ラスト・フレンズ | 妄想 C o C o o n

ラスト・フレンズ

美奈とは一年前に一度別れた。

彼女から電話で別れを告げ、それから彼女は一ヶ月も経たないうちに他の男と同棲を始めた。


別れを告げられる前まで、僕は彼女の恋人というより、彼女の心の病を看る医者か何かのような扱いだったのかも知れない。まあ、それはいい。

ちょうどラスト・フレンズというドラマが放映されている頃で、彼女も同棲を始めた彼からドラマと同じような仕打ちにあったらしい。
そして、ドラマと同じように彼とのことを相談していた友人の男性と親しくなり、体の関係を持つが、この男性とは進展なく終わった。


とここまで書くと、彼女は悪い男性に当たったかのように読めるが、実はそうでないと僕は思う。


彼女がつきあった男性はかつて同じ職場の後輩であり、彼のことは少しは知っている。
そんな彼が美奈を束縛するようになりドラマと同じ展開にまで発展したのは、美奈が他の女性と比べて魅力的な中身に惹かれた訳でもなく、外見や体が良い訳でもない。

まぎれもなく美奈の人間性に訳があるのだ。


彼女は男性になびいたり、うまくたちまわる術をしらない。

男性からは思い通りにならない女性として写ってしまう。

そのうち男性は彼女に不信感を覚え、次第に彼女への気持ちが冷めてしまう。

おそらく彼女はその男性だけでなく、過去に付き合ってきた男性に別れた後良く思われていないのではないかと思う。
そう感じさせる要素が彼女にはある。
だから僕の後輩も、付き合い始めた頃に抱いた感情とは180度違った感情を抱くようになったのだと思う。


不信感を抱くだけでなく、実際彼女は信用できない。
その彼が心配した通り、彼女は同棲してすこし経った後に、僕に連絡をよこしていた。
彼がたまに自分の家に戻るタイミングで、彼に内緒で電話をかけていたのだ。
僕ときちんと別れることができないでいるから、僕と会おうとした。

僕は自分と会おうとする彼女を目の当たりにして、やはり不信感を抱いた。

自分で関係を終わらせたのだから、次の相手がどうかはともかく、連絡はしてほしくなかった。


一度不信感を抱いた相手は、もう信用を回復するのが難しい。
一度別れて、縁が復活した後も、やはり僕は彼女を信用できなかった。。
今も僕は、彼女の言う言葉を疑っている。
そして残念ながらそれ故、そういう扱いしかできない。


こんなことどこの世界だって当たり前なのかも知れないけど。

幸か不幸か、僕はこういうタイプの女性と会わずに過ごしてきたので、すごく違和感があるし、周りを見れば彼女よりきちんとした女性はいくらでもいることを思うと、彼女に深入りできない。


故に、これ以上の関係になるのは難しいと思っている。