当ブログ「続・茶事の失敗」の記事につき、ご示唆を頂きました。高橋箒庵が茶事で、風炉の濃茶で、中仕舞をし、客から冷やかされたという件で、どの流儀も風炉で中仕舞はないと書いたのですが、石州流大口樵翁派の方から、うちは昔から風炉中仕舞がある、他の流儀でもあるかも、とご注意がありました。
この件は、大日本茶道学会長の田中仙樵氏の随筆から引用させて頂いたもので、茶会の正客は遠州流の石黒况翁、連客に仙樵氏や宮北宗春(表千家)がいて、宮北宗春が、「珍しい点前」と冷やかし、仙樵氏は座興に、古典の原理からいうと、こういうのもあるかもと言い、况翁は正直に、うちの流儀ではしないと語ったとあり、地の文で仙樵氏は「どこの流儀でもしないが」上手の手から水が漏れたのだと書かれています。
仙樵氏は、ご承知のように、千家流だけでなく、石州流も皆伝の方ですから、少なくとも、仙樵氏の修めた野崎兎園系の石州流では、やらないのでしょうが、大口樵翁派はおやりになるようです。石州流大口派は、大徳寺の芳春院に伝わり、大口樵翁の名跡は、近年、東京で復興されているようです。
私は、元々、点前には非常に暗いので、なるべく点前のことは触らないようにしているのですが、失礼しました。
萍亭主