この前、ちょっと触れましたが、大河ドラマ「豊臣兄弟!」に登場した利休、人物像の描きかたはともあれ、ちょっとその見た目に触れてみます。

 吉岡秀隆氏の扮した利休は、着ているものは十徳風のなんとなく茶人ぽい出立でしたが、頭は怱髪で、髷をぶら下げたスタイルでしたが、私の抱いている利休のイメージは坊主頭なんですが。考えてみると、大河ドラマでは、今まで織田豊臣時代を舞台にしたものでは、大概利休が登場していて、十人以上の俳優さんが演じているでしょうが、私もそう一生懸命見ているわけでもないので、記憶が曖昧で、扮装をしっかり覚えているわけでもありませんが、坊主頭で演じた人もいたかと思います。さて、なんで私の抱く利休のイメージは坊主頭なのか。それは単純に、利休の肖像画からなんですね。茶の湯をしている人なら、大概ご存知の像で、長谷川等伯筆、古渓宗陳賛の正木美術館蔵の画です。

 眼光が鋭く、何となく頑固そうな印象を私は受けますが、ともあれ、この剃髪姿が利休の外見として私の中に定着しているので、ドラマの扮装に少し違和感を持つのでしょう。しかし、文献で、利休が剃髪だと書いてあるものは、なかったように思うので、肖像画だけで外見をイメージして大丈夫かと言われるかも知れません。話が逸れますが、利休はいつ剃髪したのでしょうか?得度して宗易号を受けた時か、信長の茶頭になった時か、宮中に献茶で上がった時か、教えてくれる資料は知りません。ついでですが、得度したら必ず剃髪というわけではなさそうで、古田織部、小堀遠州、片桐石州なども得度はしていても剃髪を聞いたことがありません。

 利休の肖像で皆様ご存知の有名なものは、もう一つあって、同じく長谷川等伯の筆で、春屋の賛、表千家に伝わるものです。

 こちらは、帽子を被っていて、剃髪かははっきり分かりませんが、僧侶の使う帽子とよく似ています。前の画像よりは、威厳はあっても、穏やかな印象と言えるかもしれません。他の茶家に伝わる肖像も、写しなど、このタイプが多く、こちらの方が、一般に知られているかも知れません。

 いずれにせよ、これらの画像に、最も近い外見のイメージを作った俳優さんは誰なのでしょう。

   萍亭主