「あの時うれしかったな」
何年経っても思い出して、
じんわり心が温まって、
元気をもらえる出来事があります。
逆に、
「あの一言、いまだに思い出す」
もう終わったことのはずなのに、
ふとした瞬間に心がチクッとすることもあります。
これ、私だけなのかなと思っていたんです。
でもHSS型HSPの人には、
嬉しいことも、傷ついたことも長く残りやすい、
そんな人が少なくないことを知りました。
たとえば、
・何気ない褒め言葉を何年も覚えている
・優しくされた出来事がずっと宝物になっている
・昔の失敗を突然思い出して落ち込む
・たった一言の否定がずっと心に残っている
・もう気にしていないと思っていたのに、ふと痛む
こんなことがある。
これって単純に、
「気にしすぎや切り替えが下手」
では片づけられないこともあるのです。
HSP傾向のある人は、
『情報を深く処理しやすい』
と言われていて、心理学では
『Depth of Processing(深い情報処理)』
と表現されることもあります。
つまり、
起きた出来事を表面だけで終わらせず、
・その時の空気
・相手の表情
・自分の気持ち
・背景の意味
こういったものまで一緒に受け取っている。
だから記憶も、
ただの出来事としてではなく、
感情と一緒に残りやすいのです。
これは脳の働きでいうと、
『扁桃体』(感情に関わる反応を担う部分)
が強く反応した体験ほど、
記憶に残りやすいとされています。
つまり、
うれしかったことも、
ショックだったことも、
感情が大きく動いた出来事ほど印象に残りやすいのです。
さらに、
『海馬』(記憶の整理や保存に関わる部分)
とも連動して、
その時の感情ごと記憶されやすい。
だから、
「なんでまだ覚えてるんだろう」
ではなく、
脳が大事な体験として保存している
とも言えるのです。
ここで少しややこしいのが、
嫌な記憶だけじゃなく、
「嬉しい記憶も長く残る」
ということ。
たとえば、
昔かけてもらった優しい言葉で、
今でも救われることがある。
昔の小さな成功体験が、
今の自信になっていることもある。
これは繊細さのしんどい面だけじゃなく、
「感動や愛情も深く受け取れる力」
でもあるのです。
もしあなたが、
・褒められたことをずっと覚えている
・傷ついた一言がなかなか消えない
・良い思い出にも何度も救われる
・感情の余韻が長い
そんなタイプなら、
それは弱さというより、
「心が深く受け取る性質」
なのかもしれないですね。
すぐ忘れられる人が強くて、
残ってしまう人が弱いわけじゃない。
残るということは、
それだけちゃんと感じていたということ。
私たちHSS型HSPは
「過去のことを思い出してしまう」
だけではないのです。
傷ついた記憶だけじゃなく、
嬉しかった記憶も
何度でも思い出すことができる。
そしてそれを力にできるのです。
あなたの中に長く残るものは、
かならず意味があって、
間違いなくあなたの一部となり、
形どってくれるものとなっているのです。