T・・・たまねぎ。正確には紫たまねぎ
N・・・ニラ。ニラはニラ
K・・・キャベツ。無農薬だからあおむしなめくじ
男男と女女と男女の話のように、人が片割れを求めるのは
至極当たり前のことでありそしてそれは田村カフカ少年と
カラスのように必ずしも「男」である必要はない。
自己内対話が成立すればイメージはどんな物だっていい。
必要があればカラスの中に女性を口寄せてもいいのである。
とにかく、僕は女の子をデザインすることにしたのだ
・・・いい意味で。
さて、僕は絵に描いてもいいし歌にしてもいい。
夕飯を準備しながらぐつぐついっているカレーの鍋から
ゆらゆらと立ち上る蒸気の中に求めてもいい。
鍋→家庭→エプロン
(概念化から「記号拾い」、そしてアイテム化)
すなわち男はみんな母親から受けたそれのような無償の
愛を求める、オイディプス。
・・・まあ、いつもダメなんだけどね。
中には3Dモデリングしたうえに青画面だけ眺めて興奮する
猛者もいるかもしれない。
しかし、僕はというと何のスキルもないしその上コードだけで
満足できるほどの経験値もない。いろいろ考えた結果、文章で
書くことにした。
・・・
僕は机の椅子にあぐらをかいて座る。
芸術家になった気分で鉛筆を一本。
ベッドに向かって唸ってみる。
うーむ。
なぜベッドかと言うと、彼女に最初に挨拶するなら
「おはよう」がいいからである。
朝ははじまりの予感に満ちている。
美しい朝日、美しい鳥のさえずり、美しい大気、
美しい街の目覚め。
素晴らしい、これならなんだってできるだろう。
だからベッドなのである。
決してやましい気持ちがあるわけではない。
いや、ほんとに。
僕は鉛筆を動かし始める。
ゆっくりやろうじゃないの。
まだはじまりの朝までには十分に時間がある。
・・・ところで。
今夜の夕飯は何にしようか?
つづく
つづかない