先回の続きですが、文化庁の報告書には、茶道31団体に出したアンケートの結果が載っています。

 各茶道団体の活動についてのアンケートで、設問は大きく4問に分かれ、第1問はその団体の概要、主目的、沿革、定款などについてですが、この回答は載っていません。第2問は直近3年間の団体活動について、第3問は、茶道の継承についてどう考えるか、第2問と第3問は、6乃至3の小項目に分かれています。そして、第4問は、時節ですねえ、新型コロナウイルス感染症の影響についてです。これらへの回答は、個々ではなく、纏めた解説として記載されています。しかし言ってはなんですが、その内容は、ウーンやっぱりそうなんだとか、そりゃそうだろうねえと感じる、つまり、意外とか、目新しいと感じるものではなく、私の予測内に、概ね収まっているというもので、ということは、ご紹介しても面白いもんじゃないかもしれませんが、折角なので、ご紹介しようと思います。何しろ、我々の税金を使った調査なんですから。

 手近な、新型コロナ問題から行きましょう。「茶会や稽古が飲食を共にしながら心を通わせる文化であること、点前の指導や茶室の構造上、ソーシアルディスタンスを取りにくいといった茶道特有の性質があり」どの団体も当面活動を取りやめているというんです。(調査施行は去年秋です)。その影響で、高齢者はコロナを機に退会する例が多く、会員の減少で団体の財政が逼迫する状態が生じている。規模を縮小してやろうとしても空間の確保、会場選びが難しい。濃茶の廻し飲みが出来ないため、一人一碗の準備が負担とか、茶道具、水屋道具、消耗品など、衛生面で他人と共有しないよう配慮するのが大変という意見もあり、こうしたことから「美を極める茶道とはかけ離れてしまった」と、憂える声もあったそうです。それに、いくら衛生面で気を配っても、リスクに対する心情は、人によって違い、そのため活動に参加する人は、やはり減少していると言います。オンラインへ対応しようとする団体もなくはないが、人との繋がりや精神性を学ぶのが茶道の本質の一つとされる点から、躊躇する向きも多いとされ、オンラインにした結果、本来の茶道が伝わり難くなり、経済的状況もあって、退会する人が増えた向きもあるようです(おそらくカルチュア式教室系でしょうか)。オンラインにして好影響だったのは、例えば育児中で稽古から離れていた人が、研修会などに参加出来るようになったという例もあるそうですが。

 いずれにせよ、お読みになって、皆様も、そうなんだろうなと思われたのでは?コロナというのは、茶の湯に関わる人間全部に、同じような影響を与えているんですね。続きは次回に。

  萍亭主