瑞穂流だけでなく、私が現状を知りたい茶の湯の流儀はいくつもあります。

 いったい、茶の湯の流派は、現在いくつあるのでしょう?啓草社という出版社が出している手帳の付録に、家元(会、家なども含む)の系譜が載っています。数えてみたら、95もありました!もっとも私は5年前の手帳しか持っておらず、最新版では増減があるかも知れませんが、その内、私が大寄せなどで一度でも茶席に入った経験のある流儀はいくつあるか、勘定してみたら、どうやら35流2家のようです。考えてみるとこの手帳に載っていない流儀の茶席に入った経験が5流あり、他に名前だけは確かに聞いたことがあるという流儀が5流はあると思うので、日本には茶の湯の流儀は、抹茶だけで百を越す数があるのでしょう。私が経験した流派は、三千家、藪内流、松尾流など大きな組織以外は、関東の流派中心なのは、地理的に仕方ないことでしょう、地方に行った時、茶会に入れる機会はやはり少ないものですし。また、案外、同名の流派もあるもので、有楽流、不昧流などは、そのどの組織の茶会に入ったのか、少しわからないままなんてこともあります。

 95の流派の家元(会長・当主)の所在地が、その手帳に載っているので、物好きに分類してみたら、以下のようになりました。

  京都 14。 首都圏 37。中京圏 7。関西(京都以外)  6。関東 3。中国地方 5。九州 3。

  四国 2。東海地方 2。北陸地方 2。 越後地方 3。東北(仙台)  2。住所記載なし 10。

 住所記載のない流儀は、実は絶えているんじゃないかとも思われるのですが。それはまた後ほど。首都圏が意外に多いのは、やはり、人口の一極集中の傾向に連れてでしょうか。首都圏の流儀については、昨年の2月のブログで、分析、紹介しましたので、お読みでない方は、ご覧頂ければ幸いです。

 そして私が体験した、手帳に載っていない流儀の所在地は、首都圏3、関東1、京都1でした。

 自分の知らない流儀というのは、興味を引くもので、大寄せ茶会では、珍しい、知らないから入ってみたいという人も多いようです。もっとも、知らない流儀に入ると恥をかきそうだから嫌という年配の方も以前はお見掛けしましたが。一度、席に入ったくらいで、その流儀のことが判るわけではありませんが、私などは知らないもの、珍しいものに飛び付きたがるクセがあるので、喜んで参上したものです。珍しいということは、地域的に離れているという場合もありますが(例えば東京では、藪内流、松尾流、速水流などでは、あまり席が掛からないようです。私の交際範囲の狭さかも知れませんが)、言ってしまえば、小流派の場合が多い。しかし、小流派の人の方が、千家などのポピュラーな大流派の人より、伝統を守っているというプライドは高いように感じられ「限られた私たちだけがやっている」という自負があるように思えます。

 さて、こうした百余の流儀の中で、珍しいといえば、始祖が千利休でなく、利休を経由せずに、紹鴎、珠光に行きつく流派は実に少なく、その一つが前述の瑞穂流ですが、もう一つ、珠光流と称する流派があります。私はほとんど無知なのですが、次回はこの流儀について、考えてみたいと思います。

   萍亭主