知人のガラス工芸作家INさんが、小さな展示会を開かれたので、妻と見に行きました。

 場所は下北沢で、何年も行っていない場所なので、その変貌ぶりにびっくり。道の方向もよく掴めません。古着屋が多いのは昔ながらのことかもしれませんが、外国人が多いのにも一驚、それも買い物をしている様子もなく、ただブラブラしている人も多いようですが、こんなことに驚いでいるようでは、時代遅れもいいとこでしょうが。さて、展示会場は、街角の小さな、道に面した両方の窓が大きく、とても明るい感じ。昔見たパリの裏街のお洒落な感じの小店によく似ています。

 茶の湯も長くおやりのINさんは、茶道具も何点か作って出品されていました。

 水指、掛け花入、茶箱用の振出し、茶巾筒といったものが並べられています。何よりいいのは、サイズが茶室にピタリと合うように作られていること。茶の湯道具は、やはりサイズが大切です。茶道具だと称しても、どうも使い辛いと思わせることが多いのは、色彩などよりサイズの問題が大きいことが多い。その辺、ご自身が茶の湯をなさるINさんは、間違えることがありません。

 掛け花入も悪くはないのですが、実際に花を入れた時、根が見えるわけになるので、この位以上に濃い色のものが良いのかもしれません。

 振出しは、皆、なかなか可愛いのですが、模様をつける方法や、色合いの付け方など、私のような素人にはわからない、種々の難しい技法があるようですが、それを駆使して、こういう小物に挑むのも大変なことでしょう。

 もちろん、茶道具だけでなく、グラスや皿、、ペンダントなど、いろいろなものが、カラフルに並んでいます。

 帽子作家との二人展なので、綺麗な帽子もそこかしこに。

 妻は、振出しと茶巾筒を購入しました。振出しは、瓢形のものも、その造形がいいのですが、透明な方が、いろいろな色の金平糖を入れた時、綺麗なのではないかと、こちらを選んだそうです。茶巾筒は、色合いが面白く、華やかに感じます。茶道具としては、すこぶるリーゾナブルな値段です。

 今月の二十七日まで開催しているので、興味のある方は、ブラリとお訪ねになるのもいいかと思います。場所は下北沢駅から三分ほど、中央口を出て、みずほ銀行前を右に行き、最初の曲がる角の右側の店「MONA」、タイトルは、「硝子と帽子の二人展」です。

   萍亭主