、
最後にボーカルが現れた瞬間、会場のボルテージは最高潮。
そしてライブスタート。
もう、最初から最後まで圧倒されっぱなしでした。
事前に曲はかなり聴き込んでいたから曲自体は分かりました。
でもファンのノリ方やお決まりの動き、掛け声などは完全に未知の世界。
呆気に取られながら見ていたのです。
会場はぎゅうぎゅう。
それでもみんな、それぞれ自由に楽しんでいました。
声を出す人。
飛び跳ねる人。
拳を上げる人。
静かに目を閉じて聴いている人。
誰も「こうしなきゃダメ」がなく、
その自由さがとても衝撃的でした。
アリーナライブって広くて明るい分、
どこか周りの目を気にしていた気がします。
でもライブハウスは違った。
みんな自分の感情を、
そのまま音楽にぶつけている感じがしたのです。
そして何より、あの爆音。
身体に直接音がぶつかってくる感覚。
普段なら「うるさい」と感じそうな音量なのに、
不思議と心地よかったのです。
無我夢中で楽しんで、気づけばライブは終了。
全身汗だく。
足はガクガク。
クタクタ。
なのに信じられないくらい気持ちよかったのです。
この日をきっかけに、私は完全にライブハウスに目覚めてしまいました。
あの一体感。
アドレナリンが一気に出る感覚。
終わった後の爽快感。
全部が中毒みたいになっていたのです。
そしてその世界を教えてくれた「ジェット機」にも、
もちろん、どハマりしたのです。
気づけばライブ情報を探しては、
全国各地へ追いかけるようになっていきました。
今思えばこの趣味は単なる「音楽鑑賞」ではありませんでした。
喜怒哀楽すべての感情を体験できる場所であり、
色んな人生や価値観に触れられる場所であり、
音楽からエネルギーをもらえる場所でした。
でも当時の私は、そんなことは全然分かっていない。
ただ純粋に、「ジェット機、めちゃくちゃカッコいい!!!」と夢中になっていただけでした。
