長かった緊急事態宣言が解除され、皆さん、息をつかれているようですが、茶の湯の世界は、ウイズコロナという言葉も聞かれる時代、いつ元通りになるのでしょう。
まず、手っ取り早く、隆盛の目安になる大寄せ茶会は、徐々に行われるでしょうけれど、運営は昔通りでは、当分いけますまい。私が十一月に担当する、東慶寺月釜では、お寺のホームページを見ると「不織布マスク着用のこと」とあります。当分、マスクは身から離せないのでしょうが、飲食を伴う茶席では、まことに不便なことですが、やむを得ない。これが、未来永劫続くなら、マスクは茶碗を前に一礼してから取るとか、取ったマスクは懐中するか、右膝前に置くかとか、外す時は表千家は右耳から外すが裏千家は左耳から外すなんて、新ルールが出来るんでしょうか。東慶寺のホームページでは「茶席中での会話はお控えください」とある。まさか、亭主と正客の問答もするなという規制ではないでしょうが、連客からの不規則発言がなくていいとお思いの方もあるかもですが、しかし、森閑とした、さざめきもない状態では、和気藹々としたい茶席の雰囲気はどうなるんでしょうか。更に「お菓子は銘々皿で供され手渡しはしない」とありますが、これ、勿論、接触感染の恐れを避ける為ですけれど、これ即ち、主茶碗を拝見に廻すとか、両器の拝見もなしということで、どうするのか。多分、今も時々見る、点前終了後に点前座前に飾られて、寄って拝見ということになるんでしょうが、触れていいのかどうか客は悩むところです。私の様に、茶碗は高台を見ないと気が済まない人間は、困惑するところです。そもそも、基本的に人流の混雑を避ける為には、時間予約制が必要でしょうが、東慶寺茶会のように一席だけなら容易でしょうが、通常の大寄せの様に複数席がある場合、時間予約制にするのは、二席までがせいぜいでしょう。それ以上は組合せを作るのは至難の技でしょう。大体、各席が同一定員というような会場はまずないので、組合せが難しい。東京茶道会の様に、長蛇の列が出来る、七席もある様な大寄せは、客に自由に席をチョイスしてもらう事で成立しているので、結局、混雑を避けるには、客数(定員)を絞る、半減とかする以外にはないでしょう。しかし、それじゃ主催者の利益が出ないので、実際には難しいのでは。茶の湯も利益無視で済まない面もありますから。どうなるんでしょうね。また、検温消毒は、大抵の大寄せで受付がありますから可能でしょうが、いずれ、ワクチン接種証明とか陰性証明の提示なんてことになるのか?更に大寄せで濃茶席を作る事は、今後は可能なのか?いや、まず、濃茶の飲み回しの伝統は、今後どうなるのか、次回考えたいと思いますが、明日はブログを休みます。
萍亭主