昨日、竹田市久住町の国道442号沿い、桜の森公園のすぐ近くのお食事処「うどん近江」に寄りました。2度目のお立ち寄りになります。
数あるメニューの中から「かきあげうどん」700円をオーダーしました。ここは前金制なので、先に代金を払います。
メニューに関係なく「うどん」を一杯オーダーすれば、カウンターに置かれた炊き立てご飯と手作りのおばんざいを食べられます。ご飯もおばんざいも無料なのです。嬉しいコスパです。ただし、ご飯とおばんざいはセルフサービスとなっていますのでご理解を。
前回は、午後2時を過ぎていたので、夜ご飯のことを考え、うどんだけにしたのですが、この日は、グッドタイミングの昼時だったので、ご飯もおばんざいも食べることにしました。
そこでまずは、ご飯を一杯用意。ジャーを開けた途端、甘~い香りが鼻先をくすぐりました。聞けば、米は、当然久住産米ですが、お知り合いの方が栽培する「ひとめぼれ」だと・・・。
そして、並ぶ小鉢の中から小松菜とナスの揚げびたしとオカラひじき、大根とニンジン、ショウガの漬物をチョイスし、かきあげうどんの出来上がりを待つことにしました。
かきあげうどんが、運ばれてきました。このラインナップで700円は嬉しいコスパです。
スッキリ感漂うスープにボリューミーなかきあげが、おいしそうです。たまねぎのサクサク食感が口にする前から頭に浮かび、心がはやりました。
私がチョイスしたおばんざいです。色合いにニンジンと大根を添えました。優しい味わいに心も和みましたが、箸休めに、ご飯のお供に持って来いでした。
この日のおばんざいは、この8皿で、その他、柿にタネナシカボス、刻みワケギも添えられていました。「うどんをオーダーしただけで、これだけのおばんざいが無料だなんて、サービスし過ぎじゃないですか」というとオーナーさんは、「これらの野菜、ニンジンとゴボウ以外は、全部母が育てたものですから、お金は要らないんです。食べていただければ嬉しいんです」と。さらに「母は93歳になるけど、鍬一つで育ててるんです。畑で野菜を作るのが一番好きだと言ってるんです。死ぬなら畑で死にたい、なんていうんですよ(笑)」とも。凄いお母さんです。そんなお母さんの育てた野菜、食べなければ罰が当たるな、なんて思いながらいただきました。
私の後に、二人連れの若い男性が入ってきてカウンター席へ。さらに続いてやってきた二人の若い男性は、オーダーすると、天気も良かったので、外のテラス席へ。若いっていいですね、ご飯を2杯食べていました。2杯目のためのおばんざいもチョイスしていました。
その後にやってきた一人の男性は、親子とじうどんをオーダーし、ジャーの蓋を開けると、その香りに「おっ
旨そうだ」というようなアクションを。なので私が「いい香りですよねえ」というと「ホント、美味しそうですね」と。
その後、トヨタ C-HRの女性が一人でやってきました。コーヒーをオーダーして絶景ビューのカウンター席に。そして「久住山がいい眺めですね、癒されますね」と。そして「この道を走るたびに見る道路沿いのイチョウが好きなので」と。聞けば、竹田市で今夜開催される「竹楽」を見るために福岡からやってきた方でした。
店内には、中ほどに5,6人掛けの丸テーブルがあります。実はこの日、私はその丸テーブルに一人で座っていたのです。でも、カウンター席とテラス席があるので、気兼ねなく座っていられたのです。
近江うどんは、今年の8月5日にオープンしたそうで、目印は、この看板。色付いたイチョウの木と久住山の眺めがシンボルともいえそうですね。
初めてお邪魔したときは、2時過ぎということもあって、お客さんがいませんでした。ラッキーでした。いろんな事をお聞きすることができたのです。
聞けば、オーナーシェフは、川西こさみさんで、90歳を超えたご両親の介護のため、近江八幡市に住む家族と離れ、単身でUターンしたのだと・・・。
とはいえ、「介護だけに明け暮れたくないし、久住で自分の城を築きたいな。いろんな方と出会いながら希望も持ちたいし・・・」との思いからうどん店を開いたそうです。近江八幡市では、川西さんは、ご主人が経営する寿司とうどんのお食事処を手伝っていた関係で、久住にうどん店を開いた、という訳です。
で、今、一番人気という「親子うどん」をオーダーしました。軽めに溶いて回しかけたタマゴの黄身と白身の色合いが食を誘いましたが、私の中では、麺類の決め手はスープと思っていますから、ラーメンや蕎麦同様に、まずスープをすすりました。
これが、優しい味わいで美味しかったです。鼻先に昆布と鰹節の風合いが心地良く漂ったのです。正直で舌を騙すことのない素材そのものの素直な味わいは、麺とのなじみ具合も良く、のど越しも抜群でした。聞けば、ツユは、昆布と四種の鰹節を煮だしていて、無添加だと。なるほどですね。このツユ、近江八幡市のご主人直伝そのままで、「うどん屋をやるなら、この味だけは、絶対に守れ」と言われたそうです。
でも、近江八幡市と違って車も人の往来も少ないし、ここ(久住)でやっていけるかな、と不安を口にしたら、ご主人に「3年は絶対に頑張り通せ。そうすれば、なんとかなるよ」と励まされたそうです。
うどんは「親子とじうどん」の他に「かきあげ」「きつね」「肉」「肉カレー」「野菜天」「エビ天」がありました。うどんをオーダーすれば、セルフサービスですが、無料でご飯、おばんざいをいただける、とのことでした。
おばんざいに使用する野菜の大部分は、川西さんの93歳になるお母さんが、鍬と鎌だけで栽培しているのです。で、全ては種からの栽培といいますから、安心安全はもちろんですが、93歳でも元気に多品目の野菜を栽培しているというだけに、運気までもらえそうで嬉しいですね。
店舗の裏と国道の下にある2枚の畑を見せていただきましたが、きれいに手入れされていました。
裏の畑です。
こっちは、国道下の畑です。すでにお母さんは、タマネギの苗を植えたそうですが、「早世の苗も植えたい」というので、川西さんは、その苗を300本買ってきたそうです。うどんのボリューミーなかきあげの材料には事欠かないこと間違いなしですね。
ところで、近江といえば、朝ドラ「スカーレット」でお馴染みの信楽焼ですが、可愛いラブラブタヌキの置物が飾られていました。その後ろには、川西さん手作りの梅干しやショウガ漬けの瓶が並んでいました。
かきあげうどん700円
親子とじうどん700円
きつねうどん700円
野菜天うどん700円
えび天うどん800円
肉うどん800円
肉カレーうどん900円
コーヒー300円
食後のコーヒー100円
いなり1個50円















