竹田市の御菓子司「川口自由堂」が閉店するという話は薄々耳にしてはいましたが、閉店の事実を5月10日(金)の新聞報道で知りました。

 早速、昨日の土曜日、川口自由堂へ出かけました。川口自由堂といえば、三笠野と荒城の月でした。幼少期からお馴染みでしたが、どっちがいい? と言われれば迷わず「荒城の月」を指さしていました。ですが、いつでも帰るという安堵感から、随分と遠ざかっていました。で、ここ数年は「みやまきりしま」ばかり買っていました。

 閉店の報に、あのしっとりふわふわ舌触りの淡雪かんと滑らかで口どけの良い「荒城の月」が頭に浮かんできたので、9個入った箱を買いましたが、「ご自宅用でしたらバラ売りもできますよ」と言ってくれたのでバラをお願いしました。併せて大納言小豆がゴロゴロと閉じ込められた「みやまきりしま」を10本買いました。

 ばら買いの荒城の月は、昭和が懐かしい紙製の経木に包まれていました。目にするや否や「経木も趣があっていいなあ」と思いました。ただ「9個なので包みにくかったかな」「箱入りじゃなくバラ買いだったのに1個追加して10個にすれば収まりもよかったのにな」と。迂闊でした。

 

 

 

 口にすれば、荒城の月は、生地にも黄身餡にも懐かしさが込み上げてきて「やっぱりお菓子の中のお菓子だ、ご馳走お菓子だ」なと子供じみた喜びに包まれました。二つ目を口にするのを思いとどまるのも、実に難儀なことでした。

 

 

 

 

 

 ミヤマキリシマは、艶めいた大粒の大納言小豆が透けるようで、相変わらず私を誘惑するかのようでした。固められた寒天の薄皮がカリッとした噛み心地で、ふっくらした小豆と噛むほどに馴染んでいく様子と優しい甘さをを舌で感じながら「やっぱうめえなァ」と口にしていました。

 

 

 

ナイフでカットしたらこんな感じです。大納言小豆の存在感に惚れ惚れします。

 

 

割ればこんな感じで。

 

 

 荒城の月は、バラでも買えますが、箱入りは6個、9個、12個、15個、20個とあり、三笠野とのセットも。ミヤマキリシマはプレーンと抹茶があり、1本130円。どちらも工場を稼働させる5月25日まで製造が続けられ、25日製造分が売り切れた時点で閉店となるとのことです。

 

 

 

 あの味をもう一度、あの思い出をもう一度、とお思いの方はご注意ください。それにしても、残念至極です。起死回生ってないんでしょうか・・・。これまでのご尽力に感謝を申し上げます。でも、正直、起死回生を期待しつつ・・・という気持ちも無きにしも非ずといったところです。

  折角のありがたい新聞記事ですが、付けられた見出しが「ファンらに感謝」と上から目線だったことです。

 

 

 

 

■川口自由堂

営 8:00〜19:00

✆ 0974−63−3258

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